首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

10月の末の話になりますが、

仕事の関係で名古屋に出張しましたので

打合せ前の朝(夜行バスで到着した直後)に

ちょっと名古屋城に行ってまいりました。

 

駅からそんなに離れていないし

名古屋出張はこれが初めてというわけでもないのですが

何となく今まで行く機会が全然なかったこの城。

ただ、各種メディアで何度も登場していて

どういう形かは知っていただけに

間近でその姿を見るとやはり大きなインパクトがありました。

もちろん、メディアに出るのは基本天守閣だけですので

(しかも天守閣は現在工事中につき立入不可)

それ以外の城址敷地内については完全に初見となります。

 

 

 

 

 

 

外構のお濠を、内側から。

オオバン(右)が何羽か浮かんでいましたが

まだこの時期は冬のカモは確認できず。

 

この一帯と、隣接する名城公園は

バードウォッチングスポットとしても結構有名。

もしかしたら冬場なら色々と撮れるのかも?

 

 

 

 

 

もうちょい色々と敷地内を巡りたかったのですが

この日は天気が悪くて昆虫の数は少なく、

そもそも城址内には「花」があまりなかったので

そっち方面での成果はあまり見込めなさそうです。

(そもそも、そういう目的の場ではないでしょうし……)

 

 

 

 

 

注目すべき点は、この内堀でしょうか。

まったく水がないのがとても印象深い……。

 

水を抜いた……というわけではなく

どうやら元々築城当時から「空堀」だったとか。

理由は色々とあるのでしょうが、

おかげで(?)外の水堀と違って

ヘドロが堆積したりすることもなく

ある意味で安定した環境が整っているようです。

 

 

 

 

 

この空堀、水がないので植物も多く生えており

それゆえか小さな虫なども出ているらしく

それを目当てにしていると思われる小鳥の姿も結構見かけました。

 

写真はキセキレイ。この日何度か見かけました。

水のある外堀に囲まれた立地なので

確かにいても不思議はないですが

市街地であんなに多く遭遇するとは思いませんでした。

 

 

 

 

 

空堀は天守閣周辺を囲う形になっていますが

かなりの広さになりますので、昆虫視点から見たら

それこそジ●リの「草木の生えた巨大廃墟」みたいな

感じかもしれません。なお、江戸時代にはここで

シカを放し飼いにしていた時期があったそうで

今でも数は少ないながら(2匹だけ?)

引き続きシカの放し飼いがされているそうです。

さすがにこの石垣の高さではシカも登ることができないとか?

 

残念ながらこの日、シカを見ることはできませんでした。

どこかに隠れていたのかもしれませんが

あいにく悠長に探しているほどの時間もなかったので

それはまた、来年の出張時(あれば)にでも……。

 

 

 

 

 

おっと、ジョウビタキ♂です。

キセキレイと同様に、この日は城址敷地内で

かなりの数に遭遇しました。

 

東京でも最近住宅街なんかで遭遇することもある

冬を代表するこの小鳥(住宅街だとアオジより会いやすい)。

個体数は恐らく増えてきているように思えます。

今冬も発生状況をチェックしていきたいところです。

 

 

 

 

 

もっさりと緑につつまれた空堀。

もちろん人が下りることはできません。

 

なお、タイトルで触れた「キツネ」の件ですが

最近名古屋市街地にホンドギツネが進出してきていると

とあるNHKの番組で拝聴しております。

実際、検索をかけてみるとわかりますが

名古屋城で出たという情報は既にUPされていました。

 

自然度が高く、食事にも困らなそうですし

街中であるぶん天敵にも襲われにくいので

居心地は良いのかもしれません。

(案外「ここ」よりも安心できるのかもしれません)

 

 

 

 

 

【生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」開催中!】

2024年のプログラムはこちらをご参照ください。

(毎月、第3日曜日に開催しております)

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年12月22日(日)に開催いたします。

 行先は「平塚市の田んぼ周辺」でございます。

 (今回は第4週の開催になりますのでご注意ください)

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。

 

仕事がひと段落しそうでしない状況につき

更新が遅れてしまって大変恐縮です。

もう1ヶ月以上前の報告になってしまうので

さすがにマズいかと思い、今日は書きます(汗)

 

毎年どこかの自治体で開催している

全国都市緑化フェアですが、

今年は10月~11月にかけて川崎市で開催されました。

(なお、春も同じ会場で続きのフェアを開催するそうです)

会場は3つに分かれていて、この日足を運んだのが

何気に今まで一度も行ったことのなかった等々力緑地会場

最寄り駅はタワマンの件で一部の貧民からやたら目の敵にされる武蔵小杉駅

ちょっと遠いですが、ここから徒歩で移動します。

 

ちなみに武蔵小杉の駅前なのですが

確かにタワマンはそれなりに多いものの

最近のニュータウンらしく緑地は充実していますし、

歩いている分には居心地の悪さは感じません。

高級住宅街っぽさがあるのも、あくまで駅前のみ。

道中はごく閑静な普通の住宅街という印象でした。

 

 

 

 

 

 

ここが等々力緑地会場です。

左の写真は朝早くだったため、まだガラ透きですが

お昼時にもなると座席はほとんど埋まってしまいます。

 

 

 

 

 

川崎といえば工場街……ということか

木製パレットを積み上げて、その上に花壇を創出。

使われている植物はいわゆる「夏花」タイプで

オーソドックスな品種ながらも組合せは美しく、

個人的には結構目を惹いたと思います。


 

 

 

 

ただ、残念ながらこちらの広場は

車道で隔離されていることもあったのでしょうが

あまり人が来ている印象はありませんでした。

 

 

 

 

 

昆虫は(曇天だった割に)結構多く飛来していたので

私にとっては(←重要)そこそこ面白かったのですが

後述する触って楽しめるエリアなどと比べると

やはりインパクトに欠けたのかもしれません。

 

また、虫関連については「蜜源」こそ豊富なものの

宿根草花壇のように植物体での高低差があるわけではなく

実を隠す場所や食べられる葉などにも乏しいため

例の代々木公園の花壇ほどたくさん来るわけではありませんでした。

(写真は、キバナコスモスに飛来したヒメクロホウジャク

 

 

 

 

 

 

一方で、こちらのエリアは大人気。

植物を触覚、嗅覚などの五感で楽しめるゾーンで

木の実があったり、色々な植物の香料を置いたり、

限られた面積の中に色んなコンテンツを集めており、

そこを迷路散策する感覚で楽しめるようになっていました。

 

パレット(?)らしきものを組み合わせて

立体的に設えているのも面白いポイント。

 

 

 

 

 

花あり、木の実や種あり、ドライフラワーあり。

短い時間で植物の色々な姿を観賞できるので

遊びにも学びにもなるエリアという印象でした。

 

もしかしたら上記のパレットの花壇も

立体迷路っぽくして中を歩く「楽しみ」を

導入したら、もっと人が来たかもしれません。

 

 

 

 

 

一瞬飾りかと思いましたが、本物のナミアゲハ

曇天で今にも雨が降り出しそうだったので

全体的に昆虫の動きが少なかった気がします。

 

 

 

 

 

昼食はキッチンカーで。

この牛すじぶっかけ飯、日替わりだったようですが

リーズナブルな割に非常に美味でした。

量があまり多くなくてもお腹に溜まりましたし。

 

 

 

 

 

こういうボーダーガーデンも新しく作られました。

 

 

 

 

 

 

色んな角度から撮影。立体的とまでは言いませんが

それなりに昆虫には身を隠しやすい場所なのか

先程のパレット花壇よりは数・種類共に豊富でした。

 

 

 

 

 

 

まあ、来ている昆虫につきましては

ウラナミシジミ(左)やヒメアカタテハ(右)など

これまたオーソドックスな面々ばかりだったりします。

 

裏手に明治神宮内苑の巨大な森がある代々木公園

森に囲まれている里山ガーデンの大花壇と比べると

周囲がほぼ住宅街という立地なので

どうしても「生きものめぐり」的な意味での収穫は

なかなか得にくいかなという印象です。

その辺の情報は予めこちらも入手していたため

これまで一度も等々力緑地には来たことがなかった……とも言います。

(厳しいですが、生きもののいる公園は他にも多数ありますので)

 

 

 

 

 

ただ、まったくの「ゼロ」というわけではなく

花のある所にはちゃんと蜜を求めて昆虫が来ていたので

「都市緑化フェア」の会場としては

相応しい場所なのではないかと感じました。

 

写真のオオスカシバなどは

確かにここ数年都心部でもよく見るようになりましたが

常に食事し続けられるくらいの「たくさんの花」がないと

基本的に見ることは難しい昆虫です。

そのため、こうした華やかさを追求した花壇とは

かなり親和性の高い昆虫と言えます。

 

 

 

 

 

 

ほか、色々と森の中にもアートが並んだりして

広い会場を活かした出展は目を惹くものがありました。

私みたいに変に「生きもの」にこだわらないのであれば

散策する面白さは色々とあったような気がします。

 

 

 

 

 

これはホシササキリ。こういうバッタの仲間は

整備された花壇を探しても見つかりませんので……↓

 

 

 

 

 

公園の外れの、こういう所を掻き分けて探します。

休日の緑化フェア会場ということで人も多い中

(ついでにスポーツの大会(?)もあって賑わってました)

わざわざこんな所でガサゴソするのは

多分、私くらいなものです(汗)

 

 

 

 

 

しかしまあ、セイタカアワダチソウがあったりすると

蜜を求めてチョウやハチがよく訪れますし

写真のオオカマキリなんかもそこそこ見かけます。

 

最近、カマキリを探す時は

セイタカアワダチソウの群落を漁るのが

一番手っ取り早いとすら思い始めていますが

皆さんは如何でしょうか?

 

もちろん、こういう雑多な草むらは

緑化フェアの会場であって会場でないといいますか

来場者を惹きつけるようなものではありません。

むしろ、何かの出展が必要になった際に

優先的に削られてもおかしくないエリアです(汗)

(ましてや外来種の侵入も激しいわけですし)

もっとも日本の場合、こういう草むらは

放置していれば勝手に再生してくるものですので

保全の優先順位が低くなるのも当然ではあります。

それでも「ここを守りたい!」とか思うのであれば

それに値する付加価値を提示することは不可欠でしょう。

 

 

 

 

 

帰り道。プロムナード沿いでも

今回の都市緑化フェアに合わせて

キバナコスモスなどが多数植栽されていました。

 

 

 

 

 

最後に、駅前のグランツリー武蔵小杉

屋上庭園をちらと覗いて、この日は撤収しました。

この時点で夕方だったために昆虫はほとんど見られず

たまにホシホウジャクがジニアに来ていたくらい。

それでも、人が非常に多かった割には

それなりに昆虫が来ていた辺り

やはり武蔵小杉は一般に抱かれているイメージほどの

「コンクリートジャングル」ではないように感じました。

 

なお、後日都市緑化フェアのもう一つの会場である

生田緑地会場にも足を運びましたので

そちらにつきましては近日レポートをアップいたします。

 

 

 

 

 

【10/26 等々力緑地で撮影した生きもの】

鳥類・・・オナガ、カイツブリ、カルガモ、カワウ、キジバト、コサギ、ハクセキレイ、ヒドリガモ、ヒヨドリ、モズ、ワカケホンセイインコ

昆虫類・・・アオスジアゲハ、アキアカネ、イチモンジセセリ、ウラナミシジミ、オオカマキリ、オオスカシバ、オンブバッタ、カノコガ、クマバチ、ショウリョウバッタモドキ、セイヨウミツバチ、チャバネセセリ、ナミアゲハ、ヒナバッタ、ヒメアカタテハ、ヒメクロホウジャク、ベニシジミ、ホシササキリ、ホシホウジャク、モンシロチョウ、ヤマトシジミ、ワカバグモ、

 

 

 

 

【生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」開催中!】

2024年のプログラムはこちらをご参照ください。

(毎月、第3日曜日に開催しております)

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年12月22日(日)に開催いたします。

 行先は「平塚市の田んぼ周辺」でございます。

 (今回は第4週の開催になりますのでご注意ください)

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。

最近、年末の雑誌発行に向けての作業で

尻に火がついていましたため(爆)

更新が遅れてしまっており申し訳ありません。

 

ちょっと遅くなってしまいましたが

先月の(今月ではないので注意)講座の実施レポートを

前日の視察時の写真も交えてご紹介します。

というか、写真の点数は視察時の方が多いです(汗)

 

上の写真は谷津干潟ですが

10月の講座「首都圏生きものめぐり」で訪問したのは

三番瀬&葛西臨海公園ですので

ぶっちゃけここは無関係だったりします。

ただ、結構シギチが来ているという情報があったので

どうせ視察で近くに行くなら……ということで

交通費をケチるためにもこの日足を運びました。

 

 

 

 

 

 

この日の谷津干潟は潮位が高かったため

なかなかシギチは姿を見せてくれませんでした。

一応、センターの観察窓からは

イソシギ(左)やカワセミ(右)が見られましたが……。

 

 

 

 

 

少し待ったらシギチがぽつぽつと出てきてくれました。

特にこの日多かったのが、写真のソリハシシギ

多いといっても確認できたのは10羽程度でしたが

集団で行動しているシーン自体を初めて見たので

結構印象に残っています。

 

 

 

 

 

センター内で展示されていた

実際に使っているアホウドリのデコイ。

写真ではわからないかと思いますが

間近で見てみると滅茶苦茶デカいです。

 

ゴルフ(私はしませんが)では

 

バーディー(小鳥)

 ▼

イーグル(鷲)

 ▼

アルバトロス(アホウドリ)

 

という順に打数が少なくなっていきますが

鷲よりアホウドリの方が上位(?)であることに

違和感を感じている人もいるかもしれません。

でも、デコイで実物のサイズを知ると

それも納得せざるを得ないという感じです。

 

 

 

 

 

 

ちょっと潮が引いてきました。

左の写真だと一面「海」に見えますが

水深は大分浅くなっていましたので

小さなシギチでも場所によっては普通に歩いていました。

 

見かけたのはハマシギメダイチドリなど

まあこの干潟ではオーソドックスな面々でした。

 

 

 

 

 

これはどうやらトウネンのようです。

なぜか最近とんと目にしていませんでしたが

この日は集団で出てきてくれました。

(もし違う鳥だったらサーセン(爆))

 

 

 

 

 

向かい合う時

この後横移動で瞬時に逃げられました

 

 

 

 

 

その後は三番瀬に移動。

ちょうど潮位条件が良い時間帯に到着し

かなりの近距離でシギチを観察・撮影できました。

 

講座本番よりも好条件だったのが残念ですが

まあ、こればかりは自然現象ですので

天に祈るしかないというのが現実です……orz

 

 

 

 

 

いっぱいいます

ちなみに鳥までの距離は最短2mくらい。

こっちから近づくまでもなく

場合によっては向こうから近くに寄ってきます。

 

ここのシギチにとって「人」というのは

一体どういう存在なのか気になるところです。

 

 

 

 

 

スタイリッシュなオグロシギ

この日見かけたシギチの中では最大級で

特にカメラマンの注目を集めていました。

 

 

 

 

 

セイタカアワダチソウで待機する

チョウセンカマキリ(わかりにくいですが)です。

 

ここまでが講座前日(10/19)の記録。

次の写真から講座当日(10/20)のものになります。

 

 

 

 

 

講座当日、まずは三番瀬に足を運びました。

前日よりも潮が満ちていたので鳥は遠かったですが

それでも十分に観察・撮影はできました。

 

 

 

 

 

奥にいるのがオグロシギ(前日に撮った奴?)

手前にいるのは、恐らくオオソリハシシギです。

図鑑などで見てみましたがやや自信がないので

下のリストでは(?)付きになっております。

ご了承ください。<(_ _)>

 

 

 

 

 

空を舞うミヤコドリの集団。

何気に真上近くを飛んでくれたのは

初めての経験だった気がします。

 

残念ながら、陸地でエサを探すミヤコドリの群れという

三番瀬の象徴ともいえるシーンは

距離が遠すぎて撮影することができなかったものの

この飛翔シーンが見られたのは大きな収穫でした。

 

 

 

 

 

三番瀬に大量に生息しているコメツキガニ

潮位の関係でなかなか姿を見せてくれませんでしたが

帰り際にようやく穴から出てきてくれました。

 

ポピュラーでありふれた存在ではありますが

これだけ数が多いということは、エサという形で

三番瀬のシギチに多大な貢献をしていると言えますので

講座においてはしっかりと紹介させていただきました。

(もちろん他にも色々な小動物がいるのですが)

 

 

 

 

 

その後は葛西臨海公園に移動。

シギチはほとんど観察できませんでしたが

色々と水鳥の姿は確認できました。

 

もう少し季節が進めば、冬のカモや猛禽類も

見られたかもしれませんが、少々時季が中途半端だったか?

 

 

 

 

 

近くにウラナミシジミなどの昆虫が来ていたので

これについても忘れず観察・撮影を行います。

 

葛西臨海公園は特に顕著ですが

どのような公園でも環境は「1つ」ではなく

多様な環境が混在していますので

当然それぞれに異なる生きものが暮らしています。

シギチだけに絞り込むのではなく

このように昆虫や他の小動物に目を向けることも大事。

「首都圏生きものめぐり」においては今後もこれを忘れず

目にするあらゆるものを教材と見なして

紹介させていただければと考えております。

 

 

 

 

 

【10/19&20で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、イソシギ、ウミネコ、オオソリハシシギ(?)、オグロシギ、オナガガモ、カルガモ、カワウ、カワセミ、コサギ、スズガモ、セグロカモメ、ソリハシシギ、ダイサギ、ダイゼン、トウネン、トビ、ハマシギ、マガモ、ミヤコドリ、ミユビシギ、メダイチドリ

昆虫類・・・アキアカネ、イチモンジセセリ、ウラナミシジミ、クマバチ、クロマダラソテツシジミ、コバネイナゴ、チャバネセセリ、ハラビロカマキリ、ヤマトシジミ

その他・・・アカミミガメ、アシハラガニ、クロベンケイガニ、コメツキガニ、ヤマトオサガニ

 

 

 

 

【生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」開催中!】

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(毎月、第3日曜日に開催しております)

 

 

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 行先は「平塚市の田んぼ周辺」でございます。

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【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。

ちょうど1ヶ月前のことになりますが、

地元 戸田市の小学校の生活科の授業で

市内の昆虫を観察できるスポットに

2年生の皆さんをご案内しました。

地域貢献の一環といいますか

諸々の繋がりでこうした仕事を請けることも

最近多くなってきました。ありがたい限りです。

 

もちろん、私は教員ではありませんので

あくまで特別講師として同行した形です。

先生方の引率の下、公園に向かいましたが

その道中でも色々な出合いがありました。

写真は、道端のアメリカセンダングサに

ウラナミシジミが来ていたところ。

どこでも見られるような何気ない生きものですが

子どもたちは興味津々な様子でした。

 

 

 

 

 

道中で引率の先生が見つけたハラビロカマキリ

観察した後、子どもたちのリクエストもあって

その場で放してやりました。

(産卵を控えたメスのようでした)

 

なお、念のため補足しておきますが

これもムネアカハラビロカマキリではありません。

 

 

 

 

 

 

道中には昆虫以外に、鳥の姿も見られます。

後谷公園にはカルガモの他にコサギも来ており(左)

学校近くの街路樹にはシジュウカラ(右)の姿も。

 

左の水鳥はともかく、右写真のような小さな鳥は

意識して探さなければ見落としてしまいがち。

ただ、意識さえすれば案外簡単に見つかるものです。

メディアを介してだと「都会は生きものが少ない」という

ネガティブな情報ばかりが届いてきてしまいがちですが

すぐ近くで、少し気をつければ見つかる生きものの存在を

子どもたちはもちろん、大人である先生方にも

お伝えすることができたのであれば幸いです。

 

 

 

 

 

この日の行き先は近くの公園でしたが

そちらは少し前に草刈りが行われており

昆虫の隠れる場所がなくなっておりました。

(当初はそこでバッタの仲間などを探す予定だった)

ただ、すぐ手前に結構な広さのコスモスの花畑があり、

ちょうどキバナコスモスが最盛期だったので

主な散策フィールドはこの周辺となりました。

 

なお、上の写真は授業の翌日に私が一人で行って撮ったもの。

授業当日は雨がパラつきかけるほどの悪天候でした。

それでも、結構な数の昆虫ができています。

 

 

 

 

 

授業中のワンシーン。

右上に私がいますが、手の中にはホシホウジャクがいます。

授業当日は悪天候につきアゲハやハチの類は少なく、

一方でホシホウジャクばかりがやたら出てきましたので

手持ちの網などで捕獲し、観察を楽しみました。

 

ホシホウジャクはよく見かける昆虫ではありますが

普段はあまり注目されることがなく、

その正体が「蛾」であることは意外なほど知られていません。

(飛び方や形状からハチと勘違いされることが多い)

 

 

 

 

 

 

その他には毎度おなじみのイチモンジセセリ(左)や

モンキチョウ(右)の姿も見かけました。

授業当日はイチモンジ&チャバネの両セセリチョウが多く、

悪天候ゆえかそれ以上の大きさのチョウは

ほとんど観察できませんでした。

 

 

 

 

 

クマバチ。彼らもキバナコスモスが好きです。

残念ながらこれはメスでしたので

子どもたちの前でアレを披露することはできませんでした(汗)

 

……そういや真夏以降はオスを見ない気がしますが

何か理由でもあるんでしょうかね?

 

 

 

 

 

キタテハ。これについては晩秋の方が

遭遇率は高くなっている気がします。

 

 

 

 

 

オオスカシバも健在でしたが

これは残念ながら授業当日には見られず

翌日に撮影したものとなります。

 

ちょっと我儘を言わせてもらうと

ホシホウジャクよりはコイツの方を

子どもたちに見てもらいたかった気も(汗)

やっぱほら、ビジュアルは良いに越したことがないし

 

 

 

 

 

キバナコスモスに来る昆虫を待っているのか

カマキリの姿もありました。(これも翌日)

 

 

 

 

 

手に持って確認。胸部の腕の付け根から

チョウセンカマキリであることがわかります。

 

オオカマキリより多いわけではないのですが

今年は割と本種との遭遇率が高い気もします。

 

 

 

 

 

その後、10月最終日にちょっと時間を見つけて

再び同じスポットを訪ねました。

上記のコスモス畑までの道中に

セイタカアワダチソウの群落がありますが

ちょうど開花期を迎えていましたので早速チェック。

 

近くを歩いているだけでもわかるくらい

大量の昆虫が花を訪れていました。

 

 

 

 

 

 

ハチの数が多く、そのほとんどがニホンミツバチ(左)。

授業日に観察できれば一番嬉しかったのですが

やはり悪天候時に無理してまで飛ぼうとはしないようです。

あと、ウラナミシジミ(右)はこちらにも来ていました。

 

 

 

 

 

謎の外来種 クロマダラソテツシジミの姿も。

臨海域ではない戸田市にまで現れている辺り

本格的に関東まで進出してきたように見えますが

冬越しできるかどうかは相当微妙ですので

まだ「定着」には至らないような気がします。

 

 

 

 

 

10月最終日にもなるとアキアカネの数も増え

指を差し出すと先端に止まってくれました。

11月中旬ともなるとさすがに数が減ってきましたが

気温によっては12月初旬まで見られることも。

 

そういえば今年の冬は寒いという予報を

少し前に耳にしました。無論、あくまで予報なので

外れる可能性はありますが、果たしてどうなるのか……?

 

 

 

 

 

 

【生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」開催中!】

2024年のプログラムはこちらをご参照ください。

(毎月、第3日曜日に開催しております)

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年11月17日(日)に開催いたします。

 行先は「鎌倉中央公園&大船フラワーセンター」でございます。

 (11月も9:50~15:30のロングコースとなります)

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

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小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

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9月にも足を運んだ里山ガーデンですが

最終日である10/14にもう一度訪問。

季節の変わり目ということもありまして

見頃の植物も大分変化していました。

 

具体的には、キバナコスモスがピークを終えて

一般的なピンクのコスモスが台頭しておりました。

今年は暑さが続いたことが影響したのか

各地でコスモスの生育不良の話を耳にしております。

一応、里山ガーデンにおきましては

しっかりと花で魅せてくれたので、一安心。

 

 

 

 

 

 

間近で見ると、立体感のある大花壇。

特にチカラシバを始めとした「葉」で魅せる植物が

大分大株に成長し、存在感を発揮しています。

 

最近の花壇づくりでは、こういう大きな株の

骨格となる植物を軸として植え、

その周囲を季節の花で彩っていくのが

一つのスタイルとして確立されつつあります。

 

また、左写真のように

株全体が緑以外の色である植物も人気。

カラーリーフと呼ばれることもありますが

これは特定の植物種を表すものではなく

葉の色そのものが魅力として重宝される植物の

総称みたいなものですね。

 

 

 

 

 

髪の毛のように線の細い、イネ科の植物。

赤味を帯びた色も美しいため、

里山ガーデン以外でも最近よく使われます。

宿根草系の庭や花壇で見る機会が多いはず。

 

 

 

 

 

ペンタスは相変わらず昆虫に人気。

オオスカシバヒメクロホウジャク

同時に撮影できました。何気に初めてかも?

 

この日は、ペンタスだけで占められた10㎡程の空間に

ホバリングする3種の蛾(オオスカシバ、ヒメクロホウジャク、

ホシホウジャク)が10匹ほど飛び回っていました。

ペンタスの人気の高さがよくわかりますが

同時にこれらの蛾の生息数が多いこともわかります。

特に、オオスカシバは例年この時期ですと

ほとんど目にしないはずなのですが、今年は10月下旬まで

コンスタントに姿を見かけております。

 

 

 

 

 

 

オオスカシバ(左)とホシホウジャク(右)を

可能な限りクローズアップで撮影。

ホシホウジャクの方は羽ばたきが激しく

まるで翅が無いような写りになっております(汗)

 

 

 

 

 

 

ヒメアカタテハ(左)とキタテハ(右)。

秋~冬にかけて見られるチョウで

特にキタテハは成虫越冬しますので

この後長期間目にする機会があります。

 

 

 

 

 

クロアナバチが待機中。

バッタの仲間を専門に狩るハチです。

大花壇には「草むら」はないものの

上記の通りイネ科の植物もありますので

それらを食べるバッタが来ているのでしょう。

 

 

 

 

 

上空を一瞬舞ったノスリ

写りの方はイマイチですが

一応、証拠写真でございます。

 

 

 

 

 

樹液にはルリタテハの姿も。

真夏であればカブトムシなども来ていたのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

四季の森公園方面に向かいます。

道中の草むらにはホシササキリ(左)など

お馴染みのバッタの仲間が多数潜んでいます。

あと、ショウリョウバッタモドキ(右)も

一匹だけですが出てきました。

 

丁寧に探せばもっと色々見つかるのでしょうが

時間の兼ね合いもあり、ザッと漁るくらいに留めます。

 

 

 

 

 

四季の森公園では、今年初のササキリを撮影。

結構良い写りかもしれません。

 

上記のホシササキリのように丈の低い草地を探しても

まず見つからず、日陰の深い藪に潜んでいるため、

声は聞こえてもとにかく見つかりません(汗)

 

 

 

 

 

 

こちらのコスモスについては

確かにイマイチ花つきが良くないかも?

 

一応、クマバチなどは来ていました。

……このハチも今年随分長い付き合いです。

 

 

 

 

 

この時期の里山では、

どうしてもカマキリを探してしまいます。

(写真はオオカマキリのメスです)

もっとも、最近は都市公園などでも

ちょっとした草むらがあれば結構見つかります。

特にセイタカアワダチソウの咲く辺りは要チェック。

 

 

 

 

 

ユウガギクの花粉を食べるツユムシ

そう、食べるのは葉っぱだけではないのです。

 

 

 

 

 

橋の下のわずかな隙間に

カワセミが2羽隠れていました。

前回会ったのと同じ個体でしょうか?

 

里山ガーデンが開園している春・秋しか

基本的にここには足を運ばないのですが

四季の森公園自体の自然度は非常に高いので

もう少しコンスタントに訪問してもいいかもしれません。

(まあ、他に行く所が多過ぎるので厳しいですが……)

 

 

 

 

 

前回と同様、午後はみなとみらいへ移動。

新港中央広場から順に巡り歩きます。

 

ここのガーデンは四季折々の植物の

ありのままの姿を見せるため、

基本的に一年草は用いずに

宿根草とシュラブ(低木類)を中心として

花壇を構成しています。なのでアジサイなどは見ての通り

見頃を終えてほぼ花殻のみとなっています。

こういう咲き終えた姿もまた楽しんでほしい……というのが

ガーデナーさんの思い。ただ、来園者というのは正直なもので

通りかかりの若い女性2人組がアジサイの花殻を見て

「なんか見すぼらしくない?」と厳しい一言……。えーん

 

……悲しいですが、こういうことはよくあります。

私は枯れた姿もまた好きなのですが

全員がそういう認識ではないというのもまた事実。

特に横浜のような洗練された町の場合は

常に美しく開花した状態を求める方も

決して少なくはなかったりします。キョロキョロ

 

 

 

 

 

ただ、そもそも「花を咲かせる」というのは

植物にとっては子孫を残すための手段であり

生殖器である花を大きく育てるには

とてつもなく大きなエネルギーを必要とします。

なので、いつでも花が咲いている状態なんてものは

現実的に不自然かつ不可能なことなのです。

 

花は美しいものですし

多くの昆虫を呼んでくれるありがたいものですが

過剰な要求はしないようにしたいものです。

 

 

 

 

 

そうした中、観賞期間の限られる花でなく

長期間同じ姿が楽しめる「葉」で魅せる植物が

現在大変な人気となりつつあります。

 

上の写真は、港の見える丘公園の花壇の一角。

線の細いグラス類(左)に、赤や紫のコリウスを組み合わせて

シックなデザインを実現しています。

 

 

 

 

 

こちらでもコリウスが活躍しています。

キク科のジニアの花との組み合わせがお洒落。

ジニアは一年草なので植え替えが必要ですが

宿根草よりも開花期間が圧倒的に長いのがメリット。

夏から晩秋にかけて、このデザインを楽しめます。

 

 

 

 

 

こちらも、左下にコリウスの葉があります。

濃い紫色の植物はクローバーの仲間でしょうか?

 

ちなみにコリウスは夏の暑さに強い植物で

首都圏では一年草として植栽されます。

(寒さには弱いので基本的に冬を越せない)

花よりも「葉」を楽しむことに特化した植物で

最近どんどん新しい品種が出ているようですね。

なお、やや地味ですが穂状の花も咲きます。

蜜源にもなり、チョウやハチもよく訪れますので

昆虫にとってもありがたい植物です。

 

 

 

 

 

花もそうですが、葉の世界もまた幅が広く、

それらの組み合わせ方によって花壇やガーデンの

デザインもまた無限に広がっていきます。

 

タイトルにあるような「派手」さはなくとも

俯瞰で見ると風景にも上手く溶け込んでおり、

落ち着きのある雰囲気を楽しめます。

特に港の見える丘公園は新しい品種も多いので

庭づくりや、玄関先をちょっと彩りたい時などに

参考として役立てられるかもしれません。

 

 

 

 

 

【10/14 里山ガーデン~みなとガーデンで撮影した生きもの】

鳥類・・・ウミネコ、カワウ、カワセミ、トビ、ノスリ

昆虫類・・・アオスジアゲハ、アキアカネ、イチモンジセセリ、ウラギンシジミ、ウラナミシジミ、オオカマキリ、オオスカシバ、オオスズメバチ、キタテハ、キンケハラナガツチバチ、クマバチ、クロアナバチ、クロマダラソテツシジミ、コバネイナゴ、ササキリ、シオカラトンボ、ショウリョウバッタモドキ、スズバチ、センチコガネ、チャバネセセリ、ツチイナゴ、ツマグロヒョウモン、ツユムシ、ナミアゲハ、ヒメアカタテハ、ヒメクロホウジャク、ホシササキリ、ホシホウジャク、マユタテアカネ、ムラサキシジミ、ヤマトシジミ、ルリタテハ

その他・・・アカミミガメ、スッポン、ニホンカナヘビ

 

 

 

 

 

【生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」開催中!】

2024年のプログラムはこちらをご参照ください。

(毎月、第3日曜日に開催しております)

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年11月17日(日)に開催いたします。

 行先は「鎌倉中央公園&大船フラワーセンター」でございます。

 (11月も9:50~15:30のロングコースとなります)

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。