《これまでのお話》

大森亮尚『日本の怨霊』①-本が持っているパワー?

大森亮尚『日本の怨霊』②-見えない力

大森亮尚『日本の怨霊』③-生まれ変わらないでほしいと思われた?

大森亮尚『日本の怨霊』④-日付の改ざん?

大森亮尚『日本の怨霊』⑤-前世の人の想い

大森亮尚『日本の怨霊』⑥-前世と現世の二人の関係

 

最終回を彼岸の入りまでに書き終わりたかったのですが、彼岸の入りを過ぎて

しまいました。

 

彼岸の入り前に、本は処分しました。マリア先生からも、本はなるべく早めに

処分することをお勧めするというアドバイスを頂いており、それを聞いた時には、

ふーん、そんなもんかなぁ・・・と思っていました。

 

ところが、本を処分した途端、最近、続いていた仕事上の面倒なことが解決しました。

解決したというか、しつこくわけのわからない難癖をつけてきていた人が

急にトーンダウンして、終わりになりました。所詮、筋の通らない難癖だったので、

適当に聞き流していたものの、聞こえると多少なりともストレスにはなるので、

言われないのは良いことだと思いました。そして、やっぱり波動が下がると変な人や

変な物事を引き寄せてしまうというのは本当で、怨霊の本を持っているだけで自分の

波動が下がるということはあるんだなと思いました。

 

これから書くことは、半月ほど前のことです。いろいろな調べ物が終わり、頭の中では

結論に至り、あとは書くだけになった日の朝のことでした。

 

その頃、ちょっとした怪我をしたり、いきなり耐熱ガラスのポットがパカーンと

真っ二つに割れたり、夢の中で霊界っぽいところに行ったり、怪奇現象に見舞われる

ことの多い日が続いていました。疲労困憊気味で、体調もよくありませんでした。

 

その日の朝も、ぼんやりしながら、息子を連れて、保育園に向かっていました。

すると、突然黒っぽい蝶が現れ、息子と私にまとわりつくように飛び始めました。

 

「うわー! コウモリがきたー!」と喜ぶ息子。いやいや、違うでしょう。蝶々だよ。

 

その蝶が、私たちの顔の周りを至近距離で飛びながら、まるで道案内するかの

ように、保育園の方に向かって行きました。蝶は、息子と私にまとわりつくように飛び、

ときどき、少し前の地面に降りては、姿を見せてくれるかのようにゆっくり羽を動かして

くれました。その動きがとても優雅で、思わず息を飲むような美しさでした。

 

形からアゲハ蝶であることに疑いはなさそうでした。最初、クロアゲハかな?

と思いましたが、青っぽい色が見え、どうも違います。

 

うちの近所で見かけるアゲハ蝶は、ナミアゲハがほとんどで、まれにクロアゲハが

いるという感じです。このクロアゲハのように見える青っぽい蝶は、初めて見ました。

 

そのとき、突然、「カラスアゲハ」という名前が思い浮かびましたが、

え? そんなアゲハがいるの? と思いました。

私は蝶には詳しくなく、カラスアゲハという種類の蝶がいることは知りませんでした。

 

そして、次に、「それで合ってるよ。それでいいんだよ」と言われた気がしました。

なんとなく、井上内親王の魂が蝶の姿を借りて、長い年月を超えて会いに来てくれた

ように感じました。

 

歩いて行くと、坂の上に着きました。坂を降りると交通量が増え、空気も悪くなります。

このまま蝶を連れて行くのはかわいそうな気がしました。

 

「会いに来てくれてありがとう」と話しかけたら、蝶は舞い上がって、頭の上でくるくる

回り始めました。息子が、

「バイバーイ! またきてねー!」

と呼びかけ、私も、「見守って下さり、ありがとうございます。そして、いつかまた」

と思いながら見ていました。しばらくすると、蝶はいっそう高く舞い上がり、ゆっくりと

元いた場所の方へと飛んで行きました。

 

その日の晩、昆虫図鑑で調べたところ、朝見た蝶は、本当に「カラスアゲハ」でした。

そして、その日を境に、しばらく続いていた疲労感が抜け始め、体調の悪さも徐々に

消えていきました。

 

かねてより、井上内親王については、できる範囲で調べて、発信しないことには、

自分の中の重苦しさが抜けないという感覚がありました。

 

ここで記事にしたことは、実は調べたことの中のほんの一部で、中でわりと確信が

持てたことや腑に落ちたことのみを書きました。

そのため、ここには書かなかったけれど、調べはしたこともかなり沢山あります。

 

今回、書いたり調べたりしていくうちに、ずっと感じていた重苦しさが減っていくような

気がしましたが、半信半疑なところもありました。でも、あの日、カラスアゲハに

会えたことで、これでよかったのだと思えるようになりました。

 

そして、また、今度、奈良にお参りに行こう、この前、御霊神社に行った後でうどんを

食べたら、「これじゃない」と言われてしまったので、今度は茶粥と柿の葉寿司を

食べてこようと思いました。

 

- 大森亮尚『日本の怨霊』 終わり -