朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -31ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

小学校で教わった漢字のなかで、大人になって読めない漢字があります。

読み間違えやすい漢字を少し取りあげてみます。

その言葉の前後につながる文章があれば、前後関係の意味から読みが推測できるかもしれません。

「文る」→かざる、「活る」→よみがえる、「案る」→かんがえる、「利い」→するどい、「動もすると」→ややもすると、「禁める」→とどめる等々。

見たことがあるけれども読むことが難しい漢字を取り上げていました。

なかなか面白い視点から作られた本だと思います。

4P 教育漢字を含む熟語には、複数の読み方があることが多いため、生涯、文脈に応じて、正しく読み分ける判断力が必要になるのです。

漢字の誤読の多くは、簡単と思われがちな教育漢字で発生しています。

「真の難読漢字」は、小学校で習う教育漢字なのです。

 

 <目次>

まえがき

第1章 小学校で習っても読み間違える「熟語」の罠

第2章 なぜか大人が読み間違える「熟語」の罠

第3章 「漢字力」のカギをにぎる言葉の読み方

第4章 「成句」を正しく使いこなすのが、大人の日本語

第5章 「形容詞」「動詞」は、読めない漢字の宝庫です

第6章 人と暮らしをめぐる漢字の話

第7章 身の回りの言葉を読みこなすコツ

第8章 ニッポンの四季と自然にかかわる言葉

第9章 歴史、地理、宗教、文化…教養が試される日本語

 

「思うがままにならないことを、思うがままにしようとして、人は苦しむのです」

 

他人は変えられませんが、自分は変えられます。自分を変えることです。

自分の希望が通らなかったり、頑張って努力しても自分の思う通りにならないことはままあります。

その時にどう思っているのかです。

生きているとろんなことがあります。

事前に心の準備をしておくとか、期待値を下げておくとか、他人と比較をしないとか、想定外のこともあったりしてうまくいかないことがあることなどを心構えしていることが良いのではないかと思います。

ほとんどのことはなんとかなります。

「生きているだけでまるもうけ」こんなようなキャッチフレーズをかつて聞いたことがあります。

あなたはこれまで何とか乗り越えてきたのではないでしょうか。

 

212P だれしも悩みを避けられない

人生には避けられる悩みもあるはずです。くだらないこと、些細なこと、忘れてしまえば問題ないことなどで、そのような日常的なことで悩むのはもったいないと思います。

思い通りにいかないとか、うまくできないとか、傷ついたとか、ムカつくとか、嘆かわしいとか、当人にすれば問題でも、他人からすればそれほどでもないことも多いでしょう。だったら、当人にとっての重大さを減らせば、悩みも軽くなるのではないでしょうか。

 

4P

「幸せな老後」を実現するのに、何より大切なことは、精神的に満たされること、すなわち「精神の健康」です。

 

 

 <目次>

はじめに 

第1章 他人事ではない高齢者うつ

第2章 うつだけではない高齢者の悩み

第3章 中高年の心の危機

第4章 大人になってからの危機

第5章 困難な青年期

第6章 悩ましい思春期

第7章 ハードな学童期

第8章 油断できない幼児期・乳児期

第9章 現代を悩まずに生きるには

おわりに 

参考資料

 

久坂部羊さん

1955年大阪府生まれ。小説家・医師。大阪大学医学部卒業。大阪大学医学部附属病院の外科および麻酔科にて研修。その後、大阪府立成人病センター(現・大阪国際がんセンター)で麻酔科医、神戸掖済会病院で外科医、在外公館で医務官として勤務。同人誌「VIKING」での活動を経て、『廃用身』(幻冬舎)で2003年に作家デビュー。2014年『悪医』(朝日新聞出版)で第3回日本医療小説大賞を受賞

 

国家資格キャリアコンサルタントは、名称独占資格です。働くこと、仕事の悩みや不安を解消する補助をする人だとありました。

 

キャリコンという言葉は資格技能取得を目指しているとよく耳にします。知り合いにも資格取得を目指している人がいます。また士業の方でこれとダブルライセンスを取得している人もいます。社労士の知り合いがぜひキャリコンは学ぶべきだ取得すべきだと言っていた意味を知りたくてこの手引きに興味を持ちました。

 

キャリアコンサルタントの仕事や試験内容、国家資格の取得方法、取得後のキャリアプランや独立開業までを丁寧にわかりやすく解説していました。

 

読んでいて興味を持ったのは、この業務は、定型化できないし定型化が極めて難しくてほかに代替性がないために、例えば精神科医や外科医、助産師、教員などのように、AI時代が発達していっても決してなくならない仕事だということでした。

 

ハローワークなどの就労支援施設や障害者や高齢者への就労支援、学生の就職支援のキャリアセンター、派遣・人材紹介業、職業訓練校、人事、総務などの企業内でも多くの活躍の場があります。

自分のキャリアを見つめなおして、セカンドライフへ生涯現役生涯学習に活かすことができます。

さらに資格を学んでよいと思うのは、「傾聴」と「質問力」です。相手のニーズをしっかりと聞き取る能力が身に付き、人間関係がよくなりお互いによい信頼関係を築けます。

 

 

 <目次>

はじめに 

第1章 キャリアコンサルタントという仕事

第2章 キャリアコンサルタントは取得しやすい国家資格

第3章 資格試験の内容と効果的学習法

第4章 多彩なキャリアコンサルタント活躍の場

第5章 資格取得者(キャリアコンサルタント)の具体的プロフィール

第6章 キャリアコンサルタントに向く人、向かない人

第7章 キャリアコンサルタントへの最短の道

 

 

柴田郁夫さん

国家検定1級および2級キャリアコンサルティング技能士/国家資格キャリアコンサルタント。一般社団法人地域連携プラットフォーム代表理事(共同代表)。株式会社志木サテライトオフィス・ビジネスセンター代表取締役社長。早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。青森大学経営学部助教授、准教授、客員教授、日本テレワーク学会会長などを歴任。株式会社では公的職業訓練(ハロートレーニング)を実施。キャリアコンサルティング歴は20年超に及ぶ。一般社団法人地域連携プラットフォームでは、平成30年度から厚生労働大臣認定の「キャリアコンサルタント養成講座」および「更新講習」(技能講習、知識講習)を実施。「組織キャリア開発士」資格を設け、OD(組織開発)分野にも精通した実践家(プロセス・コンサルタント、組織キャリア開発ファシリテーター)の養成を行う

 

 

【No1708】働く人を幸せにする援助職 国家資格キャリアコンサルタントになるには!?資格取得後も役立つ情報満載!(第2版)柴田郁夫 秀和システム(2024/06)

203P 赤の他人の家に、当たり前のように入っていき、その人のすべてを受け止めて、時に感情をぶつけられて、その記憶の中に住み着く、そんな仕事、なかなかない。

 

介護とはいえほとんど糞尿の処理や後始末があった。セクハラとパワハラ、物盗妄想、被害妄想等介護ヘルパーの過酷な現場に圧倒され続けました。

認知症の親と障害を持つ息子の介護に奔走する一方で、「他人の暮らしに入り込む仕事」訪問介護員を勤める著者の悲喜こもごもと笑いもあった記録集でした。

 

 

 <目次>

まえがき 気がつけば毎日!

第1章 あなたも女優になれますか?(某月某日 掃除のポリシー:誰に注意されようとも、某月某日 クビ案件:女優にならないと ほか)

第2章 身内に泣かされる(某月某日 パワハラ娘:5ミリのズレも許しません、某月某日 ペットのお世話は…:鳥好きと犬好き ほか)

第3章 タダより高いものは…(某月某日 守銭奴:それぞれの宝物、某月某日 たった2億円:アカナベの裏の顔 ほか)

第4章 まだ、やめたくない(某月某日 身内の介護、他人の介護:親だから腹が立つ、某月某日 さよならも言わずに:「わしが逝くときは」 ほか)

あとがき この恰好で胸を張って

 

 

佐東しおさん

1963年、広島県生まれ。51歳のとき、地元の訪問介護事業所に籍を置いて、登録ヘルパーに。「週3日くらい自分のペースで」働くつもりだったが、人手不足で仕事はどんどん増える。現在は、認知症の親、障害を持つ息子のケアに奔走しながら、月1回ずつカープとサンフレッチェの試合を現地観戦する現役訪問介護員。まだしばらく仕事を辞める日は来そうにない

 

 

【No1707】介護ヘルパーごたごた日記 当年61歳、他人も身内も髪振り乱してケアします 佐東しお 三五館シンシャ フォレスト出版(2024/09)

和田秀樹さんは、毎月のようにいつも本を出されています。見かけるとすぐ手に取ってしまいます。気づかなかったことや得られること、参考になることが彼の本からはとても多いのです。

 

「日本人は、逃げなくちゃいけないところでなぜ逃げないないのか」という課題を精神科医として患者さんを診てきて痛感しているとおっしゃっておられます。

日本人の多くは真面目なので物事のよい塩梅やいい加減を知らないんじゃないかなと感じていました。

人生には逃げるという選択肢があることに気づくことを、また決してそこから逃げられないという決めつけからフリーになることをまずは知ったらよいのではと思いました。

 

4P「これはもう無理だ」いや「無理だ」と思う前に、上手に逃げて欲しいのです。

25P 逃げればラクになります。「楽しちゃいけない」「がんばらなければいけない」という決めつけから自由になってください。楽していいのです。楽な人生は、楽しいものです。つらい場所から逃げて、自分らしく生きる道を選択し、自分の人生を思いきり楽しんでください。

 

その場から離れずに逃げる方法や距離を置いて逃げる方法として、10個の事例が紹介されていました。

 

自分ではなかなか気づくことができない場合、家族や友人、周りの人や上司からアドバイスができればよいのですが……。

産業医やカウンセラー、臨床心理士、心療内科医などの専門家に相談することも頭の隅に置いておいて、酷くなる前にそれらを選択することも、「逃げる」ために必要なのかなと思います。

 

書く、認知療法、課題の分離、完璧主義を手放す、戦わない、味方2割に注目する、染まったふりをする、考えない、とにかく逃げるなら休職、労災保険申請をする。

 

 

 <目次>

まえがき

序章 危険からは、いますぐ逃げなさい

第1章 「逃げる」とはどういうことか(がんばっていることに気づかない理由、逃げることはポジティブな戦略 ほか)

第2章 なぜ、逃げられないのか(弱音は吐いていい。吐き出すべきもの、弱音を吐けない4つの不安 ほか)

第3章 逃げる技術(逃げるためのインフラは整ってきている、夏目漱石はどのように神経症を克服したか ほか)

第4章 逃げたいのに逃げられない人をサポートする方法(15人にひとりが一度はかかるうつ病、うつ病のサインを見逃さない ほか)

終章

あとがき

 

和田秀樹さん

1960年大阪府生まれ。東京大学医学部卒。東京大学医学部付属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学学校国際フェローを経て、現在は精神科医。立命館大学生命科学部特任教授、一橋大学経済学部非常勤講師、東京医科歯科大学非常勤講師、和田秀樹こころと体のクリニック院長、川崎幸病院精神科顧問

28P 老後ひとり難民の問題の現状を知り危機感を共有する。現状で取りうる対策を考える。今後社会が進むべき方向を考える。

いまは家族が一緒に暮らしていても配偶者が先に亡くなりひとりになる可能性はあります。おひとりさまを含めて心の準備はいまからしておくべきかと思います。

配偶者や子どもなどの身元保証人がいない高齢者を「老後ひとり難民」と呼んでいます。

将来起こるべきトラブルを回避する方法や安心して老後を送れるやり方などを検討していました。

 

例えば、老後ひとり難民と呼ばれる人が、介護施設にお世話になったときに、お金の管理、アパートや携帯や公共料金の支払い、ペットの世話、庭木の手入れ等々はその後どうなるのでしょうか。

年金制度もそうなのですが、介護保険は社会の変化に応じても変わっていくべきです、そうしないとどこかにひずみがでてきています。現状のままではいつか対応ができなくなるのです。それをカバーするためにはケアマネージャーや施設や行政かどこかにしわ寄せが必要となってきて実際にそうしなければ制度が動いていきません。

この世の中は世代間での同居が少なくなり核家族が進行しています。法律を作ったときには想定しなかった「老後ひとり難民」問題が起きているのは当然のことなのです。

45P 介護保険は「面倒を見られる家族がいること」を前提に作られている

在宅介護が望ましいとされてきたのも、あくまで家族が介護をある程度担うことが前提となっていたからです。介護保険制度は、家族がいることを前提にその負担を軽減するために外部サービスの利用を想定して作られたものだったといえます。

介護を担える家族がいないケースにおいて、要介護者の方にどのように対応するのか、十分に想定していなかったとも言い換えられます。

 

多くの問題が想定されます。

122P 老後ひとり難民が亡くなるとどんな問題が生じるか

・病院や介護施設の費用の精算

・亡くなったあとの家の片づけ、家財の整理処分

・公共料金、各種サービスなどの停止手続き

・遺体の引き取り

・火葬と埋葬の問題 等々

 

その人ができるような形で、できればずっと社会とつながっていくことです。

たとえひとりになってもなんとかなるのではないかと思われますが、大きな課題の解決にはならないのかなと。

201P 老後ひとり難民にならないために最も大切なこと

ボランティア活動や趣味のサークル参加など近隣や地域社会とのつながりがあると気づいてくれる可能性が高まる。働けるのなら働く、顔見知りを増やすなど。

 

 <目次>

プロローグ 老後ひとり難民とは何か

第1章 高齢者を支える制度は、何を見落としてきたのか(2000年まで「介護」の概念は一般的ではなかった、保険料を払っているのに「介護保険を使いたくない」という人たち ほか)

第2章 公的制度からこぼれおちる「老後ひとり難民」たち(普通に暮らす高齢者がある日、突然「老後ひとり難民」になる、認知症の人は症状を隠そうとすることも多く、気づかれにくい ほか)

第3章 「老後ひとり難民」が“死んだあと”に起きること(「老後ひとり難民」が亡くなると、どんな問題が生じるか、「老後ひとり難民」が亡くなった場合、誰が死亡届を出すのか ほか)

第4章 民間サービスは「老後ひとり難民」問題を解決するのか(身元保証や死後のあと始末を行う民間サービスはどのようなものか、「身元保証等高齢者サポート事業」の実態 ほか)

第5章 「老後ひとり難民」リスクの高い人がすべきこと(終活のポイントを整理し、一つずつ取り組む、いつ、何を、どう始めるか? ほか)

おわりに 

 

沢村香苗さん

日本総合研究所創発戦略センターシニアスペシャリスト。精神保健福祉士、博士(保健学)。東京大学文学部行動文化学科心理学専攻卒業。東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻博士課程単位取得済み退学。国立精神・神経センター武蔵病院リサーチレジデントや医療経済研究機構研究部研究員を経て、2014年に株式会社日本総合研究所に入社。2017年よりおひとりさまの高齢者や身元保証サービスについて調査を行っている

野口さんは、日本の現状を強く憂いておられた。現在の旧態の産業重視の状態から早く脱却することを提言していた。ここでは、アメリカの事例を取り上げながら日本との比較で日本の現在と将来を考えていくような方法性があった。

アメリカの豊かさの源泉は、かつてのローマ帝国の繁栄と同様に「異質なものへの寛容と多様性の容認」だった。

例えば、介護分野での労働力を高めるために他国から移民を受け入れる用意がないか、IT分野で世界から優秀な人材を受け入れて能力を発揮できる機会を与えているかどうか等。

287P

私は、日本の政策が、いまの状態から脱却することを強く望んでいる。

しかし問題は、果たして、日本の政治や行政や企業が、実際にそのような転換を行えるかどうかだ。これについて楽観的には到底なれない。

企業が政府からの補助金を求め、政治家がそこに介入するという構造も、金融政策が消費者を無視して企業のために円安と低金利を続けることも、政治家が次の選挙のことしか考えないことも、野党が全く頼りにならないことも、容易には変わりそうにない。

日本の構造を変えるには、日本人一人ひとりの意識が変わることが必要だ。

 

経済的な凋落傾向は、円安による企業利益の享受を許しているところにある。円安で日本の労働の価値が、国際的に低く評価されるようになったことを意味するものと感じられた。

132P

円安になると、日本円に換算した売上額は増加する。原材料価格の上昇分は販売価格に転嫁されるため企業の利益が増加する。このため株価が上がり、政治的に歓迎される。

円安で企業の利益は増えるが、それは帳簿上のものに過ぎない。企業利益が増える基本的な原因は、輸入価格の上昇分を消費者物価に転嫁することにある。円安による企業利益増は、消費者の犠牲において生じるのだ。生産性の向上による健全な利益増ではない。

しかも、そうしたメカニズムで利益が増えるために、企業が技術開発に取り組まないという問題がある。日本経済の長期的な停滞は、これによって引き起こされた。

 

152P 円高に誘導して実質賃金を引き上げよ

中長期的には、生産性が上昇しないと、賃金は増えない。生産性が上昇して付加価値が増えれば、賃金が上昇して消費が増加し、その結果、経済成長率が高くなる。

生産性上昇を伴わない賃金の上昇は、スタグフレーションを加速させる危険がある。その意味で問題をはらむ政策だ。

実質賃金を維持するために短期的な経済政策として実行すべきことは、物価上昇を食い止めることだ。現在の日本での物価上昇は、基本的には円安による。したがって、為替レートを円高に導くことが必要だ。

 

 

 <目次>

はじめに 

図表目次

第1章 日米給与のあまりの格差

第2章 先端分野はアメリカが独占、日本の産業は古いまま

第3章 円安に安住して衰退した日本

第4章 春闘では解決できない。金融正常化が必要

第5章 アメリカの強さの源泉は「異質」の容認

第6章 強権化を進める中国

第7章 トランプはアメリカの強さを捨て去ろうとする

おわりに

索引

 

野口悠紀雄さん

1940年、東京に生まれる。63年、東京大学工学部卒業。64年、大蔵省入省。72年、エール大学Ph.D.(経済学博士号)。一橋大学教授、東京大学教授(先端経済工学研究センター長)、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、一橋大学名誉教授。専攻は日本経済論。近著に『日本が先進国から脱落する日』(プレジデント社、岡倉天心賞)ほか多数

森永さんは、「いま私は捨て身の権力批判で命を狙われかねない立場にいる」という。

たしかにザイム真理教や日航機123便の真相究明などで厳しい発言が多い。

最近聞こえてくる「貯蓄から投資へ」の流れに関しては、森永さんのような声もあって、よくよく考えながら行動していかないといけないのだろう。

5P

新NISAを始めようと考えている人には投資に手を出さないように、すでに手を出してしまった人には、一日も早い全面撤退をするようにアドバイスを送りたいと考えている。新NISA型投資詐欺にひっかからないように、投資をすることがいかに高リスクかを詳しく述べていこうと思う。

 

新NISAとは異なり、少額投資非課税制度のiDeCoは配当収入や売却益は非課税であり、掛け金が税制上全額所得控除されるほか、預金のような元本保障の商品にも投資できるので、森永さんは推奨されていた。

「ドルコスト平均法」についての解釈は面白かった。株を継続してずっと買ってほしいために編み出した面があったとか!

29P ドルコスト平均法は、株価が割高の時には少ない量を買い、株価が割安の時は多い量の株を買うことになるが、その主張が間違っている、株価が割高の時には株を少なく買うのではなく、買ってはいけない。それでも長期積立投資を推奨するのは、割高の時に株を買ってもらえなくなったら、ひあがってしまうから。顧客が損をするのを分かっていながら、自分たちの儲けを安定化させるために推奨しているのだ。

 

生きがいを見つけるために、思い立ったら挑戦していく方向性で!

P127

生きがいづくりのコツは2つある。

1 できるだけ多くの分野に挑戦する。実際にやってみないとわからない。複数のことにチャレンジして合わないと感じたらさっさとやめる。

2 森永さんのグリコのおもちゃコレクションのように、できるなら世界一のポジションを取る。

 

 

 

90歳のジャーナリストの田原総一朗さんと86歳の解剖学者・養老孟司さんによる初対談。

交わされる少なめの言葉のなかにも、お二人の蘊蓄の深さを十分伺うことができた。

示唆に富んだ対話はとても勉強になる。

本は知識のままで失敗の経験は知恵になるに目が開かれる思いがした。

214P

養老 五月病とかいうやつですね

田原 実は僕、それはとてもいいことだと思っているの。

養老 昔は少なくとも3年は勤めるべきだ、とか言われていましたけどね。

田原 そう、昔はね、会社を辞めるというのは、生きるうえで損だと考える人が多かったね。でも今ね、ここは違うと思ったら、すぐに辞めていいと思う。そうするうちにやりたいことが見つかるかもしれないじゃない。失敗するかもしれないけど、それでも発見できることもあるから。僕ね、本を読んで覚えたのは知識で、失敗から得たものは知恵になると思っているんですよ。だから、若いうちはいろいろな体験をして失敗もして、どんどん知恵を身につけていってほしいね。そのためにも、すぐに辞めることは悪いことだとは思わない。

いまここを楽しみ生きていくを最近の課題として。

274P

田原 避難するときに持っていくものを用意しておくとか、しなくていい?

養老 そのときに考えればいいんですよ。まだ起きないことをあれこれ悩んだり、準備に余計な時間をかけたりするより、「今ここ」に集中して生きることのほうがよほど大事だと思います。

 

 <目次>

はじめに 田原総一朗

第1章 少年時代を振り返る 僕たちはこうして生きてきた から第5章 90歳の壁を超える 生きることも死ぬことも考えない

おわりに 養老孟司

216P

「自分のやりたいことが叶わぬなら、いっそ死んだほうがマシだ。要らぬ心配をするな」

「その死に方が、たとえ胡乱な者として敵に討たれてもか」

この問いかけにも、土屋ははっきりとうなずいた。

「わしはの、自分が知りたいものをこの目で見て、出来れば触れるためにずっと生きてきた。それで死ぬるのなら本望である」

「いや、しかし-」

そう言いかけた光秀に、さらに土屋は被せた。

「世間では死に際が大事だと言うような馬鹿者がいるが、大いなる見当違いである。あまりにもしみったれた、犬のような料簡である。死に方など、どうでもよいことではないか」

これにはさすがに光秀も持て余したようだ。

「だったら、何が大事なのだ」

自らが心底好きなことで生きて来たかどうか。この一事のみである。人にどう思われるかは関係ない」土屋は言い切った。「それをせぬと、膾にされて死ぬより後悔するだろう。少なくともわしはそう感じる」

「まったく同感である」

そう大きく発せられた声が、直後には自分のものだと分かった。愚息もやや上気した表情で、口を開いた。

「おぬしは時おり、目の覚めるようなことを言う」

その通りだと新九郎も思う。

この男は少なくとも自らの生において、何を捨てて何を活かすべきなのかを知っている。そして、それは、まったく正しい。

人が生きている時というものは、有限なのだ。その限られた今生において、何もかも手に入れることはできない。

 

「光秀の定理」から何年か経ち、明智十兵衛光秀とその友垣の聖・愚息、笹の葉新九郎らとまた本の中で出会えたのはうれしかった。そして今回は土屋(大久保)十兵衛長安が加わり彩りが明るく変わった。

武田信玄の湯之奥金山と毛利元就の石見銀山に潜入して、産出量を記載した台帳を確認するようにと織田信長が光秀らに命じたことからこの物語が始まった。

戦国時代、敵地領内で採掘が行われている金山や銀山の金銀の産出量を調べることは重要機密の最たるものであるから、間諜でも近づくのは難しく宝の山に近づこうとするのは並大抵ではない文字どおりに命懸けの行為であった。

石見銀山を一度訪れたことがあった。石見銀山街道の描写がうまくて頭の中でひっきりなしに訪れる人々の雑踏や密集した建物を軽く想像することができた。また、自分も銀山に潜入している様な既視感がありハラハラドキドキしながら十分にストーリーを楽しめることができた。この潜入の場面では、追われる者逃げる者と、毛利方の追う者とのスピード感と緊迫感が伝わってきてとても面白い読みものであった。

底知れぬ恐ろしさを秘めている信長と上司の命令に忠実な光秀の行動とその反骨心の記述から、その後の本能寺の変に至るまでの黒い歴史を予感させる筆力があった。

 

 

 <目次>

第一章 策謀

第二章 武田の金

第三章 毛利の銀

第四章 乖離

 

 

垣根涼介さん

1966年長崎県生まれ。2000年『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。04年『ワイルド・ソウル』で大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の史上初となる三冠を達成。05年『君たちに明日はない』で山本周五郎賞、16年『室町無頼』で本屋が選ぶ時代小説大賞、23年『極楽征夷大将軍』で直木賞を受賞