2401 :あたらしい年を迎えて(2024年) | ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

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新年おめでとうございます

 

みなさまにとって佳き年となりますよう

お祈りしております。

 

 

 

 

 

昨年までに

(無指向性MEMS型単体マイク)

無限の可能性を持つMEMSマイクはICS-40730、IM73A135V01の2品種を使用した「MEMS型単体コンデンサマイク」の音質は3年間の検証においてヨーロッパ製定番高級マイクと肩を並べる次元にたどり着いたことが確認できています。

 

 

オフマイク録音例(A-B方式) ZOOM F3  L-730ペアマイク使用

 

 

 

(2024.1.5 YOUTUBE公開しました)

オフマイク録音例(フィリップス方式) 

 

YO様 ProbeⅡLz 4本及びフィリップス方式セッティング写真(主催者様承認済)

(於:2023.10.27 東京芸術劇場コンサートホール)

 

当日 本番ステージ

(写真はブルガリア大使館広報サイトよりお借りしました)

 

 

 

 

 

 

(単一指向性MEMS型単体マイク)

 

さらに業界初の「単一指向性MEMS型コンデンサマイク」が実現し Shure BETA87A同等性能マイクとして完成、一気に今後の展望が広がりました。

 

2つのマイク 比較録音音源 はこちらから

 

 

 

 

 

ことしの課題

1.単一指向性MEMS型マイクの「オフマイク適正」(造語)

 

すなわちオフマイク収音で説得力のある単一指向性マイクロホン開発を追求する。

 

ホール録音などでのオフマイク、かつ既存回線(2~300m以上延伸)で良い成績を出せる単一指向性マイクでなければなりません。

案外シンプルになるはずです、いやそうしなければなりません。

 

 

 

2.PA用 MEMS型単一指向性 楽器クリップオンマイク

 

このジャンルの単一指向性ではDPA 4099、ATM-35、ISOMAX 20、C-519などが好まれてPAでは定番ですが、どれも一長一短あります。

 

一方自作のFetⅡiは無指向性でありながら楽器クリップオン用として13年間にわたりミュージシャンの間で好評です。

そのこころは「生音がそのまま大きくなり、PAしながらそれを感じさせない音」だそうです。

 

FetⅡi手慣れて使う演奏家・PAからは「これで単一指向性だったらナー」といわれ続けてきました。

ようやく最近、MEMS型で光が見えてきたところです。

 

どんなモノになるかは未定ですが従来の常識にはこだわらず、ミュージシャンの意思に寄り添った、そしてPAエンジニアの期待を超えるマイクにしたい。

 

 

 

3.自作マイクに対する考え方

 

マイク設計の重点は決してアンプ回路ではない。

とかく「AMP回路設計の達人」が片手間にマイクを作ろうとすると、回路は凝りに凝るが得てしてうまくいかない。

 

それもそのはず、マイクロホンの何たるかを元々知らず、「入力ソースの一つ」くらいにしか考えられないので当然陥りやすい蟻地獄、マイク作りのキモはそんなところにはないのです。

 

「カプセルから出たままの音」に勝るものはないのだが・・・

 

回路に拘ればばこだわる程どんどん音は悪くなり、外部電源まで持ち出してくる頃には大掛かりになり、結局非ファンタムのコンデンサマイクなど本人の自己満足以外誰にも受け入れられるはずもなく、失速・失敗する宿命を持つ。

 

またファンタム型でも、「ファンタム電源方式の何たるか」を学んだこともないから回路を複雑化しようとする、持ち出し電流の平均値2.5mAを超えはじめ、回路電圧はどんどん低下する。この微妙なバランスすら知らずしてファンタム電源そのもの及びマイク側のキモである「非安定ブリーダ回路」を悪者にして、意味不明な「ツェナーダイオード」を使えば電流は更に増え、ノイズとの悪のスパイラルに突入、結果は火を見るよりあきらかだ。

 

 

さらに出力回路は受け側HAまで含む長大な「距離間伝送回路」の一部であることを知らずして、Hifi-AMPの出力部と勘違いしているのがチグハグなことを平気でやる原因になっているようだ。


マイク自作は古今東西の定番であるヨーロッパ製名マイクの音とその回路を知れば己が何をすべきかがわかります。

 

優秀マイクを知れば知る程「シンプルなファンタム動作」が鉄則、「どのマイクとも無条件互換」も鉄則、持ち出し電流は4mA程度をリミットにしなければならないことが理解できる。(U-87はシンプル回路で0.8mA)

 

さらにいえば非電気である機械音響回路こそマイク設計の礎、これで音はどうにでもなるが、問題はそれを評価できる「聴感」にあります。

そして「音色」こそがマイク「音質」のキモであり圧倒的な価値を持つファクターであることを認識し、正しい醸成・チューニングが肝心です。

 

 

(人種・国民性・文化・)

音は「脳で聴いている」

「測定結果」という「物理特性こそ絶対」としたかつての日本製マイクは「音はとれても音楽はとれない」と世界の笑いモノになってきたくやしい歴史がある。しかしいまだに大して変わっていない。

この反省から学ぶことが日本のマイク作りには最も必要な点です。

 

これら一連の事は筆者自身の経験に加え、筆者の師匠である元某マイクメーカー設計者からみずからの反省を込め、個人授業で伝授されたマイク作りの魂として叩き込まれました。

 

日本のマイクメーカーのようなくやしい歴史のない中国製マイクは好き嫌いを別にして、その音質はヨーロッパ製品レベルに短年月で「肉薄」或いは「同等」となっている事実は偶然ではないはずです。

 

それは技術支援・指導・OEM生産による製造技術だけでなく、中国人の右脳・左脳の役割が日本人とは医学的にかなり違う事が決定的な理由だと筆者は理解します。

肝心なことだがこれに気が付いている人は少ない。

 

そんな考え方をベースにして「自作マイク開発」を進めてまいります。

 

「天国」は地獄の裏庭でその入口が発見できる事を信じて・・・

 

 

どうぞ今年もよろしくお願いいたします

2024年元旦

ShinさんのPA工作室      管理人 Shin

 

 

 

 

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虹 おしらせ

MEMSマイク使用、話題のProbeⅡ Probe-T  L-730mems など、読者のみなさまからのご注文により優秀機種の手づくり製作・領布を承っておりますのでお問い合わせください

またFetⅡなど純正WM-61Aのファンタム式パナ改マイクも継続中

 

モノ作り日本もっと気出せ 

 

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