敷金返還額から控除される原状回復義務の範囲(続き) | 弁護士が無料で教えるweb法律相談所~あなたの法律顧問~

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敷金返還トラブルは弁護士にご相談下さい。

今回は原状回復義務の範囲に関する解説です。

4. タバコのヤニによる壁紙(クロス)張替費用




タバコのヤニに関しては、個別具体的な使用状況によって判断が分かれるものとなります。

喫煙は、原則として自由に許容されていますので通常の範囲内の喫煙による汚れは借主負担ではありませんが、例外的にヘビースモーカーであり汚れがひどい部分は借主負担になると考えられます。




例えば、喫煙をしていたからと言って、トイレ・玄関等を含む全部屋の壁紙(クロス)張替費用を請求された場合は通常の喫煙で少し臭いがついた程度で全部屋の費用を借主が負担する必要はないと考えられます。



しかし、仕事部屋等で毎日多くのタバコを吸っており、壁紙(クロス)の汚れが著しい部屋については壁紙(クロス)張替費用を借主が負担する必要があると考えられます。




5. 結露によるカビの清掃費用



結露は主に建物の構造上の問題を原因とする場合が多いため借主負担とすべき特段の事情がなければ、賃貸人の負担となると考えられます(名古屋地裁平成21019日判決)。




壁紙(クロス)にカビが付着している、壁紙(クロス)がめくれているといって壁紙(クロス)全面の張替費用を請求されたとしても、原則としては借主負担にはならないと考えられます。例えば、適当に換気を行い、洗濯物の室内干しも行っていないのに、カビがどうしても発生するような場合は借主側にカビ発生の責任はないため、壁紙(クロス)張替費用は借主負担ではありません。



なお、例外的に換気を全く行わず、結露や発生したカビに気付きながら全く対処をせずに放置していたため、カビによる汚れが著しい等の特別なケースでは一部の壁紙(クロス)張替費用を借主が負担すべきケースもあります。





6. ルームクリーニング費用




ルームクリーニング費用については、借主が退去時に通常の清掃を行っていた場合は、入居者確保のための費用であるため貸主(大家)が負担すべきと考えられます。



また、仮にクリーニング特約が付されていたとしても、①借主負担の内容が明示されているか否か、②通常は借主負担ではない通常損耗分を負担させることが明記されているか否か、③妥当な費用か否か等の観点から妥当な内容でない限り有効とは判断されません。


そもそも、ルームクリーニング費用は借主負担とする程度の内容であれば、一般的な原状回復義務を超えて、特別なクリーニング特約を定めたものではないと判断されるケースもあります(東京地裁平成21116日判決)。



従って、多くの場合ではルームクリーニング費用は借主負担ではないと考えられます。クリーニング費用は、業者が金額を一方的に算定して、非常に高額な料金を請求するケースもありますので注意が必要です。


貸主が敷金全額を返してくれない場合、弁護士に相談することで敷金全額の返還を受けられる可能性があります。是非弁護士にご相談下さい。

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