こんにちは~
出雲大社の系列の神社の巫女を経まして。
教派神道の神職の資格を習得した占い師、白川葵です
本日も、お忙しいところ、ご訪問ありがとうございます。
初めての方も、よろしくお願い致します。
今回の記事は、
現在からは想像しにくいですが、
あの伊勢神宮の内宮と外宮は、
犬猿の仲だった時期があり
武力衝突にまで発展してしまったことがある
ということです
宗教の目指すところは、
「平和」ですが、
宗教は
組織となると、
内部で対立を抱えやすいです
大元の信仰は同じでも、
「経典の解釈が異なる」ことは、
多くの宗教であることで、
それが原因で、
派閥が出来、
「どの解釈が正解か」を巡って、
バトルになってしまうからです
キリスト教でも
異端の排除や
宗派間の対立で、
戦乱が起こっています
神社界でも
対立はあり、
最高神・天照大神を祭神とし、
皇室の祖廟である伊勢神宮でも、
激しい内部抗争があったのです
対立の原因は、
「解釈の違い」ではありませんでしたが、
対立は、
伊勢の地が舞台でした
伊勢神宮は、
天照大神を祭神とする宇治の地の内宮と、
天照の食事係である
豊受大神(トヨウケノオオミカミ)を祭神とする
山田の地の外宮に大きく分けられます。
そして、
内宮と外宮は、
かっては、
犬猿の仲で
両者が争った記録が多く残されているのです
一例では、
1296年に外宮が
年貢を納めない荘園を訴訟しょうとしたとき、
訴訟文書に、自らを「豊受皇大神宮」と書いたことを
内宮が激しく批判しました
<皇祖神を祀る内宮を差し置いて、
「皇」の字を使うのはけしからん>と、
内宮が外宮にクレームを付けたのです
時代が下って、
江戸時代にも、
内宮が外宮を糾弾したという
記録が残っていて
このときは、
<外宮が、上位の神を示す
「国常立尊(くにのとこたちのみこと)」の称号を
使った>ことに、
内宮側が反発したと云うのです
どちらも、
内宮側が外宮を糾弾していますが、
これには、
事情があって、
伊勢神宮は、
奈良時代、平安時代には、
朝廷から
金銭の援助を受けていたのですが
武士の時代になると、
朝廷からの支援が乏しくなり、
財政の確保が大変になっていったのです
それで、
参拝者が落とすお金が重要になって来るのですが、
鎌倉時代、室町時代の頃は、
外宮の方が、
内宮よりも参拝者が多かったのですよね
現在は、
伊勢神宮を参拝するときは
先に外宮を次に内宮をお参りしますが、
両方を参拝する時間がない場合は、
内宮だけを参拝するのが通常なので、
内宮の方が参拝者が多いですが
当時は、
交通事情の問題で、
大阪などに近い外宮の方が、
内宮よりも
参拝者が多かったので
経済的に、
外宮の方が恵まれており
「経済格差」が
対立の大きな要因だったのです
幕府からの支援はあったものの
内宮は、
神社を維持するのが
困難だったようで
1332年には、
内宮が外宮に
<奉納物(利益)の一部を渡すように>と、
又もや
訴訟を起こしています
この内宮と外宮の対立は、
神社間だけでなく、
内宮と外宮の周辺地域も巻き込んでしまいます
内宮外宮の門前町である
宇治と山田は参拝者が増えたことにより
発展し、
宇治にも山田にも、
室町時代には、
共同体が組織されたのですが、
両者の仲は良いとは言えませんでした。
そして、
宇治と山田の共同体の不仲は
内宮と外宮の対立が反映され、
戦国時代に入ると
浪人方を雇って、
宇治側と山田側で、
小競り合いが繰り返されるようになっていき
1485年ころ、
山田側の共同体が、
内宮に続く岡本という地に
番屋(現在の消防・交番・公民館のような施設)
を作って、
宇治へのルートを封鎖し、
物流と参拝客の移動を妨げたのです
山田側は、
宇治へ行く参拝客の利益を
自分達だけで
独占しょうとしたのですが
山田側は、
宇治側よりも、
三倍以上の人口を有していたので、
立場が上という自負があったようです。
ところが、
このパワーのバランスは、
伊勢国の戦国大名・北畠(きたばたけ)氏が、
宇治への協力を表明したことで、
一変します
翌年、
伊勢神宮の外宮付近で、
宇治側と山田側の衝突が起こり
「宇治・山田の戦い」と呼ばれる武力衝突となり、
宇治側が有利に進んだのですが、
神宮内にも戦火が広まり
外宮正殿が消失する事態となったのです
戦いは、
宇治側と北畠軍の勝利になったものの、
内宮も外宮も、
大きな痛手を追ったようです
その後も、
宇治側と山田側の共同体の
衝突は戦国時代末期まで続き
内宮外宮の対立は、
江戸時代に入ってからも、
頻発していました
内宮と外宮は、
今は対立はありませんが、
対立していた時期は、
長く、
「経済」が原因だったのです
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それでは、本日もお読みいただき、ありがとうございました
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