長野県内をくまなく歩いてきて、つくづく思うのは「信州はとてつもなく広い」という事です。
全踏破を意識し始めた２０２１年以降、新規市町村を訪問するたび「長野県市町村区分図」を色鉛筆で塗りつぶしていましたが…
その作業が遅々として進まず、いつになれば全市町村が色づくのかと、区分図とにらめっこの日々が続きました。
特に自宅から遠く離れている南信地方には、面積の狭い市町村がいくつも存在しており…
自分は、何という馬鹿げた事？をやっているんだろうかという思いを抱きながら、何度も通いました。
そして足掛け６年…、とうとう全ての空白地帯を埋め尽くす事が出来たのです。
それでは前編に引続き、そんな県内全７７市町村踏破に至るまでの軌跡の後半を振り返ってみます。
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全市町村を踏破した５年間の軌跡（前編）をまとめるにあたり、過去のブログ記事を読み返していましたが…
こんな事もあったのかと、その時々の思い出に浸かってしまい、しばしばブログを書く手が止まっている自分がいました。
後編も同様に、なかなか作業が進みませんでしたが、何とか思い入れの地１０ヶ所を選出しましたのでご覧下さい。
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●２０２２年…新規訪問市町村数２０
諏訪市・北相木村・中野市・南木曽町・大桑村・立科町・喬木村・上松町・木曽町・木祖村・塩尻市・辰野町・軽井沢町・箕輪町・松川町・豊丘村・根羽村・王滝村・中川村・高森町
出会いがあれば、別れもある…
あまり社交的でない私ですが、それでもこの５年間に多くの出会いがあった一方、悲しい別れも経験しました。
１０年来の友人を失ったのは、この年でした。亡くなるまでの１年間は比較的容体も安定し、自宅療養が続いていたので…
毎週のように一緒に昼飯を食べ、たわいもない話をして帰るだけでしたが、かけがえのない時を過ごせました。
今は空き家となった彼の自宅の庭をお借りして、花壇作りに精を出し、その状況を月１回ペースでブログにアップしています。
さらに同年９月、別の知人との別れもありました。
詳細は割愛しますが、いろいろなイベントを企画し、よく誘ってくれました。何度かブログにも登場しています。
病魔に襲われ、志半ばでの他界はさぞかし無念だった事と思います。ご冥福を祈らずにはいられません。
コロナの影響で、信州の２大行事である「御柱祭」と「御開帳」が同年開催となったこの年は、とにかく動き廻りました。
前年の「小海線沿線巡り」シリーズに続き「木曽１１宿巡り」を行い、木曽地方の殆どの市町村を一気に踏破。
結果、この年の新規訪問市町村数は２０を記録し、過去最高となりました。
⑪真冬の美ヶ原（複数市町村）１月２５日
日本百名山のひとつに選ばれ、絶景スポットとしてあまりにも有名な「美ヶ原」を真冬に訪れました。
霧氷やダイヤモンドダストが、抜けるような青空に映える、幻想的な世界に魅了されましたが…
最高峰の「王ケ頭」に向かう途中で、天候が悪化。
大地の底から唸り声を上げて吹き荒れる横殴りの風やガスによる視界不良で、大自然が牙をむく冬山の恐ろしさも経験しました。
⑫三滝大氷柱（北相木村）２月１７日
私にしては珍しく「美ヶ原」に続き、真冬を堪能しました。
高さが３０ｍもあり、その凄まじい迫力に圧倒された大氷柱は、まさに大自然がつくりだした芸術品です。
マツカサ状に凍りついた大氷柱はエメラルドグリーンに輝き、異彩を放っていました。
⑬大平宿（飯田市）５月２３日（複数回）
信州に来てからの５年間、中山道や北国街道の宿場町を数多く訪れていますが、今回「大平宿」を選びました。
ここは江戸末期から明治期にかけ建てられた古民家が、在りし日の姿のまま、複数残っている奇跡の廃村です。
過疎化が進んだ昭和４５年、住民は２００年以上続いた集落を捨て、集団移住する事を決断しました。
今は定住者がいませんが、古民家宿泊体験が出来ます。昔の故郷を思い出さずにはいられない、懐かしさ一杯の宿場町です。
⑭菅平牧場でのワラビ採り（上田市）６月１３日（複数回）
正面に冠雪の「北アルプス」、背後に迫る「根子岳」、そして咲き乱れる鮮やかなツツジの赤。
牧場を吹き抜ける爽やかな高原の風を感じながら、子供の頃のように夢中で楽しむ、ワラビ採りのシーズンがやってきました。
今年も「ひなたぼっこ」を兼ねて、牧場に出掛けるつもりです。
⑮辰野ほたる童謡公園（辰野町）６月１６日
いやぁ～、本当に凄かった！１００００の蛍火が乱れ飛ぶ光景は、別世界に紛れ込んでしまったかのようで、夢見心地でした。
写真技術がなく、あの幻想的な絶景はお伝え出来ませんが、一見する価値がある公園です。是非、お出掛け下さい。
⑯渡場のイチョウ並木と陣馬形山からの眺望（中川村）１１月１４日
中川村で出会った２ヶ所の絶景は、まるで異国に来たよう。
思い入れの場所としては２ヶ所になりますが、同一ブログ記事でアップしましたので、１ヶ所として取り扱っています。
物思いにふける秋に立ち寄りたい、お薦めの場所です。
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●２０２３年…新規訪問市町村数１２
御代田町・山形村・朝日村・小川村・岡谷市・南相木村・池田町・松川村・平谷村・飯島町・原村・信濃町
１～２月の５週間ちょっとで、５ヶ所のお祭り見学から始まった２０２３年の未訪問市町村は、残り１６となっており…
過去の実績からすれば、年内全踏破も夢ではありませんでした。
今までは１度の遠征で、隣接する２ヶ所以上の市町村を巡り、効率的に未訪問地を埋めてきましたが…
残りが少なくなるにつれ、空白地が点在するようになりました。
さりとて効率だけを考え、ただ空白地を埋める為に出掛けるのは何としても避けたい…
こんな思いもあって、たとえ効率が悪く全踏破達成が遅れても、旬のものや興味あるものを優先的に見学する事にしました。
⑰ちっちゃなお花畑（？？？）３月２２日（複数回）
今では私のライフワークともなった、亡き友人宅庭地での花壇作りは、昨年より始まりました。
１年目は「フクロナデシコ」が発芽せず、庭地の稼働が翌年に持ち越された為、周辺にある廃材の片づけに終始。
今年の３月から、２年目となる花壇作りが始まっています。
⑱花桃の里（阿智村）４月２１日
思い入れの地の選定にあたっては、あまりにもその候補が多すぎた為、花は全て選外とするつもりでした。
しかし、さすがにここは外せません。
日本一の桃源郷と呼ばれるだけあって、約５０００本が咲き誇る、花桃の力強い生命力と躍動感にただただ圧倒されました。
⑲野尻湖のワカサギ釣り（信濃町）１２月２７日（複数回）
若い頃、ふたりの師匠に何度か連れてきてもらった「野尻湖」屋形船でのワカサギ釣り。
ひとりの師匠が亡くなって早や１０年。もうひとりも遠出が困難なので、知人とふたりで３５年ぶりに出掛けました。
ワカサギはスーパーで購入する方が断然安いのですが、それでも屋形船の快適さは病み付きになりそう！
場所が近ければシーズン中は毎週でも通いたい、そんな至れり尽くせりのワカサギ釣りです。
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●２０２４年…新規訪問市町村数４
野沢温泉村・坂城町・下諏訪町・大町市
未訪問市町村が残り４つとなった年初…
１月の野沢温泉村「道祖神祭り」から始まり、４月の大町市「中山高原」のナノハナで、全踏破する計画を立てました。
しかしながら昨年に続き、ナノハナの生育状況が芳しくないとの情報が入り、泣く泣く「中山高原」訪問を断念。
幸い、同市には「中綱湖」のオオヤマザクラという第２候補があったので、計画通り４月フィニッシュとなりました。
⑳道祖神祭り（野沢温泉村）１月１５日
降りしきる雪と吹き荒れる暴風の中で繰り広げられた「道祖神祭り」。
松明で「社殿」に火をつけようとする村民達と、それを守ろうとする厄年の男達との攻防戦は、非常に見応えがあります。
観客も盛り上がり、一歩間違えれば大惨事につながりかねない程、祭り会場全体が異様な雰囲気に包まれていました。
さすが、日本三大火祭りのひとつに数えられる、スケールの大きなお祭りです。
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以上、２０２２年～今年４月までに訪れた、思い入れの地１０選でした。
出掛ける前のワクワク感、現地での人や自然等との出会いと感動、帰ってからの心地良い疲労感…全てが旅の醍醐味です。
尽きせぬ信州への想いを抱きながら、まだ見ぬ出会いを求めて、今日もまた旅に出る私です。
さぁ、次はどこに行こうかな？
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[2024/06/08追記]
２０２４年４月２２～２３日の大町市訪問で「長野県内全７７市町村」完全踏破を達成。
５月１４日・２１日にその総括記事をアップした半月後、所用で神奈川県へと出掛けてきました。
帰路の途中、半年ぶりに知人と東京都内で再会し、昼食を共にしたのですが…
場所や料理のジャンルは、事前に全てを丸投げしていました。
コース料理を楽しみ、最後を飾るデザートが出された時、サプライズが起こりました！！何とも嬉しい演出です。
Ｓ.Ｏ様
その節は、居心地の良い空間で、楽しいひとときを過ごさせて頂き、有難うございました。
サプライズ慣れしていないので、リアクションが悪かったかもしれませんが、これでも大感激しているんですヨ！
これに懲りず、これからも時々、お食事をご一緒させて下さい。