朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -52ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

テレビからの報道だけではわからない。これを読んでみるまでは、五ノ井さんの必死な声が聴こえてこなかった。

もっと目を向けて気をつけて心から彼女の叫ぶ声を訊かなければいけないと思った。

 

60P「オオカミなっている??」

性加害を受けた描写がここから73ページまで続きます。フラッシュバックのおそれのある方は、73ページの「夢を潰す部隊」から読み進めてください。

と注意書きがあった。「オオカミ」とは、男性自衛隊員がお酒に酔って理性を失っている状態のことだ。その場所に一人だけ女性が上司に強要されて行かされることになったら……。

ここからは、言葉にできないほどの苦しみ、痛み、屈辱を受けたことが強く伝わってきた。

これからはがんばれ!というような言葉はとても軽くて簡単には五ノ井さんにはかけれない。これほどに悲惨な状況だった。これら行為は、パワハラやセクハラを通り越して、性加害や性暴力だし、さらにもっと酷くて卑劣な最大限の性犯罪だと思った。

 

214P

わたしが声をあげた理由は明確だった。理由はふたつ。まずひとつ目は、わたしに対して加害行為をした人が事実を認め、事の重大さを理解し、その加害者から謝罪をもらうこと。そしてふたつ目は再発防止である。いまいる(自衛)隊員やこれから入隊する新隊員に、わたしのようなつらい思いをしてはほしくないからだ。

218P

わたしの体験が、被害に遭われた人が前に進む手がかりになってくれたらうれしい。そして、自衛隊のみならず、一般社会においても、被害者が守られるような世の中になっていってほしい。その思いから、記録として書き留めることとした。

 

168P 本当の勝負

世間の人からしたら、事実が認められたことだけでも大きな成果だと思ってくれているかもしれない。ただ、わたしは、ずっと加害者からの直接謝罪を求めてきた。どうして嘘をついていたのか。理由を知りたい。

相手からしたら、ただの悪ふざけのノリにすぎなかったかもしれない。それを男性隊員らが団結して口裏合わせをして、互いの立場を守ろうとしたのかもしれない。それによってひとりの被害者がどれほど追い詰められ、深い傷を負うことになったのか。彼らは本当の意味で罪の重さを理解しているのかを、わたしは直接会って、この目で確かめたかった。ここからが本当の勝負だった。

 

106P

このままでは、残された女性隊員だけでなく、希望を持って入隊する未来の新隊員までもが同じような被害に遭い、志半ばで自衛隊でのキャリアを閉ざされ、次の犠牲者が生まれてしまう。もう二度とわたしのような経験をする人が出て欲しくない。

強い思いが芽生えた。

闘わなきゃ。あいつらを絶対に許さない。

死ぬ気で立ち向かうと覚悟を決めた。加害の事実を認めさせ、謝罪させる。性暴力がどれほど被害者を苦しめるのか。その重みを真摯に受け止めてほしい。何より再発防止につなげたいと思った。

わたしは心の帯を締め直し、男社会の巨大組織を相手に闘うことを決めた。

 

東日本大震災の被災地支援にきた女性自衛官に憧れ入隊した。

入隊後に性暴力を受けて退職した。

理不尽なことは承知の上顔を出し実名で告発した。

若い女性がこう決意するには、どれほどの葛藤があっただろうか。測りきれない。

容赦ない誹謗中傷で傷付いて目の前がフラフラになりながら諦めない。

こういう人にこそ、夢と希望を抱いていまの自衛隊で活躍をしてほしかった。

どんなに辛かったことか。

あの時死なないでいてくれてよかった。

よく頑張ったな。

よく、よく声をあげてくれたと賞賛をする女性たちがいるものだと思う。

五ノ井さんが声をあげていなければ、さらに同じことがずっと続いていたのではないか。

声を大きくあげた五ノ井さんをリスペクトしたい。

また、新人教育研修時に出会った女性隊長のように、自衛隊のなかにもちゃんとまともな人がいて希望の光があったのはよかったなと。

 

17P

(女性の)班長は、教育訓練の終わりに、わたしの日誌にこう書いてくれた。

「もしも、ひとりで乗り越えられない壁にぶち当たってしまった時、そんな時こそ、ここで培った絆を十分に発揮すること。たくさん頼ってほしい。決してひとりだと思うなよ。離れ離れになっても、ずっとずっとみんなで支えあって乗り越えていこう」

その後も班長とは連絡を取り続けた。そして、約1年後、わたしが本当に「乗り越えられない壁にぶち当たった」時に、味方でいてくれた。

 

 

 <目次>

プロローグ

1 強く生きる

2 異常な日常

3 夢のゆくさき

4 闘い

5 声をあげてから

6 傷

エピローグ

取材を終えて 岩下明日香

巻末資料

 

五ノ井里奈

元自衛官。1999年宮城県生まれ。幼少期に柔道をはじめ、中高生の時は全国大会に出場。2011年の東日本大震災で被災する。災害支援に来た女性自衛官に憧れて、2020年に陸上自衛隊に入隊するも、2022年6月に退官。現在は、女性や子どもたちに柔道を指導している

 

岩下明日香

ノンフィクション作家。1989年山梨県生まれ。『カンボジア孤児院ビジネス』で第4回「潮アジア・太平洋ノンフィクション賞」を受賞

ワーカホリックが依存症の基礎疾患の部分を占めていて、「男らしさ」や「女らしさ」というジェンダー役割の性別役割分業、つまり「男尊女卑」考え方が依存症となっていく基だという。

それをリセットする答えを導くために、男女平等が鍵となる。

 

138P

ワーカホリックがさまざまな依存症の基礎疾患であるのなら、男尊女卑の価値観はその基礎疾患のリスクを高める、生活習慣のようなものと見ることができます。その生活習慣がなければ、ワーカホリックにも依存症にもならずに済んだかもしれないのです。

なんの病気であれ、ならないほうがいいに決まっています。あらゆる死につながる依存症であれば、なおさらです。

男尊女卑的な価値観を一度リセットし、男女をすべての性が対等であるという社会に変容した先には、男性はワーカホリックに追いやられることがなくなり、ケア労働をひとりで担う女性が何かに依存することもなくなります。

依存症を専門フィールドとする者として、増え続ける依存症患者を次々と生み出す社会構造へのソーシャルアクションが必要です。ワーカホリック、男尊女卑という宿痾にメスを入れていかなければ、日本社会はどうにもならないところまで来ているのです。

 

 <目次>

まえがき──男尊女卑社会が依存症を生

1章 日本は男尊女卑依存症社会である(男性優位の社会構造、らしさの価値観をインストールされる ほか)

2章 男尊女卑社会とワーカホリック(ワーカホリックはさまざまな依存症のトリガーに、仕事と飲酒 ほか)

3章 ワーカホリックと性別役割分業(男性に履かされた下駄の重さ、いまだにつづく男は仕事、女は家庭に ほか)

4章 「男らしさの病」と男尊女卑依存症社会への処方箋(シラフで生きること、感情をみつめる ほか)

あとがき

 

精神保健福祉士・社会福祉士。大船榎本クリニック精神保健福祉部長。1979年生まれ。大学卒業後、アジア最大規模と言われる依存症回復施設の榎本クリニックでソーシャルワーカーとして、アルコール依存症をはじめギャンブル・薬物・性犯罪・DV・窃盗症などさまざまな依存症問題に携わる。

 

老いや苦痛を泰然と受け入れて、栄誉や利得を捨て怒らず威張らず自慢せず若者に道を譲り己の運命に逆らわず心に余裕を持つ。

老化、介護、死などの現象を自然に受け入れていく方向性を持って。心が落ち着き上手に穏やかに暮らしていけるために。

事前に心や体の準備をしておくべきだと思った。

 

126P 認知症の早期発見・早期治療への疑問

周囲も当人も認知症を受け入れる気持ちになれば、早期診断・早期治療の呪縛からも解放され、年を取ればこんなものと、軽く受け止めることができるのではないでしょうか。そういう状況は、仮に認知症になったとしても、比較的、周辺状況は少ないまま穏やかに過ごせると思います。

 

181P 穏やかな死を阻むもの

あまり死に抵抗すると、無用の苦しみを強いられる危険性が高いということです。

誰しも若いうちは死にたくないので、死を受け入れられず、医療の力で死を免れたいと思うでしょう。治る病気はもちろん治してもらえばいいし、治らなくても延命できるなら命を伸ばしてもらえばいい。しかし、いったん市が避けられない状況になったら、余計な医療はせずに、自然に任せるのがもっとも穏やかな最期を迎えられます。

 

183P

病気になったとき、治る病気は医療で治せばいいし、老化予防のための努力もまっとうなものは続ければいいでしょう。しかし、死が迫った時は、何もせずに受け入れる。そう心得ておくことで、よけいな苦しみを避ける秘訣であり、同時に生きている今という時間の貴重さを実感するよすがになるはずです。

今を無駄にせず、できる範囲でベストを尽くし、精一杯生きたという実感が持てれば、泰然と死を迎えるのも難しくないと思います。

 

 <目次>

はじめに

第1章 老いの不思議世界

第2章 手強い認知症高齢者たち

第3章 認知症にだけはなりたくない人へ

第4章 医療幻想は不幸のもと

第5章 新しいがんの対処法

第6章 “死”を先取りして考える

第7章 甘い誘惑の罠

第8章 これからどう老いればいいのか

おわりに

参考文献

 

1955年大阪府生まれ。小説家・医師。大阪大学医学部卒業。大阪大学医学部附属病院の外科および麻酔科にて研修。その後、大阪府立成人病センター(現・大阪国際がんセンター)で麻酔科医、神戸掖済会病院で外科医、在外公館で医務官として勤務。同人誌「VIKING」での活動を経て、『廃用身』(幻冬舎)で2003年に作家デビュー。2014年『悪医』(朝日新聞出版)で第3回日本医療小説大賞を受賞

政治家と宗教団体の癒着、メディアの芸能事務所への忖度、急激なネット依存などに対するビートたけしさんのご意見集だった。彼の毒舌がいつもの通り冴えていた。

7P

この本では、壊れていくニッポンの常識や価値観について改めてオイラの考えを伝えておこうかと思う。このところ、政治の世界も、経済の世界も、そして勝手知ったる芸能界まで首を傾げることだからね。

 

余裕を持つ!

95P 映画は間を楽しめ

ただ、オイラからすると「時間をムダに使う贅沢」を知らない若者を可哀想だと思ってしまう。良い作品を見て、思考を巡らせながら時間をゆっくりと浪費することは最高にリッチなことだからね。

今は情報が溢れすぎて、「早くて効率的」であることが美徳とされるようになった。でも、“贅沢”というのは効率とは対極のところにある。

何気ないシーンの情景やセルフのないシーンの間が魅力なんだよ。

 

ツービートの名づけはたけしさん自身だった。

136P 名付け親なんていない

「ツービート」ってコンビ名はオイラが決めたんだよ。由来のひとつが「ツービート」みたいな音楽のリズムにあやかったってのは間違いじゃない。「beat」って英単語には、相手を「打ち負かす」って意味もあるんだよ。あとは「ビート族」だね。第二次世界大戦後のアメリカで、のちのヒッピーの原型になったような自由を訴える集団でさ。そういういろいろな言葉の意味もひっくるめていい響きだなと思ったんだよ。

 

 <目次>

はじめに 

第1章 政治・社会に無関心な「平和ボケ」という病

第2章 SNS中毒で生まれた“ヤバい格差社会”

第3章 激変する「エンタメ」と「メディア」の世界

第4章 さらば、愛しき人たちへ

第5章 事件、芸能、スポーツ…令和の「お騒がせ事件簿」

番外編 「オイラがもし、総理大臣だったら」ニッポンの問題、こう解決するぜっての!

おわりに 

 

1947年東京都足立区生まれ。漫才コンビ「ツービート」で一世を風靡。その後、テレビ、ラジオのほか映画やアートの分野でも才能を発揮し、世界的な名声を得る。97年『HANA‐BI』でベネチア国際映画祭金獅子賞、『座頭市』で同映画祭監督賞を受賞

家族葬専門の葬儀社「芥子実庵」。

仕事のやりがいと結婚の間で揺れるなかで親友の自死の知らせを受けた葬祭ディレクター、元夫の恋人の葬儀を手伝うことになった花屋、世界で一番会いたくなかった男に再会した葬儀社の新人社員、夫との関係に悩むなかで元恋人の訃報を受け取った主婦など、ここに関わる人たちが一章ごとに主人公となる物語だ。

大切なものを失くし大切な人を喪った人が集まってくる、こころが揺らいでいるときにその揺らぎをいっしょに感じてくれるあたたかい場所だった。

この世の中では誰かと出会い誰かと別れて生きていく。何かを手に入れ何かを失っていく。失くしたものの大きさや重さに耐えきれず落ち込んでしまうことがある。

そんな時にその大きさや重さを一緒に背負ってくれる、体を寄せて頼れる人がいてくれたならどんなに心強いものか。ちょっとすこしだけでも前に踏み出せていけるものだろう。

葬儀社の従業員と関わった人たちの人生観、仕事に対する姿勢や故人への思いなど多くのことを考えさせられた。文章に陰翳がある深みがあるおはなしだった。

 

生と死は表裏一体。死は誰にでも平等に訪れる。貴賤もなく火葬されるものだ。

211P

「死」は、誰もが接する哀しみ、恐怖なのだろう。

「死」は、やはりすべての者に平等なのだ。ただしそれは、残された者、生きている者に対してだ。大事なひとの「死」は、誰にでも必ず訪れる。その苦しみ、哀しみ、惑い、恐怖こそが、平等に受け入れなければならないもの。そこに豊かさや、貧しさも存在していない。井原のように哀しみをいまも抱え続ける者がいて、おれのように受け止めきれずに迷走する者もいる。立ち向かおうとあがく芥川のような者もいる。そして中には、真正面から受け止めて耐える者もいるのだろう。

「母さんはちっとも、貧しい死じゃなかったんだな」

母の死に対してのおれの苦しみや惑いは間違いではなかった。そしてそのすべてが母の死を底辺にしなかったはずだ。

 

279P

誰でもそう。そのひとが正しいと思ってやっていることを、私は私の感覚だけで否定したくない。誰かの意見に左右されたくない。そのひとと向き合って、話を聞いて、理解する努力をしたい。誰かの常識や言い訳で逃げたりしない。純也もさ、頭から否定するんじゃなくて真奈さんときちんと話をしたほうがいいよ。彼女がどれだけ仕事に対して真摯か理解できるまで話をするんだよ。

 

人に繋がれていく、人を繋いでいくのだった。

353P

わたしたちは、何かを手に入れて、何かを失う、何かを望み、手に入れられないことに絶望する。己の手の中に残ったものと失ったものを数えて、嘆いたりする。

でも、大事なのは「持っていること」ではなく、「持っているもの」「持っていたもの」でもない。そこから得た喜び、得られなかった哀しみ、葛藤やもがきこそが大切なのだ。それらは、誰かに繋がれていく。

 

 <目次>

一章 見送る背中

二章 私が愛したかった男

三章 芥子の実

四章 あなたのための椅子

五章 一握の砂

 

1980年生まれ。2016年「カメルーンの青い魚」で「女による女のためのR‐18文学賞」大賞を受賞。2017年、同作を含むデビュー作『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』を刊行。2021年『52ヘルツのクジラたち』で本屋大賞を受賞

アニメのサザエさんに出てくるあの磯野波平さんは54歳です。

この波平さんとアーティストの福山雅治さんは同い年ですが。

年齢以上に老けて見える人とそうでない人の差は何なのか?

見た目年齢の壁を破るためには、たんぱく質などの栄養をしっかりと取ることやファッションや化粧をする等外見に十分気を遣うなど、生きていく上での諸課題に意欲を持ち続けることだと教わりました。

印象に残った箇所です。

38P 出世しないほうが若く見える

出世競争に負けてしまった人は、年功序列というシステムが崩壊した現在では、40代や50台で出世の道を断たれるということはあります。

「プライベートな趣味の世界で自分は勝つ」と思えばいいのです。

けっこう遊びながら、会社員の生活を楽しんでいるのです。

社会的地位が高くなると、人は貫禄がついてきて、老けて見えるようになるが、地位が上がらなければ見た目の若さが保てるのだ。

121P 知性があると見た目が引き立つ

128P 腰は低くかつ賢く見せるように

184P 医者の言葉よりも自分の体の声をきくことが大切

 

 

 <目次>

まえがき

第1章 見た目年齢の格差はなぜ起こるのか(同じ年なのになぜ見た目がこんなにも違うのか、意欲」が見た目を若返らせる ほか)

第2章 見た目年齢若返りはおしゃれから(男性はスーツを着れば断然若く見える、っこいい爺さんで死にたい ほか)

第3章 見た目年齢が若返る食べもの(植木等の世代から見た目が変わった、齢者の知的レベルが上がった ほか)

第4章 知性がないと見た目は若返らない(キャバクラで若い人に合わせても?知性は見た目を引き立てる ほか)

第5章 見た目をかっこよくする生き方(高齢者をヨボヨボにする国、3年間自宅放置で寝たきりに ほか)

 

1960年大阪市生まれ。1985年東京大学医学部卒業。東京大学医学部付属病院精神神経科、老人科、神経内科にて研修、

国立水戸病院神経内科および救命救急センターレジデント、東京大学医学部付属病院精神神経科助手、米国、カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、

高齢者専門の総合病院でもある浴風会病院の精神科を経て、現在、日本大学常務理事、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部・東京医科歯科大学非常勤講師、立命館大学生命科学部特位教授。著書に『70歳が老化の分かれ道』(詩想社新書)、『80歳の壁』『70歳の正解』(以上、幻冬舎新書)、『老害の壁』(エクスナレッジ)など多数。

百田さんは、日本の常識が勢いよく変化していると、崩壊していると言っています。

6P 今一度、常識を見直してはどうか

毎日のニュースを見ていると、わたしたちが長い間共有していた「常識」が凄い勢いで崩壊していくのを感じます。これは言い換えれば、文化の崩壊です。

 

慎ましいサイレントマジョリティーをさて置いて、声が大きい人や大きな声を出す人の意見が通るような社会と換言してもいいかな。差別のある社会だと。

73P 

「少数意見の尊重」「弱者の救済」とは異論をはさみにくい耳触りの良い言葉ですが、少数派のために大多数が我慢、いや被害を強いられる社会を「差別のない社会」とはいいません。

 

自分の体に異物を入れているのですから、正の部分もあるがコロナワクチンの負の部分がいつか将来現れてくるのかそうではないのかはわかりませんが。

ワクチン接種後に、副反応によって生活ができないなどに身体と心を苦しめられている人がいること、死亡者がいる事実を知っておきたいと思います。

172P ワクチン被害者にも向き合え

佐賀県で新型コロナウイルスのワクチンを接種した後に死亡した80代男性の遺族に対して死亡一時金が支払われることになったというニュースがありました。

(中略)

恐ろしいのはワクチン接種の影響が接種後すぐに現れるとは限らないことです。

(中略)

プラスの効果がわかったが、マイナスの部分は未だわかっていません。これから先、いつまで心配しなければならないのかと考えると、国はなんとも罪作りなことをしたものです。なにより、いくら補償金をもらったとしても失った命は戻ってきません。国は補償金を支払うことで責任を果たしたと思っているのでしょうが、それは複雑な心境でそれを受け取る遺族の気持ちをないがしろにするあまりにも愚かな考えです。

 

 <目次>

まえがき 

1 政治屋たちの醜態

2 横暴な「リベラル」

3 罪を憎んで犯罪者も憎む

4 平和ボケは不治の病

5 コロナワクチンへの異常な愛情

大阪市生まれ。同志社大学中退。作家。「海賊とよばれた男」で本屋大賞受賞。ほかの著書に「永遠の0」「大放言」など。

荻原さんを見ていると、本を読んでいると、あくまで国民の方の側に立って国民のためになるような発言や行動をしている方だと思う。

トラブル続きの「マイナ保険証」。7000件以上の誤登録があった。医療現場でのシステム障害もあった。2024年の秋には、現行の健康保険証は使えなくなる。

健康保険証を廃止に反対なのか。マイナンバーカード作成に賛成なのか。

2万円のポイント付与が目立ったが、それぞれのメリットやデメリットについて、もっと国民に伝えてくれないといけないのではないか。

荻原さんによると、イギリスなどでは、リスクを回避するためにマイナンバーカードのようなカード事業から撤退があった国があったことから、カード表面の情報や暗証番号4桁のマイナンバーカードによる情報流出のリスクは決して否定できないこと、5年毎に更新できない介護者などの情報弱者切り捨てなど、利用者の不安や動揺を払拭するためにはどうすればよいのかをもっと考えて議論して開示してほしいと思う。

 

マイナンバーは、国による「強制」だが、マイナンバーカードは本人の同意をもとにした「任意」だった。

221P 7年前にスタートしたマイナンバーカードも、どうすればみんなの生活が便利になるのかという視点よりも「普及ありき」で突き進み、医療関係者や介護関係者が悲鳴を上げているのに関わらず、立ち止まって検証する臨機応変さがありません。これでは日本の医療現場は「第二の敗戦」を迎えることになってしまいます。日本が60年かけて作り上げた国民皆保険を崩壊させることはあってはならないことです。

 

世の中に混乱を生じさせているマイナンバーカードとこのカードを普及させるための手段となったマイナ保険証の基本を知りそこに隠されている罠を紐解くことでなぜ危険なのかを伝えるために荻原さんが書かれた本です。

ここに書いてあることがリアルならば恐ろしい。由々しき事態になろうか。国に個人の情報が管理され、民間事業者などに情報が洩れていくとか筒抜けになっていくことが否定できないだろう。

◎42P マイナンバーの目的はズバリ「国民の財産の把握」!

マイナンバー制度は「社会保障・税番号制度」です。一番の目的は、国民の財産の把握です。名寄せによって、国は、誰が、どこで、どれくらい稼いでいるのかといった情報から、課税したり社会保険料を徴収したりできます。脱税や社会保険料逃れはできなくなります。

45P あらためてマイナンバーカードって何?

利用主体は公的機関に限られません。銀行やカード会社、医療機関なども広く利用できる仕組みです。悪意ある人がマイナンバーカードを入手し、なんらかの手段で暗証番号を割りだしたら個人の財産や健康などの重要な個人情報が危険にさらされることになります。

銀行口座とマイナンバーカードの紐づけは始まっていて、政府はいずれ銀行のキャッシュカードやクレジットカード機能もマイナンバーカードに紐づけることを計画しています。

 

◎150P 薬をもらうために大量のマイナ保険証と暗証番号を持ち歩く?

151P マイナンバーカードの管理ができない施設が9割以上

特養・老健施設では、健康保険証が廃止されたら、暗証番号も含めてマイナンバーカードの管理ができない。健康保険証なら預かれるけれど、マイナ保険証と暗所番号を預かるのは難しいということです。マイナンバーカードの更新は10年ごと、マイナ保険証(電子証明書)の更新は5年です。

 

 <目次>

政府は嘘をついている

第1章 「マイナンバーカード」の正体

第2章 マイナンバーカードは本当に安全か?

第3章 マイナ保険証のどこが「便利」なのかわからない!

第4章 頭を抱える医療の現場

第5章 介護現場は悲鳴をあげている

第6章 健康保険証の廃止で、医療崩壊が始まる

座談会 「健康保険証」廃止の撤回を!―全国保険医団体連合会と語る

あとがき

 

 

1954年長野県生まれ。経済ジャーナリスト。大学卒業後に経済事務所勤務を経て、1982年にフリーのジャーナリストとして独立。難しい経済の仕組みをわかりやすく解説することに定評があり、家計経済のパイオニアとして活躍する

著書に「年金だけでも暮らせます」「最強の相続」など。

ぎんなみ商店街で起きた事件のBrother編。交通事故死、展示品の破壊、誘拐。

元太、福太、学太、良太、この街に住む4兄弟が事件の謎を解き明かす。

焼き鳥店「串真佐」の三姉妹のSister編とは、事件と手がかりは同じだが、同じ事件がふたつの違った視点で違うものとなっている。

比べて読んでみるとなかなか凝った趣向だったと思う。

 

 <目次>

桜幽霊とシェパーズ・パイ

宝石泥棒と幸福の王子

親子喧嘩と注文の多い料理店 

 

 

神奈川県出身、東京大学卒業。『恋と禁忌の述語論理(プレディケット)』で第51回メフィスト賞を受賞しデビュー。

ほかの著書に「探偵が早すぎる」など。

 

 

メメントモリ(死を想え)、182P「貴重な時間を自分自身の為に使うためには、自分が死すべき運命にあるという必然を認識することが大切だ」

マルクス・アウレリウス、アリストテレス、カント、ルソー、アラン……。

哲学的な思考に基づく空気感がずっと漂って流れていた。

人間の三大欲求は、食欲、睡眠欲、性欲である。人間の精神的三大欲求は、知りたい、自由になりたい、幸せになりたい、の三つである。

この本は何を語っているのか?この本のテーマは何か?この本の結論は何か?

読書とは何か?読書をする意味とは?読書をする効用は?

本を読めば人間にはさまざまなものの見方や考え方や価値観があることがわかる。人のさまざまな思考の軌跡を読書を通じて容易に追体験することができる。

堀内さんがこれまでの良書を読んできてその裏付けされた知見が書かれていた。

 

◎27P 考えるための灯火としての読書

読書こそが、考える材料を集め、考える枠組みを構築する手段としてもっとも優れたものである。

 

◎86P 習作を描くように一冊一冊を読んでいく

積極的に疑問を抱くこと、想像力を働かせること、人と違った発想をすることの大切さがある。

人間は選択の積み重ねで成り立っている。瞬間の選択があなたという人間をつくっていくから、どんな本を読むか、どの本を選ぶのかという選択が非常に重要である。

 

◎171P 自分が好きだと思えるものを出発点に

読書をしたいのならば、自分の中でよいと思えるもの、好きだと思えるものを出発点にする。

 

 <目次>

はじめに 

序章 自分を形づくる読書―人格をつくりあげるのはあなた自身である(「どんな本を読めばよいのか?」の答えとは、人々の不安と欲望を駆り立てる社会 ほか)

第1章 人生を変える読書―あなたはまだ本当の読書を知らない(人間は「体験」と「学習」が積み重ねられた存在、読書によって自分の体験を拡張する ほか)

第2章 生きるための読書―不確実な人生を生き抜く力を手に入れる(自分の外に対する普遍的かつ根源的な疑問、自分の内に対する普遍的かつ根源的な疑問 ほか)

第3章 好きから始める読書―読書至上主義という思い込みを捨てる(多読を目標にする必要はない、私のノンフィクションの読み方 ほか)

第4章 対話としての読書―既成概念の「枠組み」の外に出るために(資本主義というOSの世界を生きる、経済思想の世界に分け入る ほか)

おわりに 

参考文献

 

多摩大学大学院経営情報学研究科教授、多摩大学社会的投資研究所所長、一般社団法人100年企業戦略研究所所長。東京大学法学部卒業、ハーバード大学法律大学院修士課程修了、東京大学Executive Management Program(東大EMP)修了。日本興業銀行(現みずほ銀行)、ゴールドマンサックス証券、森ビル・インベストメントマネジメント社長、森ビル取締役専務執行役員兼最高財務責任者(CFO)、アクアイグニス取締役会長等を歴任。現在は、社会変革推進財団評議員、川村文化芸術振興財団理事などを務める傍ら、資本主義の研究をライフワークとして、多様な分野の学者やビジネスマンと「資本主義研究会」を主催している。

 

【No1460】人生を変える読書 人類三千年の叡智を力に変える 堀内 勉 Gakken(2023/12)