車道沿いのニラ畑だけでも……(狭山丘陵・前編) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

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雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

 

昨年より1ヶ月ほど遅れて訪れた狭山丘陵

本当は例のオミナエシ群落のある場所で

ブルー・ビーを撮影したかったのですが

時季が遅れたためか残念ながら観察できず……。

それでも色々と収穫がありましたので

前後編に分けてご紹介します(写真が多過ぎるので)。

 

上の写真は狭山池公園です。この日最初に訪れましたが

池を一周している内に早速カワセミに会えました。

昨年は野山北・六道山公園から巡りましたが

今回はその時行かなかった場所を中心に回っています。

 

 

 

 

 

狭山丘陵は新興住宅地にもなっていますので

のどかな里山ばかりではなく、普通に街もあれば

舗装された車道も通っています。

 

車道沿いに写真のように「ニラ」が列植されていました。

ここを目的として訪れたわけではないので

普通に通り過ぎてしまうつもりでしたが……。↓

 

 

 

 

 

おっと、ミドリヒョウモンです。

前翅に3本の太い黒線。オスの特徴ですね。

(後翅が少々破けていますがちゃんと飛べていました)

 

 

 

 

 

同じニラ花壇に、ミドリヒョウモンメスも飛来。

この他にも数個体見かけました。

ツマグロヒョウモンに席巻されつつある都心部において

本種がこれだけ見られるのは嬉しいことです。

(一応、ツマグロryの次に目にしやすい種らしいですが)

 

 

 

 

 

 

ウラナミシジミ(左)とダイミョウセセリ(右)。

いずれもコモン枠の昆虫ですが

個体数はやはり都心部より多めでした。

 

ニラは花がきれいなためか、よく庭や玄関先に植えられますが

これだけの集虫効果があるとは思いませんでした。

もっとも、これだけの密度で昆虫が集まるのは

周りに自然度の高い野山が残されているから。

都会化が進む一方で、まだ自然が残されていることを

ささやかながら教えてくれているのです。

(まあ、言われるほど都市化しているようには感じませんが)

 

 

 

 

 

狭山丘陵なので、狭山茶の畑が所々に。

茶葉の直売所らしきものも幾つか見かけました。

 

 

 

 

 

茶畑近くの電線に、チョウゲンボウの姿が。

狭山丘陵ならばいても不思議はないですが

チョウゲンボウ自体が都会進出しつつある猛禽なので

これだけでは「自然度」の高さを証明することはできないか?

いや、もちろん“いる”に越したことはないですが……。

 

ちなみに種としては都会進出しつつあるものの

郊外の個体はやはり人間慣れしていないらしく

私の姿を見てすぐに逃げていってしまいました。(;^_^A

 

 

 

 

 

 

さて、上記の通り今回は昨年とは行き先を変えて

狭山丘陵内でもこれまで一度も足を運んだことのなかった

さいたま緑の森博物館へ行ってみました。

狭山丘陵の北端付近に位置しています。

 

Webサイトには「狭山丘陵でもとりわけかつての面影を残す」

書かれてあり、なるほど確かに自然度の高さを感じます。

晩夏らしく、ツリフネソウが多数見られました(右写真)が

時期をずらせばもっと色々なものが観察できるのかもしれません。

 

 

 

 

 

緑の森博物館内には、こういう開けた高台もあります。

結構高低差がありますので、歩き回ると脚に来ます(汗)。

 

 

 

 

 

これは……カビが生えてんだカミキリムシですね。

昆虫にだってカビは生えるし、ダニもつくのです。

ただ、そのカビによって死に至るケースもあるとか……。

まあ人間も水虫(白癬)の悪化で足を切断することもあると聞きますし

 

以前に図鑑でこういう死体を見たことはありましたが

実物を見たのはこれが初めてですね。

引っ繰り返っておらず、ロープに掴まったままの態勢で

カビまみれになっているのが印象深いです。

 

 

 

 

 

緑の森博物館の一角で見かけたヒガンバナの群落。

白いものも所々混じって、まさしく最盛期でした。

 

 

 

 

 

その近くにはオニヤンマが出現。

運よく看板にとまり翅を休めてくれましたので

遠距離でしたが最大限ズームして撮影しました。

 

生息数の割に撮影機会がとにかく少ないトンボなので

静止しているのを見かけたら、近づく前にまず1枚

最低限の証拠写真を撮るよう心がけています。

 

 

 

 

 

そこはかとなくジ●リ臭ただようブツ発見。

ちなみにこのモニュメント(?)は

ポケストップにも指定されていたりします。

(これがトト●であるという記載はなかったですが)

 

 

この後はバスに乗り、一旦小手指に移動。

そこから西武球場前を経由して、

久しぶりに狭山公園を目指しました。

そちらでの記録は次回の後編でお送りします。

 

 

 

 

<後半に続く>

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2021年10月17日(日)に開催いたします。

 行先は「長浜公園~八景島~海の公園」でございます。

 (シーサイドラインに乗って移動します)

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。