映画『LION/ライオン~25年目のただいま~』 | 普通人の映画体験―虚心な出会い

普通人の映画体験―虚心な出会い

私という普通の生活人は、ある一本の映画 とたまたま巡り合い、一回性の出会いを生きる。暗がりの中、ひととき何事かをその一本の映画作品と共有する。何事かを胸の内に響かせ、ひとときを終えて、明るい街に出、現実の暮らしに帰っていく…。

2017年12月4日(月)飯田橋ギンレイホール(東京都新宿区神楽坂2-19、JR総武線飯田橋駅西口徒歩3分〈西口改札を出て右、100m先の神楽坂下交差点を渡って右、外堀通り沿い100m先の信号を左に入ってすぐ〉)で、14:55~鑑賞。『マンチェスター・バイ・ザ・シー』12:20~と2本立て上映。

作品データ
原題 LION
製作年 2016年
製作国 オーストラリア
配給 ギャガ
上映時間 119分


サルー・ブライアリー(Saroo Brierley、1981~)のノンフィクション本“A Long Way Home”(2013 )(舩山むつみ訳『25年目の「ただいま」~5歳で迷子になった僕と家族の物語~』静山社、2015年)を原作とし、ルーク・デイヴィーズが脚本、ガース・デイヴィスが監督を務めたヒューマンドラマ。幼少時にインドで迷子になり、オーストラリアで育った青年がGoogle Earth を頼りに自分の生家を見つけ出し、25年の時を経て実の家族との再会を果たす姿を追う。『スラムドッグ$ミリオネア』などのデヴ・パテル、『ドラゴン・タトゥーの女』などのルーニー・マーラ、名女優のニコール・キッドマンらが顔を揃える。

ストーリー
優しい養父母のもと、オーストラリアで何不自由なく育った青年サルー(デヴ・パテル)。友人や恋人にも恵まれ、幸せな日々を送る彼だったが、ひとつだけ誰にも言えない悲しい驚愕の過去があった。インドの田舎町に生まれたサルーは5歳の頃(1986年)、不運が重なり兄グドゥ(アビシェーク・バラト)とはぐれ、たったひとり回送列車に閉じ込められて、遥か遠くの街コルカタに運ばれてしまう。そして、言葉も通じない大都会で過酷な放浪の末に、オーストラリア人夫婦に養子として引き取られたのだ。成人し幸せな生活を送れば送るほど、インドの母と兄への想いは募るばかり…。人生を取り戻し未来への一歩踏み出すため、そしてあの日言えなかった“ただいま”を伝えるため、サルーは故郷の家を探し出すことを決意する。おぼろげな記憶とGoogle Earthを手がかりに、1歩ずつ近づくことに記憶のカケラが少しずつ蘇り、次第にこれまで見えなかった真実が浮かび上がってくる…。

【2012年、サルーはついに故郷を探し当てる。5歳で迷子になり、25年後、Google Earthでの「地図の旅」を通して生まれた場所~インドのカンドワ~に立ち戻る。
そして、実母カムラ(プリヤンカ・ボセ)と、また妹と、再会を喜び合う。しかし、兄のグドゥはそこにはいなかった。実はサルーが迷子になった、あの日、線路に降りたグドゥは列車に轢かれて亡くなっていた。奇跡の再会を果たした後、サルーは自分の本名を知ることになる。実は「サルー」という名前は、5歳の彼が間違って覚えていたもの。本名は「シェルゥ」。その意味は「ライオン」。】


▼予告編




▼ cf. Google Earth: Saroo's Search