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はじめての発表会を終えた私は・・・
多くの人がそうであるように、すっかりやる気に満ち溢れていました。
いやぁ、楽しかったぞ、と。
次は頑張ってもうちょっと上手に踊れるように頑張ろう、と。
いつかあんな役が踊れるようになったらいいなとか、目標や欲も出てきました。
そして、発表会に出てみて、私にとって一番大きかったのは・・・
“そうか、これがバレエなんだ”と気がついたことです。
私はそれまで、スタジオに行って踊っているレッスンが“バレエ”だと思っていたんですね。
でも、そうじゃないんだ、この照明があって、音響があって、衣装があって、装置があって、舞台に立ってお客様に観て頂きながら踊ることを“バレエを踊る”というのであって、
普段、スタジオでしていることは“バレエを踊るための練習”なんだなと。
その一番大きな違いは、スタジオで行う“バレエを踊るための練習”は(自分のため)に行うこと。
舞台に上がって踊る“バレエ”は(お客様のため)に行うこと。
この差は大きいな、と。
主観性ではなく客観性が大切なんだなと。
だから教室では普段から、白タイツをはきなさい、レッスン中に髪をさわらないようにしなさい、振りを間違えても顔に出してはいけません、舞台に上がるとお客様の目の前に足先が来るのだから、普段からシューズの紐やリボンはキチンと収めていなさい、などと、“他人からどう見えるか”を気をつけるように教えてもらっていたんだなと。
自分のために踊るのではなく、人のために踊るもの、それがバレエなんだなと気がつきました。
(実際に、バレエの歴史上でも王様のためにバレエが踊られていたなどということを知るのは、もっとずっと後ですが。)
それから、クラッシックの音楽について。
バレエを習うまで、クラッシック音楽の私のイメージは“小学校の給食の時間に突然流れてくる音楽”もしくは“ピアノで練習する音楽”。
堅苦しくて、小難しそうで、あまり好きじゃないもの。
それが、このクラッシック音楽にあわせて、いざバレエを踊ってみると・・・
なんて、気持ちをのせやすい音楽なんでしょう!
ああそうか、作曲家の気持ちが込められているのが、クラッシック音楽なんだ。
だから、気持ちを込めて踊りやすいんだなと。
音楽の中に入るってこういうことなんだ、とそこで初めて気が付きました。
私はこの頃から、それまで興味のなかったクラッシック音楽に興味を持つようになりました。
以前から興味のあった、小澤征爾さんの自伝を読んだり、久しぶりにピアノを弾いてみたり、クラッシックのCDを買うようになったり、クラッシックのコンサートを聴きに行ったりするようになっていました。
そして、現代に残っているクラッシック音楽ってやはりすごい曲なんだな、と。
だって今の音楽で100年たって残っている曲ってあるかしら?なんて考えてみたり・・・。
私が好きな指揮者はこの人とこの人で、楽器の中で私が好きなのは、ピアノとヴァイオリン。
そんなことを知ったり、あれこれ考えたりするのが新鮮で楽しかったのです。
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