朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -23ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

手書きには、物凄い効果があります。

イライラやモヤモヤなど内面の嵐の被害を抑え速やかにやり過ごすために、メモやノートを活用して、手を動かそう!

 

17P 書けば考える、考えれば前に進める、前に進めば目標に近づける。目標に近づけば楽しくなってくる。楽しくなればもっと前に進みたくなる。

 

メモやノートは、「誰かに指示されて書くものではなく、自分の頭にあることを自分のために自分のやり方で書く」ものです。

 

手書きは、「頭の中を整理する」「心を落ち着ける」「実感が深まる」、検討作業が進んで考えを加速させていくコツがあります。

 

例えば、TODOリストを作れば、具体的な数量として認識ができ混乱した状況を把握できて心理的にも楽になります。

 

手書きなどの面倒くさいところには自分を決して裏切らない大きな収穫を得る秘訣があります。

 

手書きする毎日から行動パターンなど自分のことをもっとよく知るのです。

 

ベストセラーの「情報は1冊のノートにまとめなさい」のほか、奥野さんが記された本のなかに通ずるものがあります。それは一環とするアナログの大切さのような精神、ぶれない一本の軸がこの本にも貫かれていました。

 

この本は14歳を中心にして高校生や20歳ぐらいの人に向けて書かれたものでした。

しかし、手書きをするメリットが多いのでそれらを改めて確認することができて実行に移したくなりました。(いま手書きでメモを書いています。)

ぼくは、この本は20歳以上の大人たちも読むべきであり役に立つ優れた本だと思います。

 

12P

「メモを作る」とは、ただの機械的な作業ではなく、知的な行為だ。

1 頭にあるぼんやりとした考えをつかむ

2 それを言語にしてハッキリさせる

3 自分がわかるかたちで表記する

 

211P

まずは手を動かしましょう。手を通じて頭を回転させることで効果的なメモを作る。ノートに体験、行動、生活習慣など自分の足跡を残していく。同時に好きなものや知りたいことを貼り交ぜて、素晴らしい体験の記念を残していく。使用済みノートに番号を振って積み上げ、自らの軌跡を味わう。このような手間ひまのかかる作業によって、「すごい自分」「誇れる自分」「惚れ惚れする自分」を執念深く探し出していくのです。ノートを使い続ければ、いつか自分自身という最高の友に出会えるでしょう。

 

212P

各種リストや計画や段取りなどのメモ作りを通じて、頭のごちゃごちゃを整理し、悩みや不安な気持ちを制御する。目の前の課題に集中する。行動の記録や記念品の収録といったノート作りを継続することで、日常生活を充実したものにし、自信やパフォーマンスを高める。もっと自分と上手に付き合えるようにする。

 

 

 

 <目次>

はじめに 「紙とペン」で切り抜ける

序章 なぜ「手書き」なのか?

第1章 何か書いてみよう メモの基本

第2章 メモで「やること整理」

第3章 メモで「計画を立てる」

第4章 メモで「思考を巡らす」

第5章 「自分だけの1冊」を持ち歩こう ノートの基本

第6章 ノートで「気分をアゲる」

第7章 ノートで「パフォーマンス向上」

第8章 ノートで「夢を叶える」

おわりに 困難な時期をやり過ごすために

 

 

奥野宣之さん

1981年、大阪府生まれ。同志社大学でジャーナリズムを専攻。卒業後は出版社・新聞社での勤務を経て、フリーランスのライター・著作家に。知的生産術や読書法をはじめ、古典の現代語訳から旅の楽しみ方まで、幅広いテーマで執筆活動を続けている。

 

 

【No1744】もやもや、ごちゃごちゃがスッキリする手書きノート&メモ術(14歳の世渡り術) 奥野宣之 河出書房新社 (2024/11)

 

「夜と霧、君たちはどう生きるか、LIFESHIFT、人は話し方が9割、7つの習慣、学びを結果に変えるアウトプット大全」などビジネスの基礎から最近出版された本格的なビジネスの良書まで仕事力が身につく幅広い分野の本を紹介している。

コミュニケーションや習慣、仕事・勉強術、思考法、健康法等々広範な領域を取り扱っているが、これらの要約を読むだけでわかったようにならないほうがよい。

本との出会いは大切だからこれをきっかけとして、ビジネスリテラシーを身につけたい人には紹介された本のなかから自分が気になる興味がある本をピックアップし詳細を読むことでその人に有益な時間になるものと思う。

 

 <目次>

はじめに 

第1章 コミュニケーション

第2章 習慣

第3章 仕事・勉強術

第4章 思考術・リーダーシップ

第5章 お金

第6章 社会・ライフ

第7章 健康・メンタル

おわりに

 

 

【No1743】ビジネス書大全 必読ベストセラーを超要約!一生モノの仕事力が身に付く名著100冊を1冊にまとめてみた 本の要約サービスflier編集部 新潮社(2024/11)

 

普通に早稲田大学や慶応義塾大学に行けるほどの頭脳を持った山岸美羽と謎の女子高生の浜野比奈がスタバで偶然知り合うところから始まる。

 

JR富山駅や富山市内の周辺等で彼女らの居場所を開拓しながら時間の共有を繰り広げる物語だった。

 

田舎の閉塞感や母親と結婚などの価値観の違い、世界史から学んだパレスチナとイスラエル問題などいろいろ。

いまの世界と自分とのこの温度差はなんだろうか。例えばあの能登の震災で何ができるのだろうか。

 

古い意識が残る場所からの逃亡へ。

「どこか知らない、遠い町へ行ってみよう。卒業してここへ帰ってくるかどうかは、そのとき自分で決める」

 

それでいいと思うよ。

いまのこの安定している場所から逃げることで何か大切なものが見えてくるかもしれないし、見つからないかもしれない。

けれども行動することでなにか偶然のチャンスが得られるよと思う。

 

【No1742】逃亡するガール 100min.NOVELLA 山内マリコ U-NEXT(2024/11)

資格を活かす秘訣は、資格と資格、実務経験と資格、人間力と資格などの強みの掛け合わせ。資格を取ってからすぐに独立してその資格を活かせるわけではない。これまでの経験上に活かせる資格がある、自分は取得した資格を活かしてこうしたいという考えは重要……等々、これからのライフのためにとてもためになる内容でした。

 

自分の軸は持ちたい

178P うまくいっている人の5つの共通点

・軸になる実務経験を持っている 私はこれならできると言える実務経験を見つけましょう。

・基本的なビジネスルールを守れる メールの返信をきちんとしている、お礼のメールをきちんと送る。基本的なことができる。

・話が来たらまずは乗ってみる。あまり考えすぎずにとりあえず行動してみる やる前からあれこれ考えすぎない。

・「適切な人」に「適切な内容」を伝えている うまくいっている人は、欲しがっている人に欲しい情報を伝えています。

・つながる力を大事にする 人との絆やつながる力を大事にしている。運のいい人は、日常生活でたくさんの人と出会うことによって偶然のチャンスに出会う確率を高めている。

 

 興味を持ちワクワクしとりあえずやってみることです。

181P うまくいく人の5つキーワード 

難しいことを考えずにまずは動こう!やってみよう!

・好奇心 出来事に遭遇する機会を得られる。チャンスをつかむ可能性が高まる。

・持続力 新たなスキルが身に付く、チャンスに出会える可能性高まる。継続は力なり。

・楽観性 適度に肩の力が抜けているほううまくいく。前向きに考えるほうがよい。

・チャレンジ 目の前にチャンスが訪れたとき思い切って飛び込んでみる冒険心が大切です。

・柔軟性 上手くいかなかったらその補法や考えを思い切って捨てて別の方法を取り入れてみる、一つのことに固執し過ぎずやわらかい頭で取り組んでみる。

 

 環境にどううまく変化できるか!進化できるか!!

191P 幸いにことに、皆さんはたくさんのキャリアやスキルをたくわえています。どうかそのことに気づいて、これから活用してみてください。活躍できる場をめざとく見つけることができる人が成功しています。成功できるかできないかの違いは、ただそれだけです。

世の中は常に変化し、求められるスキルも移り変わっていきます。その変化に対応し、自分を進化させ続けられるかどうか。それが、これからの時代を生き抜くカギになると、私は考えています。

 

 

 <目次>

はじめに

第1章 資格選びの前に考えておきたいこと(お金に困らない生活って?女性の貧困という現実 ほか)

第2章 お金に困らない資格の選び方(学歴にとらわれない資格選び、資格選びで収入が変わる!?正しい資格の選び方 ほか)

第3章 基本中の基本!資格は「掛け算」で選ぶ(「資格」だけでは塩漬けになってしまう、資格を活かす秘訣は、強みの掛け合わせ ほか)

第4章 これから注目!50歳からでも仕事にできる女性向け資格(資格の活用は「時代」の影響を受ける、高齢化社会で注目の資格 ほか)

第5章 取った資格を最大限に活用する(資格を活かして独立し、会社員時代よりも収入3倍アップ、まずは経験を活かした副業から ほか)

おわりに

 

高村祐規子さん

女性専門のキャリアアドバイザー&FP、人材育成コンサルタント合同会社キャリア&マネー協会代表。大学卒業後、株式会社ノエビアに入社。1年で退職後、アメリカの大学に留学。帰国後、株式会社リクルートに入社、人材関連の部門に勤務。2000年にリクルートエージェントに転職。女性専門のキャリアアドバイザーとして勤務。2004年に中小企業振興公社のベンチャー試験に合格し、2005年に独立。大手外資系企業の女性向けキャリア支援プロジェクトや企業における女性社員向けキャリア研修の企画・運営など実績も多数。2012年法政大学大学院キャリアデザイン学専攻修了。「働く大人女子のコミュニティ神楽坂女子倶楽部」を主催。ランチ交流会やセミナー開催などのイベントのほか、月2回の「働く大人女子に役立つ情報メルマガ」を配信中

 

【No1741】50代ひとりでも一生お金に困らない「手に職」選び 高村祐規子 WAVE出版(2024/10)

日曜日以外は朝早く3時半に起きて日々の豆腐を作って店先で売っている。スーパーにある値段が安い豆腐には出せない手間暇かけた本物の豆腐だった。

東京の堀切にある日比野豆腐店の関係者が主に登場してひたむきに生きていく心優しくなるおはなし。

祖母の初、母の咲子、息子の令哉、飼い猫の福、3代目の店主の清道はコロナが原因で亡くなっていた。

とくになにかが急に起こることはない。

淡々として日常の豆腐店などのさりげない出来事が綴られていく。

このなかでつらいことや悲しいことがあるけれども、前を向いて進もうとする気持ちがとてもよく伝わってくる。なんとかして家族で手を取り合って課題を乗り越えていこうとする姿からは、ぼくはだんだんとじんわりと心がしみてきて目頭が熱くなってくるのだった。

289P 日比野令哉

「店をやるなら大学に行く必要はないよね。お父さんみたいに」

「店をやるなら大学に行く必要はないかもしれないけど、でも、行きなさい。行けば、ほかの可能性についても考えるかもしれない。何かやりたいことが出てくるかもしれない。行ったうえでそれでも豆腐屋がいいと思うなら、やればいい。卒業してからでも遅くない。それまではお母さんがどうにかするから。おばあちゃんに鍛えてもらいながら、ちゃんと店は続けるから」

 

 

朝食で食事と一緒にお酒が飲めるのは、なんて優雅なのでしょうかと。

お正月か旅行に行ったときぐらいかなのかと勝手に思っていました。

朝になってもお酒が飲めるほどの楽なご身分なのかと思ったら、世の中では夜間から朝まで仕事をしている人がいいます。そういった人のほっと一息つく朝の一杯だったのです。

やっぱり仕事終わりの美味しいお酒と料理はいいもんだな。

いわゆる晩酌のような感じだったと分かってひとり納得しました。

 

5年つき合った恋人と別れてコロナ不況で派遣契約も更新されないうえに、コロナにまで罹ってしまった26歳の恵麻。その彼女を救ってくれたのは「中野お助け本舗」の見守り屋の亀山と犬森祥子の二人だった。その祥子の管理するシェアハウスで暮らすことになった恵麻は、ワケあり客の話を聞く見守り屋の仕事をすることになった。最初は頼りなげだった恵麻が仕事を続けるうちにどんどん頼りがいが増えて成長していく。(自分の娘を見ているかのようにうれしくなった)祥子は恵麻に仕事終わりの贅沢な朝酒の喜びを教える。モーニングと黒ビール、生ハムと赤ワイン、焼鯖定食と日本酒など、仕事終りの一杯がなんとも美味しそうなことこの上もない!読んでいるだけで喉が渇いてお腹が空いてくる物語。

 

 <目次>

第一酒 新宿 モーニング

第二酒 日本橋 インドカレー

第三酒 南池袋 ハンバーグ

第四酒 新橋 餃子

第五酒 目黒 生ハム

第六酒 恵比寿 中華

第七酒 赤坂 ソルト

第八酒 渋谷 焼きそば

第九酒 広尾 チーズバーガー

第十酒 浜松町 焼き鯖定食

第十一酒 初台 オムライス

第十二酒 稲荷町 蕎麦

 

原田ひ香さん

1970年神奈川県生まれ。2006年「リトルプリンセス2号」で第34回NHK創作ラジオドラマ大賞受賞。07年「はじまらないティータイム」で第31回すばる文学賞受賞

 

なぜストレスによって頭がわるくなるのか。

やる気やモチベーションの低下が勉強環境の悪循環を生んでいるから

脳科学的に正しいとされている方法を応用してストレスをなくして勉強する習慣をつけるやり方を紹介していました。

 

40P 忘れにくくする勉強のタイミングなど

・スペーシング効果 就寝30分前、翌日、1週間後、など時間間隔をあけて刻んで勉強することで覚えなおしの非能率がなくなる

・インターリーブ学習 30分毎等時間を切り替えるなどのつまみぐい勉強法、同時並行的に関連あるトピックで複数のジャンルを勉強する(英語のリーディングとライティングなど)、同じことを長い時間学び続けない。

・デュアルコーディング 言語文字と視覚ビジュアルをバランスよくセットで覚える

・エラボレーティブ・インタロゲーション 精緻な質問、「なぜ」「どうして」学びながらすぐ問いを立てると理解が深まる、自分で調べていくことで知識の定着率が上がり記憶に残りやすくなる、問いを立てることで関連情報を会わせてインプットすることが習慣づけられより理解が深まる

・セルフエクスプラネーション 自分の言葉で説明する、自分で考えながら誰かに話すと脳が意識的に育つ

・自己効力感を高める 誰かの役に立てたと実感できてこれなら自分ならできるという自信を持つ、自分の実体験を思い出し過去の成功体験を想起する、小さな成功も見逃さず自分の成功にアンテナを張る、自分にもできると感じ他人の成功を見る、周りの人に言葉でサポートしてもらう

 

 

 <目次>

はじめに 脳科学的に正しい方法だから誰でも“無理なく”結果につながる!

序章 なぜ、ストレスをなくすと勉強で成果を出せるのか?

第1章 ストレスフリーで成果が出る効果抜群の8つの方法

第2章 一度身についたら消えない勉強の習慣化

第3章 勉強効率が爆上がりする休息と睡眠

第4章 勉強にかかせない食事と運動の関係

第5章 勉強マインドを構築する

おわりに 

参考文献

 

 

粂原圭太郎さん

京都大学経済学部経済経営学科卒業。高校時代は平均偏差値80、最高偏差値95を出し、京都大学に首席で合格。2014年から3年連続で『最強の頭脳 日本一決定戦!頭脳王』(日本テレビ系)FINALISTになり、一躍人気に。小学生の頃より小倉百人一首競技かるたを始め、現在八段。2019年~2021年の3年間、日本一の座「名人位」につく。現在は論理力、記憶力、没頭力を同時に上げるエキスパートとして全国各地で講演活動も行っている。オンライン個別指導塾「となりにコーチ」の代表講師として、15年間で1000人以上、受講生の95.7%を成績アップに導く。JADP認定メンタル心理カウンセラー

 

【No1738】ストレスフリー勉強法 科学的アプローチで勉強がとまらなくなる 粂原圭太郎 ダイヤモンド社(2024/09)

老後を公的年金だけに頼るのは不安です。

生涯支給される年金は生活の大切な支えとなるものです。

長生きして元気に暮らすためには、年金の受給額を少しでも多くもらえるようにどうしたら年金の受給額を増やせるのかを知っておいたほうがよいです。

夫より長生きすることの多い妻の立場では、老齢年金だけでなく遺族年金についても知っておくことが大切です。

 

年金を詳細に解説された本はたくさんあります。だいたい目に付くと手に取って読んでいます。

平成15年(2003年)の改正など法律内容が変ったり制度がちょくちょく変更や追加などがあったので、社会保険に携わっている方でもなかなか年金制度をすべて理解するのは難しいと思います。

 

これは女性のためではありましたが、男性が読んでも十二分に役に立つ本でした。

 

年金の大枠をつかめるようにマンガで説明があり先のほうに描かれています。

最初にはそもそも論的に年金制度の説明から、例えば遺族になった場合などの遺族年金などの具体的な事例(死亡者の老齢厚生年金の4分の3と自分の年金の……)を取りあげて、計算方法まで入れながら詳細な説明がありました。

頭がすこし柔らかくなって公的年金についてわかりやすく書かれた読みものだったと思います。

 

・老齢年金がいくらもらえるの?

・遺族年金がいくらもらえるの?

・特別支給の老齢厚生年金って何? 私はもらえるの?

・65歳前に年金がもらえないと生活ができない。どうすればいい?

・離婚を考えているけれども年金が不安

・お給料をもらいながら年金ももらえるの?

・一度離婚して年金分割をしたのだけれども再婚したい

・年金が少なすぎて暮らしていけない

・働きながら在職老齢年金をもらうのと、繰り下げするの、どちらがお得?

・加給年金、振替加算って何?

・保険料の滞納期間が多くても年金もらえる?

・一般的な世帯は平均どのくらいの年金をもらえるものなの?

等々

 

 <目次>

はじめに 

第1章 そもそも年金制度とは?(年金とは、老齢、障害、死亡についての生活保障を国から受けられる制度です、老齢年金は、10年以上の年金受給資格期間があれば受給できます ほか)

第2章 遺族年金について知っておこう!(遺族年金には、遺族基礎年金と遺族厚生年金があります、遺族基礎年金は、死亡者の保険料納付要件があります ほか)

第3章 老齢年金、遺族年金の増やし方いろいろ(もしも蝶子さんが60歳以降も続けて仕事をしたら、在職老齢年金とは? ほか)

第4章 世界一やさしい年金SUNの年金駆け込み相談室(65歳以降も働く予定です。在職老齢年金をもらうのと、繰り下げ、どちらがいいでしょうか。50歳で遺族年金を受け取ることになりました。今後、普通に正社員で働いて収入がアップしていくと、遺族年金は支給停止になってしまいますか? ほか)

紛らわしい年金用語解説

年金用語インデックス

 

拝野洋子さん

社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー。AFP(上級資格CFPのうち、ライフ、保険、タックス、相続、金融の5科目合格)。日商簿記2級。新聞記事等に執筆。社会保険労務士の仕事を行うとともにFPとして家計相談にも応じる。年金相談は対面と電話、メールで対応している。「AllAbout年金・社会保障ガイド」にて年金情報も配信している。

 

【No1737】女性のための老齢年金と遺族年金 年金格差はこうして起こる?拝野洋子 白ふくろう舎 日東書院(2024/08)

余命宣告を受けた森永さんは、失うものはない覚悟を持った人だ。

とても心強くて批判や荒波を乗り越えていける力がある。

日本は、人口が減少しつつあり経済力の低下傾向もあり国力が衰退してきている(らしい)

例えば、人手不足に対処するために無節操に外国人労働者の受け入れを増やすことは危険だ。賃金などの雇用や地域の居住環境など中長期的に国民全体にツケが回ってくる。

「ザイム真理教」「失われた30年と経済産業省」「原発」「防衛政策」「対米従属」「小泉構造改革」等々、こんな状況下で現状を打破するためには森永さんのような言論力、他を恐れぬ正々堂々と歯に衣着せぬ物言いができるような力が必要だと思う。

 

145P 森永さんは「本当のことを言って死ぬ」と語り、実際にそれを実践されているが、これは簡単なようですごく難しいことだ。

遺された時間とお金を、何よりも優先して他者のために自分の言葉を残そうと病身に鞭打って仕事を続けておられることは、言論人として生きて来た森永さんの真骨頂であろう。

人生の残り時間がもうないにもかかわらずここまで突き動かしているものは何か。

それは日本という国のあるべき姿を示し、長い停滞の時代が続く経済、社会を少しでも良くしていきたい、自分の信じる真実を語ることでそれに貢献したい、という純粋な気持ちの表れではないだろうか。

 

 <目次>

まえがき 森永卓郎

1章 さらば「霞が関」

2章 「がん」と向き合う

3章 「失われた30年」と経済産業省

4章 ザイム真理教

5章 防衛政策

6章 小泉構造改革

7章 株式市場はバブルか?

8章 森永流「これからの生き方」

あとがき 岸 博幸

補記 日航123便はなぜ墜落したのか(森永卓郎)

 

森永卓郎さん

経済アナリスト。獨協大学経済学部教授。1957年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業。日本専売公社、経済企画庁、UFJ総合研究所などを経て現職。執筆をはじめ、テレビやラジオ、講演など多方面で活躍。2023年末に原発不明がんを公表し、現在、闘病生活を送る

 

岸博幸さん

経済評論家。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授。1962年、東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業後、通商産業省(現・経済産業省)入省。同省在籍時にコロンビア大学経営大学院に留学し、MBA取得。資源エネルギー庁長官官房国際資源課等を経て、2001年、小泉純一郎内閣の経済財政政策担当大臣だった竹中平蔵氏の大臣補佐官を務める。経産省退官後、テレビや講演など多方面で活躍。2023年1月に多発性骨髄腫の告知を受ける

5P 本書の目的は、これから迎えることになる人口減少時代において、日本経済の構造がどのように変化していくかを予想することにある。実際に統計データを確認していくと、近年の日本の経済にはさまざまな変化の兆しがみられる。本書ではここ最近においておこっている変化の兆候を捉えながら、人口減少局面に突入する日本経済の将来の姿を考えていきたい。

 

少子化が進んでいることもあり日本の人口減少は避けられない。このままでいると慢性的な人手不足に陥る。賃金が上昇傾向にあるなか、その人出不足を補おうとして、外国人労働者の安易な受け入れ増加は現状の賃金の下落を招きかねないという著者の考えに賛同する。

これまで捉えられた豊富なデータや企業への聞き取りが土台にあり説得力高い。

日本の未来の姿を大胆に予想していている。これらは信頼性が高い将来像になるものだ。

それはそれでありなんとかして生きていかないといけないから、これらの方向性を頭に入れて生きてゆきたい。

 

232P 人口減少経済の8つの未来予測

1 人口減少と高齢化により、人出不足はますます深刻になる

2 人手を確保するために賃金水準を引き上げざるを得ないので賃金はさらに上昇する

3 女性や高齢者などの労働参加は限界まで拡大する

4 賃金上昇による人件費の高騰が企業利益を圧迫する

5 デジタル先進技術の活用、自動化技術の省人化などの資本による代替が進展する

6 生産性が低い企業が市場から退出を迫られ、時代についていけない企業が吸収や消失し合従連衡が活性化する

7 企業はコストを商品やサービスの価格に転嫁し緩やかなインフレーションが定着する

8 運輸業の各戸配布や再配達のきめ細やかなサービスなど、優先順位の低いサービスが消失する

 

少子化に社会全体としてどのように向き合うか」の論点について。

婚姻している夫婦間でこどもをもうける場合が多い。経済的な問題であれば結婚や出産、子育てに際して手厚く補助をすればよい。しかし、現状ではまだまだ感情的にも不足があるように思われる。少子化が必然的な流れだと決めつけず諦めず抗うようにして、山をなだらかにしていけるよう、これからもその対策をいろいろと愚直にやり続けるしかないのではないかと。

 

281P 日本の住むすべての人の力でこどもにかかる負担は支えていくという認識を社会全体で共有しながら、政府としてもできることはすべてやるという覚悟をもって、取りうる政策を総動員していくべきだ。

家族政策を現代社会における最優先課題と位置づけた上で、政府によるなりふり構わぬ政策対応が行われることを願って……。

 

主要国のうち人口減少国として、日本は成熟した道を歩んでいく。他の国々は先行する日本の後ろ姿を眺めながら、その事例から学んで自国の経済や社会に活かしていくはずだ。

 

9P 将来の日本経済を展望すると、人口減少に伴う日本の経済規模の低迷や国際的なプレゼンスの低下は、ほぼ確実にやってくる未来だと考えられる。しかし、生産性が低い企業が市場から退出し、人件費高騰に危機感を持った企業が生き残りをかけて経営改革に取り組めば、先進技術を活用した機械化や自動化の進展も相まって、労働生産性はむしろ上昇していく展開になることもありうる。実質賃金に関しても、名目賃金の上昇率が物価の上昇率を上回っていく形で、緩やかに上昇に向かう可能性が高い。

近代において、日本は主要先進国で初めて大規模な人口減少を経験する国になる。人口減少が進む国の経済はどのような道をたどるのだろうか。その嚆矢となる日本経済の現状を分析することで人口減少経済の行きつく先を予想してみたい。

 

 

 <目次>

はじめに 日本経済はどのように変わったか

プロローグ――人手不足の先端を走る地方中小企業の実情

第1部 人口減少経済「10の変化」

変化1 人口減少局面に入った日本経済

変化2 生産性は堅調も、経済成長率は低迷

変化3 需要不足から供給制約へ

変化4 正規化が進む若年労働市場

変化5 賃金は上がり始めている

変化6 急速に減少する労働時間

変化7 労働参加率は主要国で最高水準に

変化8 膨張する医療・介護産業

変化9 能力増強のための投資から省人化投資へ

変化10 人件費高騰が引き起こすインフレーション

第2部 機械化と自動化――少ない人手で効率よく生産するために

建設 現場作業の半分はロボットと

運輸 自動運転は幹線輸送から

販売 レジ業務は消失、商品陳列ロボットが普及

接客・調理 デジタル化に伴いセルフサービスが広がる

医療 非臨床業務の代替と専門業務への特化

介護 記録作業から解放し、直接介助に注力する体制を

第3部 人口減少経済「8つの未来予測」

1.人口減少経済でこれから何が起こるのか

2.人口減少局面における社会選択

おわりに 

 

 

坂本貴志さん

1985年生まれ。リクルートワークス研究所研究員・アナリスト。一橋大学国際公共政策大学院公共経済専攻修了。厚生労働省にて社会保障制度の企画立案業務などに従事した後、内閣府で官庁エコノミストとして「経済財政白書」の執筆などを担当。その後三菱総合研究所エコノミストを経て、現職

 

 

【No1735】ほんとうの日本経済 データが示す「これから起こること」坂本貴志 講談社(2024/10)