舞踏家・岡 佐和香のブログ -157ページ目

血筋なのか?

たまたま素敵な方に会うことが多いのだけど、昨日もたまたま映画監督の方とお会いしました。

60代くらいの方かな。


このところ、いろいろな方と歌舞伎のことが話題になるというか、自分で話題にしてしまうことが多いのだけど、今日も自然とその話になりました。


映画を観ていると2世や歌舞伎の出の方が多いのが気になります。

そして、もともと、銀幕の映画スター、歌舞伎出身者が多いですね。市川雷蔵しかり。。


昨日もたまたま、映画「剱岳」を観たばかりだったので、語りたくてしょうがないときに監督さんにお会いできてかなり嬉しかったです。この映画は、2世率が高い感じをうける映画でしたが、どの方も素敵な役者さん、そして、特に、香川照之さんは、すばらしい演技でした。


お会いしたその監督ともお話したのですが、やはり、血筋って、あるなと感じてしまいます。



で~もね、血筋だけで物事うまくいくわけがない。


もっと大切なことって、自分を磨けるプロ魂があるかないか、なのかなあとも感じます。。



もちろん、親が歌舞伎役者だとか、俳優だ女優だと、生まれ育った家庭環境が、芸能にかかわる環境であれば、本人に本気でやる気さえあれば、自然と、物心つかぬ子供の時点で、芸能者としての最強のセンスや、型が、身についてしまう環境なのだろうなって思います。。。


また、狂言師は、3歳くらいのころに猿回しの演目で初舞台をしておかなければ、大人になってどんなに稽古をしようとも、狂言師としての何かに欠けてしまうと、いわれているようです。確かにそうだと思います。狂言師としての大切な「何か」は、脳みそが完成していない子供のころにしか、刷り込まれないのは、ホントだろうと、私も感じます。

天才でもないかぎりね。。


じゃあ、血筋じゃない人は駄目なのか?

環境が整ってなかった人は駄目なのか?

恵まれてなかった人は駄目なのか?

出遅れちゃった人は駄目なのか?


絶対に、駄目、だとはいえないとは思うけど、自分を磨く、相当厳しい努力、しないとだよなああ~ぁと、自分を重ねて思います。。


学ぶべき相手を自ら求めて、探して、自ら会いに行って、触れあって、対話をして、学ぶしかないなって思います。。



思えば、素敵な出会いはある。

出会いはその辺に結構転がっているからね。


でも、頭ん中で「思えば叶う」、なんて単純なことは、ないと思います。

「いつも前向きな気持ちでいれば、ポジティブマインドでいれば、夢に向かってどんどんよい方向に進む」、なんてことは、ないと思います。

地獄を見るほど、身も心も何度も落ち込んで後ろ向きになったとしても、這い上がれる根性と知恵があれば、あるかもしれない。


出会いを大切にして夢をかなえていくには、頂いた出会いや機会を十二分に生かすことができるよう、前もって自分を素敵に磨いておくことが、まず大切なんだろうなって、思います。。キラキラ宝石緑宝石紫宝石赤宝石白キラキラ


さ、稽古しよっと。ぶーぶーキラキラ



Shape of Lives

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自分にあった双刃の剣が欲しいとふと思ったら、素敵な剣と遭遇です。本物じゃ
ないけどね。


トルコの消滅した部族のデザインの剣だそうです。

片手だと重たいんで、練習しなきゃだけど、舞に使うです〓


思うと出会う。

世界はそうやって作られてゆくんだなあと、つくづく思います。

剣を大切にした人たちの思いも、大切にしたいです。

400年の孤独

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昨日も、今までになく、な即興セッションになりました。
お集りの皆様に、ありがとう ございましたドキドキ

ゲストの金沢美也子さんと、小波羅ちえちゃんに、しっかりまとめていただいた感はありますが、、感謝ですラブラブ!


美也子さんも、清水さんも、やはり素敵なミュージシャンですおんぷ
パフォーマンス中は、4人ともとろけこんじゃって、一体になっちゃっう感じてどんな音を出されてるか分かんなくなってしまうのですが、そういうときって、とっても楽しいことが起きてる証拠ですタコ踊りタコ踊りタコ踊りタコ踊り

今回は、お芝居出身のちえちゃんだし、彼女が首をむち打ちしちゃったとのことだし、芝居じたてな即興にしました。

打ち合せなしに、スタートしたら、彼女は ウエイトレスで、私はスーツを着た彼女の上司、開店前でのテーブルセッティングでの出来ごとって感じになりました。

芝居しながら踊るって、なんて面白いんだろうと、改めて感じました。えっ


次回は9月26日土曜、ゲストはボイスの山崎阿弥さんと、ダンサーの玉内集子さんです。ペンギン


さて.....今朝、目が覚めて、ふと思いました。晴れ
私の先祖さんの中には、400年ほど前、京都から長野の伊那に落ち延びてきた人たちがいます。
江戸300年と現代にいたるまでの、素敵な文化が花びらいた時代に、ひっそり、諦めて、山奥に暮らしていた先祖が、私にはミステリアスです。


どんなことが起きたのか、私はよくは知らないけど、良くないこと、してしまったのかなあと、感じます。

なぜ時々彼らを思うかというと、私がなぜ踊るのかということと、深く繋がってる気がするからです。

彼らがいなければ、彼らが、不幸を起こさなければ、私は、こうして、この世界で幸せに踊ることはなかったからね。ゲゲゲ

私は、自己表現者、創作ダンスをする人ですから、自分のオリジナルな世界を展開したいなと、思ってます。が、創作のために自分を見つめると、私を超えた、私の元を作った、過去のひとたちのことにも、思いを馳せてしまいます。


彼らの思いは、私の血と肉に込められたDNAに、刻み込まれているなと感じます。言葉に残ってなくてもね。

特に夏は、彼らを思うに、ふさわしい時期です。オバケオバケオバケ

400年を思い、次の400年のために、私ができることって、素敵なダンスを踊ることなんだなって、あらためて感じています。

来月、心と体を大掃除して、楔を打とうと思いますインプラントでかハンマー

飛翔のためのワンステップは、自分が踏むことが大切だからね
★( • _ • )☆

何を運ぼうか?

昨日は、音羽菊公先生の日舞のお稽古でしたが。。。


いろいろやったんだけどね。


呼吸をしながらお地蔵さんになったり、


(うその)鐘の音がどこから聞こえてくるのかをやってみて、観ている人にどっちから聞こえてきたかを当ててもらったり・・・、



とイメージ膨らますお稽古が面白かったでした~。


そして、ゆっくりと能のような歩行をしながら、


扇に何かを載せて、誰かに運んでゆくというお稽古をしました。


能のような歩行というのが、とてーも奥深くて難しいことなんだけどね。これは置いといて。。。


私は、福助が、扇の上に、いなり寿司をのっけて、お稲荷さんに運んでゆくってことをしてみました。



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そしたら、とってもハッピーな気持ちになっちゃいましたドキドキ

観た人には、「福助が、扇の上に、いなり寿司をのっけて、お稲荷さんに運んでゆく」とは見えなかったようなのだけど。。。ガーン


でもね、何もイメージをしていないのと、しっかり何かをイメージしているのって、見ている側も違うことがわかっちゃうのは、真実です。得意げ


イメージしなくとも、何かが身体の中で起きているか、起きていないかって結構誰でもわかっちゃうことなんじゃないかなって思います。えっ


そして、何してるんだかよくわかんなくとも、ハッピーな気持ちになっていることは、誰にでもわかっちゃうんだと思います。ニコニコ




これを、逆に、では「ハッピーな気持ち」を表現しましょう、からスタートするとなるとね、表現するのって、むずかしんだわね。


表現って、繊細で、面白いです。




今週は、ドイツのタンツシアターと、日舞の両方を体に浸透させるってことを図らずともしてしましました。


どちらも演劇とダンスの要素がまぜこぜの世界。


でもね、違うんだよね。


でもね、どちらもいいんだよね。。


でもね、言葉で説明できないんだよね。。


それにね、どちらももっと私、触れないとだし、触れたいんけどね。




明日のライブではまだ成熟するには早いって感じですけどね。


私の体の中で、私なりの、面白い身体表現を醸し出したいですドキドキドキドキドキドキ



明日は、久しぶりにコンテンポラリーダンサーの小波羅ちえちゃんとセッションです。

一緒に踊るの、一年ぶりですあせる

ピアノの金沢美也子さんとは初セッションですが、たまたま観た先々週?の「題名のない音楽会」で、山下洋輔さんとセッションされてました。

はじけ具合に、観てるだけでスイッチ入っちゃいました。


清水さんとは、2ヶ月ぶりの再会です。
いつものように、お互いに打ち合わせは100%不能な関係です。。


明日も何が起こるんだか、見当つきませんが、燃えるです☆


でも、これから勝負服決めないとでっす。。叫び
何着ようか、迷うです。。


長文になっちゃいましたが。。


明日、ご来場お待ちしてます~ドキドキドキドキラブラブ



●2009年7月25日(土)●

ダンス+音楽「たのしいの◎んだふる」7月号(7回目)

14時開場 14時半開演 16時半ごろ終演予定

★会場:OrganJazz倶楽部 http://www.organjazzclub.org/

 中野区沼袋1-34-4 B1FTEL: 03-3388-2040 (高田馬場から西武新宿線で8分沼袋駅徒歩20秒)

★料金:ドリンク400円~ +投げ銭(固定チャージ無し)

★ホスト:岡佐和香(舞踏)+清水一登(オルガン)   

★ゲスト : 小波羅ちえ(ダンス)+ 金澤 美也子(ピアノ)

★主催:POSEIDONhttp://d.hatena.ne.jp/Poseidon/20090715/p1

★問合せ:e-mail:yoyaku@poseidon.jp


★場所:高田馬場駅から西武新宿線8分、沼袋駅北口より徒歩20秒

改札を出て右270度後方、花屋さんを左に,団子屋さんを右に眺めて道を進んで右側、焼肉屋さん「牛繁」のあるビルの地下1階。JR中野駅から歩いても約20分。中野通りを北上、新井五叉路を斜め左に入って500mで沼袋駅です。


★出演者紹介:

●小波羅ちえ(コンテンポラリーダンス)CHIE KOHARA 

ジャズダンスをきっかけに、ダンスの世界に入る。チアや芝居など多種の仕事をしながら、モダンダンスを経て現在はコンテンポラリーを中心に活動中。身体能力を活かして流動的かつ美的なダンスを日々追求中。


●金澤 美也子[piano,vo] MIYAKO KANAZAWA http://www7.ocn.ne.jp/~tolsilo/contents/MKprof.html

東京生まれ。物心ついた時からピアノを始める。80年代より様々なバンド活動。 元TMNの宇都宮隆のソロバンド’T.UTU with The Band’などに参加後1994年自らのバンド’都withエレガントパンク’を結成。99年に’る*しろう’結成。現在、むぢゃ、高円寺百景、た*みやYOZIGENN等のバンドや和太鼓とのコラボ、またポチャカイテマルコの荻野氏との鍵盤DUO、さらに舞踏/映画/ゲーム音楽の製作など、その活動 は多岐にわたる。


●清水一登[piano]KAZUTO SHIMIZU http://www2u.biglobe.ne.jp/~gaspard/artist/arepos/index.html

「怪物」と畏怖される特異な才能を持つ音楽家。特有の切れ込みの鋭い演奏で複雑な楽曲もあっという間に聴かせてしまう。類まれな即興性とも相まって、強烈な存在感を放つ。近年は従来の緊張感に加え、音をより自由に楽しむ自在な境地を拓いている


●岡佐和香(舞踏)SAWAKA OKA http://www.sawaka.info/

大野一雄との出会いから舞踏の世界で研鑽を積み、芝居、生け花から剣舞まで、様々なスタイルを融合させて独自の世界観を持つダンスを踊る。即興やライヴ・ミュージックに鋭敏な感覚で呼応し、ジャンルを超えたイベントにも積極的に取り組んでいる。

kabu-ku-bu-ku♪

今日は、日舞の音羽菊公先生のお稽古に初めて参加しました。


日舞は1年前から、花柳流を学んでいます。最近行けてませんが。


日舞のちょっとした仕草に、奥深い日本の身体表現の真髄が潜んでいて、なかなか難しく、面白いです。。


なかなか、できないんだけど、どうも血が、騒ぎます。ドキドキ




菊公先生のお話、とてもとても面白く、かつ、自分が最近モヤモヤしていたことにつながっていました。


歌舞伎も、昔は河原乞食と言われるほど、さげすまされたものでした。


奉行所の記録では、歌舞伎役者、一人と書かずに、「一匹」と書かれてしまっていたほどだそうです。



そんな歌舞伎が、当時すでに「ゲイジュツ」だった、敷居の高~い、能や、狂言から、いろいろなものを取り込んだ。


当時の感覚でいえば、お殿様たちに庇護されていた能楽や狂言のかたがたにしてみれば、歌舞伎はヒジョーに下俗なもの。さげすんでいたのは当然のことです。


もちろん、彼らが歌舞伎役者に、教えるわけがない。


取り込むことの苦労やいかん。といった感じです。。苦労話の日記が残っていたりするそうです。今でゆう、ブログみたいね。。


たとえば、勧進帳の弁慶のはくハカマは、歌舞伎ではパーツパーツの色が違うそうですが、それは、歌舞伎の人たちが、苦労して能楽師が使い古したハカマを何とか入手して、でもパーツが足りないから別のハカマのパーツをくっつけて・・・なんてしていた形跡そのものなんだそうです。



そして歌舞伎は能や狂言にとどまらず、面白いと思ったものはなんでも舞台にぶち込んでいった。闇なべのように。。メルティングポットのように。。



歌舞伎ものの懐の広さはとてつもなく、そして熱気を帯びていて、だからこそかぶいていったんだと感じます。面白かったんだと思います。

これって、まるで舞踏全盛期と同じだなって思います。。舞踏だって、1960年代、ゲイジュツだアートだという以前に、熱を帯びたパッションが先にあったんだと思う。




そして、九代団十郎(明治ごろ)が牽引力となってかな、歌舞伎の地位を高めるために、歌舞伎はゲイジュツ化していった。



そして、歌舞伎は面白くなくなった。歌舞伎本来の、熱を帯びた面白さが、消えた。。。



という歴史が、あるみたいです。





「かぶく」ことがなくなれば、面白くなくなる。


歌舞伎という名そのものの芸能が、すでに証明している、ということに、なーるほどねっと納得です。





歌舞伎にかかわらず、、今、様々な分野で、「かぶく」ことをしなくなってしまった。


かぶくこと、面白いものは取り込むって精神なくして、日本のカルチャーって、存続できないんじゃないかなって感じます。




かぶくの反対の言葉ってなんだろって考えたけど「引きこもり」でしょうかね。


自分の世界に閉じこもり、他者とのかかわりを断絶し、自己閉塞してゆく。


その先に、何がある?





今日も一歩進んだ一日でした☆




やっぱり、赤い靴は、脱げません。


たとえ今は下手だろうが、自分をさらけ出すことで、前進するし、磨かれる。


ただ、黙々とそれをするだけです。


そういう時期を、大切に、謙虚に生きることって、ほんとに大切なんだなって身にしみています。


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