-18-/DEXCORE
1. 18
2. Red eye (Album ver.)
3. EARTHWORM
4. Who's fault?
5. SE ~Self-Hatred~
6. Self-Hatred
7. One day
8. Living hell
9. 20
10. Self-Hatred(Instrumental)
DVDが付属するEXTRA盤と、CDのみの通常盤の2種類でリリースされたDEXCOREの1stミニアルバム。
先行して配信されていたデジタルシングル3曲を収録。
ボーナストラックとして、「Self-Hatred」のInstrumentalヴァージョンを収録した全10トラック。
SE2曲やインストナンバーを含むとはいえ、ミニアルバムとしてはボリューム満点と言える内容でしょう。
凶悪なラウドサウンドをぶちまける「Red eye」、HIP-HOPを取り込んで攻撃力を更に高めた「EARTHWORM」と、序盤からインパクト抜群のシングル曲を畳み掛けて、まずは媚びない衝動性を見せつける彼ら。
感情の高ぶりを、すべて破壊性すら感じさせる演奏の激しさにぶち込んでいる印象ですね。
その硬派っぷりに痺れること請け合い。
邪念なきメタルコアで、存在意義の構築を先鋭化させていきます。
そのうえで、イントロ的なSEを加えた「Self-Hatred」から、アルバムの流れを変えていく構成が上手い。
メロディアスなパートも用意されている「Self-Hatred」で、彼ら流のポップセンスを提示すると、続く「One day」でも、ハードなサウンドと同列で、爽快さすら与える懐の広さを見せていきます。
「Living hell」ではダンサブルなイントロに驚かされるし、サビでの突き抜け方は、あまりにキャッチー。
実質的にラストとなる「20」についても、クリーントーンでのヴォーカリゼーションが流れるように展開されるメロディアスチューンで、隙のない重低音をはじめとしたメタリックな音像はそのままに、DEXCOREは歌心のあるバンドである、というイメージも植え付けているのですよ。
フルアルバムでは、二面性を適度に散らしてバランスを取っていたのに対して、本作では極端化。
前半で凶悪性を、後半でメロディセンスを。
ほどほどのサイズ感で、その両方を受け入れさせる手段としては、しっかり機能していたのでは。
現体制では初のCDであり、初のアルバム作品。
簡潔に彼らの真髄に触れることができる、入門書としてもぴったりな1枚です。
<過去のDEXCOREに関するレビュー>