単に他で出まくってて話題にならなかっただけの模様(湘南平&江の島) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

 

2020年の春、コロナ禍が本格化する直前に

湘南平のレンジャクを撮影しに行ったことがあります。

3年ぶりですが、今年もちょうど同時期になったので

久々に足を運んで見ることにしました。

 

今までとは少し違うルートで

山頂(?)まで歩いて登ることに。

道中は閑静かつ高級感漂う住宅街あり(左写真)

鬱蒼とした森の中の道あり(右写真)

かなり高低差もあるため、ほぼハイキング感覚です。

 

 

 

 

 

まだ3月のことでしたので、写真のサクラは河津桜

メジロが盛んに吸蜜していました。

 

……ところで今年、ソメイヨシノの開花期が

例年より早まった件がニュースでよく話題になっていましたが

自分が散策する中での所感としては、その直前の

早春期の花(ロウバイ、クリスマスローズ、梅、河津桜など)は

全体的に開花期が遅れた印象があります。

3月になって急に気温が高まった……ということか?

4月現在は25℃位に気温が上昇することもあるようなので

この後の晩春~初夏の動植物のシーズンにつきましても

「ズレ」に気をつける必要がありそうです。

 

 

 

 

 

ヤツデの葉の裏に、お馴染みのヤツデキジラミ

ちょっと緑色を帯びています。

 

 

 

 

 

やや曇天の中、湘南平に到着。

到着時点ではほとんどバーダーがいませんでした。

これは地雷を踏んだか?と、早々に嫌な予感……。

 

 

 

 

 

 

ただし、何もいなかったわけではなく

シメ(左)とイカル(右)が姿を現しました。

特にシメは、この日かなりの集団で行動しており

このようなシーンは何気に初めて見た気がします。

(写真では1羽だけなのはまあご愛敬)

 

シメはアトリ科。アトリ科の鳥は集団を作る傾向が強く

例のハギマシコなんかもそれに合致します。

その割にシメは単独行動するケースが多い気がしたので……。

 

 

 

 

 

さて、メイン目的であったレンジャクですが

今年はほとんど(全く?)湘南平での出現情報が

Web上にアップされていなかったので

ぶっちゃけ山を登る前から「嫌な予感」はありました。

登頂後しばらくシメしか姿を現さなかったですし

これは本当に地雷を踏んだか…………と思いきや

よくよく見ると離れた樹木の上に鳥の集団が。↓

 

 

 

 

 

おお、間違いなくヒレンジャクです。

鈴なりに枝にとまる姿が印象深い。

 

 

 

 

 

2020年の訪問時同様、この広場にはヤドリギがありませんが

山頂広場の樹木で若い目を啄んだりしていました。

残念ながらあの時に新顔登録したキレンジャクは

この日は1羽も見られませんでした。

 

 

 

 

 

ちなみに上記の通り曇天につき

これらの写真はかなり色加工を施しました。

(でないと到底お見せできる写りではなかったので(汗))

一応、不自然にならない範疇に収めてはおりますが。

 

さて、今年のレンジャク類なのですが

実は首都圏では方々の公園で撮影報告が上がっており

葛西臨海公園では珍鳥クロツラヘラサギとほぼ同時に

多数の情報がアップされています。

つまり、全体的には数はむしろ多かった模様。

レンジャク飛来スポットにつきましては

湘南平よりもアクセスしやすい所も多かったので

こちらの情報が全然Web上に見当たらなかったのは

その辺に理由があったのかもしれません

 

 

 

 

 

山頂広場では、時折ホオジロも出現。

♂♀で一緒にいましたので

つまりはそういう時期ということでしょう。

 

 

 

 

 

トウダイグサの大群落。結構な数です。

汁に触れるとかぶれるので、一応注意が必要。

(遊歩道にも普通にはみ出ているので踏んづけやすい)

 

 

 

 

 

センチコガネが飛んできました。

昆虫が大分動き出してきたのを実感します。

近くを通りかかった小学生の子供が

非常に興味深そうに観察しておりました。

 

 

 

 

 

1つ残念なお知らせですが、湘南平で長年運営していた

展望レストラン「Flat」は、3月中旬に閉店してしまいました。

地場産の食材を用いたメニューが豊富で(写真はアジフライ)

かつ野郎1人でも立ち寄りやすい食事処だったので

非常に残念です。現在はパンケーキ等を提供する

カフェになっているようなので、次回の訪問時には

一度立ち寄ってみたいと思います。

(来年の春の話になってしまいますが)

 

 

 

 

 

 

展望台からの眺め。

相変わらずモヤがかかっていますが

遠方に江の島の姿も望むことができました(右写真)。

 

この時点で正午をやや回ったくらいで

大分時間も余っておりましたので

下山して、その江の島に向かうことに。

照ヶ崎海岸のアオバトはまだ期待できなかったので)

 

 

 

 

 

江の島では、まあいつも通りに磯周辺を歩きつつ

ハヤブサにご挨拶しに行くという王道パターン。

タイドプールを覗いてみましたところ

春らしく、アメフラシが多数発生していました。

(すでに産卵している個体も多数)

 

 

 

 

 

……コイツだけじゃなく

ツバキも食べるのか……。

 

しかし、これだけ何でも食べる環境順応性を有しながら

なぜか東京都では全くと言っていいほど姿を見ないのは

一体どういう理由があるのだろうか……?

 

 

 

 

 

ハヤブサももちろん出現。

元気そうで何よりです。

今年も繁殖できることを切に願います。

 

 

 

 

 

そういえば、まだ例のミヤコドリが残っていました。

同じ個体かどうかは確かめようがありませんが

相変わらず1羽だけでした。

まさかこのまま一生残るつもりなんだろうか?(?_?)

 

……まあ食事には困らないらしいですが。

 

 

 

 

 

【3/12 湘南平&江の島で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、アオジ、イカル、イソヒヨドリ、ウミウ、オオセグロカモメ、オオバン、カワウ、シジュウカラ、シメ、セグロカモメ、ツグミ、トビ、ハクセキレイ、ハヤブサ、ヒヨドリ、ヒレンジャク、ホオジロ、マガモ、ミヤコドリ、ムクドリ、メジロ

昆虫類・・・センチコガネ、ツマグロオオヨコバイ、ヤツデキジラミ、ヤブキリ(幼虫)、ワカバグモ

その他・・・アメフラシ、オオヘビガイ、クロイソカイメン、ケヤリムシ、ダイダイイソカイメン、タイワンリス、ナミイソカイメン、ムラサキウニ、ムラサキカイメン、ヨロイイソギンチャク

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2023年4月16日(日)に開催いたします。

 行先は「里山ガーデン&県立四季の森公園(神奈川県横浜市)」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。