朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -32ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

ひと手間を加えた素朴な料理の数々。

コロッケ、から揚げ、ハムカツ、カレーなどを食べたくなるしまた行きたくなる昔ながらの定食屋が舞台だった。

 

この女店主“ぞうさん”ことみさえの下で偶然働くことになった沙也加。70代と30代の性格も嗜好も真逆の女性二人は、互いに程よい距離を保ちながら良好な関係を築いていく。この「雑」に集う常連客も含めて、人たちが抱える複雑な心境も描かれてあった。彼らの生き方や決断に励まされた人生に深みを与えるおはなしがあった。

 

世知辛い世の中でもこんなにやさしくほっこりできる物語はなかなか出会えない。

人生に不器用な人たちの控えめな優しさが心に響いた。

生きる活力になる物語を求めていたのだ。

もう一気読み。また続きを読みたい。

 

 <目次>

コロッケ

トンカツ

から揚げ

ハムカツ

カレー

握り飯

エピローグ

 

原田ひ香さん

1970年、神奈川県生まれ。2005年「リトルプリンセス2号」で第34回NHK創作ラジオドラマ大賞、07年「はじまらないティータイム」で第31回すばる文学賞受賞

他の著書に「復讐屋成海慶介の事件簿」「ラジオ・ガガガ」など。

学生時代からの同級生の歌子、 厚子、瑞恵、恒子。4人の68歳の女たちは、マンション『カーサ・ベラ・ビスタ』の最上階で共に共同生活する仲間です。女性が暮らすシェアハウスに秘書(バイトで小間使い)として働いているトー大生の翔太。彼の彼女、美果もこの女仲間のなかに運よくうまく溶け込めて良かった。

美味しい料理やお酒をいただきデザートを食べながら話が進んでいきます。気の合う仲間とともに楽しく可笑しく食事をいただける時間があることは元気に生きていく活力源だと感じさせられました。

仲間のなかで再就職に苦労したり、ロマンス詐欺に引っ掛かったり、老いらくの恋をしたり、子どもの借金の肩代わりをしたり……と女たちの日々には喜怒哀楽の出来事が起こります。

訳あってこの最上階を手放さなければいけなくなったあとの彼女らの助け合う姿が胸を打ちました。

人は捨てたもんじゃないなあと人と人との繋がりに心が温かくなる一冊です。

 

 

御木本あかりさん

千葉県出身。お茶の水女子大学理学部卒業後、NHK入局。夫の海外勤務で退職し、その後通算23年、外交官の妻として世界9カ国で生活。本名の神谷ちづ子名義でエッセイ『オバ道』『女性の見識』などの著書がある。2022年『やっかいな食卓』で小説家デビュー。

125P 日本人は「絶滅危惧種」である。

出生率が1.5を長期にわたって切ると、特に移民を受け入れていない日本のような国は人口回復が難しい。

 

日本の出生数は半世紀で6割減少している。日本人は、絶滅が危惧されているとは驚きだった。

天野さんからエビデンス(証拠)に基づく説明力があった。

男女別の婚姻数などの統計を取り上げた分析力があった。

少子化対策の解説をしてそれに対する意見がなされていたのでわかりやすく納得がいくものであった。

 

政府は、少子化対策を推進する前に、立ち止まって思い込みの強さからくる無意識の女性への偏見を浮き彫りにし明らかにほしい。また少子化の要因が非婚化であるので、それを打ち破る対策をさらに精査して実施してほしい。さらに既婚者への子育て政策ばかりに予算を割くのではなく、男女の結婚に向けた各種対策にも充実した予算配分を実施していってほしいと思った。

 

 

〇16P 夫婦当たりの出席数は微減だが、婚姻数が激減

「初婚同士のカップル成立なくして、出生なし」

未婚女性の割合の上昇が日本における少子化の決定的な要因となっている。

夫婦当たりの子どもの数は半世紀の約9割水準をいまだに維持できているのに、日本の出生数は4割水準まで落ち込んでいる。日本の出生数大幅減、すなわち深刻な少子化の主因は「婚姻数の大幅減」、いわゆる「未婚化」である。

 

 

〇20P 女性人口減の倍速で進む婚姻減

子育て支援発想こそが未婚化によって出生数が大幅減している少子化社会において、伝家の宝刀として、少子化対策を根本的に解決する手段とならないことを社会全体で認知しない限り、統計的にみて日本の出生減が止まることはない。

 

 

〇128P シルバー民主主義の弊害

中高年の社会保障関連サービスに予算が費やされやすくなり、若年層の価値観で豊かに感じられるような・幸福感が増すような政策が二の次になる傾向が現れる。

既存の家族価値観に親和性の高い男女にフィットした既婚者への「子育て支援」を前面に押し出した予算ばかりが通過する背景には、シルバー民主主義がある。少数派となっている若年人口の価値観への想像力の欠如と配慮のなさによる政策が優先される。

 

 

 

〇198P 誤解に満ちた日本の少子化対策議論

カップルなくして出生なしであるにもかかわらず、カップル成立後の既婚者政策ばかりに大きな予算が少子化対策として割かれてきた。昨今の異次元といわれる少子化政策についても、既定路線の金額充実バージョンとなっている。

 

 

 

 <目次>

第1章 少子化が進む本当の理由

第2章 古い価値観が招くアンコンシャス・バイアスの蔓延

第3章 統計的誤解がもたらす地方少子化加速の罠

第4章 地方から流出する結婚適齢期前人口

第5章 「シルバー民主主義」がもたらすリスク

第6章 「子育て支援」最優先国家が苦しめるのは誰なのか

第7章 世界からみた「異次元ぶり」への対策こそが少子化対策

終わりに

 

 

天野馨南子さん

ニッセイ基礎研究所生活研究部人口動態シニアリサーチャー。東京大学経済学部卒。1995年日本生命保険相互会社入社、1999年よりニッセイ基礎研究所出向。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。専門分野は人口動態に関する社会の諸問題。総務省「令和7年国勢調査有識者会議」構成員等、政府・地方自治体・経済団体等の人口関連施策アドバイザーを務める。人口問題(少子化対策・地方創生・共同参画・ライフデザイン)関連の講演実績多数。1年先まで講演予約が入る人気ぶりで、エビデンスデータに基づく分析、提言を精力的に行っている

 

【No1652】まちがいだらけの少子化対策 激減する婚姻数になぜ向き合わないのか 天野馨南子 金融財政事情研究会(2024/07)

上手に人間関係をつくれるようになりたいとか、コミュニケーションで悩まないようにしたいがために、仕事や生活など人生の様々な場面で活用できるエッセンスが詰まった貴重な話し方のコツです。

 

31P 会話上手ってどんな人?

自分より他人に目を向けられる人、自分が話すことよりも、場を整理できる人が会話上手な人です。

その場を和やかにしようとする責任感を持つ、コミュニケーションが苦手な人がいたらその世話をする、そんなことができる人は、いつの間にか場の中心にいます。

 

59P 場が弾む5つの鉄板ネタ

1 目の前にあるもの(お店、エレベーターなど)

2 話している人達に共通するもの

3 旬の話題(ChatGPT、TVの情報番組ネタなど)

4 どうでもいい話題(ごはん、チョコレートシリーズ、天気の話など)

5 ウワサ話(芸能ニュースなど)

 

150P 質問力は聞きたいことを聞くのではない

理想的な質問とは、相手がそれを話したいと思っている話題を聞くことです。

 

 <目次>

はじめに 

第1章 「話すのが苦手」のほとんどは思い込みです(ぐいぐいコミュニケーションしてくる人に、なりたいですか?やさしいからこそ、距離を縮められない ほか)

第2章 初対面でも話が続く人、途切れる人(自然に場を盛り上げる人がやっていること、漠然と話を聞くよりも、ネタを提供する ほか)

第3章 また会いたいと思ってもらえる人の「聞く」技術(人間関係をつくるのに、「話し上手」である必要はあるか、面白い会話は、「リアクション」で成り立つ ほか)

第4章 相手との距離を縮める話し方(「中距離」の人間関係が人生を豊かにする、話すときは最大1分で面白いことを三つ ほか)

第5章 広い人間関係をつくる(知り合いは多いほうがいいですか?パーティーでは新たに一人と話せればいい ほか)

おわりに 

付録・コミュニケーションの14のコツ

 

齋藤 孝さん

1960年静岡生まれ。明治大学文学部教授。東京大学法学部卒。同大学院教育学研究科博士課程を経て現職。『身体感覚を取り戻す』(NHK出版)で新潮学芸賞受賞。『声に出して読みたい日本語』(毎日出版文化賞特別賞、2002年新語・流行語大賞ベスト10、草思社)がシリーズ260万部のベストセラーになり日本語ブームをつくった。著者累計発行部数は、1000万部を超える。テレビ出演多数

 

【No1651】「考えすぎて言葉が出ない」がなくなる 誰とでもうまく話せる人が、いつも考えていること 齋藤 孝 サンマーク出版(2024/06)

敵を知り己を知り戦えば……。

目は、心の鏡といわれるくらいにとても大切な器官です。

毎日パソコンの画面を見続けています。

絶えず手元の文字を見て判別して、絶えず画像を見て文字を入力しています。圧倒的に毎日目に負担がかかっています。

目に求められる能力が毎年上がってきてしまっているのを感じています。

目の都合が悪くなったら、本を読むことをはじめウォーキングやヨガなど、好きな行動を取ることが難しくなってきます。楽しく暮らしていきたいものです

だから、近視から老眼、白内障、緑内障、斜視、眼瞼下垂等までの目の病気や不調について気にするようになってきました。

いろいろと留意する情報を仕入れ気を付けていきたいがためにこれを手に取ったのです。

手遅れになる前に知っておきたい目の病気の予防と対処法です。

少しでも病気や不調で気になったら、専門家のところに行って早め早めに目を診てもらうのです。

 

5P 緑内障や白内障、黄斑変性、結膜炎などの目の病気やドライアイなどのひと通り目の不調について知っておき、その原因や対処法の知識があれば、事前に不調やトラブルにならないように対処できるものです。ちょっとした不調を避けることで、一生見えて、楽しく暮らせる目を手に入れることは可能です。目の知識をもつことで少しでも見える目を手に入れてください。

 

この本を読んで注意すべき点がありました。知ってしまうと怖いです。

目をこすることは日ごろよくやりがちかもしれません。こするよりも常に目に衝撃を受けているボクシングをしている方は気をつけるべきです。

 

240P 目をこすることほど怖いことない

目は、ほかの臓器とは違い、皮膚などに守られていない剝き出しの臓器です。目はとてもデリケートなので、こすってしまうと、目が大きく凹んだり歪んでしまったり、はたまた白内障の原因となっていたとしたらどうでしょうか。「こする」とった何気ない行為かもしれませんが、実は目にとって殴られたのと同じくらいのダメージとなっているのです。

 

日ごろのウォーキングが目を含めた体の健康に役に立つことがわかってうれしいです。

 

210P 視力を回復させるためのおすすめウォーキング法

激しい運動は眼圧を挙げてしまうため、目の健康を考えるとおすすめできませんが、軽く息が弾む程度の有酸素運動は、眼圧を下げる効果があり、緑内障の予防や進行を防ぐ効果があります。有酸素運動で一番手っ取り早く効果的なのがウォーキングです。普段意識していないものに目を向けることで脳が活発に働くようになるので、ぜひ観察しながら歩いてみてください。

 

終わりに、とっておきの目にまつわるうわさの正誤があったので紹介します。

 

×目の手術は大きい病院が安心だ → 〇実はそうとは限らない

 

×眼鏡をかけ始めると近視が進んでしまう → 〇眼鏡をかけても変わらない

 

×緑を見るのは目にとっていいこと → 〇緑ではなく、遠くを見るとよい

 

×暗いところで読書やゲームを行うと目が悪くなる → 〇近くで見るから目が悪くなる

 

 <目次>

はじめに 

第1章 自分の「目」の現在地を知ろう!

第2章 目のトラブル別 原因と対処法

第3章 「見える目」でいるために自分でできること

第4章 気を付けるだけで未来が変わる目の食養生法

第5章 40代以降が押さえておきたい目の手術&先進医療

第6章 知っておきたい!目によいこと・目に悪いこと

おわりに 

 

平松 類さん

医学博士。眼科専門医。二本松眼科病院副院長。全国から受診を希望する患者さんが訪れる名医。「あさイチ」や「主治医が見つかる診療所」などのテレビやラジオ出演のほか、雑誌、WEBサイトなどの取材も多数。眼科医唯一のYahoo!ニュースの公式コメンテーター。YouTubeチャンネル「眼科医平松類」は25万人以上の登録者数を誇り、役立つ情報はもちろん、最新知見も精力的に発信中

 

【No1650】名医が教える!目のトラブル解決大全 近視・老眼・白内障・緑内障・斜視・眼瞼下垂ぜんぶ網羅!平松 類 KADOKAWA(2024/06)

156P

二、三寸露出した。私は右手で剣を抜いた。

私は誰も見てはいないことを、もう一度確めた。

その時変なことが起こった。剣を持った右の手首を、左の手が握ったのである。

 

主人公の田村一等兵が将校の屍体の上膊部を食らおうとする箇所が印象的に残った。

「誰かに見られている」感覚に注目することとなった。

ここでおかしいことやいけない行為をしないようにと「神」の存在があろうかと。

日本人にとっては、お天道様に見られているというような感覚だろう。

 

敵にも死までにも追い詰められた極限下、精神的に異常をきたすことが簡単に想起される。

法とか道理とか倫理とかを思える余裕もない。

飢えのつらさ、ひどさは分からない。はたして自分には尊厳を守ることができるのかどうか。

なにか目に見えないものに守られるとか、精神的に支えられるとか。心の奥底にある良心が現れてくるのかどうか。飢餓でもぎりぎりのところで踏み留まれるのか、人間のままなのか動物や獣になるのかどうか。はっきりしたことは言えない。

まさに「狂気の沙汰」だ。精神が異常になり常軌を逸しているような状態。

生き物としての生存に係る内在的論理が描かれ熟考させられる優秀作品だった。

 

 

 <目次>

出発、道、野火、座せる者等、紫 ほか

解説 吉田健一

 

大岡昇平さん

1909‐1988。東京生れ。京都帝大仏文科卒。帝国酸素、川崎重工業などに勤務。1944(昭和19)年、召集されてフィリピンのミンドロ島に赴くが、翌年米軍の俘虜となり、レイテ島収容所に送られる。49年、戦場の経験を書いた『俘虜記』で第1回横光利一賞を受け、これが文学的出発となる。小説家としての活動は多岐にわたり、代表作に『野火』(読売文学賞)『レイテ戦記』(毎日芸術大賞)などがある。71年、芸術院会員に選ばれたが辞退。

 

ラーメン評論家、フリーター、妊婦、元アイドル等々それぞれがそれぞれの場所で必死で生きていた。「スター誕生」など、頑張っている人を冷笑したり何も考えずに蹂躙していくと、その相手側が怒りを爆発させるとものすごいパワーを発揮することを指し示していた。

物語の展開にハラハラしたり笑えたり毒舌ありユーモアあり奇想天外あり喜怒哀楽もあり、それぞれのストーリーを読んで元気がもらえる内容だった。

 

差別、偏見、思い込み…。他人に貼られたラベルはもういらない、自分で自分を取り返せ!この世を生き抜く勇気が湧く、最高最強のエンパワーメント短篇集。

 

247P

やっとわかった。MCワンオペが特別に才能がある訳ではないのかもしれない。必死で生きている人から発された言葉はみんな熱を持っている。それに偶然重なって、たまたま既存の音楽と調和がとれただけだ。

 

 <目次>

めんや評論家おことわり     

BAKESHOP MIREY’S

トリアージ2020

パティオ8

商店街マダムショップは何故潰れないのか?

スター誕生

 

柚木麻子さん

東京生まれ。「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞、「ナイルパーチの女子会」で山本周五郎賞を受賞。ほかの著書に「らんたん」など。

人の生命を守ることが最も大切にすべき。日本人の健康と安寧と繁栄を維持し発展していくために何をなすべきなのか。

米やパンなどの主食をはじめ、肉や野菜などの物を食べていかないと人は決して生きていくことができない。

そのため、第一次産業の農林水産業を守っていくことは、一丁目一番地、いの一番であり基本中の基本、あたり前の当然の帰結であると思うのだ。

 

わが国のカロリーベースの食料自給率は、この本によると37%だった。この数字からは平時でも多少不安ではあるが、有事の際には、外国農産品が安全に海外から入って来る保証がないので疑問が残る。また、農業の担い手不足や75歳以上が主という高齢化によって、今後自給率が更に低下していくことが予想される。

著者さんらの想いは、現状の危機的状況に警鐘を鳴らしたいとのことだった。

6P

戦争や極端な気候変動によって世界的に食料供給量が低迷すれば、日本人はいくらお金を積んでも食料を調達できなくなり餓死する国民が発生する事態となります。仮にそんな戦争や気候変動がなくとも、現下の日本の貧困化がさらに進めば、その貧困化のせいで海外の農産品を十分購入することができなくなってしまいます。

つまり我が国日本政府は今、食と農を蔑ろにすることを通して、国民の健康と安寧と繁栄、挙げ句の果てに生命すら聞きに陥れているわけです。

(中略)

農の国家的社会的重要性に加えて、日本の文化風俗、そしてひとり一人の日本人のあるべき“こころのあり方”を考える上で、農はこの上なく大切な存在であることを、改めて深く認識するに至りました。

 

 

 <目次>

はじめに 藤井 聡

第1章 際限なくマーケット化する食と農(保守派が率先して農を「破壊」してきた、に再浮上して注目された二つの世界的事件 ほか)

第2章 「西洋化」「効率化」が食を壊す(牛のゲップのメタンガスを減らせという暴論、農」をデジタル化してゆくと必ず逆襲に遭う ほか)

第3章 農業は日本の精神である(複数の農村共同体を統治する存在としての天皇、食べたものが私になる」 ほか)

第4章 食料「自決権」のヒントは地方にあり(田中角栄著『日本列島改造論』の価値、才師の横山やすしさんの怒り ほか)

第5章 「最適化」に抗うために(中学生のころ、土に触れた生活体験、害虫」と言われるような虫たちにも役割がある ほか)

おわりに 堤 未果

 

藤井 聡さん

京都大学大学院工学科教授。『表現者クライテリオン』編集長。1968年奈良県生まれ。京都大学工学部卒、同大学大学院修了後、同大学助教授、イエテボリ大学心理学科研究員、東京工業大学教授を経て、2009年より現職。2018年よりカールスタッド大学客員教授。2012年~2018年まで安倍内閣内閣官房参与

 

堤 未果さん

国際ジャーナリスト。ニューヨーク州立大学国際関係論学科卒、ニューヨーク市立大学大学院国際関係論学科修士号取得。国連、米国野村證券などを経て現職。政治、経済、医療、教育、農政、食、エネルギーなど、徹底した現場取材と公文書分析に基づく幅広い調査報道を続けている。『ルポ 貧困大国アメリカ』(岩波新書)で日本エッセイスト・クラブ賞、新書大賞受賞。『報道が教えてくれないアメリカ弱者革命』(新潮文庫)で黒田清・日本ジャーナリスト会議新人賞受賞

 

【No1648】ヤバい“食”潰される“農” 日本人の心と体を毒す犯人の正体 堤 未果 藤井聡 ビジネス社(2024/07)

 

定年後は、それまでのしがらみから解き放たれて、自分の働き方を自由に決められる絶好の機会だ。50代から次の仕事を探してトライをしていく。健康のためにも定年退職後に新たに働いていく生き方を勧める内容であった。

82P 定年後の仕事選びの3原則

1 何事も(働く時間も仕事の内容も)もっと「自由」に決められる

2 もっと自分に向いた(自分が得意で)やっていて「楽しい」仕事を選べる

3 世の中のために(次世代のために)なっているという「誇り」が持てる

206P 働き続ければ心身の健康にも繋がる

215P 思うがままに生ききる

 

 

 <目次>

はじめに 

第1章 悠々自適なんてしていられない

第2章 老害と老益の分かれ道

第3章 定年はサラリーマンの福音かも

第4章 50代は人生で最も重要な時期

第5章 誰もがいつかは高齢者になる

第6章 デジタル・AIはシニアの救世主

第7章 死ぬまで仕事で何が悪い!

おわりに

 

松本徹三 さん

1939年東京生まれ。京都大学法学部卒業。伊藤忠商事(米国会社エレクトロニクス部長、東京本社通信事業部長等)、クアルコム(米国会社上級副社長、日本法人社長)、ソフトバンクモバイル(取締役副社長)で通算51年間勤務。その後7年間は海外で仕事をした後、日本全国のレーダー施設で取得した海面情報を様々な需要家に提供するORNIS株式会社を82歳で創業

 

 

【No1647】仕事が好きで何が悪い!生涯現役で最高に楽しく働く方法 松本徹三 朝日新聞出版(2024/06)

人生は十人十色であり、ひとそれぞれ多様性の時代です。

50歳の男性では約3割、女性では約2割が未婚者であり、老後におひとりさまになる人もおられるし、夫婦のままで子どもに頼りたくない人もいます。

どういった状況になるかを事前に将来を想定しておくのです。本を読んで知識をつけて準備をしておくのです

ここでは、子どものいない夫婦や子どもをもたない夫婦、いわゆるおふたりさまの老後対策について、例えば相続と遺言、身元保証人、認知症対策、老後の暮らし、葬儀とお墓で各種の事例が紹介されていました。

これらの事例はおひとりさまでも夫婦でも役に立つお話です。

健康や財産、お金、家族のお墓、伴侶が亡くなった後の相続や幸せな終活に向けてなど、老後の不安や疑問が出てくるのは当たり前です。

そんないろいろな立場の方たちに対して、この著者のようにちゃんと寄り添って話を聴く、相談受ける、アドバイスを差し上げるなど。それらがきちんとできる生業に従事できるのは幸せだと思いました。

 

 <目次>

はじめに 自由に生きる方を選べる時代だからこそ、「おふたりさま」が増えている。だからこそ「おふたりさま」の老後対策が必要です!

おふたりさまに早めの老後準備が必要な「7つの理由」

第1章 じつは夫婦だけではすまない「相続」問題―おふたりさま特有の「ある問題」とは?

第2章 おふたりさまには「遺言書」が必須です!―相続のトラブルや紛争を避けるために

第3章 相続&遺言の「こんなときどうする?」を解決―おふたりさまだからこそのトラブルもある

第4章 配偶者が亡くなって「おひとりさま」になったら、頼れるのは誰?―考えておきたい「身元保証人問題」

第5章 おふたりさまの老後の住まい方―早めの準備が豊かな老後のカギになる

第6章 おふたりさまの終活。葬儀・お墓についても考えておこう―「誰が供養してくれる?」という問題も考えておく

おわりに これから老後の準備に向き合うすべてのおふたりさまへ

謝辞

特別付録 財産管理ノート

 

松尾拓也さん

行政書士、ファイナンシャル・プランナー、相続と供養に精通する終活の専門家。行政書士松尾拓也事務所代表、有限会社三愛代表取締役。1973年北海道生まれ。父親が創業した石材店で墓石の営業に従事する傍ら、相続や終活などの相談を受けることが増えたため、すでに取得していた行政書士資格を活かし、相続・遺言相談をメイン業務として行うようになる。信条は、相談者からの困り事に「トータルで寄り添う」こと。家族信託や身元保証など「新しい終活対策」についても積極的に取り組み、ライフプランや資産管理などの相談に答えるためのファイナンシャル・プランナー、住み替えニーズなどの相談に応えるために宅地建物取引士の資格を取得。ほかにも終活にまつわるさまざまな資格を取得する。一人ひとりの「ライフエンディングシーン」(人生の終末期)で、最も頼りになるパートナーとなるべく、全方位視点で積極的な事業展開を行っている。