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2月5日(月)の夜、上尾で読書会を開催しました。
テーマに設定したのは『場づくりの教科書』。
以前、このブログの「公務員に効くビジネス書」シリーズでもご紹介しました。
公務員に効くビジネス書 vol.15 場づくりの教科書/長田英史
ちなみに読書会を一緒に開催してくれる人、
絶賛募集中です!
読書会の2人目になりませんか?
さて、この『場づくりの教科書』の読書会は、1月にも上尾市役所の佐藤さんがファシリテーターを務めてくださって開催したのですが、佐藤さんの周りでその際に参加できなかった人もいらっしゃったということで、再度開催。
今回は、私が進行を務めさせていただくことになったので、読書会を
本をテーマにした
対話型のワークショップ
と捉えて、少しワークショップデザイナーとしてのプログラムデザインの考え方を取り入れてみました。
ということで、今日は読書会のレポートと言いながら、ワークショップデザイナー目線の読書会のプログラムのレポートです。
ぜんっぜん興味の無い人には
ゴメンなさいです。
プログラムの概要はこんな感じです。
●プログラムの流れ
1.イントロダクション
2.アイスブレイク
3.ダイアログ
4.クロージング

もちろんメインは3.ダイアログですが、ここでどんな対話の場になることを目指すのか、そのために2.アイスブレイクまでで参加者がどんな状態になっていたらいいのか、そんなことを少し意識しながら、イントロダクションの流れを考え、アイスブレイクのアクティビティも選んでみました。
コンセプトは
「対話の場」に参加することをつうじて、「場づくりの教科書」に書かれていることを実感できる読書会
ゴールイメージは
参加者一人ひとりが 今後どう「場づくり」に関わっていくか 自覚している

青学ワークショップデザイナー育成プログラムで学んだワークショップの考え方を、やはりこのプログラムで使っていた企画シートを今回も使ってプログラムデザインに挑戦。
プログラムの各パートの内容をご紹介します。
1.イントロダクション
今回の読書会の特徴は人数の少なさ(私を含めて4名)と、私以外の3名が同じ職場の先輩後輩であること。
特にファシリテーターとしては、残り3名の人間関係が“職場の先輩後輩”であるという点が、当日どのような雰囲気を作るのか気になるところ。
参加者の場への入り込み方(F2LOで言うところの、2LとOとの距離感)だけではなく、先輩1名と残りの後輩2名との距離感(L同士の距離感)をいつも以上に気にして進行することにしました。
実際にイントロダクションで行ったことは、
(1)雑談(開会前)
(2)私(ファシリテーター)からの自己開示
(3)会の流れの説明
(4)ミニゲーム(参加の動機を教えて!)
ミニゲームあたりからアイスブレイクへの移行が始まっているのですが、あくまで(2)~(4)までは一連の流れの中で。
ちなみに「参加の動機教えて!」は、

こんな風に、当てはまるものに自分で好きなシールを貼ってもらいました。
皆さん、照れくさそうにシールを選びながら、貼ってくれました。①②③④とバラバラの動機で参加してくださっているのが面白い。
私の感覚では①から④に番号が大きくなるにつれて、「場づくりの教科書」や「場づくり」のより深い対話を求めているような気がしています。
なので、ここで参加者がどこにシールを貼るかによって、ダイアログでの進行の仕方、具体的には投げかける問いを加減します。
今回の場合は、声かけをしてくれた佐藤さん以外の若いお2人が①と②を選んでいたので、本の中身についてガッツリ話したり、「場づくり」というものを深堀りして話すというより、本を読んで感じたことや「場づくり」というキーワードを共有して、話したいことをおしゃべりをするのが良さそうという方針を固めました。
2.アイスブレイク
今回の参加者は、私以外の3名が職場の先輩・後輩なので、その関係性に注目していたことはイントロダクションのところでもお伝えしました。
そこを意識して、自己紹介のアクティビティと1対1の対話のアクティビティをアイスブレイクとして用意しました。
(1)4分割自己紹介
アイスブレイクの1つ目のアクティビティは4分割自己紹介。
書いてもらうのは
名前
好きな食べ物
休みの日の私
実は私は……

この4分割自己紹介は、自分がよく分かっていることを、自分のペースで話す時間。
読書会の本体であるダイアログの時間に向けた“話す”ための慣らし運転であり、ウォーミングアップの時間です。
(2)うなずきレッスン
アイスブレイクの2つ目のアクティビティは「うなずきレッスン」。
「うなずきレッスン」は、私がアイスブレイクのアクティビティを考えるときに参考にさせていただいている「アイスブレイク入門」(今村 光章 著)に掲載されているアクティビティです。

ペアの話を聞くというアクティビティですが、聞き上手が実践している4つのうなずきを意識して、試しながら聴いてみます。話す方ではなくて、聴く方が主役のアクティビティ。話している人はあくまで補助者です。
うなずきレッスンは、読書会の本体であるダイアログの時間に向けた“聴く”ための練習の時間です。
3.ダイアログ
ここからが本番。
(という割りにココまで既にたくさん書いてしまいましたが・汗)
「読書会」と呼ばれるものには様々な方法論(メソッド)があり、同じメソッドでも主催者の好みや考え方によってスタイルも様々。
メソッド×スタイル=多様な読書会の場づくり
じっくり読んできた方がいいメソッドもあれば、全く読まずに参加してもらうメソッドもあります。
最近は結構後者、または後者に近い読書会もたくさん行われていますが、ビブリオバトル形式のように好きな本を紹介し合うような読書会もありますよね。
1.イントロダクション のところでも以下のように書きましたが・・・・・・
"声かけをしてくれた佐藤さん以外の若いお2人が①と②を選んでいたので、本の中身についてガッツリ話したり、「場づくり」というものを深堀りして話すというより、本を読んで感じたことや「場づくり」というキーワードを共有して、話したいことをおしゃべりをするのが良さそう"
という対話の場を考えていました。
この日に感じたことを元にアレンジは必要だと覚悟していましたが、事前に聴いていた参加者の状況を考えて、「話したいことをおしゃべりする」ということはプログラムとして考えていたことです。
なので、
(1)ルール説明
(2)今日、話したいことは?
(3)話したいことを話す
という流れにしてみました。
(1)ルール説明
(1)のルール説明は、そもそも読書会に厳密なルールは無いという前提で、今回は「読書会を楽しむコツ」として、こんな五箇条をお示ししてみました。
鎧を脱ぎ捨て、眼鏡を外す。
聴いて、聴いて、聴いて、話す。
沈黙は金なり。
正しさではなく多様性を大事に。
お持ち帰り禁止。
各項目について簡単にご紹介すると
鎧を脱ぎ捨て、眼鏡を外す。
●●社の●●課という自分の肩書きや先入観を忘れて、いち個人として参加するということ。
聴いて、聴いて、聴いて、話す。
対話なので話すことも大切ですが、それ以上に他の参加者の話に耳を傾けることを大切にするということ。
沈黙は金なり。
対話をしていて沈黙する“間”があると少し不安になって、“場のために”勇気を出して発言しようとしてくれる人がいるのですが、そういったことは必要ありませんよ、ということ。沈黙しているときに、各参加者の心の中で何かか熟成していることもあります。
正しさではなく多様性を大事に。
「場づくり」についてもそれ以外のことについても、参加者それぞれの価値観があります。自分の価値観は大切ですが、他の参加者の価値観も尊重しましょう、ということ。
お持ち帰り禁止。
参加者が同じ職場の人たちでしたので、ある種“非日常”のこの読書会が終わった後に、日常の中で今回の読書会で話したことなどを持ち出さないようにしましょう、ということ。
こんなことを気にしていただきながら、読書会に参加してほしいな~という気持ちで5か条のコツとしてお伝えしてみました。
(2)今日、話したいことは?
続いての(2)今日、話したいことは? ですが。
「今日、この場で他の参加者とどんなことを話したいですか?」
この問いは、「この本について話したいことがあるんだ~!!」という気持ちの人にはとても答えやすいのですが、それほどテーマとなっている本に入り込めていない人には答えにくい問いかもしれません。
それでも参加者から「私が話したいこと」を引き出すために、今回は2つの工夫をしています。
一つ目は、「話したいこと」というテーマやメッセージを出しにくければ、「他の参加者への質問」でもOKとしたことです。
『場づくりの教科書』を読んで、
私はこんなことを感じたのですが、皆さんは如何ですか? とか、
皆さんにとって●●ってどういうことですか?
どんな風に感じましたか?
こんなことでもOK。
参加者から「私が話したいこと」を引き出すための2つの工夫のうち、2つ目は、例文をお示しすること。
こういった例文もお示しして、できるだけ書き出すハードルが低くなるようにしました。(写真は『LIFE SHIFT』の読書会で実際に参加者から示された「話したいこと」)

皆さん、多少悩んでいたようですが、最終的に全員の「今日、話したいこと」がテーブルの上に集まりました
(3)話したいことを話す
こうして、私以外の3名から「今日、話したいこと」を、A4の紙に一人1枚ずつ出してもらいました。(すみませんが、実際に書き出された内容は内緒です)
この3枚の「話したいことシート」について、時間内にみんなで対話することがプログラム上のゴールであることもお伝えして、ファシリテーターである私も含めて4名のチームプレーであることも意識してもらいます。
3枚のシートの話す順番は投票で決めます。
3枚をテーブルに並べて、3人で「せーの!」で指差してもらい、多く票を集めたシートから順番に話します。
3枚のシート、つまりは3つのテーマで順番に対話していくスタイルですので、これ以上これといってプログラム上の工夫はありませんが、ここからはファシリテーションで頑張る領域。
3つのテーマについて、提案してくれた本人から更に詳しく話をしていただくところからスタートし、それに対する他の参加者の質問を促したり、話が広がるようにファシリテーターとして質問を投げかけたり。
ファシリテーターとして考えているパターンは
(1)本人に話の先を促す
(2)本人に話を広げる質問をする
(3)他の参加者に質問したり感想を訊く
(4)その他
です。(ここは結構、自己流)
どうやって先を促すか、話を広げるか、他の参加者に展開するか、それはその時々で色々な声のかけ方がありますし、これらの複合技のような訊き方もあり得ます。
でも、基本は(1)~(3)だけ。
そして、参加者同士で話がワイワイと流れているようなら、私の出る幕はありません(笑)
今回、特徴的だったのは、職場関係の話に結構長い時間を使ったこと。
これは「場づくり」の場を「職場」と捉えて話したいことを提案してくれた参加者がいて、職場と場づくりの関係に留まらず、職場でのOJTやマネジメントの話まで拡がったため。
「場づくり」の話が「職場」の話に繋がるというのは、私が一人で本を読んでいるだけなら出てこない発想です。
こうやって一人で読んでいるだけでは出てこない考え方にも、他の参加者との相乗効果で触れることができるのが読書会の大きな魅力ですね。
他にも色々な話題が出ましたが、それぞれの参加者の
「場づくり」というもの
との距離感
が大変よく現れた読書会になったと感じました。
既に「場づくり」の実践をしている人
「場づくり」をしてみたいと思っている人
(新しい場ではなく)今の状況で応用したい人
それぞれの状況で、
同じ本をそれぞれに読んでの
『場づくりの教科書』読書会は、
それぞれの想い や
それぞれの気付き や
それぞれの迷い を
持ち寄り
触れ合わせる
そんな読書会になりました。
結果的に、適度なゆるさで、楽しいおしゃべりの場になったみたいで、ファシリテーターとしてはホッとひと安心です。
最後は今回の読書会の感想や、今後に向けての想いなどを一人一言ずつ話してチェックアウトしました。
チェックアウトで皆さんのコメントをお聴きしたところでは、今回設定したゴールイメージである
“参加者一人ひとりが 今後どう「場づくり」に関わっていくか 自覚している”
という状態に、いくらか近づけたのではと感じました
プログラムもファシリテーションも、今後もっと改善したい部分もありましたが、あまり時間を空けずに、また挑戦してみたいと思います!

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