2023年3月22日(水)、第5回WBC(*1)決勝で日本(侍ジャパン)が米国を3対2で破り世界一になったので野球好きの私(*2)はこの事に触れない訳にはいかない。WBCでは第1回、第2回に続く14年ぶり3回目の優勝なので正確には「王座奪還」なのだが、今回は五輪を含めた従来の国際大会とは違う。


何が従来と違うかというと今回は日本も米国もトッププロが揃ったベストチーム同士の真剣勝負だったという点だ。野球の国際大会の場合プロ選手はレギュラーシーズンとの兼ね合いや所属チームとの契約の問題もあって参加が難しいため国を代表するベストメンバーがなかなか揃わなかったのだ。


しかし今回のWBCは大谷やダルビッシュ等メジャー組が早くから参加表明し、米国でもトラウトがキャプテンとなって米国内のトップ選手が集まった。野球は投手の出来が非常に大きいのでサッカー等と違って1試合で勝敗を決する方式に無理があるとは言え“真の野球世界一決定戦”だったと思う。

その中で①日米が決勝戦で当たったこと、②僅差のクロスゲームとなったこと、③主役の大谷とトラウトが最後に直接対決したこと、この3点はシンクロニシティ(*3)としか言いようがない。そして大谷がフルカウントからトラウトを空振り三振にして試合終了となったのは、まるで虚構の世界だ。

MVPの大谷はじめ選手達の活躍は勿論だが、60年来のプロ野球ファンである私が敢えて申し上げたいのは「栗山監督の素晴らしさ」だ。個々の選手が凄いほど彼等をマネージする監督の力量が問われる。私は日本ハム時代から「育てながら勝つ栗山監督の国内での評価は低過ぎる」と思っていた。


V9川上、魔術師三原、仰木、野村、落合ら名監督数あれど、栗山監督はTM(*4) 的なイマドキの人事管理ができる最高の監督だと思う。そして故・正力松太郎らがかつて夢見た“真のワールドシリーズ”(*5)の実現と日本チームの優勝をリアルタイムで見られた事は私にとって実に感慨深かった。

“サンデー毎日”の私は朝から堂々とTV中継を楽しんだが、この日は急な体調不良で会社を休んだサラリーマンが日本全国で続出しただろう。気の毒なのは本当に体調を崩した人だ。いくら懸命に訴えても会社や上司は「ほお、そうか、お前も野球を観たいんだな・・・」としか思ってくれないからねー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
*1:ワールド・ベースボール・クラシックは野球における国別対抗世界一決定戦。2006年から開催されている。
*2:野球をテーマまたは比喩にした記事は下記ご参照。
佐々木朗希も大谷翔平も岩手県 | Saigottimoのブログ
英語とジャズと野球の共通点は | Saigottimoのブログ
大谷翔平的「働き方」に学ぶ点 | Saigottimoのブログ
ピンチとチャンスは同時に存在 | Saigottimoのブログ
長所と短所は同じ要素の表と裏 | Saigottimoのブログ
*3:synchronicityは「意味のある偶然の一致」「共時性」などと訳される心理学用語でユングが提唱したとされている。古来日本で言われる「虫の知らせ」等も含む概念。
*4:TM(タレント・マネジメント)とは、構成員の才能(タレント)を生かす“ヒト中心”の人材開発や組織開発。従来の組織や“仕事中心”の人員配置であるHRM(ヒューマン・リソース・マネジメント)とは対極を成す。
*5:現在の「ワールドシリーズ」は米国内のNo.1決定戦であり、日本を含めた世界No.1を決める戦い(真のワールドシリーズ)ではないという考えが以前からあった。

Saigottimo