長い旅でした。一年前に企画してホールをとってから、まさかこのようなことになるとは全く思わず。

開催できるのかしら、と思いながら楽譜と向き合いつつ、ピアノのみで第九に取り組む無謀とも言える難しさに頭を抱える毎日も今日でおしまい。少し寂しさもあるが、それ以上にホッとしている。

しかしベートーヴェンとは本当に何なのだろうか。人間とはとても思えない。

 

本当に素晴らしい響きのホールとピアノ、周りの人の助けによって実現した演奏会。

あとは演奏者次第、というプレッシャーをいつも以上に感じた。だからこそうまくいかなかった部分にどうしても頭が行きがちだけれど、そんなスケールの小さいことばっかり言ってもしょうがない。

聞いてくださった方の笑顔に救われます。

 

まだまだこれから。焦らず弛まず挫けずに。

 

 

 

前回の日記にもちらと書きましたが、第九東京でも弾きます。

 
二台ピアノによる第九演奏会
大坪健人・佐渡建洋
 
12月16日(水)
開場   17:30
開演   18:30
会場   五反田文化センター音楽ホール
チケット 一般3500/学生2000
 
プログラム
-オールベートーヴェン-
 
ピアノソナタ第30番作品109(大坪
ピアノソナタ第31番作品110(佐渡
 
交響曲第9番作品125 (リスト編曲2台ピアノ版
 
 
生誕250周年の年にコロナか…と今年何度思ったことか。
大天才の至高の作品、大事に演奏したい。
 
チケット問い合わせはチラシ記載の電話番号、もしくは私(sadosadosado615@gmail.com)まで。
 
 

 
 
さてはて…告知しようしようと思っていながら結局事後報告に。
昨日は佐賀でベートーヴェンプログラム。5年ぶりの110、後半は友と第九を。
 
このような状況の中、たくさんのお客様に来ていただき(もちろん席数制限、間隔あけなどコロナ対策をしつつ)、何よりの幸せ。とにかく我々演奏家は誰かの助けがなければ演奏すら出来ないのである。その演奏くらいはなんとか心に届くものにしたい。
 
第九は楽しさもあるがやはり1回目の演奏というものは未知のことがたくさん。それは悪いことだけではなく、初回にしかない気迫、集中もあるのだが。特に二台ピアノというコンタクトが大変難しいアンサンブルだと尚更に。
なんにせよ演奏家は舞台で1番成長すると改めて。どんなに苦しくても演奏は続けねば。
 
110は5年前とは全く別物の深さまで入り込めていたように思う。その全てが程よく?聞き手にまで上手く届くような整備はまだなかなか、と思いつつ、まずはよく悩み近づこうとし続けられたことは良かったと思う。
 
気持ちを込める
というのは難しい。気持ちを込めてるからといって、ネチネチ強い表現に終始することはマイナスにしかならない。とはいえさらさら弾き続けることがいいわけではないし。修行ですな。
 
色んなことを乗り越えつつ、苦しみもまた幸せと感じながら頑張っていきたい。
改めてベートーヴェン、そして関わってくださった全ての人に感謝を。
 
 
 

 

 

いやはや。

今日は審査のお仕事。審査後に書くことは自主的に禁じていたのだが、少しだけ。

 

まず大きな嬉しいサプライズ。ヴァインという作曲家のピアノソナタを初めて聴けたが、いやーいいですね。ちょっと盛り上がった部分がポップすぎる感じがあり、今風にいうと「エモい」が過ぎる感じもあるが、総じていい曲だ・・・。2楽章はどうよと家で聴いてみるとこれがまた激しい。一時期マイナー曲に妙に凝っていた時期があった身として結構な興奮があった。こういう曲を「いい」と思わせるくらい、自分自身もしっかり良さを感じて弾いてくれた(であろう)演奏者に心からの感謝と大きな拍手を。

 

 

コンクール。難しいですねやっぱり。点というもので固定するようなものではないし、それぞれに良い所があるわけで、絶対に、点や結果で浮き沈みすることのないようにしてほしい。

見聞きしていて感じるのは、感情移入の感覚。

もちろん指をどう運ぶか、どういう強弱で弾くか、ピアノを「弾く」ということを学ぶこともとっても大事。

でも自分が弾いているのはどういう音楽か、どういう音が必要なのかを理解し、自主的に強く音楽を感じることはもっと大事だとも思うのです。そしてそれをどう表現するか、ですから。

(まあ価値観の違いと言われたらそれまでですが)

 

 

 

指導者として、どう教えていくのか。気を引き締めて進んでいきたい。

音楽は単純で難しい。

 

ふう。

人数制限がかなり厳しかったこともあり、今回は告知をしていませんでしたが、チェロとの演奏会が昨日ありました。このような状況の中ご来場くださり応援してくださる方には感謝しかありません。

 

9/21に名古屋公演もあり、なかなかハードなプログラムを続けて弾くのは自分への挑戦でもありましたが、まあ演奏家としては良いところは良く、ダメなところはダメという感じですね。

 

ベートーヴェン:魔笛の主題による7つの変奏曲

フォーレ:ロマンス、ソナタ一番

ラフマニノフ:ソナタ

 

名古屋公演で、長年疑問だった「本番になると圧倒的に姿勢悪くなる&腰痛くなる問題」の解決に向け、リハ最後に一般的に演奏会で良く使われるベンチ椅子を諦め、背もたれ付きの椅子に。

ベンチ椅子だと少し沈み込んだり、凸凹していてお尻の安定が取れないのが原因かもしれないと今更気づいて変えたところ明らかに音が良化。これはいいぞと重心が安定したまま弾ききれた。

 

さて東京公演、今回も背もたれ椅子にしたし安定するだろうと思ったが、そうは問屋が許さず。前半は(以前より格段に安定しているとは言え)わずかに骨盤の後傾も感じるし、なんとなく違和感が残る。前半は特に繊細さが求められ、(本番前に手指の除菌液をかけた影響、湿度対策で温度を大幅に下げた影響もあり)指がかなり冷え切っていたが、そういう状況でも集中の糸を切らさず最後まで持っていけるようにはなった。耳も切れてなかったな。

後半はとにかく重心の安定を図るために知識をフル動員。呼吸は常に深くできているし、問題は単純な座り方。椅子の高さよりも尾骨を下にしっかりつけることを意識して、椅子との接地面を増やすイメージで座ると、安定は格段に増した感覚が。

 

 

 

という戦いもありつつ、それ以上に単純に曲が大変ですよと。

いい音楽、というか偉大な音楽、作曲家の見ていた世界に少しでも近づきたいと願いつつ必死に努力する毎日。これからもずっと続いていく道だけれど、やはり厳しい道で、楽しいばかりではない。

先人の偉大さを常に感じ、自分を否定しすぎず粘り強く・・ネガティブな自分を受け入れつつ笑、戦っていこうと気持ちを新たに。応援してくださる方のいる限りは。