ノベルの森/アメブロ

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オリジナル小説、今はSF小説がメインです。今日からは「多次元文章世界」と題して、ノンフィクション(ショート・ショート含む)とエッセイを展開していきますのでどうぞ応援してください。

☆二次小説「もうひとつのラスト」



完結しました。長い間ご愛読頂き、有難うございます。

今日からは「多次元文章世界」と題してSFとエッセイとノンフィクション(ショート・ショート含む)を展開していきますのでどうぞ応援してください。 




あのバン・クライバーンが絶賛した辻井伸行さんのピアノ演奏!素晴らしいです。コロナウイルスの影響下、ストレスが溜まりがちな今、奇跡の音色が心を癒してくれます。どうぞ耳を傾けてみて下さい。
















※すべての文章は、マトリックスA (沢田 佳)のオリジナルです。無断の転用、転載はお断りします。






 

友達のお父さん​​




若い頃知り合ったA君、彼は東京生まれの東京育ち。
僕は九州から上京したばかり、なぜか気が合って行き来し始め、九州に帰ってから30年、今もLINEでやりとりしてる。今日はそんなA君のお父さんの話。


そのお父さん、なんと上皇上皇后両陛下ご成婚の時、料理人の一人として腕を振るわれた方だったのです!A君の妹弟とも親しくなれたこともあってか時々夕食をご馳走してくださいました。

ブログ仲間の「新宿そらパパ」さんよりリクエストを頂きましたので、「A君パパ」のお料理、1品ずつ披歴させて頂きます。料亭に行くと「和のコース」1人前5万円から!なので無理。なので1品ずつです。



先ずは、「野菜のかき揚げ」 

材料はごく普通の一般家庭の主婦が買ってくる野菜。
油もごく普通の菜種油(キャノーラ油?)
違うのは包丁、「A君パパ」お気に入りの何度も研いで細くなった刀の小太刀のような印象を受ける包丁でした。


やがて準備が整い、A君の弟君に促されて席につく。

「いただきます」

目が点!見た目がすでに違う!
牛蒡や人参がなんだか活きがいい?・・・。

油が良くきれていて、具材の色が生きていると言うか・・・?
新鮮な野菜サラダがシャキっと立体的に盛り上がった感じ!食べたら口の中でツンツンするかも、と感じたが違う、表現するのに困る舌触り、のど越し。初めての味わい。
幾つ食べても胸焼けしない。美味しすぎる!



翌日A君から電話があり、「相当気に入ってくれたみたいだったから昨日の残り物だけど、よかったら仕事帰りにどうぞってお袋が言ってる」とのこと。
正直言って、昨日のかき揚げでしょ・・・油が回ってるでしょ。
美味しいものに目のないわたくしめ(また呼んでもらえるかも、だから断らない)
で、

「こんばんは」

と勝手知りたるA君ち、どんどん上がって食卓につく。
「A君ママ」がタッパーをキッチンから持ってきてくれた。
フタを外す前に中から「カサカサ」と音がする!


開けてびっくり!まだ揚げたてみたいにシャキっとしてる!

二晩続けてとても美味しくいただいた「野菜のかき揚げ」でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すごく間の空いた更新記事をお読みいただき
ありがとうございます。
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透けている人​​



その日は仕事も完全にオフで12時頃やっと起きて
何食べよう?大黒屋の総菜がいいな、と腰を上げた。「4丁目峠」を過ぎて3丁目の商店街の入口が見えてきた。


・・・何?俺の視界に得体のしれないものが映り込んできた。
旅姿の僧侶らしき人が3人、角の家から出てきた。托鉢行?真ん中に一際存在感を放つ僧形の人。その人を前後で挟むかたちで若い僧形の人が2人、師弟関係?
そんなことより、どうして向こうが透けて見える?

あ!これって霊っていうか、知的生命体? 目が離せずその姿を追っていると・・・!真ん中の人が立ち止まった!前後の若い人たちはやや慌てて立ち止まる。
真ん中の人がこっちを向いた。


目がすごい!身体は透けてるのに瞳だけ黒くて透けていない。
そのお坊様、なんだか珍しいものを見るような目をして俺を凝視してる。
いや、珍しいのはそちら様ですって。
こんな昼間っから、23区内で姿を現すって・・・

気が付くと俺の周囲を歩く人はみんな「なに、そこで突っ立ってんの!」と言いたそうな顔して通り過ぎて行く。


この3人のお坊さんのこと、見えてるのは俺だけ?・・・そうみたいだ。

やっぱりこれって、世にも不思議なあれなんだ。けど、俺を見るお坊さまの目は「気高い」とか「慈しみ」といった感情をおれに抱かせた。
だから、つい俺は微笑んだのだ。
気のせいかあちら様も微笑んでくれたように見えた。


そして3人様ご一行は商店街の角の道を曲がって真っすぐに北方向に進んで行った。


その時、聞き慣れた声がした。「おーい!〇田!」
それは友人の丸山だった。〇田と呼びかけた家から男が飛び出てきた。

丸山の説明によると、〇田なる人は今日、家でバルサンを炊いたが、仏壇の扉を閉め忘れて実行、終わったころを見計らって帰宅してみたら、仏壇の中の曼荼羅が真っ白!

バルサンの煙がくっついたのか、と指で軽くこすってみたが、一文字残らず消えてしまっていたとのこと。


〇田はうずくまって震えている。
多分さっきの3人の僧形をした方々が・・・と判断したので、おれが見たことの一部始終を丸山に話して聞かせた。


「それだよ!きっと!・・・」

すっかり取り乱した〇田に気合を入れて、歩いて15分ほどの彼らの宗旨のお寺さんに真っ白になった曼荼羅を持参して訳を話したら、とんでもなく厳しいお説教を受け、近々本山に参詣しお詫びの題目をあげ、誓約書を提出することになったとか。


その後、ある厳しい修行を重ねたある方にお会いした時に、この話をすると

「そのお坊様が何故あなたをじっとご覧になられたか分かりますか?」

「いえ、未だに分かりませんが」

「そのお坊様のお姿が見える人は、非常に稀だからです」


なるほど、お陰で長年胸中につかえていたものが取り払われてすっきりした気分になれました。






以上、私の貴重な体験でした。気に入っていただけたなら、ポチっと応援をお願い致します。(^^♪

 


 

※ご注意ください​​

これから極端に交通量の少ない道路を車で走ろうという方、心臓の弱い方はこの話読まないで下さい。何か起きても当方は一切責任を負いませんのでご承知おき下さい。(本人はそれほど怖くはない、と思っていますが個人差もあることですから、念のため)

                マトリックスA


 


目撃者が欲しかった話



某県の某市、夜中になると人通りも車の通りも極端に減る国道です。
僅か二車線しかありません。夕方過ぎまでOpenしていた飲食店も灯を落としている。こんな街はずれで車が通らなきゃ客もいるはずがないわけだ。


そんな国道に入る交差点を私は、左折したのです。何故左折?  それは、「右折すると背筋の凍る思いをする」とこの界隈に出没するヤンキーの予備軍でさえ小声で広めたほど危ない国道と言われているからです。   

要するに怖かったということです。


その夜、俺はデートもなく、悪友たちと飲みに行く約束もなく、怖いもの見たさに・・だったら右折しろってことですよね・・・でも、左折したのです。

走り始めて2~3分・・・前方にも後方にも4輪どころか二輪の1台も見えない。

( うん、何もない・・・やっぱ左折したのが良かったんだな )

あと2キロほど道なりに直進したら、大きめのカーブ・・・そこを過ぎたらまた道なりに直線が続く。その辺までで1台も来なかったら、引き返すことに・・・だな。

それにしても、道路沿いに並んだ店、1軒もやってないって?ではある。
1軒くらい馴染みの客が残っていて、看板はしまっていても灯りの中で談笑してる様子が窓から見えていてもよさそうなものだ。
そんなことを考えながら前に向き直った。


( い! いつの間に! カーブの手前にライトが!・・・横に二つ並んでるんだから4輪だよな・・・ 俺がちょっと脇見してる間に、あのカーブを曲がって来たわけだ・・・)

どんな車で、どんな奴が運転してるのか・・・興味がわいてきた。遭遇まであと約2.5キロか?


(あと1キロちょい・・・って!さっきの所からまったく動いてないんじゃ? )
いろんなこと考えたが・・・( !そうか!あの車あそこで止まってんだな! きっとそうだろー、驚かすなよー・・・ )


そうこうしてるうちに、短いトンネルに差し掛かった。これを抜けて1キロも走ればすれ違う。

トンネルを抜けた。

(!あいつ走り出したのか・・・カーブの手前から移動して直線上で俺の車の対向車線にライトが二つ見えた。
さらに走り続ける。


( ちょっと待てよー! なんで近づかないんだー! 非科学的だろー・・また停車してたとしてもこの距離、直線でもう500mないはずだろー!500m走るのに何分かかってる!!・・・そんなの非科学的だってー! )


限界だった、ちょうど運良く前方右側に広い駐車場が見えた!ロープ張ってたって、この際構ってられない! 急ブレーキかけながら飛び込んだ。

ロープ張ってなかったし!スピンしたが、なんとか廃屋のような店舗にぶつかること無く止まった。
何とか道に戻りやすい向きに方向転換した俺は愛車のアクセルを思いっきり踏み込んだ!


タイヤが空回りして大きな音と煙を盛大にまき散らしながら、頭を来た方向に向けてロケットのように突っ走った!!


ウワー!と叫びながらも、俺は怖いもの見たさにルームミラーを覗いた・・・
車のライトが無い!あそこからここまで、T字路もY字路も無いぞ・・・。
俺は飛ばした!スピード違反のきっぷ切られてもl構わない!
​​アクセル全開で走り、例の交差点を右折すると飛ぶように帰って行った。







いかがでしたでしょうか?
♪夏でもないの~に♬ こんなお話してしまいました。^^
よかったら応援ポチっとよろしくお願い致します。

 



 

 

お知らせです。

急な仕事で長崎に出張です!

いつも応援して下さる皆様、すみません、今日の応援のみですみません。

帰宅は明後日になりそうです。

​​​​​
随分前のこと・・・。

東京でも自治会が「火の用心」やるんですね。今はどうなんだろう・・・。

ある寒い日のこと地元の友人に誘われて(強引にね)

地元の江戸っ子(E)「おい、俺一人じゃつまんねえから、付き合えよ・・・。」

田舎もんの私(A)「お願いしてみろ、聞いてやらないこともない」

(E)「ちぇ、・・・頼むよ。あとで12年物のスコッチ飲ませるからさあ」

もう一人の田舎もん(B)が「俺もやるよ」

さっきまでよそ向いてたのに・・・。

で、確か・・・こんな調子で始まったと記憶しています。

(B)「火のよーじん・・・し、しましょー・・・。」
(E)「おい、おい、なんだよ、今のはよー」(笑)

確かに、ひどかった。(A)「俺、拍子木打ち損ねちまっただろうがー」(笑)

(E)「みろよ、あいつ、もろ訛っちまったじゃねーの!」
(A) 「うっせー!このまま帰ってもいいんだぞ!」(怒)
(B)「ダメだよー、シーバス飲めなくなるから!」(必死)

しばらく無言が続き・・・。
静かすぎるのが大嫌いな私は、「何かどうでもいいこと言って笑おうぜ!寒いの忘れんだろ!」

突然始めた。
「長ーい丸ってさあ・・・」
(E,B)「なんだよ、それ・・・」
(A)「何でもいいから、それなーんだ」って言うんだよ。
(E)「しょうがねえ、・・・やるぞ」
(B)「・・・・・・」

「いいか、いくぞ『長ーい丸ってさあ』・・・はい!」

(E,B)「それなーんだ!」(かなりやけに・・・なるよね」

(A)「棒だよねー!」(笑)←たちの悪いバカ。(私です)

(A)「よーし、あ!もう一個浮かんだ!調子出てきたぜ!」
(E,B)「・・・・・・」

(A)「長ーい休みってさあ」
(E,B)「それなーんだ!」

(A)「クビだよねー!」
(E,B)(大爆笑!)した後で「今のは、不謹慎かな」
(A)「確かに・・・」



​※こんな馬鹿でも、今は人の親となり偉そうな顔をしているのであります。​








また、思い出したら書いていいって思う方はポチっと応援
よろしくお願い致します。^^; そうは思わないという方も・・・。

 

 

 

 

 

 

エッセーと言いますか、随想と言いますか・・・。

いずれにしても我が家の系図と言い伝えに残る事柄なので、ノンフィクションでもあります。

まあ、コメントが99になりましたので、ややっ!とばかり何か書かなきゃ、でもまとまらないので・・・。正直言って最近、映画と音の鑑賞、音はアコースティックギターの音色を聴くことにハマってまして・・・・・。^^;

あ、本題、本題。


私んち、えっと父親の実家ですが、史歴だけはそこそこ古く、鎌倉時代から今の家がある場所に住んでまして少々土地を所有し、それを農家の方々にお貸しして、出来た作物の幾分かを頂いて生計を立てておりました。

鎌倉時代という証拠は、あの一遍上人が九州初上陸されたおり、うちの先祖がお持て成ししたということですね。一遍上人というと「踊念仏」で有名ですよね、うん。また「時宗」の開祖様でもあります。


もう一つの歴史上の人物との関わり、まあ間接的にですが。300年ほど昔、うちの先祖の一人が時の将軍、徳川綱吉公のお姿を目の当たりにしたらしいのです。

その先祖、家業よりも剣術が好きでして、大阪の剣術道場で稽古を積んで「免許皆伝」となりまして。

何かの縁で京都にて当時の浄土真宗西本願寺の門主さまの警護役となりました。
ある日その方が徳川綱吉に招待された・・・綱吉公は「生類憐みの令」で有名ですが、実は「儒教」?をかなり嗜まれておられて、公家さんや、諸大名を招いて講釈のようなことをされておられたとか。


で、前出の門主さまも招待されて江戸城へ下られた。そのお供をして京から江戸までの往復の警護の役目を果たしたそうです。

ま、その時頂いたご褒美の品物が父の実家と我が家にも有りますが、手入れが大変!

そう言えば、今日気温は低いのですが、陽射しがしっかりしてたので、↑の品物を大気中で「お風入れ」を行いました。^^









何とか更新しましたので、ご来訪頂きましてお時間御座いましたなら、
コメント、応援をよろしくお願い致します。

 

 

 

 

 

 

 

それは約 30年前のこと。

東京から故郷に帰ってきた・・・。

30歳までに実現できなければ諦めて家に帰るという約束が

その年の瀬ぼくは31歳になっていた。

 

家族は文句も言わず暖かく迎え入れてくれた。

中でも母などは・・・。

 

 

「祝いに何かお前の好きなものをごちそうしよう。何がいい?」

 

そう尋ねられ、ぼくは思い出した。

あの肉屋のハンバーグステーキ! だが、母は首を傾げた。

 

「ハンバーグステーキ?」

 

そう言って父と兄貴にヘルプを出した。

 

父も兄貴も母と同じように首を傾げた。

 

「あの肉屋には、コロッケとかメンチカツは置いてあったが、ハンバーグステーキは無かっただろ」

 

兄貴がそう言うと、父と母も頷いて兄貴にならって言った。

 

「お前の勘違いだろう」

 

それは絶対に納得できない!


「またー、ぼくが高校生の時、たまたま成績が良くて

お母さんが言ったじゃないか。『好きなものを言って、何でも食べさせてあげる』って!」

 

母の返事は無い。

 

「それで僕の要望を聞き入れて、あの店で売ってる大好物のハンバーグステーキだけで満腹になりたいって」

 

結局、ぼくが東京で夢に取りつかれていて、なにかごちゃまぜになってしまったんだろう。そういうことでその話は打ち止めにされた。

 

 

翌日、ぼくは件の精肉店へ出かけた。小さい頃からの馴染みの店だったから、

おじさんもおばさんも、笑顔で応対してくれた。初めのうちだけは。

 

諦めずに形や大きさなどを説明してみたが

 

「うちは今までそんな商品を扱ったこと無いよ。気持ちの悪いことを言わないでください」

 

今までに見たこともない・・・あんな温厚な人が嫌な顔をするもんだ。ぼくはガッカリした。

 

そうだ!親友の(前回の『あれは誰だ!』のあの親友)Kに聞けばいいじゃないか!

早速、引き返して自営の牛乳配達の仕事を終えて帰宅しているというので会いに行った。


「お前まで、みんなと同じ事を言うのか・・・。」

 

Kも父母や兄貴、肉屋さんと同じように

 

「夢を見ているのか?」そう言う始末。

 

 

がっかりし過ぎて途方に暮れていると、さらなるショックがぼくを襲った!

 

 

『これって、この町の住民全員と俺の記憶が違っているってことか⁉』

 

 

少なくても17、000人。 あの肉屋にハンバーグステーキが置いてあったという記憶を持っているのは・・おれ一人いや、あの店は隣町にも店を出してる。両方で30、000人を超える・・・いやいや、あそこの長男が〇〇市にステーキハウスをオープンさせて好評だと聞いた。すると最低でも330、000人以上の人たちと俺の記憶が・・・

 

 

ゾッとしたあの瞬間を今でも忘れていない。

 

高校生のあの日、自分自身と瓜二つの人間とすれ違ったあの瞬間から、ぼくは既にパラレルワールドのひとつとの境を越えていたのか!?

 

これを読んで欠伸をしているあなた・・・他人事じゃないかも知れないっていうのに随分と呑気なことですねえ・・・。

 

ぼくとあなた方は違う世界の住人だったのかも知れないってことなんですよ! 

 

 

 

 

 

 

​​ 

 

今回もノンフィクションでした。
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励みにさせていただきます。♪

 

 

 

 

「多次元文章世界」

 

 

それなあに?ですよね。

そもそも、この世界が多次元世界の一つ、そう考えている作者にとってこれは当たり前のことなのですが、実に都合のいい世界なのです。

 

行き詰まると、違う世界、否、違う文章に飛んでけばいいわけで・・・。

かと言っていい加減な気持ちではない・・・本人は真面目にそう考えています。

 

まあ、「多次元文章世界」をふまえていれば、あっちこっち飛んでいても「エッセイ」という便利な「文章世界」からはみ出してはいない・・・とにかく第一話が始まります。

 

 

 

 

No1    「あれは誰だ!?」

 

 

 

高2のある日、親友のKと仲良く下らない話を共有しながら家路についていた。

向こうから同じ性別、同じ制服を着た2人が歩いてくる。一人は知らない顔、けれど、もう一人は「俺」!・・・!え!でしょ!?

 

 

お互いに相手を視認してからは、スローモーションの時が流れ始めた。誰も口を開かず、色彩さえ薄れて、鼓動が高鳴る・・・。俺もあっちの「俺も」視線を外すことが出来ない。奴の連れも俺の連れも同様の様子・・・。

 

すれ違ってしまうその瞬間までの時間がやけに長く感じられて、異常な遭遇が終わっても、俺は振り返る事なく歩いた。

 

「安全圏に達した」何の根拠もなくそう感じた時、俺は立ち止まって連れに言った。

 

「見たかい?」

「当たり前だろ、シカと出来るはずがない」

 

「お前、振り返ってみてくれないか?」

 

Kは返事のかわりにため息をついた。そして振り返る。

 

「おい、どこにもいないぞあの二人」

 

何となく、そうなんじゃないか、そう思っていた俺はほっとしたのである。

 

 

 

『これ、ノンフィクションですが、信じるかどうかは当然皆様のご随意に。♪』

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は「ノンフィクション」のつもりですが「エッセイ・随筆」と思われた方はそちらを、どちらかひとつに 応援のポチを押して下さい。どうぞよろしくお願い致します。

 

    

 

 

 

 



「何か言うことは無いの!」

その威勢に負けることなく僕は余裕の微笑みさえ浮かべて言ってやった!

「勿論、ある!・・・」

           第23話 文末
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最 終 話 ・・・・・・もうひとつのラストが・今​​




「勿論、ある!」

と言ってから多分3分が過ぎた。

「ねえ、浩史。いくら私が物事に動じない女だからって、こんなに緊張を強いたままでいつまで待たせるつもり?・・・あなたのセリフ、だいたい察しはついてるからそろそろ聞かせてくれないかしら」

「そ、そうか。何もわざと待たせているわけじゃない。君に心の準備をする時間をあげようかと・・・」

カヲルはついに深いため息を吐いて空を見上げた。そのあと視線をぼくに戻して言った。

「心の準備なら、14歳の時から出来てる。そしてそのまま、あなたの目の前にいるわ」

(14歳の、あの頃から・・・僕にとってそれは衝撃的だったけれど、もう1秒だって先延ばしにしてはいけないと思った)


「カヲル、結婚しよう」


言い終わるのとほぼ同時に、ケント紙のように艶やかなカヲルの頬を涙が伝わって落ちた。

「こんなに長く待たされたから・・・」

甘い声で、それでも僕のせいだと言いながら、彼女はぼくの胸に縋り付いてきた。

五月晴れのある日、ぼくらは朝一番で区役所に行き、結婚届を提出した。
カヲルはどっちでもいいと言ったが、僕は反対した。「父さんがいたらきっとそう言う」僕がそう言うとカヲルも頷いた。

そして『BENITO』を貸し切り、『CHARLEY』の伊藤夫妻、親友の佑一夫妻とその長女香瑠2世、「ウオーターサイド」元スタッフの青木君、そして新しく「ウオーターサイド」のスタッフとなった鈴音さん、みなさんの祝福を受けて、少人数ながら賑やかに結婚の宴を持つことができた。


これから先どんなことがあっても、そしてすべてが大団円に終わることがなくても、これまでの僕らの恐ろしく高価な思い出が、これからの人生を力強く生きていく為のエネルギーとなることを僕もカヲルも確信している。

これから二人は絶対に離れることはない。根拠はないが、そうなると確信している。

「ねえカヲル、そうだろ」


誰かの祝盃を受けて盃を飲み干していたカヲルだったが、ぼくを振り返ると目を細め、笑みを浮かべて言った。

「何のことか分かんないけど、いつも貴方と一緒よ」

やっぱり彼女は分かってくれている。


fine










今までお読みいただきありがとうございました。
何かと間延びした小説の更新でしたが、これで
終わりとさせて頂きます。

カヲルと浩史のハッピーエンドを勝手に祝います。
いい曲、いい訳詞、いい歌声♪でしょ。(^^♪
MrMoonligttさま、素敵な曲をUpして下さり、本当に
有難うございます♪




最後のお願いがあります。
ポチっと応援をよろしくお願い致します。(^^♪










「ありがとう!本当にありがとう!」

ぼくはそう言って空を見上げた。

そうでもしないと、涙を落としてしまいそうだったから。

第22話  文末

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「もうひとつのラスト」  第23話





浩史が、「ファッションモデルのような姉妹の人間サンド」の中身になるという

恐ろしく贅沢なハプニングがあった翌日、目を覚ました浩史は身支度を整えると、

いつものように水辺の生き物たちが待つ階下の店舗へ下りていった。



水草の緑と、様々な色合いの魚たちの水槽に一通り目を配りながらレジへ。

カヲルと鈴音がレジの横のソファに座り、コーヒーを飲みながら楽しそうな笑い声に彩られた話し声が聞こえる。

それが階段を下りながら浩史が予期した自然な朝の幕明けだったが・・・。


 

笑い声どころか、このふたりは向き合ってさえいない。

カヲルは熱帯魚のカタログを見ながらコーヒーを啜り、鈴音は新聞を開いているが、

上下逆さま・・・心が紙面にないのは明らかだ。


ここは触らぬ神に何とやらで、回れ右をしようと試みたが失敗に終わった。


カヲル:「何処へ行くの?」

 

鈴音:「おはよう、は無し?」


この2人、何故急に集中してくるわけ?


「いや、何処へって訳じゃなく・・・おはよう・・ございます」


「ございます」は、鈴音に向き直った時に臨機応変付け足した。


「ねえ聞いてよ浩史、そこのお姉さまが今朝唐突に結婚しなさいって言うのよ!」


「け、結婚!て、僕と君がってこと?」


「当たり前でしょ、他にだれかいるの?」


「あ、いや、そんなことは絶対に・・・」


(いい歳した男が狼狽えることじゃない・・・。)



すると鈴音の声が冷たく響いた。



「いい歳した男が狼狽えることじゃないでしょ」


やっぱり鈴音はテレパスだ!



この特異な能力を持ち、背丈だけしか今のところ勝ち目のない大きな存在に対処できる術が、

はたして僕の中にあるだろうか?

必死に脳内を検索してみたが・・・残念だ・・・。


だからと言ってこのままだと僕の人生、カヲルと鈴音に振り回されて、言い訳ばかり考えてしまう。
かなり確かなそんな予感が・・・ゾゾッ!
 

空回りの連続でさえ続けていればきっと・・・・・あった!!
僕の脳裏に名案が閃いたのとほとんど同時に、カヲルがソファから立ち上がって言った。


「何か言うことは無いの!」



その威勢に負けることなく僕は余裕の微笑みさえ浮かべて言ってやった!


「勿論、ある!・・・」

​​














いつもお読みいただき有難うございます。
こんな間延びした二次小説にお時間を頂戴しまして有難うございます。(^^♪
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どうぞよろしくお願い致します。