
認可保育所における学童保育の実施について~シームレスな子ども政策の提案(その後)
10月の決算委員会で、「既存の子ども政策の枠組みを超えて、シームレスに展開する」文脈で
その1つとして認可保育所などに余裕スペースがある場合に卒園児などの小学生を受け入れ学童保育を展開する事業について
提案をしました。
※その経緯についてはこちら→
もともと児童福祉法で「児童」という言葉の定義としては18歳未満までを指していることや、
子どもの成長や学びの連続性を考えたら、保育所で学童を実施することは理にかなっているとも言えますが、
実際にまだ公的な事業として位置づけはされていない現状です。
今回、10月の決算委員会に続き、11月末の議会でも「子どもの成長にとっての意義」の部分に軸足を置いた
制度設計にすることなどを論点にし質疑をしてきました
→質疑の様子はこちら:
そして、先日、子ども若者施策等特別委員会のほうで、これまでの提案に対し、「だいたいこのような形で進めていく」というような方向性が示されました。
それによると、認可保育所内に定員10名・小学校1年生を対象に実施すると。
設置する場所については、来週から募集が始まる「民設民営の放課後児童クラブの提案型募集」で示している優先地域※1を中心にそこの認可保育所で、このような事業展開ができそうなところで、と。
※1学校内で現行実施している新BOP学童クラブの定員が160人以上のところを「優先度高い」としてそれ以下も2段階にして色分けしたもの
既存の枠組みのない新たな子ども政策でありますが、これまでも「今後の子ども政策の考え方グランドビジョン※2」で地域にある子ども・子育て支援の資源を有効活用していくと掲げていたこともありますし、また、私がこれまでお話を伺ってきた認可保育所などの現場サイドも、前向きにとらえているので(区の事業としてでなく独自の取組としては、似たような形で学童っぽいことを実施している保育所もすでにあります)、世田谷らしい新たな子ども政策として芽を出していくことを期待しています。
※2:グランドビジョン:
タブレット端末を活用しての学習障害(LD)の支援
今回の本会議(11月28⁻30日)一般質問にて、初めて「学習障害(LD)」の課題にふれました。
以前より、学校現場においてタブレットをいかに活用していくか、多様な学びを実現していくかという文脈では政策提案もしてきたところです。
たまたま、先日、学習障害(LD)の中でも、ディスクレイシア※といわれる障がい特性のあるお子さんをお持ちの保護者の方から
いろいろとお話を聞く機会があり、「タブレット端末の活用しての多様な学び」について質疑をすることにしました。
※ディスクレイシア:
LDの子たちの中には、読み書きだけができないだけで、先生の言っていることや授業内容は理解している場合が多くあるそうです。
なので、タブレット内のアプリ機能を用いれば、例えば自ら文字を書くことが難しくとも、自動文字お越し機能が使えたら板書替わりにできるし、読むことが難しくとも「音」では理解できるので、自動読み上げ機能があれば理解できるというように学習支援につながります。
今回、私も娘が区から貸与されているタブレット端末(GIGA端末)を実際いじってみたのですが、
こうした機能のあるアプリがすでに端末には複数入っており、活用するかどうかは先生次第というか、そうした使い方・活用を知っているかどうかで大きく差がでてくることがわかりました。
世田谷区では、3-4年前から区内小中学校に一斉にタブレットを配布しており、ほぼどの学年・ほぼ毎日タブレットを用いて授業をしている現状なので、その中にあるアプリ(機能)をいかに活用できるかで、LDの子たちへの支援も大きく変わってきますし、障害の有無にかかわらず、こうした習熟度の濃淡を埋め、より多様な学びへとつなげられると思います。
今回の一般質問では、こうしたアプリの活用事例について、先生がたへの事例共有と研修の拡充を求める質疑をしましたが、
アプリを用いてLDの子たちへの学習支援につなげる論点以外にも、例えば、文字を書くことができなくてもタイピングができる場合にデータでの宿題提出はどうなのか?とかテストにおいては?といって学校現場における他の論点もまだいろいろとあります。
また、LDの傾向については、早期発見・早期対応も学校についていけなくなることを防ぐことにも繋がるので重要であり
こうした課題含め、また引き続き取り上げていこうと思います。
京王線連続立体化事業に伴う駅周辺の課題と街づくりについて
京王線の連続立体化事業といえば、工事が始まったころ(2018年から着工)は2022年度末の完了(2023年3月末)と言われて始まったのが、昨年になって、「2030年度末の完了予定」となり、8年延伸となっています。
桜上水の駅に駅頭活動で立っていると、駅周辺の敷う白い仮囲い(フェンス)がおなじみな風景になりつつあるのですが、
通行する人に「この工事はいつまで続くの?」とか「この辺は何になるの?」といったことを聞かれることもたまにあります。
桜上水駅周辺については、地区まちづくり協議会という街づくりを進めるための住民主体の団体(任意団体)があり、10年前に地区まちづくり計画案も策定しているのですが(それを受けて区が策定)、
10年も年月が経つと人は入れ替わりますし、京王線工事や駅周辺の街づくりといったトピックスについては、情報がいきわたっていないと感じます。
今週月曜に、法人会桜上水支部でミニ講演をさせていただく機会があり、
区政全般で私が重点的に取り組んでいる課題と、桜上水の課題に触れました。↓その時の写真
出席した人の中に、桜上水駅前で不動産業を営む方がいたので、桜上水地区の不動産事業についても意見交換していたら、
「(コロナ禍が終わり)だいぶ学生が戻ってきた」と。
実際、このミニ講演のこともあって、区の交通政策課からいただいていた京王線の乗降者数の推移をみると、乗降者数全体は八幡山のほうが桜上水よりも多いわけですが、2021年度・2022年度の増加幅でみると、八幡山より増加幅が大きく、コロナ禍終わり、大学などがオンライン授業から通学に戻ったことの影響が見て取れます。
駅周辺の工事中状態があと7年超続くわけですし、コロナ禍終わって、人が集って交流しやすくなったいま、
桜上水駅を利用する大学生・高校生といった若い人も含めて(工事完了後は社会人になり、もしかしたら桜上水に住み続けているかも?)広く街づくりについての意見交換やなにより「今どうなっているのか」の情報共有がなされる場があるといいなと
思います。
区では、各支所で今月、都市整備方針についての取組について意見交換やオープンハウス※を開催予定で、私も25日の北沢支所でのオープンハウスに伺おうと思っています。
※各支所のオープンハウス:
https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/sumai/001/001/d00205423.html
こうしたパネル展示などを起点に人が立ち寄り・情報共有や意見交換がフラットにできるような場の設定について、桜上水の街づくり協議会でもそうしたことが展開できるような区の支援を求めたいと思います(そんなやりとりを来週の本会議では展開する予定です)