15年ぐらい前に亡くなった
僕の伯父について話です。
伯父は背が高くて白髪でめっちゃカッコよく
リチャード・ギアにそっくりな人でした。
そして性格はとても温和で
怒ったり、声を荒げるところなんて
ほんとんど見たことがなくて。
まさに「紳士」と呼べるような人だったんですよね。
で、伯父は千葉に住んでいたので
僕が子供だった時は春休みやGWを利用して
家族と一緒に愛知から千葉の伯父の家まで
毎年遊びに行っていました。
そして叔父夫婦には子供がいなかったので
僕を本当の子供のようにかわいがってくれたんです。
ところが
僕が中学、高校と進学するにつれ
伯父の家に行かなくなっていきました。
そもそも両親とどこかへ行くということが
少なくなっていたんです。
それからとうもの
伯父に会う機会がなかったんですよね。
ところが約10年後
僕は久しぶりに伯父の家に行くことになりました。
仕事の関係で東京へ出張になったので
ついでに伯父の家に行くことにしたんです。
久しぶりに会った伯父は
髪の毛が完全に白髪になっていて
さっきも言ったように
まるでリチャード・ギアのように
めっちゃカッコよかった。
しかも、お酒が飲めないのに
わざわざアサヒスーパードライの135ml缶を買って
僕と一緒にお酒を飲んでくれたんです。
その時は、本当にうれしかった。
本当に優しい伯父で
今はもう話すことができないのが
ほんとに寂しすぎます。
で、その日は伯父の家で一泊して、、、
その翌日のことです。
伯父夫婦と一緒に朝食を食べていた時
伯父と一緒に巨人と日ハムの二軍戦の試合を
見に行くことを決めました。
というのも
伯父の家から歩いて10分ぐらいのところに
日ハムの二軍の本拠地である鎌ヶ谷球場があるからで。
伯父は巨人ファンで僕は中日ファンだけど
二軍とはいえプロの試合ですから。
だけど、その時
伯母がポツリとこういったんです。
そういえばあの道（鎌ヶ谷球場への道）
この前、蛇が出たよ。
そしたら突然でした。
伯父が声を荒げて
あの道は絶対に通らん！！！
って言ったんですよ。
僕はめっちゃビックリしました。
だって今まで温和で優しい伯父しか
見てこなかったですからね。
性格が変わるぐらい
伯父が蛇が大っ嫌いというのを
その時、初めて知ったんです。
だから鎌ヶ谷球場へ行く時
その蛇が出た道は本当に使いませんでした。
とにかく回り道をして
通常の倍の20分ぐらいかかったかもしれません（苦笑）
そんな伯父の
嫌いなものから徹底的に逃げる姿は
今でもすごく印象に残っています。
それにしても
今だから思うことなんですけど
伯父の温和でいたのは
嫌いなものから徹底的に逃げるといことを
していたからかもしれません。
なぜなら僕たちって
嫌いなものに近寄ると心がザワつきますから。
嫌いなものがあったら逃げる。
近寄らない。
これが
『人生を穏やかに過ごすコツ』
かもしれませんね。
今日も読んでいただき
ありがとうござました。
鈴木宏幸
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