JALのB777-200ERについて(その1) | 青春の1ページ航空機等撮影記録~since2019 New Edition~

今週は週初めの月曜日に休暇を入れているので3連休になっているのですが、今のところ地元の飛来機にネタはなさそうです。明日は今のところ1機撮影対象が来るスケジュールが入っていますが、天気があいにくの雨予報になっているので、出かけるにはちょっと微妙な状況ではあります。これなら先週の日曜日に関空に出ていた方がまだマシだったのか?

 

さて、本日は間もなく完全退役となるJALの772を惜しみ、国際線用の機体である同社の777-200ERについて振り返ってみたいと思います。

(JALの772については、以前こちらの記事でも少し紹介しております)

 

 

同社の777-200ERは、2002年から導入が始まり、2005年までに11機が登場しました。国際線での使用を前提としていたため、エンジンは出力の大きいゼネラル・エレクトリック(GE)製のGE90が採用され、一部機体の機内仕様では、ビジネス・プレミアムエコノミー・エコノミーの3クラスが設定されました。また、2016年からは機内改修(いわゆる「SS2」への変更)とWi-Fi設置が行われ、ビジネスクラスのシートにはフルフラットのヘリンボーンタイプである「JAL SKY SUITE Ⅲ」が採用されました。なお、2012年から2014年までの間に、全機が現行の鶴丸塗装に変更されています。主に東南アジアやハワイなどの中距離路線で運航されましたが、まれに欧州や北米方面への路線に入ることもありました。しかしながら、新型コロナウイルスによる需要の減退に加え、次世代機であるA350の投入が決定したため、2023年度での退役が発表され、2021年には国際線での運航を終了し、2020年から2021年までの間に3クラス仕様の機内装備であった6機が退役しました。2クラス仕様だった5機は国内線に転用の上引き続き使用されましたが、2022年秋以降にこれらの退役も行われ、2023年度上半期中に全機が退役することになっています。現在は1機のみが残存し、多客期の応援や期間を決めての便投入が行われています。

それでは、登場順に全11機を紹介していきたいと思います(なお、2020年~2021年に退役した6機についてはこちらの記事でも紹介していますので、併せてご覧ください)。

 

 

 

 

 

 

①JA701J

製造番号(msn/LN):32889/410 運航期間:2002年7月~2023年5月

(1枚目)2012.3.17 関西国際空港

(2枚目)2014.7.26 関西国際空港

(3枚目)2016.9.22 羽田空港

(4枚目)2021.8.5   羽田空港

 

2002年7月に導入された、777-200ERの初号機です(同社の777としては通算11機目)。デビュー当初は2クラス仕様で、先代の鶴丸塗装で登場しましたが、2008年頃にアーク塗装となり、2012年に現行塗装化、また2016年にSS2への改修が行われました(同時にプレエコが設置され3クラス化)。なお、改修初号機だったため、改修直後の2016年6月から2017年12月までの間、機体後方に「JAL SKY SUITE」のデカールが貼付されていました。2019年には再度の機内改修を受け、エコノミークラスの席数を増やした2クラスとなり、その後は近距離路線を中心に運航されました。2021年には国内線に転用され、継続使用されましたが、2023年3月末で運航を終了し、同年5月に退役しました。なお、5月16日のフェリーフライトの際には、ツアー客が搭乗の上チャーター便として運航され、最終的な保管先であるヴィクタービル上空のロ―パスも実施されました。

 

②JA702J

製造番号(msn/LN):32890/417 運航期間:2002年9月~2023年5月

(1枚目)2013.2.11 羽田空港

(2枚目)2022.10.8 羽田空港

 

2002年9月に導入された、777-200ERの通算2機目(777としては通算12機目)となる機体です。こちらも当初は2クラス仕様・先代鶴丸塗装で登場し、2007年にアーク塗装、2013年に現行塗装化、2016年にSS2への改修(同時に3クラス化)、2018年に2クラスへの再改修が実施されています。なお、アーク塗装時代の2010年から2013年までは、「Japan,Endless Discovery」のマーキングが施されていました。2021年以降は国内線へ転用され、2023年3月末で運航を終了し、同年5月に退役となりヴィクタービルへフェリーされています。

 

③JA703J

製造番号(msn/LN):32891/427 運航期間:2003年2月~

(1枚目)2021.4.11 伊丹空港

(2枚目)2023.1.8  福岡空港

 

2003年2月に登場した、777-200ERの通算3機目(777としては通算13機目)となる機体です。この機体も2クラス仕様で登場しましたが、当初からアーク塗装が施されています。その後、2014年に現行塗装化、2016年にSS2への改修(同時に3クラス化)、2019年に2クラスへの再改修が実施されています。2021年以降は国内線で運航され、2023年5月現在では唯一残存しており、多客期を中心に羽田発着の幹線に投入されているほか、6月中は一部日程を除き羽田~中部線に投入されることになっています。ちなみに、この機体は国際線時代に撮影した記録がなく、初撮影は国内線転用後でした。

 

④JA704J

製造番号(msn/LN):32892/435 運航期間:2003年5月~2021年10月

2012.10.7 中部国際空港

 

2003年5月に登場した、777-200ERの通算4機目(777としては通算15機目)となる機体です。この機体からプレエコを設置した3クラス仕様の機内設備となっています。その後、2014年に現行塗装化、2017年にSS2への改修を受けています。また、2007年4月から2008年10月までの間は、ワンワールド加盟記念の特別塗装が施されていました。この機体は777-200ERの退役第1号となり、2020年7月に保管先のヴィクタービルへとフェリーされました(登録抹消は翌2021年10月)。現在はロジスティックエアの所有となり、レジも「N774LG」に変更されており、今後は改修の上、NASAの試験機として供用される予定になっています。なお、この機体はアーク塗装時代の1回しか撮影実績がありませんでした。

 

⑤JA705J

製造番号(msn/LN):32893/446 運航期間:2003年7月~2022年4月

(1枚目)2016.3.20 羽田空港

(2枚目)2019.3.2  羽田空港

 

2003年7月に登場した、777-200ERの通算5機目(777としては通算16機目)となる機体です。2013年に現行塗装化、2017年にSS2への改修を受けています。また、2013年の塗装変更に併せて「CONTRAIL」の特別塗装が施されており、こちらは退役までそのまま残っていました。この機体は2020年9月に退役となりヴィクタービルへとフェリーされています(登録抹消は2022年4月)。この機体も現在はロジスティックエアの所有となっていますが、転用は行われず部品取りとなったとみられます。