9/22(祝)、さくらテラス五反田(http://r.gnavi.co.jp/3enw7abs0000/map/)で「大人も子供も楽しめる朗読&音楽コンサート」をやります。昨年7月に目黒の美術館でデビューした朗読ユニット「5Thanks(サンクサンクス)」の3回目となる公演です。内容は「星の王子様」や「クレヨンからのおねがい」の朗読劇、藤枝利教さんの詩の朗読、そして歌と演奏でお楽しみ戴こうという企画です。

イベント前日(9/21)の毎日新聞朝刊地方面(東京版)に下記の告知記事が掲載されました。
●展示会・朗読ライブ 脳性まひの詩人・藤枝さん あす品川区で
http://mainichi.jp/articles/20160921/ddl/k13/040/114000c
また当日の様子が地元のWeb新聞「大崎いっとこ新聞」に【イベントレポート】として下記のように掲載されました。
●詩集「春雪トンネル」展示会と朗読&音楽ライブ/さくらてらす
http://osaki-times.net/20160922_report/

「5Thanks(サンクサンクス)」では、プロのナレーターやベテラン朗読家、声楽家など錚々たるメンバーに混じって朗読の修行をさせてもらっております。朗読劇では、「星の王子様」の「ぼく」役、人気絵本「クレヨンからのおねがい」の「はいいろ」「きいろ」「うすだいだいいろ」役を担当しています。

上演時間は、12時~、13時~、14時~の3回公演です。ご都合よいお時間にランチやお茶がてら1セットだけでも、または2種類のセット、あるいは3セット全部聴いて戴いても結構です。
料金は飲食のご注文分のみでチャージは無料です。
貸切ではないのでお店のお客様も来られるため混み具合は我々にも分かりませんので、もし来て戴ける場合は事前にお店に電話してお席を確保されることをお勧めします。

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●12:00~12:35 <大切なものは、目に見えない!>

・オープニング:「星に願いを」(横山一恵・演奏)
・朗読劇:「星の王子様」(サンテグジュペリ・作)から
・詩の朗読:藤枝利教・作「春雪トンネル」から7編
・歌:「見上げてごらん夜の星を」(Saigottimo)

●13:00~13:35 <みんなちがって、みんないい!>

・オープニング:「世界に一つだけの花」(横山一恵・演奏)
・朗読劇:絵本「くれよんからのおねがい」

( ドリューデイウォルト/オリヴァージェファーズ・作、木坂 涼・訳)
・詩の朗読:藤枝利教・作「春雪トンネル」から7編

・歌:「明日があるさ」(Saigottimo)

●14:00~14:35   <大切なものは、目に見えない!>

・オープニング:「星に願いを」(横山一恵・演奏)
・朗読劇:「星の王子様」(サンテグジュペリ・作)から
・詩の朗読:藤枝利教・作「春雪トンネル」から8編

・歌:「千の風になって」(Saigottimo)

 

Saigottimo

2016年3月26日(土)、茨城県つくば市の「カフェベルガ」で詩の朗読会に出演した。

朗読するのは昨年7月に美術館での朗読コンサートに出演したメンバー5人で、今回は「5Thanks(サンク・サンクス)」というグループ名を付けての初出演となった。

私以外の4人は朗読団体や芸能事務所に所属しているプロやセミプロだが、素人の私にとって朗読公演は昨年7月以来2度目であり、「詩」の朗読会は今回が実質的なデビューである。

藤枝さんは脳性マヒのために、しゃべることができず、手足の自由もきかないというハンディがあるのだが、それらのハンディをものともせず、特殊なヘッドギアを使ってパソコンを駆使して詩を著し、これまでにも詩集を出版されている。

2冊目の詩集で最新刊の「春雪トンネル」を読ませてもらったが、どの詩も明快で実に力強い。

私は文学の心得が無く、詩のセンスなど全く持ち合わせていないのだが、そんな私の心にも藤枝さんの詩はストレートに響くのだ。

今回は1時間の公演で25編の詩を5人で朗読させてもらうことになった。

お話を頂戴してから3/21の最終練習までに休日や平日の夜など4、5回の打合せや練習を重ねた。

それぞれの詩には横山さんのインスピレーションによる素敵な音楽がバックに流れるが、最初は「全部の詩に音楽を付けるのはタイヘンなので半分くらいは音なしで」と前尾さんも考えていたが、練習を重ねるたびに横山さんのイマジネーションがムクムクと湧き上がり、最終的には音なしでの朗読は1編だけで、あとは全て横山さんのオリジナルの曲やら効果音などが入った。彼女の創造力には驚くばかりである。

横山さんはシンセサイザーの機能をフルに動員して、ある詩はピアノ、ある詩はハープ、パイプオルガン、ギターなど、様々な音色でオリジナルの音楽を付けてしまうのだから、ビックリポンである(そうそう、横山さんが朗読する詩の一つには前尾さんがオカリナでオブリガードを付けたが、これも素敵な仕上がり)。

そしてさらに、藤枝さんのご希望にお応えし、今回、横山さんは2編の詩(「海」「三日月オムレツ」)にメロディーを付けた。つまり詩としてのみならず詞となり「作詞:藤枝利教、作曲:横山一恵」となったのである。2曲とも雰囲気が全く異なるが、どちらも素敵な曲で、特に「海」は横山さんの声楽家としての素晴らしい歌声で朗々と聴かせるのでオーディエンスも大納得である!さすが二期会だけあってモノホン、私のような“なんちゃってヴォーカリスト”とは格が違う。

一方、「三日月オムレツ」の方は楽しい曲調なので歌詞をプリントして会場のみなさんにも一緒に歌って戴いた。

また昨年7月の公演では演奏者に徹していた横山さんも今回は幾つかの詩を朗読したが、さすが朗読の研鑽を積まれているだけあって詩の雰囲気に合った読み方には朗読家としての力量が表れる。

全体のMCを務める前尾さんの語り口はいつものように落ち着いていて安定感、安心感があり素晴らしい。

そして今回、我々は面白いチャレンジもした。「透明人間」という詩を幼い子供やロボットが読んだらどうなるか、というアバンギャルドな試みである。幼い子供を演じるのは久木崎なお江さん、アニメの声優のように普通の声とは全く違う声色で演じ切るから凄い。本業はセラピストながらさすがベテラン朗読家である。

そしてロボット役は大幡かおりさん。練習の際には「もっと壊れた方がイイよ」などと散々みんなにイジられながら殆どイジメに近いムリなキャラ設定での朗読をやってのけた。というのも、実は彼女はメジャーなCMにも出演しているプロのナレーター/声優なのだ。やはり歌も朗読も同じで、基本的な実力があっての応用力なのだろう。

それぞれに春めいた衣装をドレスコードに「5Thanks」としての初の朗読公演だったが、終演後に藤枝さんを囲んで談笑をしていたら、読売新聞水戸支局の記者さんが来場されて藤枝さんと我々にインタビューし、写真を撮っていて、これが4/6の同紙朝刊の地方面に掲載された。


●障害者の詩集 各地で朗読 東海村の藤枝さん 教諭ら活動支援

2016/04/05 東京読売新聞 朝刊 29ページ(地方面:茨城)

この新聞の写真には、別の仕事の関係で終演後に即帰京した大幡かおりさんが写っていないのが残念だ。でも、彼女はイベントの前週に地元ラジオ(茨城放送)の生番組で藤枝さんと前尾さんと一緒に生出演して詩を朗読し、その模様は地元のインターネットTV(いばキラTV)でも配信されている。
 
ということで、我々「5Thanks(サンクサンクス)」は、生意気にもラジオ、テレビ、新聞とメジャーメディアを制覇した!というのはかなり大袈裟だが、それもこれも前尾さんのプロモーション力のお蔭である。彼女は朗読家としての実力もさることながら、イベント企画力や広報プロモーション力も凄いということを思い知らされた。今後もこの朗読集団「5Thanks」の一員として活動を続けたいと思う。


Saigottimo

2016年3月12日(土)、福島県いわき市にある広野町仮設住宅で「東日本大震災復興プチ祭り」に参加した。

私はこの仮設住宅には震災の翌年2012年8月に童謡ユニット「Nostal♪sic」として音楽ボランティアで訪問し、2013年6月にはマッサージボランティアのクルマ&運転提供者として訪問しており、今回が3回目となる。
震災から満5年が経ったが、いまも仮設住宅で暮らしている方々の多くは高齢者である。

今回のイベントを企画・主催したのはマッサージボランティア団体「手当ての輪」代表の斉藤京子さん。
彼女は震災直後に埼玉県三郷市に設けられた避難所に駆けつけ、以来、被災者がこの仮設住宅に移ってからも毎月、セラピストを集めてマッサージボランティアを継続しているカリスマセラピストである。

●アロマセラピスト斉藤京子さんのブログ
http://ameblo.jp/inochinomori/entry-12138633290.html?frm_id=v.jpameblo&device_id=d743e9e3288942fbaca74da605770ccb

今回も多くのセラピストや彼女自ら率いるフラチーム、埼玉のキッズダンスチーム、クラウン(ピエロ)ボランティア、屋台(けんちん汁、フランクフルトソーセージ、綿菓子、焼きそば)運営のボランティア達が斉藤さんのパワーとオーラに引き寄せられて集結した。
私もその一人であり、今回はキーボード&ヴォーカルのJoejiiと2人で屋外音響を担当する。

10時半から集会場の室内ではアロママッサージやピエロのパフォーマンス、キッズの歌などが繰り広げられている間、我々は屋外の広場に携帯用アンプ/スピーカーを設置した。

まずは近くのコンビニで買ってきた地元紙「福島民報」のラジオ欄から地元のAMラジオ局を探して手持ちのラジオをチューニングしてアンプにつなぐと「~○○中学校の△△さんが」などと地元色の濃い番組が流れて、さながら昭和の商店街の街角に居るような空気が流れ出す。

次にi-PODをアンプにつないでボサノヴァのBGMなどを流した後、キーボードとマイクをつないで演奏を始める。

手始めにJoejiiのキーボード演奏だけで「ダニーボーイ」を1コーラス弾き、2コーラス目から私がマイクでヴォーカルを重ねて音量を調整、次にサッチモのナンバーから「この素晴らしき世界」そして坂本九の「上を向いて歩こう」を歌い始めるとキッズ達が「あ、その曲、知ってる」と集まってきた。その後「君といつまでも」「亜麻色の髪の乙女~想い出の渚」「風」「千の風になって」と歌い、続いてJoejiiが弾き語りでオフコースナンバーや槙原ソングなど次々とJ-POPを歌っていると、お昼近くになったこともあり屋台の客もだんだん増えてきて、陽も射してきた。


12時過ぎからはフラダンス、キッズダンス、ウクレレ・デュオなども飛び出して仮設スタンド(長机&パイプ椅子)の観客も拍手喝采で大いに盛り上がる。
特に子供というのは“エネルギーの塊”だけあって、お年寄りにとっては何よりの癒しと元気を与えてくれる存在だということがよく分かる。

●キッズダンス講師☆TAEせんせいのブログ
http://ameblo.jp/tata-art-company/entry-12138656689.html

我々2人も全品50円の屋台をハシゴしてお腹を満たしながらダンスを観たりマイクを移動してはセットし直したりと結構忙しい。

ハイライトは復興ソング「花は咲く」、フラチームやキッズ達が踊って参加者全員で一緒に歌った。

14時半になると屋台も撤収モードに入り、綿菓子機やガスボンベなどが徐々に片づけられていく。
ダンスチームやセラピスト達も次々と着替えてはクルマに乗り込み、1台また1台とクルマに乗って去っていく。
盛り上がったお祭りの後片付けの時間というのは、どこか淋しく、切ないものである。
だから我々はその間もずっと、屋外スペースに絶えず音楽を流し続けることにした。
最後のクルマを見送る際、Joejiiは「蛍の光」を弾き始めると笑いながらこう言った。「俺たち、(船が沈没するまで演奏し続けた)タイタニック号の楽師みたいだね」

全ての参加者を見送って演奏を終了し、僕らがキーボードや音響機器の撤収作業に入ったとき、傾く陽の中で屋外のベンチに座っていた一人の年配男性が近寄ってきた。
左手には小さなぐい呑みを持ち、右手で我々のクルマを指さしながら、
「あれ、品川ナンバーだけど、どこから来たの?」
「私は渋谷で、彼は、世田谷です」
「そっか。俺は昔、大井町(品川区)に住んでたんだ」
「そうですか。で、福島がご実家なんですか?」
「いやカミさんがこっちの出身でさ。追っかけて来たんだけど、心筋梗塞で亡くなっちまってな」
「あ、そうなんですか」
「一緒に少しやらないかい?」と持っていたぐい呑みをちょこっと傾け、誘ってくれる。
「…クルマですし、スミマセン。お気持ちだけ頂戴します」
「そっかぁ、うんうん」優しい目が少し淋しそうに微笑んだ。
「品川」というナンバープレートの文字を見て、ふと故郷のことを思い出したのかも知れない。
詳しい事情は分からないが、奥様は被災後に仮設住宅で亡くなられたのだろうか。
70代後半と思しきこの男性にとって、連れ合いに先立たれて故郷でもない土地で仮設住宅に独りで暮らす心境とはどんなものなのだろう。
そんなことを考えながらラゲッジルームに荷物を積み込んだレガシイを発進させた僕らは窓を開け「また来まーす」と、広場に出ていた人達に手を振り、肌寒いながらも陽差しに恵まれた好天に感謝して常磐道を一路帰途についた。


Saigottimo

私に絵本カフェを紹介してくださった朗読家の前尾津也子さんのおはからいで、このたび朗読コンサートに出演することになりました。宮沢賢治や与謝野晶子の童話作品の朗読劇に初挑戦します。

「大人も子供も楽しめる美術館朗読コンサート」
http://www.ito-art.com/information/detail.php?id=68

●日時 7月25日(土)15:00~16:30
14:00 開場(受付開始)
14:00~15:00 美術館内鑑賞(館内貸し切り)
15:00 開演

●場所 伊東昭義美術館
〒153-0063 東京都目黒区目黒3丁目11番3号
http://www.ito-art.com
●チケット(美術館入館料含む、1ドリンクチケット付き)
大人              1000円
学生・シルバー(65歳以上) 500円
子供(6歳以下)         無 料
(*全席自由席)

私は与謝野晶子の「きんぎょのおつかい」では駅夫さんと車掌さんの二役、「にじいろのさかな」ではヒトデ役、宮沢賢治の「やまなし」ではお父さんカニの役を担当します。

朗読劇は楽譜がある歌と違って音階(メロディ)が決まっていないので、自分で声の高さやイントネーション、スピード、抑揚や強弱などを考えながら試行錯誤して取り組んでいます。


私以外のキャストは、朗読、ナレーション、声優などのお仕事をしているベテラン揃い。
朗読における新人の私はとてもドキドキ緊張しますが、逆に初めてのことならではのワクワク感もいっぱいあります。
これまで何度か集まって本読みをしましたが、さすが皆さんベテランのド迫力に圧倒されっ放しです。
音楽担当の横山さんは朗読とのコラボのご経験も豊富であり、BGMや擬音、効果音などもなんでもござれというプロフェッショナルぶりに驚かされています。


大人も子供も一緒に参加型で楽しめるように、お客さんと一緒に声をだしたり歌を歌ったりするコーナーも設けています。さてさて、本番はどうなりますことやら…。


あまり大きな会場ではないので、もしお越しいただける場合は事前に私までご連絡戴けるとありがたいです。
現在、キャストの声掛けだけで席数の50人を上回る盛況なので、開演時間の前に会場で席を確保されることをお勧めします。


Saigottimo

2014年10月12日(日)今回も前年に続いて“唄うカリスマ占い師”奥津まるもことエンジェル・マルモさんをゲストに迎え「Nostal♪sic-Clasic」として世田谷・羽根木公園での第49回「雑居まつり」に出演した。
今回はいつものメインステージ公演に加え、「アジア・アフリカのまち」広場での公演オファーも頂戴した。

前年と同じく当日の朝は梅ヶ丘駅前のスタジオで音合わせをした後、12:55の出番に向けて目の前の「梅ヶ丘美登利寿司」本店の「ランチちらし」(お椀とデザート付きで810円!)で腹ごしらえし、いざメインステージへ。

今回は「スタンダードナンバーを中心に」というマルモさんの意向から、前半は「枯葉」「Sentimental Journey(センチメンタル・ジャーニー)」「Tennessee Waltz(テネシー・ワルツ)」の3曲をマルモさんをフィーチャーして、私が部分的にコーラスやオブリガードで参加。
秋の好日とも相まって大人のスタンダードナンバーで会場もイイ感じになってきたところで、4曲目は私のソロでアンディ・ウィリアムスの名唱で知られるヘンリー・マンシーニの名曲「Moon River(ムーン・リバー)」と、Nostal♪sicらしく懐かし光線全開でたたみかける。
そして、ここで前年も好評だったJoejiiのピアノソロを1曲。
今回はなんと、彼自身が作曲したオリジナル曲「Seven’s Theme (セブンス・テーマ)」、しっとりとしたメロディが心に沁みる。
私からすればピアノやギターなど楽器が演奏できるだけでも天才だと思うのだが、こんなに切なくも美しい曲を自分で作曲できてしまうなんて…この本番のステージで初めてこの曲を聴いたゲストのマルモさんも「素敵な曲、やはり創造ができる才能があるってことね。素晴らしいわ」と絶賛、彼の多才さに会場全体が大いに感銘した。恐らく今回のステージで最高の1曲だったのではないかと思う。

そして後半は一転して日本語の歌で。
まずは私が高校の音楽の時間に習って以来ずっと今日まで時折口ずさんでいるほど好きな「街は大きくなりすぎた」という合唱曲。
この曲は「ざわわ、ざわわ…」と森山良子が歌ってヒットした「さとうきび畑」の作者でもある寺島尚彦氏の作品だ。
続いてはNostal♪sicの十八番「故郷」を会場の皆さんと一緒に合唱し、最後はフォークソングの名曲「風」で締めくくった。


そして今回はメインステージだけでは終わらない。
羽根木公園の奥のスペースに展開されている雑貨フリマ的スペース「アジアアフリカのまち」のステージで14時からのストリート・ライブがある。ステージといってもフリマ的な通りの奥のただのスペースで、椅子は数脚あるものの聴衆は通りすがりのお客さん。従って、じっくり聴かせるというより、みんなが知っている耳馴染みのある曲で惹きつけて、あわよくば一緒に歌えれば、というストリート・ライブのような企画である。
メインステージと違ってPA(音響設備)無し、電源無し、マイク無しという条件だがエレキピアノは電池で動くので、地べたにそのまま置いて、お店の呼び込みよろしく生歌で行き交う通行客に聴いてもらうことになる。
アジアアフリカの広場の担当者いわく「特に曲名は思いつきませんが、楽しく皆で歌ったり踊れると嬉しいです」とのことで、私の大好きな英語の懐かしい曲はむしろ好ましいらしい。

直前のイベントの後に休憩が入ったのでお客さんはゼロかと思ったらアフリカ人と思しき外国人女性を含む数人が椅子に座って我々のセッティングを待ってくれているではないか、これは張り切って歌わねば。
まずはアイルランド民謡で外国人も子供もOKの「ダニーボーイ」、そして全米チャートNo1ヒットで外国人OKの「ダイアナ」、そしてプレスリーの「好きにならずにいられない」と、私もマルモさんも得意の洋楽オンパレードでノリに乗っていると、通りがかりの年配の夫婦が足を止めて聴いてくれる。


「どうぞ、どうぞ、おかけになってください」と椅子を薦めて座ってもらったりしていると、急に辺りが騒がしい。振り向くとサンバカーニバルの行列が迫ってくる。羽根木公演を一周して公園を出ると梅ヶ丘商店街を練り歩いて最後にメインステージに戻ってきて雑居まつりのフィナーレを飾るサンバ隊だ。
しばし演奏を止めて手拍子でサンバ隊を見送ってステージ再開。
私が英語に訳詞した「君といつまでも」、そして最後は「SUKIYAKI」という曲名で世界中に知られる「上を向いて歩こう」をお客さんと一緒に合唱してステージを終えた。最初から聴いてくれた若い黒人女性は、日本で働きながらアフリカに学校を作る活動をしているという。彼女の輝くばかりの笑顔、そして仲睦まじき年配夫婦の温かい笑顔、皆の歌声と笑顔が秋の夕陽に照らされるアジアアフリカのまちに溢れた。

後日、ここに出店していた団体「パクパク・ナティン(フィリピンの貧困地区の人々の収入向上を目的にフェアトレードを行っているNGO)」のブログには我々の写真も載せていただけた。
http://pakpak-natin.blogspot.jp/2014/10/report.html

アジアアフリカの広場の担当者からは「今日は素敵な歌の数々誠にありがとうございました。途中サンバで中断してしまいすみません!これに懲りず、またヨロシクお願いいたします。メンバーの皆様にくれぐれもよろしくお伝えください」とのお言葉を頂戴した。実にありがたいことだ。また一年後にもここで素敵な笑顔に会いたいものだ。

Saigottimo

私は歌や音楽が好きなだけではなく、落語や講談、浪曲や朗読なども好きでよく聴く。
自分がヴォーカリストとして歌う際の曲紹介などのMCも内容を考え事前に練習もする。
歌もおしゃべりも同じステージパフォーマンスとしては同等だからだ。
また、時にはバース(前歌)代わりに訳詞を朗読することもある。
「歌う」ことと同じく「語る」ことも好きなので、絵本の読み聞かせボランティアなどもしていたら、思いがけずナレーションの仕事が舞い込んできた。

仕事といっても商業ベースではなく、知人のプライベートな動画作品へのボランティア参加だが、何より「語り手」としてオファーを戴けたことがうれしい。
オファーの主は、一緒に童謡ユニット(Nostal♪sic)を組んでいるヴォーカリスト仲間のマリースK。
彼女は合唱団に所属していて、歌ったりフラッシュモブに参加したりと多彩な活動をしているのだが、このたび、その合唱団の忘年会の余興で発表する動画作品を作ろうということになったらしい。

しかし、せっかく作るなら余興の域を超えたガチの作品にしたいということで、彼女達が企画し、制作には本職の映像デザイナーやディレクターなどが寄ってたかって面白がって協力してくれたというだけあって、もう「映像作品」と呼ぶに相応しい代物だ。



作品のコンセプトは、あの人気TV番組「情熱大陸」、内容は映画「ドリームガールズ」(1981年にダイアナ・ロスとスプリームスがモデル)の扮装をした彼女ら3人(GIRA GIRA GIRLS)が、衣装やカツラや振り付きで都内数か所でゲリラロケを敢行するというものである。




●映画「Dreamgirls」から(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=PLp9i3aIbeU

「みんなで誰か渋い声の男性を知らない?という話になってね、あ、それだったらSaigottimoじゃん、と即座に私は思ったワケよ」

お互いお世辞など言わない仲のマリースKにそんな風に口説かれては、ひとたまりもない。
ただ、あの「情熱大陸」のナレーションといえば誰でもすぐ思い浮かぶ、あの声(窪田等)だ。

●窪田等voiceサンプル(YouTube)
http://www.youtube.com/watch?v=xlz9QGcAaxk





ま、ちょっと初仕事にしてはハードル高いと思ったが、二つ返事で引き受けた。
まだ映像は編集中とのことで見せてもらえなかったが、カブせる映像の情景を説明してもらい、レコーディングをした(といってもマリースKのi-Phoneで録音するだけだが)。
ナレーションは冒頭と中間とエンディングの3か所で、ノリを変えて3テイクずつ録音した。

しばらくしてマリースKから連絡があった。
「作品できたよー。超イイよ、ナレーションもバッチリ」
ホントか?

プライベートな作品だけに、ここでご紹介できないのは残念だが、
送ってくれた動画サイトのアドレスをクリックして驚いた。
6分間弱の作品とはいえ、これだけの映像作品を素人で作れるのかと。
キャストがキャストに徹し、スタッフがスタッフに徹しているのが実にプロっぽい。

早速、高1の次男に見せたら、うんうん頷きながら
「いいねえ、伝わってくるよ、楽しんでいるのが…やはり、大人になってもこういう学生みたいなバカなことをやり続けられるってのは大切だと思うよ」
と、高校生とは思えない有難いお言葉まで頂戴した。

だたし唯一、難を申し上げれば、ナレーションだ!
やはり映像を観ないでしゃべっているので、どこかノリが合ってない。
自分では大いに不満足なのだ。

「日曜日、ついに本番(合唱団の忘年会)で披露してきました!
拍手喝采で大盛り上がり!!大成功でした!
いままでもらった感想を簡単に送るね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・最高!(≧∇≦)
・すごい!!早くも動画再生数90回超えてますけどWWW
・ナレーションで残り2回の披露宴まで続くってw  
・当分先だろうけど、私の時も是非やって頂きたいです~~!
・やバーイ!
・ナレーションが誰なのか気になって仕方がない!
・ヘビロテしてます!再生回数をかせいでいるのはワタシよ!
・ヘビロテわかりますwww 中毒性のある動画。
・まじでサイン入りDVD欲しい!!
・私もDVD化切望!
・警備員に注意されたのがかなりツボ(笑)
・ 面白すぎてナレーション暗記しつつあります笑
・これ見れば見るほど、ハマるんですけどwww芸が細かい!
・再生150回超え! 警備員さん、直ぐに止めずによく許してくれました
・このなり切り具合、そしてよくここまで作りこんだもんだ、最高(爆)!
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本当にうれしいよね!
この感想を見ても分かるように、Saigottimoのナレーションは大好評でした!」

確かに、わざわざナレーションについて触れてもらえているのはビックリだ。

「でもね、自分的にはチョー不満足で恥ずかしい出来ですよお。
てゆーか、ナレーション自体が立っちゃうってのは良くないんだよね。
やっぱ溶け込んでいって『え、ナレーションなんて入っていたっけ?』というのが理想でしょ。
マリースK、これアテレコして録り直したいなあ。いつでもいいから、機会をくれ!」

と懇願したのだが、マリースKは譲らない。

「それが違うんだなー。
今回の私たちは、ナレーションの中にいくつものオチを入れてるので、溶け込んでしまっては困るのです。だからちょうどよかったの。
残念ながら、編集してくれた方が「もう勘弁してくれ」と言ってるのでこの動画はもう編集不可なのでした…」


歌でもナレーションでも、最初のワークは満足できないものかも知れないが…
あーやっぱ録り直したい。


Saigottimo

2013年10月13日(日)、世田谷の福祉とボランティアの祭典「第38回雑居まつり」に童謡・唱歌のユニットNostal♪sicで4回目の出演をすることになった。今年は童謡・唱歌はもとより昭和歌謡もカバーする“唄うカリスマ占い師”奥津まるもことエンジェル・マルモさんをゲストヴォーカルにお迎えした。


彼女はイチロー夫妻など多くの著名人をクライアントに持つことで有名なカリスマ占い師だが、都内で月例ライブをするなどヴォーカリストとしても精力的に活動を続けており、私は青山のセッションで知り合い、jazzのみならず童謡も歌うというレパートリーの広さから今回のゲスト出演をお誘いした次第だ。

 ●奥久津まるもの数列占い http://marumo.info/


我々の出演は午後だったので、当日朝に梅が丘駅前のスダジオでリハをしたが、当日までに3人が顔を合わせたのはたった1回、しかもカフェでの打合せだけだったので、なんとこれが最初のリハにして最終リハとなった。当日の予定曲目を一通り合わせたのだが、最も心配していたのは原爆のことを歌った美空ひばりのナンバー「一本の鉛筆」、シャンソンのように語り口調で歌う曲のため、歌い手と伴奏者の息が合わないと難しい曲だからだ。

しかし、意外や意外で、この曲はマルモさんとJoejiiの息もピッタリ合い、全く自然な感じでワンテイクでOKだった。

もう一つのマルモさんのソロ曲「小さい秋みつけた」は以前に私がこのステージでも歌っていたのでキーを変えるだけで問題なし。「ふるさと」もNostal♪sicの定番なので問題なし。私のソロ曲「千の風になって」は初めて合わせたがこれも問題なし。「いつでも夢を」もマルモさんとのデュエットの掛け合い箇所の確認と調整だけで問題なくリハ終了!


さてランチ、と思ったら、あれ?マルモさんが居ない。

ふと見ると、スタジオの正面にある「美登利寿司」本店の2階に早くも並んでいるではないか。

「一度、ここで食べてみたかったのよね」と、さすが宇宙人と称される神出鬼没ぶりだ。

ランチの海鮮丼はボリュームたっぷりで、さすが行列の出来る店だけのことはあると実感。

そして、出演予定の14時に備えて羽根木公園特設ステージの袖で待つが、秋の日差しがキツいのでマルモさんは日傘を指して待機。


いよいよ出番。オープニングの「小さい秋みつけた」では余裕しゃくしゃくのマルモさんの歌唱に、オーディエンスも呑まれた感あり、続く「ふるさと」は3人の歌を次々とフィーチャーしながら会場のお客さんにも一緒に歌ってもらった。そしてハイライトはエンジェル・マルモのソロ「一本の鉛筆」、リハ同様にJoejiiとの息も合って、しっとりじっくりと聴かせる。会場との一体感も感じられた名演だった。

そして、ここで少し時間に余裕があったので、Joejiiのピアノソロで「ダニーボーイ」を聴いてもらうことにした。

秋の日差しとピアノの響きが絶妙で、なんだか鎮魂歌のようだと思ったが、後から聞けば実はこの日はJoejiiの父上の命日だったそうだ。


会場の誰もがピアノソロに聴き入っている時、ふと見るとマルモさんがステージ上手でしっかり日傘を指して立っている。

出演者がステージで日傘を指している絵はなかなか面白くてシュールでもある、さすが宇宙人だ。


そして鎮魂歌が続くようだが、私のソロ曲「千の風になって」。「あの~大きなそーらを~」と手を広げて空を見上げると、如何にも天高き秋の空がどこまでも広がっているようで、実に
気持ちが良かった。

フィナーレはNHK朝ドラ「あまちゃん」でブレイクした、橋幸夫と吉永小百合のヒット曲「いつでも夢を」を私とマルモさんのデュエットでお届けして、2013年の雑居まつりのステージを後にした。


Saigottimo

ステージパフォーマーの世界では「歌は語れ、セリフは歌え」という言葉がある。

歌い手はメロディーやリズムに乗ってただ歌えばいいのではなく歌詞の内容を「語れ」なければいけない、そして、役者はセリフをただしゃべればいいのではなく自分なりの節回しで「歌え」なければいけない、ということなのだろう。


スタンダード・ナンバーによくあるバース(前歌)などはまさにルバート(自由なテンポ)で「語る」わけだし、バースがない歌でも私はバース代わりに訳詞を読んでから歌に入ることがあり、もともと落語や講談、ラジオドラマや朗読などが好きで、「語る」こと自体にも興味はあった。

先月まで1年余にわたってナビゲーターを務めさせて戴いた表参道・jazzbirdのセッションでは様々な勉強の機会やご縁を頂戴したが、なかでも得難かったのは朗読家の前尾津也子さんと出会えたことだ。
前尾さんがセッションでピアノをバックに詩などを朗読するのを聴いて、とても新鮮な感動を覚え、その後、前尾さんが出演される朗読会を聴きに行き、様々な人の朗読を聴かせてもらったりするうちに自分もやってみたくなり、前尾さんが参加されている絵本を読み聞かせるボランティアを紹介してもらった。
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場所はJR高円寺駅のそばにある「座・高円寺」(正式名称は杉並区立杉並芸術会館 http://za-koenji.jp/home/index.php )。ここの2Fに「アンリ・ファーブル」(http://www.cafe-fabre.net/top/ )というオープンカフェがあり、ここには常時200冊以上の絵本が置いてあって誰でも自由に読むことができるのだが、毎週土曜日の朝10時半~12時の時間帯に利用を申し込むと、参加料500円でドリンクとお菓子のセットが付き、「本読み案内人」と呼ばれる登録ボランティアが子供達一人ひとりに好きな絵本を好きなだけ読んでくれる「絵本の旅@カフェ」(http://ehonnotabi.seesaa.net/ )というイベントがある。
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本読み案内人には私のような会社員や主婦も居ればプロのナレーターや前尾さんのような朗読家、そして杉並区は劇団が多いせいか役者さんも結構多い。
子供の反応は残酷なほど正直なので役者さんにとっては芝居の修行にもなっているようである。
私も6月に登録させてもらってこれまでに「いないいないばあ」など幼児用の遊び絵本から「長靴をはいた猫」などしっかりした物語本まで、いろんな絵本を様々な年齢のお子さんに読ませてもらったが、幾つかの発見があった。
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その一つは我々ヴォーカリストがセッションで譜面を渡して初見で伴奏してくれるミュージシャンの心境を疑似体験できたことだ。
つまり子供が「これ、読んで!」と持ってくる絵本の殆どは大抵はじめて読むわけでどんなストーリーかも分からないが、これはどんなメロディーか分からないまま演奏する初見の楽譜のようなものだ。
「・・・おひさまは、こう言いました」でページが終わっていると、平静を装ってページをめくりながらも「一体どうなるの?」と内心はドキドキしながら何とか最後まで読み進め「ということで、おしまい」となる。
これは知らない曲を何とかエンディングまで伴奏し終えるミュージシャンの心境と同じではないかと気が付いたのだ。


絵本読みボランティアを体験することでセッションミュージシャンの気持ちを知ることになるとは思わなかったが、改めて伴奏をしてくれるミュージシャンの難しさ、有難さを実感させられた。

ミュージシャンの皆さま、いつもありがとうございます。

お世話になっているヴォーカリストの端くれとして御礼申し上げます。


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私が一番好きな音楽は、1950年代から60年代にかけて世界中で、そして特に日本で愛されたビリー・ヴォーン楽団のサウンドで、ジャンルとしてはいわゆる「ムード音楽」である。
「ムード音楽」はインストゥルメンタル(演奏のみ)のBGM(バック・グラウンド・ミュージック)であり、ヴォーカルとは対極にある音楽だが、私は楽器が出来ないのでjazzや童謡・唱歌などを歌いながらも、求めている音楽の原点と目標は常にそこにある。
つまり、通常は「歌モノ」と呼ばれるヴォーカル入りの音楽は、歌い手の想いや歌詞をメッセージとして伝える音楽でありBGMのように聴き流すものではないのだが、私は自分の歌を「ムード音楽としてBGMのようにも聴いて欲しい」のである。
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2013年6月12日(水)、休暇を取って福島県いわき市にある広野町仮設住宅でのマッサージ・ボランティアに同行した。
今回同行したボランティア・グループ「手当ての輪」主催者の斉藤京子さんは、3.11の大震災直後に避難所を訪れてマッサージ・ボランティアのムーブメントを起こし、それから2年以上経った今でも毎月、被災地を訪問してマッサージ・ボランティアを継続しているカリスマ・アロマセラピストだ。
私は縁あって斉藤さんと知り合い、彼女の紹介により昨年8月に「Nostal♪sic」という童謡ユニットで音楽ボランティアとしてここに訪問させてもらった。
その時以来、お互い「いつかマッサージと音楽のコラボをしましょう」と言っていたが、訪問日が平日ということもあってなかなかバンドメンバーの都合がつかなかった。
そこで今回、まず私一人が自動車送迎ボランティアを兼ねて初のコラボ企画に挑戦してみることにした。
そしてその狙いとしては、私の歌をマッサージを受けている人にとってのBGMとして、もっと今風に言えばヒーリング・ミュージックのように受け止めてもらおうという挑戦である。

朝7時、JR東浦和駅で3人のセラピスト(斉藤さん、愛さん、なつこさん)を乗せた愛車レガシイは濃い雨霧の中を一路、福島へと向かった。
常磐自動車道の「いわき湯本I.C」を降り10時過ぎに到着、アロマ隊はすぐにマットを敷いてマッサージを開始する。
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この日は市内の仮設集会場を巡回してコーヒーを振る舞うハルミさんという女性による「カフェ・ボランティア」も重なったため、マッサージの前後に特設ハルミ・カフェで紙コップのコーヒーを味わいながら歓談でき、またマッサージをしている間も音楽を楽しめるというトリプルコラボレーションとなった。
私は部屋の隅で「Nostal♪sic」で使っているアンプスピーカー(Roland MOVILE CUBE)とi-POD、マイク、マイクスタンドなどを組み立ててDJコーナーを設営した。

最初からいきなりマイクて歌ったら注目されてBGM的にはならないので、まずはi-PODから音楽を流すことにした。
最初の曲に選んだのは、歌の無い曲の方がBGMになり易いため、ウクレレの名手ハーブオオタの「Together Again」というアルバムから軽快なナンバー「サンバ・ドーロ」。
マイクミキシングでDJ風に曲紹介などをする。
曲がかかると早速ハルミさんやカフェのお客様から「ああ、音楽があると違うねえ。別の空間みたい」「ボサノヴァはいいですねえ」の声が上がる。ボサノヴァもサンバも同じ軽快な16ビートだから曇り模様のアンニュイな朝の雰囲気にもマッチするのだろう。
特設ハルミ・カフェに集う人達が音楽に聴き入ることなくおしゃべりを始める。
「お、いいぞいいぞ、BGMになってるなってる」
ちょうどラジオで曲を流しているような雰囲気になっているのだろう。
2曲目からは歌モノにして、ボサノヴァの女王、小野リサの1st.アルバムから、この日のためのようなタイトルの「水曜日の朝」をかけた。
カフェの人達のおしゃべりは続いている。
「よし、よし」
そして3曲目からいよいよ自分の歌を入れるが、まずは同アルバムの「ルック・フォー・ア・スター(星を求めて)」をマイクミキシングで小野リサとの“なんちゃってデュエット”にして聴いてもらう。
もし曲が終わった時に拍手が起きたらBGM化は失敗ということになる。
できるだけ私がナマで歌っていることを感じさせないように自然な感じで歌ったのでカフェで懇談している人達の会話は止まず、曲が終わっても拍手が来ない。
「やったー!」(拍手が来ないで喜ぶというのもヘンな感じだが…)
そして4曲目以降は洋物カラオケに乗せて「酒とバラの日々」「ムーン・リヴァー」「ブルー・レディーに赤いバラ」など、今度は私がソロで歌うのだが、これまでの流れが出来ているので、皆自然におしゃべりしながら聴き流してくれている。
「いいぞ、いいぞ」

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洋物カラオケが10曲で尽きたので、ビリー・ヴォーン楽団の「真珠貝の唄」をかけたところ、マッサージを受けている年配の男性がハミングで口ずさみ始め、終わった途端、私に向かって「これ、ビリーボーンだな」と言うではないか。
「そうです、そうです!良くお分かりですね」「うん、特徴があるからなぁ…」
やはりこの世代には絶大な人気がある楽団なんだなあと実感するとともに“日本一のビリーヴォーンファン”を自認する私としては、実にうれしい体験だった。
そしてここから遂にア・カペラ(無伴奏)に突入する。
まず同じ「真珠貝の唄」、そしてハワイアンの「アイル・リメンバー・ユー」、そして「ラブ・ミー・テンダー」「スマイル」「ソラメンテ・ウナ・ベス」など次々と約20曲ほどをア・カペラで歌った。
途中、少し拍手を頂戴したりしたものの、曲間を縮めて拍手する暇を無くしたりして、なんとかア・カペラでもBGM化することが出来た!

途中に短いお弁当休憩を挟んで14時まで、アロマ隊はせっせとマッサージを続け、ハルミさんはコーヒーメーカーでコーヒーを淹れ、私は次々とBGMとして絶え間なく音楽を提供し、こうして「マッサージとカフェと音楽の三連コラボ」は皆さんに楽しんで戴くことが出来たと思う。
最後はタヒチのお別れの曲「Now Is The Hour(お別れの時)」をビリー・ヴォーン楽団の演奏にマイク・ミキシングで歌い、そして同楽団演奏の「蛍の光」をかけて店仕舞い。


入居者の方々からは笑顔で送られ、お土産に自作の豆菓子やトマトなどを頂戴し、帰途は高速をスイスイ駆け抜けて17時半にはJR東浦和駅に無事到着。我々4人にとっては、多くの人達の笑い声や笑顔からたくさんの元気を戴いた一日だった。
そしてヴォーカリストの私にとっては「ア・カペラをBGM化する」という意欲的な挑戦が成就した貴重な体験となった。


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昨年(2012年)6月から表参道のライブハウス「JazzBird」( http://www2.ttcn.ne.jp/jazzbird/ )で原則毎月第4日曜日16時~19時でヴォーカルセッションのナビゲーター役をしている(※)。
「(ジャム)セッション」とはお客さん参加型のライブで、「ヴォーカルセッション」は、主な参加者がヴォーカリストだということ、そしてナビゲーター(別名セッション・リーダー)とは、セッションの進行役である。
Jazzのライブハウスは定期的にセッションをしていることが多く、私も都内の様々な店でお客として主にヴォーカルセッションに参加してきたが、自分が運営側にまわるのは初めてだ。
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このセッションはホスト役の蒔田義彦さんの方針で、jazzに限らずポップス全般、ハワイアン、カントリー、シャンソン、カンツォーネなど幅広いジャンルのヴォーカルを対象にしているため、参加者やそこで歌われる曲も実に多彩だ。

ウクレレ片手にデュエットでハワイアンを歌うご夫婦、名古屋から遠路はるばる駆け付け帽子から衣装も歌もバッチリとシナトラで決めて下さる紳士、アコースティックギターでカンツォーネの弾き語りをされる男性など、ジャズのライブハウスでは普通は聴けないステージパフォーマンスが楽しめるのでヴォーカリストとして勉強にもなる。

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蒔田さんの人脈でプロの歌手が遊びに来てくれることもあり、また、11月には歌ではなく、詩や絵本の朗読をするパフォーマーも参加された。
私自身は落語や講談などと同じく朗読のライブにも行くくらい好きなので、とてもうれしかった。
12月には毎回ピアノで参加されるgontaさんという女性が「今日は、MCやダンスはプロだけど歌は勉強中でjazzが好きな帰国子女の凄く綺麗なタレントさんをお誘いしました」とのことで現れた美女がカッコイイ英語のMCをして「White Christmas」を歌ってくれるというサプライズもあった。

ここ「JazzBird」では原則毎月第4日曜日の夜(19時半~)はプロのトランペッター、ヒロ川島さんのバンドがホストを努めるジャムセッションがあり、私も参加したことがあるが、この前の時間帯(16時~19時)でヴォーカルセッションが行われていたとは知らなかった。このセッションは主催者の都合で一時休止していたが、再開するにあたって、新たにホスト役となった蒔田義彦さんに頼まれて私がナビゲーターを務めることになった。
蒔田さんは学生時代はトランペッターだったが今はヴォーカルに転向し、このセッションの参加者だったのでセッション存続に一肌脱いだという次第であり、カンツォーネ歌手でもある奥様の礼子さんの音楽仲間である私に声がかかったというご縁である。
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プロのハウスバンドが終始ホストを勤めるセッションなら、ナビゲーターは参加者を順番に呼ぶだけでいいので、ホストバンドのバンマスが進行役をすれば済むのだが、ここのセッションはそう単純にはいかない。
プロのミュージシャンはピアノの杉江さんが友情出演してくれているだけ、あとはベーシストもドラマーもアマチュアの一参加者であり同じ楽器の人が参加者として来たら適宜交代してもらわなければならない。
ピアノなどリズムセクションの参加者も居るし「この曲はピアノの○○さんと一緒にやります」というヴォーカリストもいるから、演奏者との兼ね合いも考慮しながら効率のいい交代指示をしてセッション全体の時間管理をするのもナビゲーターの責務である。
人数によって何巡出来るか計算し、一巡目から2曲ずつ回すかどうか判断し、各人の予定曲目とキーを聞き回り、管楽器の参加者にも一緒に入ってもらえそうなキーなら(ヴォーカルと違って楽器はキーによって同じ曲でも演奏難度が変わるため)事前に声をかける。

演奏間の入れ替え時間は最小限にするよう努めながらも、その空白時間にはMCとして曲の解説やエピソード、プレーヤーの紹介で間をつなぐこともナビゲーターの仕事である。
また参加者はどうしても自分の歌の事が頭にあるので、純粋なオーディエンス(聴衆)として歌っている人に必ずしも意識が向いていないので、率先して拍手をして歌いやすい雰囲気を作るのもナビゲーターの役目だ。
従って、この3時間余はナビゲーターとしては全くボーっとしていることの出来ない時間なのだ。

私はプロではないから勿論ギャラをもらうわけはなく、逆に他の参加者と同じチャージ(2ドリンク付2500円)を払って参加しているのだが、ナビゲーター役は音楽活動を行う上で、とても良い経験になる「楽しくも過酷な修行」なのである。

(※2013年7月28日を以て、同セッションのナビゲーターは卒業させて戴きました)

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