首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

久しぶりのご近所散策編です。

8月下旬、雑誌の入稿周りがようやく落ち着いた頃に、

炎天下の戸田市内を散策してまいりました(汗)

 

最近、地元の小学校で生きものに関する授業の

サポートに入ることがあるので、

その際に「歩いて行ける範囲の昆虫の多いスポット」

子どもたちに教えられるよう、暇を見つけては散歩に出て

近所の公園やちょっとした広場などを探っています。

 

写真のような住宅地の児童公園も

一見すると殺風景ですが、足下の草むらには

カタバミが大量に生えており、ヤマトシジミもよく現れます。

 

 

 

 

 

成虫はカタバミで吸蜜し

幼虫はカタバミの葉を食べるヤマトシジミ

(もちろん成虫は他の花でも食事しますが)

カタバミさえあれば生きていけそうです。

 

このあと、9月に入って一度公園の草むらが

刈り取りされてしまいましたが(汗)

まあ、カタバミは色々な所に生えていますし

あまり心配はしておりません。

(刈られずに残っていた方波見も多かったですし)

 

 

 

 

 

 

戸田市内も随所にクスノキが植えられているので

アオスジアゲハ(右)が随所で見られます。

また、後述するナミアゲハも

今年に入って明らかによく見かけるようになりました。

 

 

 

 

 

ハエの仲間を捕食するシオカラトンボ

このトンボも5~9月にかけて

戸田市内のあちこちで遭遇しました。

 

アゲハ以上に、明確に増えた感がありますね。

他の街や公園でもそういう傾向がありますので

実際に首都圏では増加傾向にあるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

花壇にも、ヤマトシジミ(右)がたくさん。

この日はマリーゴールドで吸蜜していました。

ほか、ペンタスやブルーサルビアなどが

昆虫から人気が高いように感じます。

 

 

 

 

 

歩道沿いのちょっとした植え込み。

小さなものではタイム、大きなものではランタナなど、

やはり蜜源になる植物が多く開花しています。

 

 

 

 

 

ツマグロヒョウモンがランタナで吸蜜中。

このチョウ自体は大分前から関東でも多く

すっかりお馴染みの存在になった感があります。

 

そういえばコイツ、いつ頃から首都圏で

台頭してきたのでしょうか?

私が小学生の頃(横浜市在住でした)ですと

ほとんど見かけた記憶がないのですが

大学に入って以降は頻繁に目にするようになった気がします。

 

 

 

 

 

接吻中(?)のウリハムシ

 

 

 

 

 

 

コンクリート護岸の上戸田川

でも左写真を見ていただけるとわかる通り

川の水は結構澄んでいたりします。

 

8月にはシオカラトンボが多数飛んでいましたが

ここでも産卵しているんでしょうか?

 

 

 

 

 

泥の上に下りて吸水するナミアゲハの集団。

この時は全部で7頭確認しております。

後日、FBで繋がっている戸田市内の別の方も

「同じ場所で水を飲んでいるのを撮った」と報告があり

何かお気に入りの理由があるのでは?と思わされます。

 

一応、チョウが吸水するのは体温調整の他に

ミネラル分を摂取するためという説もあります。

(要するにアオバトが海水を飲みに来るのと同じ)

 

 

 

 

 

ギンヤンマも現れました。しかも産卵中の様子。

この夏は上戸田川周辺でよく見かけていますが、

シオカラryほどではないにせよ

徐々に増えてきているように思えます。

 

 

 

 

 

 

では川から離れて、再び「草むら」に目を向けましょう。

トップの児童公園のようなごく背の低い草むらであれば

何ら問題なく踏み込めるのですが、

背丈が高くなってくるとそれも難しいところ。

 

そもそも、こういう場所は私有地になっていて

柵やロープに囲まれて中に入れないことも多々あります。

昔、子供の頃にはよく近くの草むら(1.5mくらいのススキもありました)で

カマキリを探したりしていたものですが、

今考えるとあれも本来はNGだったような気がします(汗)

 

なお、草むらの面積自体は、

確かに数十年前よりも減少したように思えますが、

そこまで極端な減り方ではないように思えます。

建設予定地などは相変わらず工事前は草ぼうぼうですしね。

 

 

 

 

 

草むらには、まれにイトトンボが飛ぶことも。

トンボである以上は成長するために「水」が

不可欠なので、上記の上戸田川や近くの公園の池

あるいは住宅地の庭の池などで繁殖していると思われます。

 

あまり背丈の低い草地を飛ぶことはなく

大体高さ30~50cmくらいのイネ科の植物の間を

縫うように飛んでいることが多いですね。

この草丈は、大人目線だとせいぜい膝丈レベルですが

小学校低学年くらいの子供からすると結構歩きづらいもの。

それだけに「探索」する面白さがあります。

ただ、結構高頻度で草刈りを実施しているので

草むら目当てで子供を連れて公園に出かける際には

あらかじめ注意が必要です。

 

「刈らないでほしい」と言うのは簡単ですが

今年の異様な雑草の伸びの速さを考えると

むしろあれより草刈りの頻度を下げたら

後々もっと大変なことになるような気がします……。

(特に、人がすっぽり隠れられるレベルの草むらは

治安面でのデメリットが非常に大きい)

 

 

 

 

 

ヒメジュウジナガカメムシ

ヤブガラシに来ていました。

 

今回あまり紹介できていませんが

フェンスや塀、あるいはこんもりした草むらや

灌木などの隙間から生えるヤブガラシは

蜜源や隠れ場所を提供し、相変わらず良い働きをしてくれています。

まあ、これも今年はやたら伸びまくって

全国の造園会社や自治体の皆さんを困らせていたでしょうが(汗)

 

 

 

 

 

アベリアで逆さづりの

ハラビロカマキリ(写真右側)

 

 

 

 

 

一応確認はしましたが

ムネアカハラビロカマキリではありません。

 

……できればあれにはもう会いたくない(爆)

 

 

 

 

 

上記の、膝丈くらいの高さの草むら。

イトトンボもまれに飛びますが

こういう場所の主役はやはりバッタです。

 

 

 

 

 

やはり出てきました。ホシササキリです。

もっともポピュラーなキリギリスの仲間で

戸田市内でも珍しい存在ではありませんが

やはり安定して見られる場所となりますと

「草丈が高い」「ある程度面積がある」の2つは

ほぼ必須条件となっています。

 

 

 

 

 

理想的と言えるのは、こういう広場。

ブランコの足下付近が埋もれている(ように見える)ことから

何となくわかるかと思いますが、かなり草丈は高め。

私の膝よりも高い位置まで来ていました。

(で、ここもやはり9月に刈られていました)

 

 

 

 

 

ホシササキリの他に、ウスイロササキリの姿も。

こちらの方がやや湿った環境を好むらしく

見つけるのは少々難しかったりします。

 

 

 

 

 

 

キバナコスモスが咲き始めて

オオスカシバ(右)などがよく吸蜜に来ています。

なお、左写真の草むらは私の太股くらいの草丈で

さすがにここまで来ると踏み込むのは困難。

怪我の恐れもありますし、足下が見えない中で踏み込めば

バッタを始めとした昆虫たちにも直接危害が及ぶ可能性が高いので

大人であっても安易に中に入らない方がよさそうです。

 

 

 

 

 

そんな草むらの端っこで、やや大型のカメムシに遭遇。

シロヘリクチブトカメムシというそうです。

意外なところで新顔に出合うことができました。

 

遭遇率・・・2 (珍しくはないらしいのですが……)

インパクト・・・2 (カメムシの中では結構大型ですが、地味)

美しさ・・・3 (フォルムや模様の入り方はちょっとお洒落)

俊敏性・・・2 (この個体はずっと止まりっぱなし)

知名度・・・1 (後述の理由により図鑑に載っていないことも多い)

 

元々は九州などの南方に生息しており

蛾の幼虫などを捕食する肉食性のカメムシなのだとか。

近年徐々に生息域を北へと拡大し……という

要するにツマグロヒョウモン辺りと同じような系譜のようです。

近年、気候変動に伴って、外来種とは言えないものの

南方から北へと分布を広げている昆虫は少なくありません。

(例:ナガサキアゲハ、ムラサキツバメなど)

こうした昆虫を、私は勝手に「ツマグロ系」と呼んでいます。

彼らは元々関東にはいなかったので、地域性外来種として

嫌われる傾向もあるのですが、一応は元々日本国内にいたもので

人為的に持ち込まれたわけではないからか

あまり極端な拒否反応を示す人はいないようです。

もっとも、私も昔横浜に住んでいた時期に

パンジーのプランターにツマグロヒョウモンの幼虫が

大量に「湧いた」時は、火炎放射器で焼き払いたくなりましたが(爆)

汚物は消毒だ―

 

 

 

 

 

気候変動による分布の変化もさることながら

近年はそれに伴うゲリラ豪雨なども大きな課題。

昆虫たちも大雨の際には色々な場所に避難しており

たまに民家に入り込んでしまうこともあります。

 

写真は、私のマンションの踊り場で

雨宿りしているホシササキリです。

(ここ3階なのによく登ってきたな……)

このあと、雨が止むまでずっと同じ場所でジッとしており

翌朝晴天になるとどこかで移動していきました。

 

まあ、部屋に入り込んでくるわけでもない限り

暖かく見守ってやりましょう。

 

 

 

 

 

【生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」開催中!】

2024年のプログラムはこちらをご参照ください。

(毎月、第3日曜日に開催しております)

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年10月20日(日)に開催いたします。

 行先は「三番瀬&葛西臨海公園」でございます。

 (10月は9:30~15:30のロングコースとなります)

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。

昨年からたびたび紹介している、

代々木公園のこの宿根草花壇。

いい加減飽きている読者の方もいるかもしれませんが

今年はハラアカマルセイボウを撮影するなど

本ブログにとってもありがたいスポットで、

その後、8月に入ってからも頻繁に足を運びました。

 

撮影したのは全部で4回。

今回は特別に、それぞれの日の撮影記録より

代表的な昆虫についての動向を探ってみます。

ピックアップした昆虫は全部で13種類。

やや長くなりますが、ご参照くださいませ。

 

 

 

【撮影日 表記一覧】

A・・・2024年8月2日

B・・・2024年8月23日

C・・・2024年8月31日

D・・・2024年9月17日

 

 

 

 

 

【1】アオスジアゲハ(撮影日=A・B・C・D)

 

ここに現れるアゲハチョウの仲間としては

最も出現率が高く、いつ行っても見られました。

AからDまでの期間で出現頻度の差はほとんどなく

特に三尺バーベナで吸蜜するシーンは

ここのシンボルみたいなものとなっています。

 

主要な蜜源である三尺バーベナが

夏の間ずーっと咲き続けていたことも

出続けていた理由と言えるかもしれません。

 

 

 

 

 

で、食事場であることはカマキリも知っているため

こうして待機していることも多々あります。

ただ、気づいていたのかただの偶然なのか

アゲハが近づいてくることはありませんでした。

 

このカマキリはその後1時間ほどして戻ってきても

同じ場所で待ちぼうけスタンバイしていました。<(_ _)>

 

 

 

 

 

【2】オオカマキリ(撮影日=B・C・D)

 

というわけで2種類目はその待ちぼうけ君カマキリ。

チョウだのハチだのバッタだのが多いだけあって

カマキリが待ち構えていることは珍しくありません。

ハラアカryを見た時も幼虫が多数いました)

8/2には見られませんでしたが、これは恐らく偶然かと。

このあと11月下旬まではコンスタントに見られるはずです。

 

写真の個体はユーパトリウム(フジバカマ)の陰で

ハチを食べているところです。

 

 

 

 

 

 

上の写真にもありましたが

昆虫人気の高いオミナエシは絶好の狩り場。

武蔵丘陵公園でもよく見られる光景ですが

今年作られた神代植物公園の花壇でも

早くも同じようなシーンに遭遇しています。

 

右の写真はハス(?)の葉にいたところ。

先に見つけたらしい白人のおばちゃんが

カメラをぶら下げた私を見つけて

「Mantis! Mantis!」と教えてくれましたが

あちらの国では珍しい存在なのかもしれません。

(そもそもナチュラルガーデンの本場である英国ですら

日本より圧倒的に昆虫の数・種類が少ないらしい)

 

 

 

 

 

手に持ってみました。

いつものことですが、この持ち方は

手を切りつけられても文句は言えません。

 

 

 

 

 

【3】ナミアゲハ(撮影日=A・C・D)

 

もう1種類のアゲハチョウ。

意外と本種の方がアオスジアゲハより少なめです。

アオスジryは幼虫の食草となるクスノキ(しかも巨木)が

明治神宮内苑に数多く生えているため、

そこで大量発生(?)しているのでしょう。

 

ナミアゲハの場合は柑橘類が食草なので

内苑ですとカラスザンショウ辺りで

発生しているのではないかと言われています。

 

 

 

 

 

【4】オオセイボウ(撮影日=A・C)

 

何気に、結構な頻度で出現しました。

(もちろんミツバチみたいな高頻度ではないですが)

やはりオミナエシが好きみたいですね。

9月下旬ともなるとさすがにシーズンは過ぎたのか

9/17には1匹も出てこなくなってしまいましたが

これだけ同じ場所で何度も会えたのは初めてです。

 

 

 

 

 

こちらはオトコエシで食事中(8/2撮影)。

実は交尾シーンにも遭遇したのですが

案の定こいつらの逢引き(死語)は非常に短く

カメラを向けた時にはとうに逃げられていました。orz

 

撮影にこそ失敗したものの

同じ視界に2匹同時に現れたのはこれが初めて。

内苑の森が近いこともあって

生息密度が高いことがよくわかります。

 

 

 

 

 

 

【5】オオスカシバ(撮影日=A・B・C・D)

 

ここ数年で首都圏で目にする機会が

なんだか妙に増えた気がしますが

代々木公園の花壇でも例外ではありません。

8月に入って以降、足を運ぶたびに遭遇しますが

なんなら初夏から毎回目にしていた気がします。

 

コイツも三尺バーベナ(左)が大好きなほか

アガスターシェ(右)のように蜜線の多い花もお気に入り。

長時間滞在してくれるので撮影しやすく

左の写真なんかは個人的に最高の写りかと思っております。

 

 

 

 

 

9/17に撮影。花壇近くのベンチ周辺では

ジニアなどの一年草が開花し出しましたが

こうした花も貴重な食事場となっています。

 

 

 

 

 

 

【6】クマバチ(撮影日=A・B・C・D)

 

春にちらほらと花が咲き始めた頃から

コンスタントに花壇を飛び回っていたクマバチ。

ただ、8月に入ってからは明確に数が減ってきました。

 

成虫の活動時期が中秋頃までらしいので

何度となく遭遇したコイツとも間もなくお別れです。

 

 

 

 

 

こういうふうに遊ぶ(?)のも

また来年までお休みと言えます。(8/2撮影)

 

 

 

 

 

 

【7】ハラビロカマキリ(撮影日=A(幼虫)・C・D)

 

オオカマキリと大体同頻度で遭遇していますが

こちらの方が成虫を見るようになるのが

若干遅かったような気がします。

やはり、これを探すのであればオミナエシが狙い目。

 

オオカマキリと共に、昨年と比べても

見られる数はほぼ同じで安定している気がします。

なお、ムネアカハラビロカマキリには

まだ遭遇していません。念のため。

 

 

 

 

 

【8】シオカラトンボ(撮影日=A・B・C・D)

 

首都圏での個体数が増加傾向にある気がしますが

代々木公園でも例外ではなく、アキアカネが舞い始めた

9/17にもかなりに数に遭遇しました。

(夏のトンボですので、そろそろ数も減ると思いますが)

各種宿根草の茎で翅を休めていることが多く

近くを通ると飛び上がり、またすぐに静止する……の繰り返し。

なかなか止まってくれないアキアカネと比べると

撮影しやすいトンボと言えるかもしれません。

(代々木公園で現在確認できる個体数自体は、アキアカネの方が多い)

 

 

 

 

 

【9】アカスジカメムシ(撮影日=A・B)

 

おなじみ、セリ科の植物につくカメムシ。

セリ科のフェンネルが見頃を終えた辺りから

明らかに数が減ってきた感があります。

 

 

 

 

 

【10】イチモンジセセリ(撮影日=A・B・C・D)

 

初夏にはほとんど見られなかったものの

8月以降は毎回多数見かけており、

特に8月後半以降は一層増加しつつあります。

セセリチョウの仲間としては一番のコモン枠ですが

幼虫の食草がイネ科やカヤツリグサ科など

いわゆる「グラス」と呼ばれるものであるため

そうした植物の多い宿根草主体のガーデン・花壇では

必然的に数が多くなります。

 

写真の個体は逢引き(死語)中のようですが

足場になっているのは正に幼虫の食草です。

 

 

 

 

 

ユーパトリウムで吸蜜中。(8/2撮影)

成虫・幼虫双方の食事が賄えるため

彼らにとっては理想的な環境かもしれません。

(公園内につき、田んぼと違って殺虫剤が使えないのもポイント)

 

 

 

 

 

【11】ウラナミシジミ(撮影日=C)

 

イチモンジセセリとは対照的に……といいますか

今年まだ数が少ないのがこのウラナミシジミ。

晩夏~初冬にかけて見られるチョウのはずですが

代々木公園では9月に入ってもほとんど見かけません。

今年は秋咲きの植物(ハギやヒガンバナなど)が

首都圏全域で開花期が遅れているように見えますので

それが何かしら関係しているのかもしれません。

引き続き様子を見ていきたいと思います。

 

 

 

 

 

【12】キンケハラナガツチバチ(撮影日=B・C・D)

 

こちらも秋の昆虫。クマバチが見られなくなってくると

このハチが徐々に花壇・ガーデンを席巻するようになります。

代々木公園の花壇でも8月に入って徐々に見られるようになり

9/17にはクマバチよりも遭遇数が多くなりました。

 

依然として暑い9月で、例年とは違う面もありますが

昆虫界隈での季節の移り変わりは着実に進みつつあります。

 

 

 

 

 

【13】ホシホウジャク(撮影日=A・B・C・D)

 

訪問したすべての日に観察できたものの

いずれの日も見た回数はオオスカシバの方が上。

ここまで数が逆転するのは初めてですが

今日、日比谷公園のペンタス花壇を見てみたら

ホシホウジャクばかりが多数飛んでいたりもしたので

より秋に出やすい本種がここから盛り返していくことが

予想されます。やっぱり三尺バーベナが好きな様子ですが

他にもキク科の植物など色々な花から吸蜜するので

何かしら開花している間は安定して見られるはずです。

 

 

 

 

 

 

【その他の昆虫】

ハラアカヤドリハキリバチ(左)などの

忙しなく飛んで撮影の難しいハチも、

やはり三尺バーベナでは長時間止まってくれるので

結構クリーンな撮影ができました。

 

また、コンテスト花壇とモデルガーデンの間には

広い草原(定期的に狩っているので草丈はあまり高くない)があり

ここはバッタの仲間の生息地となっています。

9/17には珍しくトノサマバッタにも遭遇しました。

 

……といった塩梅に、レア種からコモン枠まで、

限られた面積の中で相当数の昆虫に遭遇できました。

 

 

 

 

 

 

最後になりましたが、オオセイボウのように人気が高く

それを撮るためにカメラマンが殺到しかねない昆虫の情報は

あまり大々的には出さない方がよいのかもしれません。

(実際、今回撮影から大分日を置いて情報開示しています)

ただ、こうした高い自然度を象徴する人気の昆虫が

出現する場所であることを、もし完全に隠してしまえば、

それはこの宿根草花壇の大きな価値すらも隠してしまうことになると思います。

 

宿根草花壇は「植えっ放し」でよいというものではなく

綺麗に見えるための切り戻しや周囲の草刈りなど、

時に一年草花壇以上にメンテナンスに手が掛かります。

殺虫剤も使えないので、深刻な害虫は捕殺するしかありません。

故にここの管理には相当数のスタッフさんが関わっているわけですが

このことが思った以上に一般大衆に認知されていないのです。

 

ただ、生物多様性への貢献という意味では

ここができたことによって目に見えた成果が出ています。

そのことを、一般の方はもちろんのこと、

何より懇切丁寧にここの管理をされている方々に

実例写真を交えてお伝えできればと思い、

僭越ながら今回このようにまとめさせていただきました。

 

願わくば、ここから冬に向けて、

そして来年の開花期間にも、引き続きこの場で

多くの昆虫に出合えればと考えております。

 

 

 

 

 

 

【生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」開催中!】

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★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年10月20日(日)に開催いたします。

 行先は「三番瀬&葛西臨海公園」でございます。

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【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。

ここ最近では珍しく、春の飛来シーズンに

一度もシギ・チドリを撮りに行かなかった2024年。

多分、仕事関係での浜松への出張とか

その他行く所が色々とあって立て込んでいましたので

なんやかんやで行きそびれていたんですよね……。

 

 

 

 

 

ただ、年間を通じて一度も行かないというのは

やはり寂しいものがありましたので

先日、鳥仲間よりシギチ飛来情報があったので

久しぶりに三番瀬に行ってまいりました。

 

到着直後は満潮時間ゆえ、砂浜には鳥の姿はナシ。

もうちょい潮が引くのを待つことにしましたが

その一方、離れ小島に目を向けて見ると……↓

(以下、集合体恐怖症の方はご注意ください)

 

 

 

 

 

うじゃうじゃうじゃ

うじゃうじゃうじゃ

うじゃうじゃうじゃ

うじゃうじゃうじゃ

 

 

到底数え切れないカワウの大群ですね。

(もしかしたら多少ウミウもいた?)

この集団で一斉に空を飛んだりでもしたら

いつぞやの霞ケ浦のように

一瞬陽の光が隠れたりすることもあるかも?

 

 

 

 

 

近くにキョウジョシギの姿もありました。

ちょっと光の関係でわかりにくいですが……。

 

 

 

 

 

ポールの上に、海に向かって並ぶ水鳥たち。

ウミネコが目立ちますが、ダイゼンもたくさん。

 

この時点ではシギ・チドリが歩ける場所が

ほぼなかったため、遠方から撮るしかありませんでした。

このあと1時間もすれば大分潮が引くことは

潮位表であらかじめ分かっておりましたため

ちょっと早いですが食事を先に済ませることにしました。↓

 

 

 

 

 

ここのバターチキンカレーは

結構美味です。ぜひ一度どうぞ。

 

 

 

 

 

 

昼食前(左)と昼食後(右)の海の様子。

時間差はきっかり1時間程度です。

大潮だったのでしょうか、

随分引くのが速かった気がします。

 

砂浜を歩けるようになったことで

バードウォッチャーの動きも活発になりました。

無論、近づき過ぎてシギチを飛ばすと大顰蹙を買い

ギャグが滑った時並みに居心地悪くなりますので

十分な注意が必要です。というか迂闊に飛ばしたら私も多分怒ります

 

 

 

 

 

潮が引き始め、水鳥たちが陸に下りてきました。

左下でひよこ饅頭になっているウミネコ

なんか妙にかわいらしい。

 

 

 

 

 

 

オオソリハシシギ(左)やミヤコドリ(右)など

おなじみのシギ・チドリにも会えました。

ミヤコドリは相変わらずの集団でしたが

やや距離がありましたし、なかなかこちらを向いてくれず

この日は写りの方はイマイチでした。(;^_^A

 

 

 

 

 

ダッシュするキアシシギ

おかげで脚のタグが全然読めねえ……。

 

 

 

 

 

これは、どうやらミユビシギのようですね。

(脚の指の本数からして、トウネンではなさそう)

まだ夏羽が残っているので一瞬勘違いしそうになりました。

 

 

 

 

 

こっちが「本家」といいますか

白い冬羽になったミユビシギですね。

結構な数が確認できました。

 

逆に最近トウネンをあまり見ません。

 

 

 

 

 

海側から陸地側を見つめて。

他の野鳥観察スポットとはちょっと違う

人と水鳥の距離間がよくわかります。

 

 

 

 

 

メダイチドリの集団。結構な数ですね。

赤味が薄いのは幼鳥でしょうか?

 

 

 

 

 

メダイチドリの前を横切るダイゼン

「何か」を見つけたらしく、

この後嘴を勢いよく砂に突っ込みました。↓

 

 

 

 

 

長いゴカイを引っ張り出しています。

 

ゴカイは多くのシギ・チドリの食事になるはずですが

今のところ食われているシーンを見るのは

なぜかいつもダイゼンだったりします……。

 

あと、写りが悪かったのでアップはしませんが

1羽だけソリハシシギもウロウロしていました。

 

 

 

 

 

一通りシギ・チドリを撮って満足したので

午後は葛西臨海公園に移動しました。

 

写真は鳥類園ですが、一部木が大分切られていました。

ここにあった樹種が何だったのかは覚えていませんので

ナラ枯れが原因かどうかは不明です。

ただ、今年は高温と多雨の影響か植物の生長が

全体的に例年より(異常なレベルで)速いらしいので

それが影響しているのかもしれません。

もちろん、そうでなく害虫とかの可能性もありますが。

 

 

 

 

 

一応、新顔の昆虫です。

割りかし目にする機会は多いそうですが

熱心に撮影する人もあまりいないので

少々、いやかなり地味な存在です(汗)

コヨツメアオシャクといいます。

 

遭遇率・・・3 (この系統の蛾ではコモン枠)

インパクト・・・2 (シジミチョウよりやや大きいくらい)

美しさ・・・3 (上写真はフラッシュを使っているので実物よりやや鮮やかです)

俊敏性・・・3 (一般的な蛾の飛び方の範疇)

知名度・・・1 (知らなくてもいい(爆))

 

 

 

 

 

 

カワセミ頻出ポイントも覗いてみました。

この日は妙に長時間滞在していまして

同じ観察窓から一気に最大3羽見られました。

 

 

 

 

 

アオアシシギが観察窓近くに接近。

このシギ、一時期葛西近海公園に

季節を問わず常駐していたことがありましたが

現在はどうなんでしょうかね?

 

 

 

 

 

クサシギにも遭遇。

結構近距離で撮れたので嬉しいです。

 

 

 

 

 

暑かったので、杭の陰に

ずーっと突っ立っていました(爆)

 

やっと来週辺りに気温が下がるようなので

そうしたら一気に季節が進むかもしれません。

 

 

 

 

 

最後に、クリスタルビューの前へ。

昨年まではここに夏花花壇が広がっていたのですが

今年は、この時点では一面草っ原でした。

ただし現在は花壇づくりが始まっているらしいので

もし葛西に行かれることがありましたら

皆さまもぜひチェックしてみてくださいませ。

 

<(_ _)>

 

 

 

 

 

【8/25 三番瀬&葛西臨海公園で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオアシシギ、アオサギ、ウミネコ、オオソリハシシギ、オナガ、カイツブリ、カルガモ、カワウ、カワセミ、キアシシギ、キジバト、キョウジョシギ、クサシギ、ソリハシシギ、ダイサギ、ダイゼン、ハクセキレイ、ミヤコドリ、ミユビシギ、メダイチドリ

昆虫類・・・アブラゼミ、イチモンジセセリ、ウスバキトンボ、ウラギンシジミ、キンケハラナガツチバチ、クマバチ、クモヘリカメムシ、コアオハナムグリ、コヨツメアオシャク、シオカラトンボ、ナナホシテントウ

その他・・・アカミミガメ、アシハラガニ、クロベンケイガニ、コメツキガニ、ヤマトオサガニ

 

 

 

 

【生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」開催中!】

2024年のプログラムはこちらをご参照ください。

(毎月、第3日曜日に開催しております)

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年10月20日(日)に開催いたします。

 行先は「三番瀬&葛西臨海公園」でございます。

 (10月は9:30~15:30のロングコースとなります)

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。

金曜ロードショーで「となりのトトロ」

放送していた翌日のこと。トトロの舞台モデルとなった

埼玉県の狭山丘陵に行ってまいりました。

数年前にもこんなことがあった気がしますが)

 

今回は狭山公園からスタート。

駅前なのでアクセスしやすいのが嬉しいですね。

写真のように公園入口は「草むら」になっており

ここには結構な数の昆虫が暮らしています。

 

 

 

 

 

 

左はホシササキリ、右はモリチャバネゴキブリ

ほか、キアゲハやベニシジミ、ニホンミツバチなどが

草むらに咲いた花を求めて飛来していました。

 

入口近くのこの草むらだけで、

10種類以上の生きものを観察できています。

 

 

 

 

 

ハグルマトモエに遭遇。

先日、宮ケ瀬で撮ったオオトモエと比べると

模様が大分異なりますし、何よりサイズ差は歴然。

写真だとわかりにくいですが

オオトモエの方が明らかに大きいです。

 

 

 

 

 

もう君を

は な さ な い

 

 

 

 

 

<トトロ考察・その1>

写真の植物はヘラオオバコ

言わずと知れた外来種のオオバコですが

実はこの植物は「となりのトトロ」にも描かれています。

(サツキとメイが引っ越してきた直後の序盤を要チェック)

 

トトロは昭和中期(少なくとも戦後)の物語ですが

ヘラオオバコが日本に侵入したのは江戸時代末期なので

それ自体は何ら不自然ではありませんが

「今と比べて自然が豊かだった」といわれる

当時の狭山丘陵にも、すでに外来種である本種が

侵入していた……ということが考えられます。

 

 

 

 

 

<トトロ考察・その2>

道中、無造作に放置されていた革靴。

どういう経緯でそこにあったのかは全く不明ですが

通常人の立ち入れない柵の中にありましたので

野生動物の悪戯ではないかと考えています。

 

「となりのトトロ」でも終盤に

池でサンダルが見つかるシーンがありまして

結局あれはメイのではなくて一安心……となったものの

「ならばあのサンダルは誰のものなのか?」

「別の女の子が池に沈んでいるのでは?」など

今でもジブリファンの間では話題になることがあります。

ただ、上の写真のように靴が片方だけ放置されているのは

街中から郊外に至るまで、実はそんなに不自然なことではありません。

一番の原因とされるのが、タヌキやイタチ、キツネ、

そしてカラスなどによる盗難です。

キツネはともかく、他の動物につきましては

恐らく狭山丘陵にも生息しているはずですので

写真の革靴も池のサンダルも、動物の仕業と思っていいでしょう。

 

上の革靴は臭くて放置したのかもしれません(爆)

 

 

 

 

 

狭山丘陵ではおなじみのミヤマアカネ

特に狭山公園に多い印象があります。

 

 

 

 

 

おっと、これは立派なオニヤンマ

いつも飛びっ放しでなかなか取れないのですが

よく考えると数年前の狭山丘陵訪問時にも

田んぼの縁でちゃんと撮れていました。

 

オニヤンマ自体はさほどレア種でもないので

居場所さえわかれば、あとは粘ればこういう姿を

撮ることも可能……みたいなんですけどね(汗)

 

 

 

 

 

ちょっと別角度からクローズアップ。

大型かつ獰猛なオニヤンマは力も強く

もし捕獲できたとしても、迂闊に指を出せば

出血沙汰になることもあると聞きます。

 

 

 

 

 

 

ショウリョウバッタモドキ(左)とキリギリス(右)。

いずれも狭山公園ではかなり多く観察できます。

キリギリスは通常表に出てこないのですが

何度か目に見える位置に出てきたということは

母数が相当多いのではないかと思われます。

 

 

 

 

 

 

宅部池(たっちゃん池)ではチョウトンボにも遭遇。

昭和記念公園で見納めかと思っていたのですが

池の畔でそこそこの数を見かけました。

ピーク時だったらもっと多かったのかも?

 

 

 

 

 

草むらには野の草花も多く

ツリガネニンジンなんかが群生している所も。

 

……トトロには出ていなかったな、これ。

 

 

 

 

 

そんな中、ずんぐりとしたカマキリに遭遇。

形状は明らかにハラビロカマキリ。

だが、何かが違う……。

 

その「違い」を把握した時点で

正体はすぐに判明しました。

いや、判明「してしまった」と言うべきか……?

 

 

 

 

 

前にブログでも書いたことがありましたが

できることなら会わないままで済ませたかった……

これこそが近年話題の外来種 ムネアカハラビロカマキリ

国産のハラビロカマキリよりも大きく獰猛で

近年分布を広げているという厄介な存在です。

 

遭遇率・・・2 (最近増加傾向にあるそうですが……)

インパクト・・・4 (ハラビロカマキリをより屈強にした感じ)

美しさ・・・3 (他のカマキリに準じる)

俊敏性・・・3 (襲い掛かる時は俊敏)

知名度・・・3 (この界隈ではかなり有名な外来種)

 

お腹の大きさからもわかる通り、これは産卵直前のメス。

つまりこれを放置しておけば子供が生まれ

ますます増加してしまう可能性がありました。

となれば、私が採るべき選択肢は一つだけ。

捕獲し、そのまま公園管理事務所に連行です。

殺処分になることは重々承知の上で……。

 

 

 

 

 

ちなみに日本のハラビロryとの比較ポイントは

胸部の色だけでなく、前脚のこの部分です。

黄色いやや大きめの「こぶ」が3つ見られるのが

ハラビロryですが、ムネアカryは写真を見てもわかる通り

小さい点が多数並んでいます。

 

 

 

 

 

公園管理事務所にて身柄を引き渡した後。

事務所内にもムネアカry関連の展示がありました。

それだけ、数が増えているということなのでしょう。

 

ムネアカry自身に罪がないことは

当然、誰もが承知していることです。

しかし同時に、ムネアカryによって食害される

他の昆虫にも罪はありません。

さらに言うなら、現在この公園を維持管理している

公園管理者の皆様自身にも罪はありません。

(スタッフが意図的にムネアカryを持ち込んだのでもない限り)

要は、罪のない外来種を、罪のない人たちが

責任をもって駆除に務めている……というのが現状です。

 

身柄を引き渡した際、

辛い気持ちがなかったと言ったら確実に嘘になります。

ただ、次にもし同じようなシチュエーションに

会ったとしても、私は間違いなく同じ行動を採ります。

 

 

 

 

 

ちなみにその後、本家のハラビロカマキリにも

道中で会いました。胸部の色や模様はもちろん

前脚の「こぶ」の数や大きさも違いますね。

 

サイズからして、もし彼らがムネアカryと

バッティングすることになったら

ほぼ確実に負けてしまう気がしました。

それくらい体格に差があります。

 

 

 

 

 

スケバハゴロモの集団。

なかなか良い「透け感」ですね。

 

 

 

 

 

キバナコスモスで待機中のオオカマキリ

すでに大分成虫が増えてきた気がしますが

ここから11月下旬くらいまで

彼らとは長~い付き合いになるはずです。

 

 

 

 

 

野山北・六道山公園にて。

久しぶりにトノサマバッタを見かけました。

 

 

 

 

 

カブトムシにも遭遇。

残念ながらメス1匹だけでしたけどね。

 

 

 

 

 

木の洞に巣を作っているスズメバチ。

遠距離からおっかなびっくり撮影しまして

後で確認しましたところ、

どうやらモンスズメバチではないかと判断。

 

本種によって人が被害を受けたというニュースは

あまり耳にしませんが、普通にスズメバチらしい体格で

毒針も持っていますので、警戒が必要です。

 

 

 

 

 

その後、陽が傾き始めた辺りで

空模様が一気に怪しくなってきました。

北の狭山湖周辺に真っ黒な雲が……。

それでいて、こちらはまったく雨が降っていないので

実際その場にいると異様な雰囲気でした。

 

 

 

 

 

その時の雨雲レーダーがこちら。

見ての通り、数百メートル北は集中豪雨ですガーン

この後の雲の動きはなかなかハッキリしませんでしたが

南下されたらひとたまりもないので

この日は夕方まで待たずに撤収しました。

 

苦い遭遇もあり、天気にも恵まれませんでしたが

色々と収穫のある1日だったと思います。

トトロの時代と比較し、狭山丘陵周辺では

開発ばかりが槍玉にあがりがちですが

残された緑地にはしっかりと「命」が根付いていること、

そして、新たな厄介な「命」が根付きつつあることも

しっかりと認識しておきたいものです。

 

 

 

 

【8/24 狭山丘陵で撮影した生きもの】

鳥類・・・カイツブリ、カワウ、ハクセキレイ

昆虫類・・・アオオサムシ、アオメアブ、アカスジカメムシ、アカボシゴマダラ、アメンボ、イチモンジセセリ、イチモンジチョウ、イボバッタ、ウスバキトンボ、ウラギンシジミ、ウリハムシ、オオカマキリ、オオシオカラトンボ、オオスズメバチ、オニヤンマ、オンブバッタ、カブトムシ、キアゲハ、キタキチョウ、キタテハ、キマダラセセリ、キリギリス、キンケハラナガツチバチ、クロウリハムシ、コチャバネセセリ、コバネイナゴ、コミスジ、サトキマダラヒカゲ、シオカラトンボ、シオヤアブ、ジガバチ、ショウリョウバッタ、ショウリョウバッタモドキ、シロテンハナムグリ、スケバハゴロモ、チャバネセセリ、チョウトンボ、ツマグロヒョウモン、ツクツクホウシ、ツチイナゴ、トノサマバッタ、ナナホシテントウ、ナミアゲハ、ニホンミツバチ、ハグルマトモエ、ハグロトンボ、ハラビロカマキリ、ヒナバッタ、ヒメアカタテハ、ヒメウラナミジャノメ、ベニシジミ、ホシササキリ、マユタテアカネ、ミヤマアカネ、ムネアカハラビロカマキリ、ムラサキシジミ、モリチャバネゴキブリ、モンキチョウ、モンスズメバチ、ヤマトシジミ、ヨツボシオオキスイ

その他・・・メダカ

 

 

 

 

【生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」開催中!】

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 行先は「三番瀬&葛西臨海公園」でございます。

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【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。

早くも今度の日曜日が9月の講座なのですが

まだ8月開催の講座「首都圏生きものめぐり」について

実施レポートをアップできておりませんでした(汗)

今回はなかなかの大人数にご参加いただきました。

猛暑の中、本当にありがとうございます。

 

ちなみにこの写真、地面に落っこちていた

アオオサムシ死体を手に載せて観察しているところです(爆)

 

 

 

 

 

 

この日は薬師池公園の西園側から散策しました。

気温は確かに高かったものの、雲が出ていたので

そこまで直射日光に晒されることはなく

この時期にしては比較的歩きやすかったかもしれません。

 

上の写真はいずれも西園で撮影したものとなりますが

左のキマダラカメムシ(外来種)は、

こんなに屯した所を撮影したのは今回が初めて。

正直、色々な意味で良い気分のするものではないですが

生態系への負の影響がまだ明確にされていない分

積極的に駆除する気にはまだなれなかったりします……。

右は、よく見かけるクルマバッタモドキ

しかし緑色のタイプはちょっと珍しいかもしれません。

 

 

 

 

 

昨年の記事でも紹介した、西園の畑。

ちょうどヒマワリが見頃でした。

ヒマワリについても、私が子供の頃と比べると

通り一辺倒な品種だけでなく、新しい品種が

色々と出始めているように感じますね。

 

ヒマワリも蜜源植物になりますので

花の周囲にはよくハチなどが飛んでいます。

たまにスズメバチの類も飛んできますので

そこについては一応の注意が必要です。

 

 

 

 

 

スズメバチといえば、こんなのも出現。

特に獰猛であり、オオスズメバチすら退けると噂の

チャイロスズメバチの集団です。キョロキョロ

 

講座中にこういう生物とエンカウントすることは

往々にしてあり得ること。かと言って急に向こうから

襲ってくるということはまずありませんので

慌てず騒がず、一定の距離感を保って観察します。

 

このスズメバチ、我々の界隈では近年大分

知名度が上がってきた気がしますが

一般的にはまだまだマイナーな存在。

それだけに、実物を観察できる機会は重要です。

「スズメバチ=黄色くて大きなハチというイメージが根強いですが

実はこういうスズメバチもいるのだと、

少しでも記憶に留めていただければ幸いです。

 

 

 

 

 

本園に移動すると、薬師池にカワセミが。

結構この池は出現率が高いです。

参加者の中には、初めてカワセミを撮ったという方も。

 

 

 

 

 

西園から延々と歩いてきたので

ちょっと茶屋で休憩。色々メニューがありますが

ここはいつも通りに「紫蘇ジュース」を注文。

 

やっぱりこれが一番HP回復します……多分。

 

 

 

 

 

茶屋の近くに現れたウンモンスズメ

大型のスズメガで、緑色のものが多いですが

こういう茶色の個体も存在します。

(よく見るとちょっと緑がかっています)

 

何? もっと間近で拝みたいと?

 

 

 

 

 

間近なだけでなく、正面から1枚。

生きてはいましたが全然動かなかったので

存分に撮影させていただきました。

 

 

 

さて、今回の講座の最大の目標は

先日も紹介しました美しいハチの仲間たち。

特に、メタリックで美しいミドリセイボウ

どうにかお見せしたいと思っておりました。

(オオセイボウは光が丘公園で一度遭遇しています)

しかし、この日は上記の通り雲が出ていた上に

僅かでしたが雨がぱらついたりもして

お世辞にも好天とは言えないコンディション。

こういう日は昆虫の出が悪くなりがちでして

実際、前回あれだけ何度も見られたミドリセイボウ

撮影ポイントを何周しても現れません。

結局、午前中は1匹も見られませんでした。

 

が、茶屋での休憩を終えた辺りで

ようやく陽が出てきて、天気が良好に。

「これだけ気温が上がれば、もしかしたら……」

あえかな希望を抱き、再度撮影ポイントに移動しました。↓

 

 

 

 

 

おお、ついに出てきてくれました。

今回一番お見せしたかったミドリセイボウです。

全長わずか1cmにも満たない、小さな小さなハチ。

しかし、その美しさはエメラルドに勝るとも劣らない……。

飛ぶ宝石と呼ぶにふさわしい昆虫です。

 

寄生先のルリジガバチともども

この日は午前中に全然出てこなかったので

時期を外したか……と半ば諦めかけていたのですが

晴れ間が出た瞬間にポイントに戻ったのは

大正解だったと言えるでしょう。

案内人としては、良い判断ができたんじゃないか?と

ほんの少しだけ誇りに思っています。<(_ _)>

 

 

 

 

 

ちなみにサイズの小さなハチですので

撮影風景を俯瞰で見るとこういう感じになります笑い泣き

少々滑稽な絵面に見えるかもしれませんが

ハチ目当てで訪れるカメラマンの間では

意外と珍しくない光景だったりします(爆)

 

というか、上のミドリセイボウ

いつになく大人しいといいますか

多分、1分以上同じ場所でジッとしていました。

おかげさまでスマホで撮れてしまうという……。

また、私自身も非常に良い写りで撮影できました

出てきてくれたこのハチには、感謝してもし切れません。

 

 

 

 

 

 

杭の上に出てきたニホンカナヘビを撮影。

この手の撮影にはマニュアルなど存在しないので

「大体このくらいの距離なら、逃がさずに撮れる」

身体で覚えるしかなかったりします。

 

私はNikonのカメラしか使っていないので

あまりカメラの詳細な使い方などはお教えできませんが

生きものとの距離の取り方などであれば

これでもある程度は伝授できるかと思っております。

そういうことを学ぶ場となっているのであれば幸いです。

 

 

 

 

 

いきなり足下に出てきたオオヒラタシデムシ

慌てて素手で捕獲してしまいました(爆)

「死出虫」の名の通り、死体を食べる虫なので

ハッキリ言って不衛生感が拭えませんし

あまり皆さんにはマネしないでほしいですが

これもまた間近でシデムシという偉大な分解者を

観察する良い機会です。後でしっかり手は洗いましたし

まったく後悔しておりません。ニヤリ

 

 

 

 

 

最後に、解散後に一人雑木林に戻った時に

遭遇したオオアオイトトンボです。

ミドリセイボウには及ばないかもしれませんが

これもまた美しい金属光沢をもつ「飛ぶ宝石」です。

 

前回の訪問時と比べるとやや寂しかったものの

第一目標であったミドリセイボウを撮れたのは

十分に幸運だったと言えるでしょう。

しっかりと皆さんにも観察・撮影を楽しんでいただけましたし

案内人としては大変満足しております。

 

 

 

 

 

【8/18 薬師池公園で撮影した生きもの】

鳥類・・・ガビチョウ、カワセミ、シジュウカラ、ヤマガラ

昆虫類・・・アオオサムシ(死体)、アカスジカメムシ、アブラムシ、イボバッタ、ウチワヤンマ、ウンモンスズメ、オオアオイトトンボ、オオシオカラトンボ、オオヒラタシデムシ、オンブバッタ、カナブン、カノコガ、キイロスズメバチ、キタキチョウ、キバラヘリカメムシ、キマダラカメムシ、キンケハラナガツチバチ、クモヘリカメムシ、クルマバッタモドキ、コアオハナムグリ、コシアキトンボ、シオカラトンボ、ジャノメチョウ、ショウジョウトンボ、ショウリョウバッタ、ショウリョウバッタモドキ、スジクロシロチョウ、センチコガネ、ダイミョウセセリ、チャイロスズメバチ、ツクツクホウシ、ツチイナゴ、ナナホシテントウ、ノシメトンボ、ハグロトンボ、ヒメウラナミジャノメ、ホンドニジゴミムシダマシ、マメコガネ、ミカドトックリバチ、ミドリセイボウ、ミンミンゼミ、ヤマトシジミ

その他・・・アカミミガメ、ニホンカナヘビ

 

 

 

 

【生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」開催中!】

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