私がバレエと出会ったのは27歳の時。
初めてのレッスンに向かった日は朝から雪が降っていました。
スタジオへと向かうエレベーターでボタンを押す手が緊張でブルブルと震えていました。
教室に入ると、雪で来られないのではと心配した先生達が私の顔を見て、ホッとした表情をされました。
私は用意してもらったレオタードとタイツを着てそのままクラスに飛び込みました。
その時はまさか自分が将来バレエの先生になるとは夢にも思っていませんでした。
ある1つの挫折に打ちのめされ、這いつくばり、それでもどうにかして前に進みたい、自分を表現したいと、ジタバタしている自分がいました。
◇
ここで、私の生い立ちを少しお話ししておきます。
私はサラリーマンで転勤族の父と専業主婦の母のもとに千葉県で生まれ、父の仕事の都合で3歳で兵庫県、13歳で再び千葉県、18歳の短大入学と同時に東京都へ引越しました。
その後、短大を卒業して就職した会社が『職場へは実家から通うことが望ましい』という古風な考えだった事から、当時、両親が故郷である岡山に老後に住むために建てた家に引越して来ました。
東京に仲の良い友人達を残して初めて暮らす岡山には知り合いもおらず、インターネットもなかった当時、慣れない社会人生活ともあいまって、随分寂しかったのを憶えています。
次回の記事はこちら↓↓↓