その72:外科医が2型糖尿病について考える | 肥満治療を行う外科医のブログ

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健康な身体を取り戻そう!

注:1型糖尿病の話しではありません。2型糖尿病のお話しです。

 

糖尿病は、インスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖(血糖)が増えてしまう病気です。糖を細胞内にうまく取り込めず、エネルギー源として使えない状態ともいえます。

 

血糖値が慢性的に高いと、糖化・酸化・炎症を起こしますから、万病の元になります。

  • 老化(シワ、クスミ、シミ)
  • 腎不全➔ 透析
  • 網膜症➔ 失明
  • 心筋梗塞、脳卒中
  • がん(大腸がん、膵臓がん、肝臓がん、腎臓がん、胃がんなど)
  • 認知症(アルツハイマー)

誰でもそのような事態になるのは嫌だと思っているはずです。

しかし糖尿病の質(たち)が悪いのは、今すぐに何か支障がでるわけではなく、

思いもよらぬタイミングで症状や病気が発症し、その時後悔しても時すでに遅し、ということです。

 

血糖値が高くインスリン抵抗性があると肥満になりやすくなりますから、

肥満と2型糖尿病は深い関係にあります。

 

世界では肥満2型糖尿病が増えていますし、日本でも世界のトレンドを追うように増えています。

私は、自分ではどうにもならなくて困っている肥満2型糖尿病の患者さんを、手術で治してあげたいと思っていますが、手術の効果が十分に発揮できないほど病気が進んだ患者さんにも遭遇します。

 

2型糖尿病の治療薬はめざましい進歩があり、その恩恵を受けている患者さんも多いと思いますが、

そもそも論で言えば、その治療のためには、

 

「摂り過ぎている糖を控えるのが一番」です。

 

その上で、内科の先生に薬を上手く使ってもらうというのがスマートなやり方ではないでしょうか。

 

後悔先に立たず

糖尿病は、悪くなる前に、なんとかしなければいけない病気です。

 

Pixabay

 

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