青葉賞で、「初めての重賞勝ち」を狙っているのでしょう | 小西聖一(元調教助手・元厩務員)のブログ

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調教助手として、厩務員として、競馬と長く関わってきた私が、ファンの皆様に「役立つ情報」をお伝えしたいと思って始めました。

全国の競馬ファンの皆さん、おはようございます。
小西聖一と申します。



今週の火曜日、4月28日は、「美浦トレセン」で厩舎を構えている大和田成(なる)先生にとって,44歳の誕生日だったんですよ。

長く競馬をやっている方なら、よく知っていると思いますが、成先生は、大和田稔さんの息子さんで、稔さんは、乗り役時代に、ブツシヤンに乗った1967年の安田記念や、オンワードウエルに乗った1967年のオールカマーなど、重賞を8勝、通算で316勝を上げていました。

それに稔さんは、調教師としても、スイートカーソンを使った1983年のオールカマーや、シノンシンボリを使った1987年の中山大障害(秋)や、ミスターブランディを使った1989年の関屋記念や、シルクグレイッシュを使った1994年の福島記念など、重賞を10勝、通算で400勝を上げていて、2009年に、定年まで3年を残して引退しています。

成先生が調教師になろうと思ったきっかけは、お父さんを見ていて、競馬の仕事に興味を持ったからで、小学校1年生くらいの時には、ミスターシービーを見るために松山康久さんの厩舎へ、シンボリルドルフを見るために野平祐二さんの厩舎へ行っていたそうですね。

それから成先生は、私の母校・日本獣医畜産大学(現在の日本獣医生命科学大学)を卒業した後、社台ファームで2年半くらい働いて、2001年の7月に競馬学校の厩務員課程に入りました。

成先生が社台ファームで働いていた頃には、アグネスタキオンやアグネスフライトやマンハッタンカフェやエアジハードなどの走る馬がいて、かなり勉強になったと言っていましたね。

ちなみに先生は、つくば市にある「faro」(ファロ)というイタリアンレストランが大のお気に入りで、美浦から車で行って、食事とお酒を楽しんで、運転代行で帰ってくることが多いんですよ。

あと、札幌開催の時には、地下鉄の「大通駅」の近くにある「大厚岸」という牡蠣料理の専門店に、大学の後輩にあたる黒岩陽一先生とよく一緒に行っています。

競馬学校を出た後の先生は、2001年の10月から本郷一彦さんの厩舎で厩務員をやって、11月からは浅野洋一郎先生の厩舎で調教助手をやって、2005年の5月からは加藤征弘先生の厩舎で調教助手をやって、2007年の2月から調教師の試験に受かった2011年までは、去年の2月に定年で引退した柴田政人先生の厩舎で調教助手をやっていました。

それから成先生は、2011年の5月に、最初にいた本郷さんの厩舎を引き継ぐ形で自分の厩舎を開業しています。

この年は、馬を使った回数が少なかったので5勝止まりでしたけど、2年目は6勝、3年目は18勝と、順調に勝ち星を伸ばしていましたし、開業5年目だった2015年には、今までで一番多い21勝を上げるなど、先週までにJRA通算で130勝を上げているんですよ。

そして明日と明後日、成先生の厩舎は、

■2日(土)

東京4R・3歳未勝利→プラズマテイル
東京10R・春光S→テトラルキア
福島12R・喜多方特別→ディスパーション

■3日(日)

東京4R・3歳未勝利→ロビンザフィリー
東京9R・陣馬特別→シュブリームとチャロネグロ

と、全部で6頭を使いますので、きっとどの馬も、「勝って自分の誕生日を祝いたい」という思いでキッチリ仕上げている筈ですから、どんな走りを見せてくれるのか、注目したいところです。

ここからは、昨日までも書いていますけど、もっと皆さんに私のことを知ってもらえるよう、自分自身について、改めて詳しく書いておきますね。

私は、日本獣医畜産大学を卒業してから、中央競馬で調教助手と厩務員をやっていました。

昔の写真を載せておきますね。



馬の前に立っているのが私です。

競馬の世界で働くようになったきっかけは、父が騎手と調教師をやっていたからです。

私の父は小西喜蔵という名前で、長く競馬をやっている方でしたら、きっと知っていると思います。

何しろ父は、まず騎手として、セントライトで1941年の牡馬クラシック三冠を勝っていますし、調教師としても、1957年の菊花賞を勝ったラプソデーや、1961年の天皇賞・秋を勝ったタカマガハラや、1965年の有馬記念でシンザンの2着だったミハルカスなど、走る馬を何頭も育て上げていますからね。

その息子として生まれた私が競馬の世界に入ったのは、ごくごく当たり前のことでした。

私は、大学を卒業してから、すぐ父の厩舎に調教助手として入り、1989年の3月に父が定年で引退するまで、ずっと小西喜蔵厩舎にいました。

先ほど書いた通りで、父は、騎手と調教師として、私が大学を卒業するまでに、もう素晴らしい実績を残していましたから、その厩舎に私が入ってから、馬について父から教わったことは、とても役に立ちましたね。

私は、父が定年で引退した後も、

5年ほど、佐藤林次郎厩舎に厩務員として所属
3ヶ月ほど、高市圭二厩舎に厩務員として所属
4年ほど、嶋田功厩舎に厩務員として所属

といった形で厩舎の仕事を続けましたが、こうやって、ずっと馬に関わる仕事ができたのは、父から色々なことを教わっていたからなのでしょう。

そして今回は、栗東の橋口慎介厩舎が青葉賞に使う、桑畑隆信(くわはた・たかのぶ)オーナーの持ち馬ロールオブサンダーについて、私の頼もしい仲間の一人、「馬主のSさん」から届いた報告を紹介しておきますね。

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桑畑隆信オーナーの本業は、宮崎県の都城市豊満町に本社を構え、鶏肉の生産、加工、販売などを主に手掛けている、「株式会社エビス商事」の代表取締役会長です。

1969年、「都城エビス飼料」として設立された同社は、それ以降、

1975年・「有限会社エビス商事」に社名を変更
1977年・食肉処理を行なう「エビスブロイラーセンター株式会社」を設立
1980年・食肉販売を行なう「株式会社肉の百貨店エビス」を設立
1990年・「株式会社エビス商事」に社名を変更
2001年・スーパー事業とペットフード事業を統合した「ティケイ・エビス株式会社」を設立
2005年・野菜販売を行なう「有限会社エビスファーム」を設立
2008年・運送業を行なう「株式会社LCトランス」を設立、飲食店経営の「株式会社とりビアー」に出資

といった形で事業を拡大しており、現在は7社のグループ企業を有し、少し前の話ですが、2010年度には、グループの売上が300億円を超えておりました。

当然、同グループの礎を築いた桑畑オーナーは、周囲の誰からも、「非常に優秀な経営者」と認められている筈です。

馬主としての桑畑オーナーは、JRAで馬を走らせ始めたのが2007年で、これまでに30頭以上を所有しており、昨年は、ロールオブサンダーで紫菊賞を勝つなど、「5勝・獲得賞金5544万円」という、過去最高の成績を残しておりました。

しかし、今年に入ってからは、先週までが「12戦0勝・獲得賞金542万円」という成績のため、現在のオーナーは、「早く今年の初勝利を上げたい」、「賞金の高いレースを勝って一気に稼ぎたい」と考えているのでしょう。

また、桑畑オーナーは、「競走馬セール」に参加することが多く、昨年までの5年間は、

2015年→「セレクトセール」に於いて、1頭を3456万円で落札
2016年→「HBAトレーニングセール」と「セレクトセール」と「HBAオータムセール」に於いて、3頭を4450万円で落札
2017年→「セレクトセール」に於いて、1頭を4320万円で落札
2018年→「セレクトセール」に於いて、1頭を1944万円で落札
2019年→「セレクトセール」に於いて、1頭を3084万円で落札

と、計7頭を総額1億7524万円で落札しておりました。
(落札金額は全て税込表記)

当然、この状況を踏まえると、今年も、これから行われる「競走馬セール」に参加する可能性が高く、現在は、「セール資金を今の内から稼いでおきたい」とも考えている筈です。

そういった中、明日は、1着賞金5400万円(馬主の取り分は8割の4160万円)の青葉賞にロールオブサンダーを出走させますので、私が桑畑オーナーであれば、同馬を預けている橋口先生に対して、かなり勝負懸かった指示をするのは間違いありません。

実際、私の元に届いている、最終追い切りについての報告が、私の見込み通りのものでしたから、上位に食い込んでくる可能性が十分にありそうです。

なお、桑畑オーナーは、今年で馬主キャリアが14年目となりますが、一度に所有する頭数が多くないため、まだ重賞を勝てておりませんので、今回は、「ここで初の重賞勝ちを」という思いも込められているのでしょう。

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橋口慎介厩舎が青葉賞に使うロールオブサンダーについて、「馬主のSさん」から届いた報告は以上です。

そうそう、昨日までのブログでも書いていることですが、今の私は、「パーフェクトホースマンズ」に所属していて、ここでは、ホームページとブログなどで、馬券に役立つ色々な情報を公開しています。

ですから、このブログを読んでいる皆様は、「パーフェクトホースマンズ」のホームページや、元JRA馬主の小栗範恭(おぐりのりやす)さんや、元JRA調教師の山田要一(やまだよういち)さんや、元JRA調教助手の鎌田光也(かまたみつや)君のブログも読むと、もっといいことがある筈ですよ。

★ パーフェクトホースマンズのHPはこちら ★

★ 元JRA馬主・小栗範恭のブログはこちら ★

★ 元JRA調教師・山田要一のブログはこちら ★

★ 元JRA調教助手・鎌田光也のブログはこちら ★

では、また次回。

小西聖一でした。