Self-Hatred/DEXCORE
1. Self-Hatred
新体制での第二弾となるDEXCOREのデジタルシングル。
届けられた「Self-Hatred」は、凶悪なサウンドで塗りつぶした前作「Red eye」を踏襲。
そのうえで、シアトリカルな要素を強調してきた印象ですかね。
新しいDEXCOREの音楽を、もう一歩先に進めるような楽曲に仕上がっていました。
ゴリゴリと響く重低音と、エクストリームなシャウトの応酬でスタート。
そのまま、硬派に突き進むのかと思いきや、伸びやかなハイトーンヴォイスを聴かせるメロディアスなサビや、壮大に開けていく終盤の展開など、静と動の切り替えによってドラマティックさを演出。
1曲の中で、様々な感情が入り乱れる作風となっています。
それを可能にしているのが、Vo.架神-kagami-さんの歌唱力。
デスヴォイスには迫力があり、クリーントーンも艶やか。
どちらも高いレベルでこなせるというのが、シーンの中での大きな武器と言えるでしょう。
本格派のメタルコアバンドが多く登場してきた中、その中核を担う存在になりつつある彼ら。
前作「Red eye」と、この「Self-Hatred」によって、今の彼らが奏でる強靭なアグレッションは認識できるはず。
新メンバーであるBa.会-kai-さんの色がより出てくるようになれば、更なる化学反応も期待できるところで、音楽性も踏まえれば、国内に留まらず、海外にもネットワークを構築できるほどの活躍を見せてほしいものです。
<過去のDEXCOREに関するレビュー>