鶏や烏骨鶏と言うと庭で放し飼いにしているイメージがありますが、近年の住宅事情からマンションやアパートでニワトリを飼育される方が増えています。
室内飼いと言っても常に放し飼いではなく、遊ばせる時以外はケージに入れておく人が大半でしょう。
ニワトリは頭も良く芸ができる子もいますし、人に良くなつきます。寿命も長く10年以上生きることも珍しくありません。
ニワトリを室内で飼育したいと思う人の中には、「いきなり黄金伝説」で濱口優がニワトリの「シャクレ」と同じ部屋で生活していたのを見て覚えている人もいるのではないでしょうか。
ニワトリを室内飼いする場合の注意点
どんな生き物でも室内で飼育する場合には注意が必要ですが、ニワトリや烏骨鶏は鳥と言う性質上、犬猫とは室内で飼育する場合の注意点が異なります。
●鳥アレルギーに注意
家族に鳥アレルギーの人が居たら大変。
心配ならアレルギー検査をしておくと安心です。
●ニワトリはトイレは覚えません
ニワトリはトイレを覚えません。ほとんどの鳥類は決まった場所にトイレをする習慣が無いためです。
ケージの中ならフンはスノコの下に落ちますが、部屋で遊ばせるときは注意しましょう。
特に夏場は水をよく飲みフンが水っぽくなりますから、カーペットやソファ、ベッドなど布製品の上に上がらないように、犬用のサークルなど利用したいですね。
●多少埃が出ます
ニワトリ餌を突いて食べたり羽繕いをすると細かいカスや埃が発生するので、ケージの周りはこまめに拭き掃除する必要があるでしょう。
PCや家電製品の近くにケージを置かないようにしたり、ケージカバーを取り付けて対策しましょう。
●オスのニワトリは鳴きます
オスのニワトリは朝になると非常に大きな声で鳴くため、室内はおろか住宅地での飼育は近所迷惑になります。
また、雄鶏は大きく育ち気が荒い個体もいるので、室内飼育では必ずメスのニワトリを入手しましょう。
メスのニワトリも多少は「キューキュー」と言いますが、小型犬の鳴き声と比べたら可愛いものです。
夜はぐっすり寝てくれるため静かです。
●臭いは控えめ
ニワトリ自体は全然臭くなく、筆者のアローカナは餌の穀物っぽい良い匂いがします。普通に抱っこして寝れるし、筆者の感覚では犬の方がはるかに臭いと思います。
犬猫同様に個体差もあるので一概には言えませんが、鳥は汗をかかないので、ニワトリ自体が凄く臭くなるようなことはまず無いでしょう。
臭いのはニワトリのフンで、時々する盲腸便と呼ばれるドロッとしたチョコみたいなフンが特に臭いです。
基本的には1日1回か盲腸便をしたらケージを掃除すれば、それほど臭わないはずですよ。
●ニワトリは暑いの苦手です
ニワトリは庭に居るくらいだから暑いのが平気と思われがちですが、実はニワトリは暑いのが苦手で部屋の中でも人が少し暑いと思う温度で直ぐにハーハーしちゃいます。
暑いと見ていて辛そうですし卵を産まくなることもあります。真夏はエアコンを使い室温が28℃以上にならないようにしてあげたいですね。
逆に寒さには強いく、関東以南なら野外のニワトリ小屋でもヘッチャラです。成鳥の室内飼いなら冬でも保温は不用と言っても差し支えありません。
ひよこ〜若鳥までは季節に関わらず保温してあげましょう。ひよこは寒がりですが、冬人違い夏場は熱くなりすぎないように注意します。
ケージ内にあったかい場所と涼しい場所を作れば勝手に丁度良い場所に移動できますよ。
ニワトリ飼育のメリット・デメリット
【ニワトリ飼育のメリット】
●産みたて卵が食べられる
ニワトリ飼育最大のメリット⁇。
室内飼いするわけですから、基本的にはペットとして飼育する感じになりますが、メスのニワトリなら産みたて卵を食べることも可能!。
だだし、2〜3年で産卵数は減っていき最終的にはほぼ産まなくなります。あと、必ず朝には産むとは限りません。
栄養分を多く含む烏骨鶏や青い卵を産むアローカナなんかは助かります。
●凄く懐いてビックリ!
養鶏場のニワトリからは想像できないでしょうけど、ニワトリは非常によく人に慣れる生き物です。
特に小さいうちは移動するたびに飼い主の後ろをテクテク付いてきて、お庭に出ると洗濯物を干す間も足元で砂を掘ったりして遊んでます。
野生のスズメやハトみたいな鳥をイメージしていると、ニワトリの犬みたいな行動に驚くでしょうね。
教えると膝や肩に飛び乗ったりと簡単な芸もできますよ。
それにニワトリと烏骨鶏は良い環境で飼育すると10年程度は生きますし、長い付き合いが出来るペットと言えますね。
【ニワトリ飼育のデメリット】
●ケージや周りの掃除は必要
●メスも少しは鳴く
●突かれるかも
鳥にとって嘴は手の代わりであり、気になった物はとにかく突いて調べます。
我が家のニワトリは人を突くことはしませんが、服は良く突いてきます。
手や物を突かれたら軽く追い払って突いてはダメと教えるようにしましょう。個体差はあるものの、少しは改善されるはずです。
あと、ニワトリは黒いものに興味を持つらしく、ゆかに寝ていたり顔をニワトリの頭の高さにしていると目を突かれる可能性があります。
この場合もダメと教えれば解ってやめる個体も多いのでちゃんと教えましょう。
無理な場合は人が手袋や安全ゴーグルを付けるなどして気をつけるしかありません。
経験上、ニワトリが慣れていれば突かれることは無いですよ。
ニワトリの室内飼育に必要な設備
ニワトリの飼育設備も人によって色々なパターンがあるでしょうが、筆者的にはウサギ用などやや大き目の小動物用のペットケージを利用するのがおすすめです。
ペットケージはスノコ付きで下の部分が引き出せるタイプならお掃除も楽ちんでなおグッド。
スノコ部分はフンが落ちやすいように100円均一で売っているワイヤネットに改造します。
・ワイヤーネット(100円均一)
・水飲み
・餌入れ
・餌
・ペットシーツ/床材
ワイヤーネットを丁度良い大きさに切るために、同じく100円で売っているペンチなどが必要。
細い金属が簡単に切れる金属用のカッターがあれば楽ちんです。ダイソーなら300円で売ってますね。
ペットケージ・飼育容器
【成鳥の場合】
ニワトリの成鳥ならペットケージは管理がしやすく、水入れ、餌入れを固定出来るので1番おすすめです。
ウサギ用、小型犬用の、大目のペットケージを使用します。
最低でも70×45×45cmくらいのスペースは確保してあげましょう。
選ぶポイントとして、底部がスノコで、引き出し式になっている製品が、メンテナンス面ではベストですね。
スノコの下にはペットシーツや藁、籾殻を入れて水分を吸収させるようにします。
動物のトイレ砂系はニワトリが食べないように配慮が必要なのでおすすめしません。
【ひよこ〜若鳥の場合】
ひよこは保温が重要なので、水槽、衣装ケースなど、横から風が入らない容器がおすすめ。
フンも小さく少ないのでペットシーツや籾殻を敷いてあげれば大丈夫。
籾殻だけを直接床に敷くと足がツルツル滑るので、新聞紙くらいは1番下にひいておきましょう。
スノコだけは改造して使います。
餌入れ・水入れ
ニワトリが乗ったり倒さない餌入れ・水入れを用意しましょう。
成鳥ならペットボトルの上半分を切った物に、穴を2箇所開け、針金でケージに固定するのおすすめ。
水入れも同様で構いませんし、犬猫用のペットボトルを給水タンクにできる水入れもおすすめです。
ニワトリの野外飼育で見かける陶器の水入れはスペースを取りすぎてケージ内での使用には向きません。
ニワトリのお世話
ニワトリの飼育自体は非常に簡単で、餌と水の補充や掃除が日常の管理となります。
●ニワトリ日光浴は必須です
毎日が無理でも2〜3日に1度くらいは2〜3時間くらい日光浴をさせましょう。
綺麗な砂のある場所で砂浴びさせるのも良いですね。海から砂を持ってきてトロ箱に敷いておくと喜んで砂浴びします。
日光浴をさせる時は必ず体全体が隠れられる日陰を作り、水とエサも設置して下さい。
庭に放すなら園芸ネットと支柱で囲いを作り脱走と猫対策を行います。
当然ですが長い時間目を離さないように注意しましょう。
ニワトリ・烏骨鶏の入手方法
注文すれば取り寄せてくれるかもしれませんが、ペットとして飼育するなら気に入った個体を選びたいものです。
個人的には好きな品種の有精卵を孵卵器で孵化させるのがおすすめ。自分で孵化させると非常に良くなつきますし、より愛着も湧きますからね。
自分でニワトリの卵を孵化させたい人は下記の記事をご覧ください。
にほんブログ村