普通人の映画体験―虚心な出会い -35ページ目

普通人の映画体験―虚心な出会い

私という普通の生活人は、ある一本の映画 とたまたま巡り合い、一回性の出会いを生きる。暗がりの中、ひととき何事かをその一本の映画作品と共有する。何事かを胸の内に響かせ、ひとときを終えて、明るい街に出、現実の暮らしに帰っていく…。

2017年12月5日(火)岩波ホール(東京都千代田区神田神保町2-1 岩波神保町ビル10F)で、19:00~鑑賞。

 

作品データ :
原題 LA VITA POSSIBILE (英題:A POSSIBLE LIFE)
製作年 2016年
製作国 イタリア フランス
配給 クレストインターナショナル
上映時間 100分


新天地での再スタートを目指す母子が周囲の人々と織り成すほろ苦くも心温まる人間模様を綴ったヒューマン・ドラマ。見知らぬ土地での生活再建に不安と焦りを募らせる母親と、次第に孤独に苛まれていく年ごろの息子の絆と葛藤を、北イタリアの美しいトリノの街並を背景に厳しくも優しい眼差しで描き出す。主演は『母よ、』のマルゲリータ・ブイとイタリア期待の新星、アンドレア・ピットリーノ。共演に『あなたたちのために』のヴァレリア・ゴリノ、『ソン・フレール―兄との約束―』のブリュノ・トデスキーニ。監督は『幸せのバランス』『われらの子供たち』のイヴァーノ・デ・マッテオ。

ストーリー :
夫のDVから逃れ、13歳の息子ヴァレリオ(アンドレア・ピットリーノ)と共に、ローマから親友が暮らすトリノにやってきたアンナ(マルゲリータ・ブイ)。
トリノ駅に迎えに来たカルラ(ヴァレリア・ゴリノ)は、傷心のアンナとヴァレリオを笑顔で抱きしめ、自身が住む小さな家の一部屋を明け渡してくれた。
落葉が輝く晩秋の街。一刻も早く生活の基盤を築こうと、仕事探しに焦るアンナ。一方、活発なサッカー少年だったヴァレリオは、孤独をかかえて自転車で走り回るだけの日々。ある日、夫からアンナの父親を介してヴァレリオ宛てに小包が届く。息子にとって自分の選択は正しいのだろうかと心乱されたアンナは、その手紙をヴァレリオから隠してしまう。
ついにアンナの仕事が決まり、足取り軽く帰宅した彼女を待っていたのは、手紙を読んでしまったヴァレリオの失踪。近所のビストロオーナー、マチュー(ブリュノ・トデスキーニ)の助けもあり、ヴァレリオを見つけるが、彼の心は硬い鎧をまとったままだった。
人々の心に支えられ、人生の再スタートに向けて歩もうとするアンナとヴァレリオに、ある朝、小さな奇跡が訪れる…。

【先が見えなくても、ほんの少しの勇気と人を愛する心があれば、人生は変わっていく。 ラストに見えるささやかながらも確かな一歩~新たな人生の可能性~が感動の涙を誘う…。】

▼予告編

2017年12月5日(火)早稲田松竹(東京都新宿区高田馬場1-5-16、JR山手線・高田馬場駅・早稲田口徒歩5分)で、15:05~ 鑑賞(再々見)。『美女と野獣』 12:40~と2本立て上映。

※『美女と野獣』は4度目の鑑賞。2017年4月28日、新宿ピカデリーで初見(本ブログ〈May 01, 2017〉)。同年5月26日、同館で再見(本ブログ〈May 30, 2017〉)。同年6月6日、吉祥寺プラザで再々見(本ブログ〈June 07, 2017〉)。

本作は2017年2月24日、TOHOシネマズ新宿で初見(本ブログ〈March 10, 2017〉)。同年11月16日、目黒シネマで再見(本ブログ〈November 28, 2017〉)。



『ラ・ラ・ランド』は2016年最高の映画の一つとして大好評を得た。評論家はデイミアン・チャゼルの脚本・監督、ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンの演技、ジャスティン・ハーウィッツの映画音楽、ミュージカル・ナンバーを賞賛した。
第74回ゴールデン・グローブ賞ではノミネートされた7部門すべてを受賞し、第70回英国アカデミー賞では11部門でノミネートを受け、6部門を受賞した。第89回アカデミー賞では『タイタニック』(1997年)、『イヴの総て』(1950年)に並ぶ史上最多14ノミネート(13部門)を受け、6部門(監督賞・主演女優賞・撮影賞・作曲賞・歌曲賞・美術賞)を受賞した。

※ゴールデン・グローブ賞(Golden Globe Awards)とは、「ハリウッド外国人映画記者協会(Hollywood Foreign Press Association、HFPA)」によって映画とテレビドラマの優秀作品に与えられる賞。
英国アカデミー賞(British Academy Film Awards)とは、「英国映画テレビ芸術アカデミー(British Academy of Film and Television Arts、BAFTA)」が主催する英国で最も権威ある映画賞。
アカデミー賞(Academy Awards)とは、米国・ハリウッドの映画人によって1927年に創立された「映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences、AMPAS)」が年1回、前年度の作品、スタッフ、俳優等の最優秀なものに与える映画賞。


▼第89回アカデミー賞に最多ノミネートされた『ラ・ラ・ランド』 → ライアン・ゴズリングとエマ・ストーン、デイミアン・チャゼル監督のインタビュー(2017/02/03 公開 ) :



▼ Best Actress Emma Stone Oscar Winner 2017 Speech(2017/02/26公開) :
(Complete Academy Awards Best Actress segment including Leonardo DiCaprio announcing Emma Stone winning Best Actress Oscar and her giving heartfelt acceptance speech at Dolby Theater, Hollywood, CA on February 26, 2017.)



[※追記(2019/01/10):2019年1月7日(月)、本作をアップリンク吉祥寺で、14:30~4度目の鑑賞]
2017年12月4日(月)シネマカリテ(東京都新宿区新宿3-37-12 新宿NOWAビルB1F、JR新宿駅東南口および中央東口より徒歩2分)で、21:00~鑑賞。

作品データ :
原題 FRANTZ
製作年 2016年
製作国 フランス ドイツ
配給 ロングライド
上映時間 113分



『8人の女たち』『スイミング・プール』のフランソワ・オゾン監督がエルンスト・ルビッチ監督による1932年の反戦ドラマ『私の殺した男』(原題:The Man I Killed/Broken Lullaby)をミステリー色を強めてリメイク。第一次大戦直後のドイツとフランスを舞台に、戦争で婚約者を亡くしたドイツ人女性と、その彼女の前に現われた亡き婚約者の友人だという謎めいたフランス人青年との心温まる交流と、青年が抱える秘密と葛藤を、モノクロとカラー映像を織り交ぜミステリアスなタッチで描き出す。『イヴ・サンローラン』のピエール・ニネが、婚約者の友人を演じる。ヒロインにオーディションで選ばれたパウラ・ベーアが扮し、第73回ベネチア国際映画祭でマルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)を受賞した。

ストーリー :
1919年、戦争の傷跡に苦しむドイツ。アンナ(パウラ・ベーア)は、婚約者のフランツをフランスとの戦いで亡くし、悲しみの日々を送っていた。ある日、彼女がフランツの墓参りに行くと、見知らぬ男が花を手向けて泣いている。アドリアン(ピエール・ニネ)と名乗るその青年は、フランツと戦前のパリで知り合ったと明かす。フランツとの思い出話を聞き、二人の友情に心癒やされていくアンナ。最初は敵国の人間と抵抗感を抱いていたフランツの両親も、アドリアンの人柄に触れるうち、いつしかこの息子の友人を温かく受け入れていく。やがて、アンナはアドリアンに“婚約者の友人”以上の想いを抱き始めるが、そんな折、アドリアンが自らの正体を告白。だが、それは次々と現われる謎の幕開けに過ぎなかった…。

▼予告編

2017年12月4日(月)新宿武蔵野館(東京都新宿区新宿3-27-10 武蔵野ビル3F、JR新宿駅中央東口から徒歩2分)で、18:40~鑑賞。

作品データ :
原題 DJANGO
製作年 2017年
製作国 フランス
配給 ブロードメディア・スタジオ
上映時間 117分




ロマ(ジプシー)の血を引く伝説的ジャズギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトの実録ドラマ。ナチス・ドイツがパリを占領下に置き、ジプシー狩りを進める中で生きてきた彼の生きざまを見つめる。主演は『アランフエスの麗しき日々』のレダ・カテブ、共演に『ヒア アフター』のセシル・ドゥ・フランス。監督は『大統領の料理人』『チャップリンからの贈りもの』などの脚本を手がけ、本作が監督デビューとなるエチエンヌ・コマール。

ストーリー :
1943年、第二次世界大戦中、ナチス・ドイツ支配下のフランス。ジプシー出身のギタリスト、ジャンゴ・ラインハルト(レダ・カテブ)は、パリで最も華やかなミュージックホール、フォリー・ベルジェールに出演、その華麗なパフォーマンスで毎晩のように満員の観客を沸かせていた。会場にはジャンゴの愛人ルイーズ(セシル・ドゥ・フランス)の姿もあった。そんな中、彼の才能に惚れ込んだナチス官僚がドイツでの公演話を持ちかけてくる。ベルリンのコンサートには宣伝相のゲッベルスが来場し、ヒトラー総統も来るかもしれないという。自分がナチスのプロパガンダに利用されようとしていることも意に介さないジャンゴは、「俺たちジプシーは戦争などしない。俺はミュージシャンで演奏するだけだ」とうそぶくが、ドイツ軍の動向に精通しているルイーズは、フランスの国内外でジプシーへの弾圧が行なわれている事実を伝え、家族全員でスイスへ逃亡するよう促す。ルイーズの説得によって事の重大さを知ったジャンゴは、年老いた母親ネグロス(ビンバン・メルスタイン)、妊娠中の妻ナギーヌ(ベアタ・パーリャ)を伴いスイスと国境を接するトノン=レ=バンに移り住む。レマン湖畔の空き家を借りたジャンゴ一家は、近くにあるジプシーのキャンプで親戚に歓待され、心安らぐひとときを過ごすが、この地もドイツ軍の支配下にあった。船でスイスに渡る計画は先送りされ、ジャンゴは過酷な現実に直面する。ドイツ軍と警察によってジプシーの活動は厳しく制限、食料などの生活物資も乏しい。やむなくジャンゴは、食いぶちを稼ぐために即席バンドを結成し、素性を隠して地元のバーで演奏を始めるが、ずっと可愛がっていた猿のジョコが何者かに殺されてしまう。さらにドイツ軍に住みかを徴収され、ジプシーのキャンプに身を寄せる羽目になる。そんな折、バーでドイツ軍の取り締まりを受けたジャンゴは、司令部に連行され、近々催されるナチス官僚が集う晩餐会での演奏を命じられる。ジャンゴの身を案じてやってきたルイーズも「お願いだから弾いて。逆らえないわ」と告げるのだった。警察から公道の往来とキャンプを禁じる通達が出され、ジプシーへの迫害が激しさを増すなか、一人の神父と知り合ったジャンゴは、彼の勧めに従い、教会のパイプオルガンを使って作曲に勤しむ。そこでジャンゴが奏でる音色には、理不尽に虐げられるジプシーの苦悩と哀しみが色濃くにじんでいた。やがてジャンゴは、レジスタンスの男女から、晩餐会の夜、負傷したイギリス人兵士をこっそりスイスへ逃がすよう依頼される。ドイツ軍の目を逸らすため、ジャンゴに晩餐会で演奏を行なってほしいという…。

▼予告編

2017年12月4日(月)飯田橋ギンレイホール(東京都新宿区神楽坂2-19、JR総武線飯田橋駅西口徒歩3分〈西口改札を出て右、100m先の神楽坂下交差点を渡って右、外堀通り沿い100m先の信号を左に入ってすぐ〉)で、14:55~鑑賞。『マンチェスター・バイ・ザ・シー』12:20~と2本立て上映。

作品データ :
原題 LION
製作年 2016年
製作国 オーストラリア
配給 ギャガ
上映時間 119分


サルー・ブライアリー(Saroo Brierley、1981~)のノンフィクション本“A Long Way Home”(2013 )(舩山むつみ訳『25年目の「ただいま」~5歳で迷子になった僕と家族の物語~』静山社、2015年)を原作とし、ルーク・デイヴィーズが脚本、ガース・デイヴィスが監督を務めたヒューマンドラマ。幼少時にインドで迷子になり、オーストラリアで育った青年がGoogle Earth を頼りに自分の生家を見つけ出し、25年の時を経て実の家族との再会を果たす姿を追う。『スラムドッグ$ミリオネア』などのデヴ・パテル、『ドラゴン・タトゥーの女』などのルーニー・マーラ、名女優のニコール・キッドマンらが顔を揃える。

ストーリー :
優しい養父母のもと、オーストラリアで何不自由なく育った青年サルー(デヴ・パテル)。友人や恋人にも恵まれ、幸せな日々を送る彼だったが、ひとつだけ誰にも言えない悲しい驚愕の過去があった。インドの田舎町に生まれたサルーは5歳の頃(1986年)、不運が重なり兄グドゥ(アビシェーク・バラト)とはぐれ、たったひとり回送列車に閉じ込められて、遥か遠くの街コルカタに運ばれてしまう。そして、言葉も通じない大都会で過酷な放浪の末に、オーストラリア人夫婦に養子として引き取られたのだ。成人し幸せな生活を送れば送るほど、インドの母と兄への想いは募るばかり…。人生を取り戻し未来への一歩踏み出すため、そしてあの日言えなかった“ただいま”を伝えるため、サルーは故郷の家を探し出すことを決意する。おぼろげな記憶とGoogle Earthを手がかりに、1歩ずつ近づくことに記憶のカケラが少しずつ蘇り、次第にこれまで見えなかった真実が浮かび上がってくる…。

【2012年、サルーはついに故郷を探し当てる。5歳で迷子になり、25年後、Google Earthでの「地図の旅」を通して生まれた場所~インドのカンドワ~に立ち戻る。
そして、実母カムラ(プリヤンカ・ボセ)と、また妹と、再会を喜び合う。しかし、兄のグドゥはそこにはいなかった。実はサルーが迷子になった、あの日、線路に降りたグドゥは列車に轢かれて亡くなっていた。奇跡の再会を果たした後、サルーは自分の本名を知ることになる。実は「サルー」という名前は、5歳の彼が間違って覚えていたもの。本名は「シェルゥ」。その意味は「ライオン」。】


▼予告編




▼ cf. Google Earth: Saroo's Search

2017年12月4日(月)飯田橋ギンレイホール(東京都新宿区神楽坂2-19、JR総武線飯田橋駅西口徒歩3分〈西口改札を出て右、100m先の神楽坂下交差点を渡って右、外堀通り沿い100m先の信号を左に入ってすぐ〉)で、12:20~鑑賞。『LION/ライオン~25年目のただいま~』 14:55~と2本立て上映。

作品データ :
原題 MANCHESTER BY THE SEA
製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 ビターズ・エンド パルコ
上映時間 137分


「マンチェスター・バイ・ザ・シー」

『ジェシー・ジェームズの暗殺』のケイシー・アフレック(Casey Affleck、1975~)が心に深い傷を抱えた主人公を好演し、アカデミー主演男優賞をはじめ主要映画賞を総なめするなど各方面から絶賛された珠玉のヒューマン・ドラマ。ある悲劇をきっかけに故郷のマンチェスター・バイ・ザ・シーに背を向けて生きてきた孤独な男が、兄の突然の死で帰郷を余儀なくされ、過去の悲劇と向き合わざるを得なくなる悲痛な姿を、ほのかなユーモアを織り交ぜつつ切なくも優しいタッチで綴る。マット・デイモンがプロデューサーを務め、『ギャング・オブ・ニューヨーク』の脚本で知られるケネス・ロナーガン(Kenneth Lonergan、1962~)が監督・脚本を務めた。共演には『マリリン 7日間の恋』のミシェル・ウィリアムズ(Michelle Williams、1980~)、『キャロル』のカイル・チャンドラーらが名を連ねる。

ストーリー :
アメリカ・ボストン郊外でアパートの便利屋として働くリー・チャンドラー(ケイシー・アフレック)のもとに、ある日一本の電話が入る。故郷~ボストンのさらに北の港町~のマンチェスター・バイ・ザ・シーにいる兄のジョー(カイル・チャンドラー)が倒れたという知らせだった。
リーは車を飛ばして病院に到着するが、ジョーは1時間前に息を引き取っていた。冷たくなった兄の遺体を抱きしめお別れをしたリーは、医師や友人ジョージと共に今後の相談をする。ジョーの16歳の息子で、リーの甥にあたるパトリック(ルーカス・ヘッジズ)にも父の死を知らせねばならない。
ホッケーの練習試合をしているパトリックを迎えに行くため、リーは町へ向かう。見知った町並みを横目に車を走らせるリーの脳裏に、過去の記憶が浮かんでは消える。仲間や家族と笑い合って過ごした日々、美しい思い出の数々…。
兄の遺言を聞くためパトリックと共に弁護士の元へ向かったリーは、遺言を知って絶句する。「俺が後見人だと?」
兄ジョーはパトリックの後見人にリーを指名していた。弁護士は遺言内容をリーが知らなかったことに驚きながらも、この町に移り住んでほしいと告げる。「この町に何年も住んでいたんだろう?」
弁護士の言葉で、この町で過ごした記憶が鮮烈によみがえり、リーは過去の悲劇と向き合わざるをえなくなる。なぜ、リーは心も涙も思い出もすべてこの町に残して出て行ったのか?なぜ、誰にも心を開かず孤独に生きるのか?
リーは父を失ったパトリックと共に、この町で新たな一歩を踏み出すことができるのだろうか…。

▼予告編



▼ POLICE STATION SCENE (Tht was intense…and heartbreaking…) :



▼ Casey Affleck & Michelle Williams’ heartbreaking scene :



▼ケネス・ロナーガン監督インタビュー映像 :

2017年12月3日(日)立川シネマシティ(シネマ・ワン:東京都立川市曙町2ー8ー5、アクセス:JR立川駅北口から徒歩5分)で、18:20~鑑賞。

作品データ :
原題 GIFTED
(「ギフテッド」とは、国や地域によって様々な定義があるが、一般的には知性・創造性・芸術性・リーダーシップ・特定の学問・運動能力において、どれか一つでも、先天的に顕著に高い能力を発揮する人のこと。子どもを指すことが多いが、子どもはギフテッド・チャイルド、大人はギフテッド・アダルトと呼ばれる。突出した能力を持つ反面、著しく苦手な分野を持つことも多い。)
製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
上映時間 101分


「ギフテッド」

『(500)日のサマー』のマーク・ウェブ監督によるファミリードラマ。天から非凡な才能を与えられた少女の育て方をめぐって対立する祖母と叔父を通して、本当の幸せは何かを問いかける。天才少女の姪に愛情を注ぐ独身男を『キャプテン・アメリカ』のクリス・エヴァンス(Chris Evans、1981~)が好演。天才少女をそのファッションセンスがSNSなどで話題の子役マッケナ・グレイス(Mckenna Grace、2006~)がキュートに演じる。

ストーリー :
「とにかく、子供らしく」─7歳のメアリー(マッケナ・グレイス)が初めて小学校に登校する日、男手ひとつで彼女を育てた叔父のフランク(クリス・エヴァンス)は、そう言って送り出した。ところが、メアリーは早速フランクの忠告を無視し、算数の授業で簡単すぎる足し算にイラつき、担任の先生のボニー(ジェニー・スレイト)が試しに出した、他の生徒には絶対にムリな暗算の問題を次々と解いてしまう。
フロリダの海辺の街で、ボートの修理で生計を立てているフランクと、頭がよくて鳥にも優しい片目の猫フレッドと暮らすメアリーは、生まれついての数学の天才だった。隣人で何かとメアリーの面倒を見てくれるロバータ(オクタヴィア・スペンサー)だけが、事情を知っている。
メアリーの才能に気づき、好奇心に駆られたボニーは、フランクの名前をインターネットの検索にかける。すると、「著名な数学者ダイアン・アドラーが自殺。残された遺族は弟のフランク」という記事にヒットする。
金曜の夜、街のバーでよくフランクを見かけていたボニーは、その夜も店に出かけると、思い切ってフランクに声を掛ける。フランクはボニーに、7年前の出来事を打ち明ける。姉のダイアンが赤ん坊のメアリーを連れて、「話がある」と訪ねて来たのにデートへ出かけてしまい、その間に姉は死を選んでいた。姉はメアリーの父親である男と別れ、妊娠を機に母親にも縁を切られていたため、フランクがメアリーを引き取るしかなかったのだ。
そんな中、メアリーは自分と同じクラスの男子をいじめた上級生を殴るという問題を起こしてしまう。校長はフランクに、“ギフテッド教育”で名高い学校への転校を勧める。だが、メアリーに“普通の暮らし”を求めていたダイアンの遺志を守るため、フランクは頑なに“特別扱い”を拒む。
少しずつ学校に馴染んでいくメアリーの前に、顔も見たことのなかった“おばあちゃん”、イブリン(リンゼイ・ダンカン)が現われる。メアリーの才能を知り、歴史に名を残す数学者になれたダイアンに代わって、偉業に挑戦させるべく迎えに来たのだ。
メアリーはイブリンから贈られた、数学関係のソフトが入った最新のMacBookに夢中になる一方で、普段はケンカが絶えないけれど、本当は世界一大好きなフランクと引き離されることを恐れ始める。彼女の不安を察したフランクは、「俺たちは何があっても一緒だ」と約束するのだった。
メアリーの親権をかけて、祖母対叔父の裁判が幕を開ける。弁護士を雇うのもギリギリのフランクに、イブリンは財力を駆使して一流弁護士に依頼した、驚くべき調査結果を突き付ける。しかし、フランクもまた、亡き姉から重大な秘密を託されていた─。

▼予告編



▼ best scene :



▼ my favorite scene :



▼ Featurette :



▼メイキング映像 :




▼ Chris Evans and Mckenna Grace Funny/Cute Moments :

2017年12月3日(日)立川シネマシティ(シネマ・ツー:東京都立川市曙町2ー42ー26、JR立川駅北口から徒歩6分)で、15:05~鑑賞。

作品データ :
原題 BLADE RUNNER 2049
製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
上映時間 163分


BLADE RUNNER 2049

リドリー・スコット監督によるSF映画の金字塔『ブレードランナー』(1982年)の35年ぶりの続編。スコット監督は製作総指揮を務め、『ボーダーライン』『メッセージ』などで注目を集めるカナダ出身の俊英ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が新たにメガホンをとる。脚本は、前作も手がけたハンプトン・ファンチャーと、『LOGAN/ローガン』『エイリアン:コヴェナント』(原案)のマイケル・グリーン。前作から30年後の2049年の世界を舞台に、《ブレードランナー》として活動する捜査官“K” ~違法レプリカント(人造人間)処分の任務に就く主人公~を待ち受ける衝撃の運命を、圧倒的な映像美とともに描き出す。ライアン・ゴズリングが主演を務め、前作で主人公を演じたハリソン・フォードも引き続き出演する。

ストーリー :
2049年、貧困と病気が蔓延するカリフォルニア。人間と見分けのつかない人造人間《レプリカント》が労働力として製造され、人間社会と危うい共存関係を保っていた。人類への反乱を目論み社会に紛れ込んでいる違法なレプリカントを取り締まる捜査官は、《ブレードランナー》と呼ばれ、2つの社会の均衡と秩序を守っていた。
LA市警のブレードランナー“K”(ライアン・ゴズリング)は、ある事件の捜査中に、レプリカント開発に力を注ぐ科学者ウォレス(ジャレッド・レト)の“巨大な陰謀”を知ると共に、その闇を暴く鍵となる男にたどり着く。彼は、かつて優秀なブレードランナーとして活躍していたが、ある女性レプリカントと共に忽然と姿を消し、30年間行方不明になっていた男、デッカード(ハリソン・フォード)だった。いったいデッカードは何を知ってしまったのか?彼がこれまで命を懸けて守り続けてきた秘密とは?人間とレプリカント、2つの世界の秩序を崩壊させ、人類存亡に関わる“真実”が、いま明かされようとしている―。

▼予告編



▼特別映像



▼ Making ― 撮影現場に潜入

2017年12月3日(日)立川シネマシティ(シネマ・ワン:東京都立川市曙町2ー8ー5、アクセス:JR立川駅北口から徒歩5分)で、12:35~鑑賞。

作品データ :
原題 POESÍA SIN FIN /ENDLESS POETRY
製作年 2016年
製作国 フランス チリ 日本
配給 アップリンク
上映時間 128分


「エンドレス・ポエトリー」

『エル・トポ』『ホーリー・マウンテン』などでカルト的人気を誇るアレハンドロ・ホドロフスキー監督による自伝的作品『リアリティのダンス』(2013年)の続編。監督自身の人生を反映させ、若き日の両親との葛藤や初恋、その後の人生を左右する数々の出会いが描かれる。前作に引き続き、青年時代のホドロフスキーを監督の末の息子アダン・ホドロフスキーが、その父親を監督の長男ブロンティス・ホドロフスキーが、それぞれ演じる。

ストーリー :
故郷トコピージャから首都サンティアゴへ移住したホドロフスキー一家。青年に成長したアレハンドロ(アダン・ホドロフスキー)は、自分の自信のなさと抑圧的な両親との葛藤に悩み、今の環境から抜け出して、自分の道を表現したいと踠(もが)いていた。ある日、アレハンドロは従兄のリカルドに連れられ、芸術家姉妹の家を訪れる。そこでは、古い規則や制約に縛られないダンサーや彫刻家、画家、詩人といった若きアーティストたちが共に暮らしていた。彼らと接する中で、それまで自分が囚われていた檻からやがて解放されるアレハンドロ。エンリケ・リン、ステラ・ディアス・バリン、ニカノール・パラといった、後に世界的な詩人となる人物たちとの出会いや、初めて恋に落ちたステジャ・ディアスとの邂逅によって、アレハンドロの詩的運命は、未知の世界へと開かれていく…。

ドンッ 世界に潜む「マジック・リアリズム」を追い求め続ける、チリの鬼才アレハンドロ・ホドロフスキー(Alejandro Jodorowsky、1929~)の言葉 :
「私は、今、老人だが、6歳の戸惑ってる少年、18歳の怖いもの知らずの青年、30歳の分別がつき世界や映画や恋に生きた中年、50歳くらいの生きることに戸惑いを覚えたり死の不安を認識した初老。それらはすべて過ぎ去ったことではなく僕の身体の中で僕と共に今もいるんだ。」

いて座 詩人・谷川俊太郎の評言 :
「一瞬もじっとしていない人間の内面世界を、ホドロフスキーは時に残酷に時に滑稽に映像化する。無心な幼児と無心を拒む老人が同居する偽善と無縁の多彩な世界、そこにひそむ真実を私たちは発見する。」

▼予告編



▼メイキング映像&アレハンドロ・ホドロフスキー監督インタビュー :

2017年11月30日(木)目黒シネマ(東京都品川区上大崎2-24-15 目黒西口ビルB1、JR山手線目黒駅西口から徒歩3分)で、20:10~鑑賞。『カフェ・ソサエティ』 18:20~と2本立て上映。

作品データ :
原題 A MONSTER CALLS
製作年 2016年
製作国 アメリカ スペイン
配給 ギャガ
上映時間 109分


「怪物はささやく」

47歳でこの世を去ったシヴォーン・ダウド(Siobhan Dowd、1960~2007)が遺したアイディアをパトリック・ネス(Patrick Ness、1971~)が引き継ぎ完成させた同名ベストセラー児童文学を、『永遠のこどもたち』『インポッシブル』のJ・A・バヨナ監督が映画化した喪失と再生のダーク・ファンタジー。13歳の孤独な少年と、突然彼の前に現われた怪物が繰り広げるエピソードがつづられる。主演はイギリスの新星ルイス・マクドゥーガル、共演にフェリシティ・ジョーンズ、シガニー・ウィーバー。リーアム・ニーソンが怪物の声を担当し、モーションキャプチャーにも挑戦。

ストーリー :
教会の墓地が見える家で母親(フェリシティ・ジョーンズ)と2人暮らしの13歳の少年コナー(ルイス・マクドゥーガル)。最愛の母親は不治の病のために余命わずか、父親は外国で新しい家庭を築いていて、しつけに厳しい祖母(シガニー・ウィーバー)とは反りが合わず、おまけに学校でも孤立して、毎夜悪夢にうなされる日々を送っていた。ある夜、そんなコナーのもとに、巨木の怪物がやって来て告げる。「今から、私はお前に3つの“真実の物語”を話す。4つ目の物語は、お前が話せ。」しかも、怪物はコナーが隠している“真実”を語れと迫るのだ。頑なに拒むコナー。しかし、コナーの抵抗など意にも介さず、その日を境に夜な夜な~12時7分になると~怪物は現われ、不思議な物語を語り始めるのだったが…。

いて座 【いたいけな少年にとっての過酷な現実、怪物との交流、そして怪物が語る物語世界を行き来する映画が見せるのは、ママの回復を必死で信じ、願いながらも葛藤する、少年の心そのものである―。】

▼予告編