佐藤美樹(さとうみき)のサトミキ☆ブログ
世田谷区議会議員(2期目)。
米国公認会計士、地方監査会計技能士。

働くママとして、不妊治療経験者として、
現代社会で多くの女性が直面している
子どもを「産むこと」「育てること」に関する問題を
少しでも解決していけたらと、活動を始めました。

人口減少(少子化)・超高齢化社会の中で、少子化については「変えることができるはず」との思いから区政にチャレンジしています。

【佐藤美樹Webサイト】 http://satomiki.org/
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保育施設における虐待について

昨日、「保育士逮捕」という衝撃的な内容で、様々なメディアで報じられた虐待事案

 

私たち区議会の子ども若者施策等推進特別委員会の委員メンバーには、

「第一報」として区議会に保育課から今月頭に連絡がありました。

その際は「現在区としても調査中」とのことで詳細までは知らされず、

その後17日の特別委員会にて、経緯などの詳細を聞きました。

 

 この件以前、4月末の同委員会にて、昨年度(年間)の保育施設での虐待案件として報告があり、

以前から件数が減っていないことに問題意識をもち、今月の本会議一般質問でもこの点について取り上げたところです。

 

 4年前に区立認可保育所での虐待事案が発覚して以降、区では、保育の質の担保のために

様々手を打ってきていて(子どもの人権チェックシートの策定※、研修、また何かあった場合の通報窓口※※等々)、

それでも件数としては昨年度も11件と。

※世田谷区 人権チェックシート(ガイドラインのところの下部にファイルあり)

 

 

※※虐待や重要事故等の通報について:

 

 

件数の多さもですが、そのうち私立認可保育所など民間の保育施設においてのものとなると、当該保育士が自主退職している場合は、その後区による関与もできませんし(当然ですが)、また履歴書上も何も記載を求められません。

言ってみれば「自主退職したら、その後は追えない」状況について、本会議の一般質問では取り上げ、

園長会での情報共有をより密にする(履歴の見える化に近づける)、面接時の質問方法を工夫する(工夫の内容もまた共有する)ことを求めました。

 

国では「保育士特定登録取消者管理システム※」を今年度から始めており児童への不適切な行為(わいせつなど)で保育士登録を取り消されたものについてはDB化され、管理されるようになってきています。私の一般質問への答弁でも、「こうしたシステムを活用しながら子どもが安心して通える園を目指す」というような内容でした。

※保育士特定登録取消者管理システム:

 

 

ただ、こちらの管理システムは性暴力を対象としているので、

虐待のうち性的虐待のものは含まれるかもしれませんが、今回の逮捕事件のような内容(身体的虐待)は含まれていないので

その辺も区が何等か独自のものを構築できないのか?と考えます(個人情報保護の関係、あるいは労働基準法の関連もありなかなか難しいのかもしれませんが)

 

 これまでも虐待をなくすために取り組んできたことーー子どもの人権への感度を高める・現場での気づきの感度・気づいたことを言いやすくする職場風土・主任や施設長のマネジメント力強化等々では、たちゆかない・防げないところに来ていると思います。

ハードルはあるかもしれませんが、虐待の履歴(保育士側の)を何等か把握できる仕組みなり、これまでより一歩踏み込んだ対策が必要になってきていると考えます。

 

 

 

教育長任命の同意案件について

昨日17日の区議会臨時会、最終日の本会議にて、

教育長任命に対する同意案件が上程され、本会議にて採決をとりました。

※区議会での議論の様子(24分あたりに私が登壇しています):

 

 

これは、いままでの教育長(渡部理枝)さんの退任(ご自身から辞意を表明)

をうけて、任命権者である区長が新しい人を定め、議会の同意を諮ったものです。

後任の方は、3月末まで教育政策・生涯学習部長だった知久部長と(その前は障害福祉系や保育の管理職もされています)

 

区議会議員には先月、4月15日にこの退任と後任人事について第一報が入るものの、

閉会中で常任委員会などもないため、第一報後この件について議会で話題にする場もないまま

今月13日からの臨時会に入っていました

 

急に提示された人事であり、もう少し前(辞任の申し出があって受理したくらい)のタイミングで知らせないのは議会軽視でもあるのでは?といった指摘や、後任の方に対し「教育のスペシャリストなのか?」「世田谷区の教育の未来へのビジョンはあるのか?」といった疑問の声が、採決前の本会議で多くでました

 

私のほうは、折しも、先週5月8日―10日で開催された教育総合展(edix)※に伺い、

文科省から渋谷区の教育長へと4月に就任された伊藤さんのセミナーや渋谷区×Microsoft社の教育DX関連ワークショップなど拝見したこともあり、庁内管理職で手を打つのでなく、外部からの人材を検討してほしかったと思います。

※教育総合展(edix)2024 :

 

 

また後任の人事案件の賛否以前に、渡部前教育長のこの5年間に進めてこられた内容ーー探究的学び、教育DX、子どもの意見表明の場の拡充、大学連携、キャリア教育、教員向け教育研究等々ーーを振り返るとその穴があまりに大きく感じてしまいます。

 

今回教育長人事については、外部人材の登用はなされませんでしたが、以前いらした「教育監」のポジションを復活させ、教育を専門分野とする方に来ていただくことはこれからまだ検討できると思いますし、教育の転換期を乗り越えていくためにも、単なる「穴埋め」でなくよりよい「世田谷の教育」のための策をあきらめずに様々提案していきたいと思います。

 

 

 

 

区内保育施設における虐待(不適切な保育)について

先月末の子ども若者施策等特別委員会にて、昨年度の区内保育施設での虐待・不適切な保育の

報告がありました。

 

件数としては、虐待が7件(私立認可保育園)、不適切な保育園が11件(私立認可10件、認可外1件)

とのこと。

内容的にも件数の多さとしても、残念ながら、この数年と「変わっていない」という印象をうけます。

ただ、今回、改めて気になったのが、虐待案件についての「経緯及び区、保育施設の対応」の欄にあった

「当該職員(保育士)は自主退職した」という記載。

 

虐待のあった保育施設には、区として、法人やその現場の施設長など管理職への指導やフォローをしているとのことですが、

退職された保育士についてはどうなんだろう?という点。

その後どこかまた別の法人の運営する保育施設に再就職することは可能では?と懸念されます

 

区では、4年前に区立認可保育園でおきた虐待をきっかけに、

これまでの保育の質ガイドライン※をアップデートし、人権チェックリストなどを作成、子どもの権利を守る保育のために

研修なども充実させてきていますが、それでもある一定程度の虐待・不適切保育がおこってしまう中で、

もう少し踏み込んだというかさらなる区の施策も必要になのでは?と考えます。

 

※世田谷区保育の質ガイドライン:

https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kodomo/003/009/d00138520_d/fil/2.pdf

※なるほど!世田谷の保育:

https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kodomo/003/009/d00152282_d/fil/1.pdf

 

自主退職後、法人としてはその保育士をフォローする義務はなくなるわけですが、

区として研修・指導などのフォローができるような仕組みとか、また、虐待についての前歴が確認できるような仕組み。

これまで、区として虐待を起こさない・再発を防ぐために行ってきた様々な取り組み以上のものが必要になってきているように思います。

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