芳村思風一語一会 vol.4099
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心と魂と霊
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「心と魂と霊」とは、どう違うのでしょうか。
広辞苑では「魂は、動物の肉体に宿って心の働きをつかさどるもの。古来多く肉体を離れても存在するとされている」
と書かれています。
同じく「心は、人間の精神作用のもとになるもの」であり
「霊は、肉体に宿り、または肉体を離れて存在すると考えられる精神的実体」となっています。
国語辞典的には、魂と霊はほとんど同じ解釈になっています。
心は一応他とは区別されていますが、理性や感性とどのように関係し、どう違うかはまったく書かれていません。
感性論哲学では、心も魂も霊もみんな感性の働きであり、
感性が現象的な形を持つことによって出てくる存在であり働きであるから、
根底においてこの3つは、つながっているのです。
感性論哲学の立場から構造的に分析して、学問的に解釈すると、どうなるか。
人間の命は基本的に、感性と理性と肉体が有機的に結びついて人間という命をつくっています。
感性は、生まれる前のお母さんの体内にいるときから働いています。
感性が60兆個の細胞をひとつの命として統合しているのです。
では「感性」とは何でしょうか。
私という意識の根拠となっているのは「感性」です。
理性や肉体ではありません。
感性とは、人間の本質であり、生命の本質、宇宙の究極的存在です。
本質としての感性は、すべての生命が持っています。
この感性が、理性によって人間化されたものを「知的感性」といいます。
この知的感性が「心」なのです。
心は、理性によって感性が人間化されたものです。
だから心は、人間にしかないのです。
『心』とは、「感性と理性の有機的連関性から、その相乗効果としてつくられるものです。
心とは、意味や価値を感じる感性です。
心づかいとは、感性の気持ちと理性の思考が協力して生まれる働きです。
この命の有機性をさらに分析していくと
「『魂』とは、感性と肉体の有機的連関性からその相乗効果として生まれ出る現象で
ある」と考えることができます。
なぜなら昔から「1寸の虫にも5分の魂」という言葉があるように、魂は理性を持たない
命の段階において、既に存在するものであるからです。
また「一球入魂」という表現においても、
それは全体力と全情熱を込めるという意味で使われ、
理性的な作為を超えた、理性的意識以前の力です。
このようにして生まれた心と魂が、さらに有機的に関わって、
その相乗効果として出てくるのが『霊』(霊性)という高次元で高度な感性の姿です。
霊能力は、神霊の世界や宇宙との交信も可能な力であり、明らかに魂や心の次元を
超えた世界を持っています。
感性論哲学が持つ体系を原理として、
心とは何か、魂とは何か霊とは何かを考えると、
以上のような区別が成り立ちます。
※「風の思い」
~芳村思風 46の言葉~より
やさしい笑顔と光がすべての方に届きますように・・・
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