●「地下アイドルシステム」はこうして作られた#4 | たかみゆきひさオフィシャルブログ「shadowcube」Powered by Ameba

●「地下アイドルシステム」はこうして作られた#4

さて、“「地下アイドルシステム」はこうして作られた”第4回目(笑)
(↓長いよ^^;)

時は1992年

前回までで河田純子の「輝きの描写」がきれいにつながったことでMDを使用してのライブ音源製作が可能であることが証明され、正式に導入することに決めたところまで来ましたよ。

当時デジタルデバイスとしてはすでにDATなどがあり、
なぜMDのような機材が必要だったかをざっくりおさらい(笑)。

「アイドル冬の時代」だった当時にスタートさせた某ライブプロジェクト、その目的(一部)は以下の通り

・予算が無く、コンサートなどができないアイドルでもステージに立つことができる環境を作る。
・新人アイドル、もしくはデビュー前の予備軍たちの発表の場を作る。

これを行うために考え出したステージは大きく分けて以下の3部構成

・1部 新人の公演(デビュー前のアイドル)
・2部 新人と既にデビューしているアイドル混成によるお祭りライブ
・3部 既デビューアイドルによるステージ

ハロプロ的にわかりやすく言うと(笑)

・1部 ハロプロエッグ新人公演
・2部 夏やお正月のハロ紺
・3部 モーニング娘。のコンサートや「Berryz工房 & ℃-ute 仲良しバトル」のようなコラボ公演

これを1~2日でクラブチッタ川崎で行い、さらに年3回ほどやるわけです。
クラブチッタ川崎で行わない月はサテライト公演として毎月隔週ペースで小規模公演を小さなライブハウスで行っていました。
そしてここからが肝(笑)、これらの公演は原則的にすべて同じ公演は2度はやりません。
多いときは3days 8公演とかやりましたがすべて違う内容です。
(要するに昼の部夜の部とかあっても内容が違う)
なぜ全公演変える意味があるのかは長くなるので割愛。

さて、ここで必要なコト。
ワンパッケージ最大8公演で全内容が違う公演を打つと、その総曲数はあたりまえですが膨大(泣)。
特に2部のお祭りパートなんかは1公演で数十曲やるので、すべての曲数の合計は100曲を優に超えたりするワケです。

さらにビックリなことにそのすべてのセットリストを作成するのは僕を含めてたったの2人!
しかもそれを編集して音源を作るのも上記の2人(爆笑)
ちなみに演出も同じく上記の2人。
なんてったって3人しかスタッフいないから(笑)
後にスタッフはちょっぴり増えるけど基本的に音源作ってセットリスト作る(というか作れる)人は2人だけだった。
2週間に2回ライブがあって、1~2人の人間がそのセットリスト作って音源作ってリハもやって、演出や振り付けもやったり(笑)してるので、なんとしてでも超短時間で音源を作りたいワケです。
オリジナル曲も作ったけど基本的にはほとんどすべてがカバー曲。
膨大な量のアイドルの楽曲ライブラリが頭の中にあって、それらをチョイスしてセットリストを作成してさらに音源を編集するスキルがある人は残念ながら当時は僕ともう1人しかいなかったんですよ(泣)。



さて、そんな大変な作業ですが
作業的にはほとんどのカラオケ音源を短く詰めたり、メドレーにしたりします。
スタジオ使ったりするといくらかかるかわからない!
オープンテープデッキは個人的に持っていたけど、そんなの切り貼りしてたら作業が終わらないし、そんな膨大な曲数のオープンテープなんて管理できなーい!


そこでMDのような機械が必要だったのです。
超手軽に編集ができ、DATにデジタルコピーすることで音源を保管できた。
当時はMDが高価だったので、MDは編集用に使ってマスターをDATで残したりもしたっけ。

ちなみにその編集スピードはCDやDATなどの音源からMDにコピーする時間を除くと1曲だいたい30秒~1分半程度。
超高速で編集作業ができたおかげで年間70~80近く行われる公演をこなすことができたのだった。


つづけ!





さて、明日はそんな当時行われた↑のライブプロジェクトにとってもとってもゆかりのあるアーティストの全国ツアー初日!
朝早いので、そろそろ寝ないと(^^;)
とは言ってもまだまだやることが…あうあう

あ、NHKのJ-MELOでモーニング娘。「なんちゃって恋愛」がかかってる(笑)



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●「地下アイドルシステム」はこうして作られた#6
●「地下アイドルシステム」はこうして作られた#5
●「地下アイドルシステム」はこうして作られた#4
●それはまさに「輝きの描写(スケッチ)」だった!
●かくしてデジタル技術革新とともに「地下アイドルシステム」の第一歩は始まった
●それは総デジタル化時代の幕開けでもあった
●地下アイドル?

※「地下アイドル」という表現は個人的にはなんともしっくり来なくて好きでは無いが、わかりやすいので使ってます。