朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

往診のため自転車で三条大橋を駆け抜ける姿、甥っ子との微笑ましい会話、そして京都の和菓子。京都の景色や空気が自然に立ち上がり、穏やかな時間の流れと人のぬくもりが静かに沁みてくる。個性的な医師や仲間たちに囲まれながら、患者とその家族に寄り添う日々。登場人物たちの心の揺れに触れるうち、こちらの視点や生き方にもそっと変化が生まれる。読んでいると心が澄んでいくような感覚がある。

「医療では、人を救えない」と語る内科医・雄町哲郎。通称マチ先生は、妹でもあった母を亡くした甥を引き取り、地域の病院で働いている。細やかな心配りと優しさに満ちた人物で、目の前の患者に真摯に向き合う姿勢が静かな光を放つ。与えられた場所であきらめずに働き続ければ、准教授の花垣のように、その姿を見ている人は必ずいる。いつか引き上げられ、実力を発揮し、さらに活躍する日が来るはずだと思わせてくれる。次作を楽しみに待ちたい。

 

目次

錦秋

冬至考

百鬼夜行

初弘法 

 

著者紹介

夏川草介さん

1978年大阪府生まれ。信州大学医学部卒業。長野県で地域医療に従事。2009年『神様のカルテ』で第10回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。同作は2010年本屋大賞第2位となり映画化。他の著書に、世界40カ国以上で翻訳された『本を守ろうとする猫の話』、『始まりの木』、コロナ禍の最前線に立つ現役医師としての経験を綴ったドキュメント小説『臨床の砦』、2024年本屋大賞第4位・京都本大賞受賞作『スピノザの診察室』など。

 

涙腺がゆるくなってきた。青山美智子さんらしい軽やかな筆致で、物語は心地よいテンポのまま進んでいく。

ピースがぴたりとはまったり、うまく合わなかったり、喜びや後悔を行き来しながら物語がつながっていく。

甘くて、ほろ苦くて、儚くて、そして心温まる恋も描かれる。

家族や友人、恋人同士のような二つの視点が交互に現れ、前半と後半の12話が対になっている構成に気づいてからは、面白さが一段と増し、思わずすぐに読み返してしまった。

登場人物同士のつながりを確かめながら読む時間が楽しかった。

青春時代の自分を思い返して「これはあるなあ」と感じたり、30代のころの気持ちがよみがえったり、今の自分にも響く部分があったりと、共感しながら読み進めることができた。

これもまた、青山さんの良作のひとつだと思う。

 

83ページより

「どうしようもなく出会って、どうしようもなく好きになって、どうしようもなく別れてしまった。」

 

<目次>

BOX1

BOX2

あとがきに代えて エッセイ「ふたつのチョコレート」

 

著者紹介

青山美智子さん。1970年生まれ、愛知県出身。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。帰国後は出版社で雑誌編集者を経て執筆活動へ。

デビュー作『木曜日にはココアを』で第1回宮崎本大賞を受賞。『猫のお告げは樹の下で』で第13回天竜文学賞を受賞。

『お探し物は図書室まで』は米TIME誌「2023年の必読書100冊」に唯一の日本人作家として選出されるなど、著書多数。

2024年の春闘では、賃上げ率が5%台と33年ぶりの高水準となった。古い枠組みと思われがちな労働組合だが、歴史的なベアに加え、カスハラ対策など新たな政策を生み出す力が改めて注目されている。

 

労働組合とは、経営者に対して弱い立場に置かれがちな働き手が、賃金や職場のルールなど労働条件について対等に議論できるようにする仕組みである。法的な整備によって働く人の権利が守られてきた。国によって歴史や文化、組合の作り方を定める法律は異なるものの、基本的な機能は共通している。

 

しかし、10人に8人は労働組合に加入しておらず、多くの人にとって身近な存在とは言い難い。この現状には驚きを覚えた。特に、これから社会を担う若い世代の加入率の低さは大きな課題だと感じる。本書で紹介されていた、掲示物のフォントを読みやすくする工夫や、「春季闘争」を「春季交渉」と言い換える取り組みなどは示唆に富んでいた。

ただ、こうした小手先の改善だけでは不十分で、若い世代が「関わりたい」と思えるような、労働組合そのものの本質的な改革が必要ではないかとも感じた。

 

これから労働組合が社会とどうつながり、どのような役割を担っていくのか。今こそ、その位置づけを改めて考える時期に来ているのではないかと。

 

なぜ今、労働組合なのか。

それは、個人化が進み、格差が広がりやすい経済環境だからこそ、集団的に課題解決を図る労働組合の仕組みが、働く場での問題を解消し、社会の均衡を取り戻すための有効な政策ツール、そして重要なカギとなり得るからだと。

 

目次

はじめに 労組からあがった「カスハラ」という問題 労組「回帰」の動き

1 日本編―現場から(職場の働きやすさをつくる―「カスハラ」の舞台裏、フリーランス・雇用されない働き方―成長産業や人手不足なのに賃金が上がらない、「職場をカスタマイズする方法」―メディアパーソナリティー小島慶子さんの場合、中小の春闘―変化のうねりは鳥取から)

2 日本編―政策提言(「官製春闘」の実態―最大の賃上げ策は労組を増やすこと?リスキリング―スウェーデンの労使が作った枠組み、ワークルール―学校教育で広がらない「働く上での基本ルール」、外国人の相談窓口―NPOと地方連合の連携、働く人の視点を政治に生かすためには、労働組合のこれから)

3 日本編―労働組合の可能性(領域を広げる―組合員以外のために何ができるのか、労働組合を改革する、NPOとつながる意味、社会でも支えるという発想)

4 米国編―現場から(サンダース委員会―「企業の強欲とたたかう」、中間層をつくるために、ボトムアップからの改革は?―全米自動車労働組合(UAW)の変化、伝統的労組の変化―シカゴ教職員組合の「歴史的」転換点、新しい「労組」の誕生―グーグルで始まった社会運動)

おわりに

 

著者等紹介

藤崎麻里さん

1979年生まれ。朝日新聞記者。経済部、政治部などを経て、GLOBE編集部。経済部では経済産業省、エネルギー、金融、IT、総務省、連合など労働分野を担当した。一橋大学大学院社会学研究科ならでにロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)大学院国際関係学科で修士課程を修了

 

【No1981】なぜ今、労働組合なのか 働く場所を整えるために必要なこと 藤崎麻里 朝日新聞出版(2025/01)

厄とは、わざわい・まがごと・災難のことを指し、健全ないのちを損なう原因となるものをいう。

本書では、厄除けの方法、厄祓いで奏上される「祝詞」、そして毎日を幸せに満たすための神様との正しい向き合い方などについて解説している。

 

厄年の風習には、千年近い歴史と伝統がある。

悠久の時の流れのなかで、私たちの先祖は多くの体験や経験を通して、厄年や厄祓いという生活の知恵と文化を育んできた。

そのことを改めて認識しておく必要がある。

 

■136ページより

「神詣は家を出た時からはじまっている」

玉砂利が敷き詰められた参道を歩くうちに、私たちの心は自然と清められていくのを感じるだろう。

いよいよ神様とのふれあいの時が近づくという緊張感が生まれ、その緊張は鳥居をくぐるたびに深まっていく。

明治神宮などでは、鳥居の柱に榊の枝が取り付けられている。榊には、私たちの罪や穢れ、災いを祓う働きがあるとされ、鳥居をくぐるごとに心身が浄められていく。

鳥居は神社の「ご門」と考えられ、神様の世界と人間の世界を区別する役割を持つ。

鳥居をくぐるたびに罪や穢れが祓われ、神様の前でより清らかな心で祈ることができるようになる。

 

<目次>

はじめに

第一章 「厄」とは何か

(そもそも「厄」とは何か/「厄年」と「節目」の意外な関係 ほか)

第二章 「厄祓い」は迷信ではない

(「厄」には「役立つ」という意味もある/「お遍路」も厄祓いの一種 ほか)

第三章 「厄祓い」と日本人

(「神を恐れて人を恐れず」の真意/神様の模倣こそが暮らしの原点 ほか)

第四章 「災い」は「福」に転じられる

(運とはじっとしていないもの/「生」と「死」は表裏一体である ほか)

第五章 神様から「ご利益」を授かる

(「神詣」は家を出たときからはじまっている/「参道」の真ん中は歩いてはいけない ほか)

【巻末特典1】[ご祈願別]厄祓いの方法

【巻末特典2】[ご祈願別]祝詞

【巻末特典3】全国ご利益別神社一覧

 

著者紹介

三橋 健さん

神道学者・神道学博士。1939年石川県生まれ。

國學院大學大学院文学研究科神道専攻博士課程修了。

永年にわたり國學院大學神道文化学部および大学院教授を務め、2010年に定年退職。

現在は國學院大學客員教授、日本の神道文化研究会代表として活躍している。

 

 

【No1980】厄除け厄払い大事典 神様に願い事を叶えてもらう 三橋 健 青春出版社(2025/11)

 

被害者にも加害者にもなりたくない――。

本書は、交通トラブルから身を守るための法的知識を、弁護士YouTuberである著者がわかりやすく伝授してくれる一冊です。

教習所では学べない道路交通法の盲点を、イラストを交えて解説。

日常で役立つ交通のトリビアや、自動車に関する重要なポイントを学ぶことができます。

 

学んだポイント

• 交通事故では「危険性の高い側」がより重い注意義務を負う。車には歩行者を保護する高度な注意義務が課されている。

• 黄色信号は「急いで渡れ」ではなく、安全に停止できるなら停止するという意味。

• 横断歩道に歩行者や自転車がいる、または渡ろうとしている場合は妨げてはならない。前方を横断するか否かで義務が変わる。

• 初心者マークを付けた車への幅寄せや煽り運転は罰則対象。初心者以外でも不安があれば表示は自由。

• 高速道路の追い越し車線は一時的に使用するもので、継続走行は違反。追い越し後は速やかに走行車線へ戻る必要がある。覆面パトカーによる取り締まりも日常的。

• 世界では「緑信号」が一般的だが、日本では平安時代の色彩表現の名残から「青信号」と呼ぶ。

• 任意保険の加入率は約10%。10台に1台は未加入という現実。自賠責保険は強制加入で最低限の補償を受けられるが、未加入の場合は政府保障事業を活用できる。

 

目次

この本を開いたあなたへ

第1章 悪いのはどっち?意外と知らない過失割合の真相

(過失割合はどう決まる?イラストで考える過失割合/過失があっても治療費は全額もらえる?/歩行者と衝突…車の「過失ゼロ」は可能? ほか)

第2章 教習所では教えてくれなかった!本当に役立つ道路交通法のリアル

(黄色信号は進んでもいい?/自転車の二人乗りは本当にOK?/運転中の通話やLINEはどこまで許される? ほか)

第3章 「知らなかった!」では済まされない道路の常識と非常識

(オービスは顔を隠せば捕まらない?/スマホを見ながら運転しても起訴されない?/駐車違反で出頭すると損するって本当? ほか)

あとがき

著者紹介

藤吉修崇さん

東京都出身。慶應義塾大学経済学部卒業。弁護士法人ATB代表弁護士。大学時代は演劇に没頭し、スコットランドへ留学。その後、舞台演出や空間プロデュースに携わる。30歳を過ぎてから司法試験に挑戦し、猛勉強の末に合格。弁護士法人ATBを設立。YouTubeチャンネル「二番煎じと言われても」では、道路交通法の理不尽な状況を法律の観点から解説し話題となり、登録者数は20万人を突破している。

 

【No1979】交通トラブル六法 知らなかったでは済まされない道路の新常識 藤吉修崇 KADOKAWA (2025/11)

 

最新の法改正に対応し、これからの年金制度の姿をやさしく解説した一冊。

老後資金の基本となるのは、終身で受け取れる公的年金。そのうえで、できるだけ長く働いて得る収入や、必要なときに取り崩せる運用資産を組み合わせ、この“三本柱”をバランスよく整えていくことの大切さが語られています。

 

印象に残ったポイント

• 国民年金中心の第1号(自営業)と第3号(専業主婦)では、第3号のほうが厚生年金分も加わるため、年間受給額が多くなるという現実に驚きがある。

• 共働き世帯で月30万円の年金受給があれば、生活費としては十分とされる。

• 月12万円の国民年金のみでは、自営業夫婦の生活は厳しく、国民年金基金・iDeCo・小規模企業共済などを活用し、計画的に資金を確保する必要がある。

• 厚生年金加入者が見通しより200万人増え、5年前より財政状況は改善している。

• 60歳以降も5年間厚生年金に加入して働くことで、受給額を上乗せできる。

• 国民年金は、満額(480月)に満たない場合、60〜65歳の間に任意加入が可能。付加年金で増額する方法もある。

• 年金は「受け取ります」と申請しないと支給されない。

• 繰り下げ受給の損益分岐点は、受給開始後およそ12年。

• 受給資格発生から5年を過ぎると、それ以前の分は時効で消滅する。

 

<目次>

巻頭 損しない! 賢く生かす! 老後の年金Q&A

Part1 老後資金は本当に2000万円必要?

Part2 日本の年金制度は破綻しない

Part3 60歳からの賢い年金とのつきあい方

Part4 65歳時の年金受給の衝撃。211万円の壁を意識せよ

Part5 65歳以降の働きながらの年金受給。これだけの不本意な真実

Part6 年金が184%増える「繰り下げ」はトクなのか?

Part7 年金が少ない! 自営業・独身族・会社員の年金術

Part8 配偶者との死別や離婚で年金はどうなる?

 

著者紹介

酒井富士子さん

経済ジャーナリスト。金融メディア専門の編集プロダクション・株式会社回遊舎代表取締役。

上智大学卒業後、日経ホーム出版社(現・日経BP社)で「日経ウーマン」「日経マネー」副編集長を歴任。リクルート「赤すぐ」副編集長を経て、2003年より現職。「お金のことを誰よりもわかりやすく発信」をモットーに、暮らしに役立つ最新情報を届けている。

 

【No1978】60分でわかる!新・年金超入門 THE BEGINNER'S GUIDE TO JAPANESE PENSION SYSTEM酒井富士子 技術評論社(2025/08)

 

年齢を重ねるほど、私たちの体温は少しずつ低下していきます。

お風呂に入る、腹巻きを使う、薄手のシャツを重ね着する、手首・足首・首を温めるなど、日頃から体を冷やさない工夫は、自然治癒力を高めるうえでとても大切です。

生活習慣病や三大疾病、認知症など、年齢とともに気になってくる病気や不調の背景には、血行不良や身体の冷えが関わっていることがあります。

体の冷えをとることで、こうした症状の予防や改善につながる可能性があります。

人生100年時代を健やかに生きるためには、日々の「冷え」のコントロールは欠かせません。

 

📚目次

はじめに

1 冷えは心とからだの万病を招く

(「冷えは万病の原因」といわれる理由、漢方医学と西洋医学における冷えの捉え方 ほか)

2 冷えには四つのタイプがある

(自分の冷えタイプを知って正しく対策する、末端冷え―指先やつま先が特に冷たいタイプ ほか)

3 この症状・疾患にはこの冷えとり

(冷えが引き起こす不調を温めて予防・解消する、高血圧―冷え+塩分過剰摂取や加齢が原因に ほか)

4 暮らしのなかの冷えとりガイド

(生活に取り入れられる冷えとり法、体を動かして温める―筋肉を鍛えて熱を生み出す ほか)

 

👤著者紹介

川嶋 朗さん

神奈川歯科大学大学院統合医療教育センター長、統合医療SDMクリニック院長。

北海道大学医学部卒業、東京女子医科大学大学院修了。

ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院、東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック所長などを経て現職。

自然治癒力を重視し、西洋医学と相補・代替医療を統合した医療を大学教育の場で実践。

神奈川歯科大学大学院に統合医療学講座を開設し、2025年には日本臨床統合医療学会を設立。

 

【No1977】人生100年時代の冷えとり大全120 気になる症状や不調を予防・改善! 川嶋 朗Gakken(2025/10)

日本史を「兄弟」というテーマで振り返る斬新な史書でした。

兄弟という切り口で歴史を眺めると、その「兄弟パワー」に驚かされます。

特に、兄を全力で支える弟がいた場合の力強さは圧巻です。武田信玄を支えた信繁、豊臣秀吉を支えた秀長、徳川家光を支えた保科正之、西郷隆盛を支えた従道――

いずれも弟の存在なくして偉業は成し得なかったと言えるでしょう。

企業経営においても同じことが言えます。兄弟のように心から支え合う関係を持つ会社は強く、逆に争いが絶えない会社は持続しません。

またどれほど他人から尊敬されていても、血縁の絆には及ばない場合があります。秀吉の場合、秀長が死去した途端に止める者がいなくなり、政権は迷走を始めました。兄を支え続けた秀長の存在の大きさを改めて感じます。

人生には時間的な制約があります。

その中で「信頼し切れるパートナー」に恵まれた人間がどこまで可能性を広げられるのか――

その物語こそが歴史の面白さなのかもしれません。

 

 

目次
はじめに
   第一章 戦国時代以前の兄弟
(中大兄皇子と大海人皇子、藤原時平と忠平、北条義時と時房、足利尊氏と直義)
   第二章 戦国時代の兄弟
(北条氏政・氏規、武田信繁、三好長慶と三人の弟、毛利元就、島津義久・義弘)
   第三章 豊臣兄弟
(秀吉を支えた秀長、豊臣政権と徳川家康、秀長の死と政権の瓦解、浅井三姉妹)
   第四章 江戸時代の兄弟
(徳川家光・保科正之、田沼意次・意誠、水野忠邦・跡部良弼)
   第五章 幕末・明治維新の兄弟
(島津斉彬・久光、吉田松陰・久坂玄瑞、「高須四兄弟」、西郷隆盛・従道、岩崎弥太郎・弥之助)
おわりに
参考文献
著者紹介
安藤優一郎さん
1965年千葉県生まれ。歴史研究家(日本近世政治史・経済史専攻)。早稲田大学教育学部卒業、同大学院文学研究科博士後期課程満期退学。文学博士(早稲田大学)。JR東日本「大人の休日倶楽部」などで講座を持ち、NHK「ラジオ深夜便」などでも活躍。

精神的に重く、深い痛みを伴う内容だった。

例えば、幼少期に被害を受け、大人になってからフラッシュバックに苦しみ、精神的に耐えられなくなる人々の姿が描かれている。家族という最も身近な環境で被害に遭い、人生そのものを狂わされた人たちの訴えは胸に迫るものがあった。

 

加害者は担任教師、実父、芸能事務所社長など多岐にわたる。

性暴力はその瞬間だけで終わらず、その後の人生に長く影を落とし続けることが示されていた。

 

「告発者たちの声は黙殺されることがあってはならない」

 

9ページ―性暴力被害の描写が含まれるため、フラッシュバックなどが不安な読者は、辛くなったら一度本を閉じ、心を落ち着ける時間を持つことを意識してほしい。

 

252ページ―性暴力加害者の愚かさとは、自らの欲望によって被害者の尊厳を徹底的に奪うことにある。一方で、本書の告発者たちは「語る」ことによって、蹂躙された尊厳を取り戻していった。彼らを突き動かしたのは「次世代を守りたい」「同じ苦しみを抱える人に経験を伝えたい」という他者への願いであり、その尊さに心を打たれた。

 

254ページ―男子の性被害、さらには家庭内の性虐待といった隠された被害に対する“社会の沈黙”は、告発者たちによって破られた。もはや黙殺されることがあってはならない。

 

 

目次

はじめに

第1章 パンツ1枚の勝訴から始まった 栗栖英俊

第2章 「十中八九負けます」 石丸素介1

第3章 見過ごされた時限爆弾 赤池雄介(仮名)

第4章 ジャニー氏から受けた“通過儀礼” 二本樹顕理1

第5章 ダビデとゴリアテの戦い 二本樹顕理2

第6章 弟は父の性虐待で死んだ 塚原たえ

第7章 女優の告白 藤田三保子

第8章 時代の転換点 石丸素介2

第9章 声を上げた彼らのその後

おわりに

参考文献

 

著者等紹介

秋山千佳さん

1980年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、朝日新聞社に記者として入社。大阪社会部、東京社会部などを経て2013年に退社し、フリーのジャーナリストに

突然死を防ぐために健康診断を受ける――これは当たり前のようでいて、実は多くの人が後回しにしがちな行動です。

高血圧・脂質異常症・糖尿病といった生活習慣病を放置しないこと、メタボを軽視しないことは、命を守るうえで欠かせません。

病気になって初めて健康の大切さに気づく人は少なくありません。

健康は何ものにも代えがたい財産であり、日々の生活や仕事、趣味を心から楽しむための土台です。

普段は当たり前にできていたことも、健康を損なうと驚くほどできなくなってしまう。

だからこそ、自分の身を守れるのは自分だけだという意識が必要です。

食事・生活・運動の習慣を見直し、生活改善によって健康寿命を延ばしていきたいものです。

 

健康診断では「血糖」「糖代謝」「脂質」などの数値から病気の予兆を読み取ることができます。

そのサインを見逃さず、早めに対策を講じることで、突然死や麻痺は高い確率で防ぐことが可能になります。

 

●知っておきたいポイント

•座りっぱなしは死亡率を上げるため、こまめな運動を心がける。

•睡眠時間が6時間未満だと死亡リスクが約2倍になるため、十分な睡眠を確保する。

•1日3〜4杯の適量のコーヒーは死亡リスクを減少させるという報告もある。

 

📚目次

はじめに 働き盛り世代の突然死は他人事ではない

第1章 突然死は健康診断の「3つの数値」で予測できる

第2章 あなたは大丈夫?突然死に関わるこんな「真実」

第3章 「長時間労働」は突然死の大きなリスク要因

第4章 健診結果の項目、ここからが「危険水域」

第5章 健康診断で異常が見つかったら

第6章 「高血圧症」「糖尿病」「脂質異常症」を改善する食・生活・運動習慣

第7章 健康診断にまつわるよくある質問

第8章 健診のオプションを選択しよう

おわりに 自分を守ることができるのは自分だけ。生活改善で健康寿命を延ばそう

 

👤著者紹介

角田拓実さん

日本医師会認定産業医、労働衛生コンサルタント(保健衛生)。博士(医学)、健康経営エキスパートアドバイザー。株式会社サンポチャート代表取締役。愛知県出身。

歯科技工士の父と、盲目の鍼灸師である母のもとに生まれ、母との触れ合いを通して医学に関心を抱く。愛知医科大学卒業後、研修医として勤務し、現在は中小企業を中心に産業医として従業員の健康管理に携わる。

毎年5,000件の就業判定を行い、異常のあった従業員への保健指導にも力を注ぐ。

また、国家資格「労働衛生コンサルタント」合格を目指すオンラインコミュニティを運営し、400名以上が参加。これまでに50名以上の合格者を輩出している。

 

 

【No1974】40代からはじめるあなたの予防医学 健康診断で「突然死」は9割予測できます!角田拓実 自由国民社(2025/07)