中期計画の目標管理
会社の3ヶ年計画を社員にも意識させるために、個人の目標シートにも会社や部門3ヶ年計計画を書かせ、評価するというようなことを考えています。
そのようなことは可能でしょうか。また、他社でこのようにしているところはあるのでしょうか?
個人の目標シートに会社目標や部門目標を記述して、全体を意識するようにすることは、多くの企業でも行われており、よいことだと思います。
また、個人の目標が短期的に設定されてしまう傾向が出てきていますから、最近は中期計画を記述して、短期的にならないようにしている会社も出てきています。
目標設定の際に管理者がしっかり指導すればよいのですが、評価に連動するということで、どうしても短期的になってしまうようです。
ただ、この中期計画はあくまでも今期の目標を設定する際の、ガイドラインとなるもので、中期計画そのものを評価の対象にするということではありません。
人事考課の考え方からしても、期間中の評価であるわけですから、過去3年分の評価をするということは整合性を欠きます。
人事考課とは別に何らかのインセンティブを考えるのはよいと思いますが。
目標設定の順番
私は第一次考課者の係長です。部下の個人目標の設定に当たり、当市ではまず部下が目標を設定し、その後、係長、課長(第ニ次考課者)、部長の順で目標設定する予定で進めていますが、この順は逆だと思うのですが、いかがでしょうか?目標は、まず上司から設定して下へさげていくべきと考えますが、どうでしょうか?(ある市役所の職員さんから)
目標設定の順番は、おっしゃるとおり、上から順に行います。
組織目標を設定して、それを達成するために、部下が設定するわけです。
ただ、目標管理の目的により、いろいろの方法があります。
1990年以前の「古典的目標管理」では、社員の動機付けが目的であり、部門の目標とは関係なく「部下が自主的に設定する」方法を取っていました。
今おこなわれている「今日的目標管理」では、組織目標達成が目的ですから、部門の目標を設定し、それをブレークダウンして部下の目標を設定します。
人事管理でまず最初に整備すること
社長が一代でやってきたというだけあって、人事に関することがすべて、社長の気分しだいというところがあります。
やはり、賃金制度の整備が必要でしょう。
特に、何によって賃金が決まるのかを明確にする必要があります。
もし、年齢で決まるのであれば、何歳はいくら、
もし勤続が必要であれば、勤続何年でいくら、
もし、能力で決まるのであれば、どのような能力があればいくら という風に、1対1の対応で金額が決まるように考えます。
それらを勘案して、総合的にいくらというのはだめです。
賃金決定要素が決まったら、その測定方法を考えます。 年齢や勤続は明確に測定できますが、能力や成果はすぐには測定できません。
当社で求める能力はどのようなものであり、どう測定するのか 当社で言う成果とは何であり、どう測定するのかを考えます。
測定方法がないのに、能力給だ成果給だといっても、意味ありません。
そうなると、その賃金制度にあった評価制度が必要になります。
誰が何を評価するのか、その基準は何かを決める必要が出てきます。
また、評価者の訓練も必要になるでしょう。
ここまでを一気に行うのがよいと思います。 方法は、
・ 社内でプロジェクトを組んで進める
・ 他社の例を参考に、自社用にアレンジして進める。
・ コンサルタントを依頼して、自社用に構築する など、あります。
ここまで人事管理のベースを作っておけば、その後色々な方策も取れますし、 色々な事態にも対応できます。
人事制度(特に賃金制度)を作る、変えるという事は相当のエネルギーを必要とします。それ相応の覚悟を持って取り組む必要があります。 がんばってください。
目標のブレークダウン
会社の目標や方針を参考に部門目標を作成し、これをブレークダウンして各人の目標を設定したのですが、実際の仕事とずれが生じて妥当性がありません。
基本的には会社の経営方針をブレークダウンした形で部門目標を設定するということでよいのですが、会社の経営方針は「今までやってきたことや、いつもやっていること」を前提に、今期特に重点を置いていこうということを掲げることが多くあります。
1 各部門部署には、会社の今期の目標にかかわらず、本来行うべき役割があります。
● 部門の役割を果たすための目標
人事考課制度のたたき台
設立したばかりの会社なのですが、まずはたたき台として、どのような点に着目して評価項目、制度を策定したらよいのでしょうか。何分、よろしく御願い申し上げます。
人事考課制度が人事制度全体の要になりますが、次のように考えるとよろしいと思います。
なお、ホームページ評価の疑問の人事考課のコーナーに人事考課制度の作り方 を詳しく説明していますので、そちらも参考にしてください。
1.何を評価するのか
・ 実現して欲しい成果(期待役割・アカンタビリティ → 目標管理)
・ その成果を出すための重要業務(発揮能力・コンピテンシー → 行動評価)
・ その重要業務を行うために必要な知識・技能・技術(目に見える行動で表現する)
・ 組織風土の土台となる勤務態度(目に見える行動で表現する)
2.誰が評価するのか
・ 自己評価、上司評価(1次考課、必要なら2次考課も)、
・ 最初は評価決定会議ですり合わせ
3. どのように評価点を計算するのか
・ 重要と思われるもののウエイトを大きくする
4. 評価結果は何に反映されるのか
・ 指導育成に活用する。
・ 賃金改定、賞与、昇格・昇進など
行動をメモする
人事考課制度の公平性、納得性を高める為に、考課者には行動観察メモを携帯させて日常の職務における行動の事実を記録してもらうことを義務付けています。
しかし、人材育成や評価のための行動記録というよりも、揚げ足取りめいたものになってしまっているのが現状です。
また、些細な行動も職務行動のひとつであることには間違いありませんが、評価の対象としていては非常に手間もかかるし、考課者自身の負担も増し、業務に影響が出るのでは、と心配です。
どのように指導していけば良いのでしょうか?
回答
人事考課の大原則は「事実に基づく」ということであり、そのために、日ごろから部下(被考課者)の仕事ぶりを観察し、メモすることはとてもよいことであり、大事なことです。
すなわち、「事実の基づく、そのためには事実を記録する。さらに、そのために日ごろかが部下の仕事ぶりをよく観察する。」ということになります。(育成型人事考課制度の場合)
ここまでは十分ご承知のことと思います。色々な本にも書いてありますから、・・・。
大事なのは、人事考課をすることではなく、人事考課という仕組みを使って、業績が上がるようにする、またそのように人材のレベルアップを図ることです。
仮に、人事考課の仕組みがなくても、管理監督者は日ごろから部下の仕事ぶりをよく見て、叱る、ほめる、注意するなどのアクションを起こして、部下の指導や育成を図っているはずです。
まず、そのような管理活動をしっかり行うことが先決です。このように行った結果をメモして、評価にも活用するということであり、人事考課のために「部下を観察しメモする」わけではありません。
まして、叱る、ほめる、注意するなどのアクションを起こさず、こっそりメモして、評価に連動するようなことがあれば、逆に不信感を高め逆効果になってしまいます。
人事考課の前に管理監督者としての意識の向上と、管理監督者としての能力の向上を行う必要があります。
「業績を上げるために、管理監督者がしっかりと管理監督業務を行う。この管理監督業務をしっかり行うためのひとつの手法として人事考課という仕組みを利用する。」という風に考えるとよいと思います。
管理者の役割と人事考課 については、下記ホームページで解説しています。
http://www.sabcd.com/02jinnji/35teiann.htm#23
以上、よろしくお願いいたします。
ノルマ管理と目標管理
当社でも目標管理が導入されましたが、以前のノルマ管理のような気がして、非常に嫌悪感を覚えます。
ノルマとは、ソビエトなどの旧社会主義国などで労働者に与えられていた仕事の分担のことです。
それでは本当の違いは何でしょうか。
評価のための目標管理ではなく、業績向上、組織目標達成のための目標管理であるということです。
一つは、組織目標達成に貢献できる(連動した)目標であること。
二つ目は、本人が努力をすれば達成可能な水準であること。
三つ目は、上の二つが一致するように、指導育成や援助を行い、また、達成できるような仕組み作りや環境を作ることです。
ところが、組織の都合で達成不可能な目標を押し付け、何の支援や仕組み作りもしないで社員を苦しめる、というノルマ管理になっている場合があるのです。
目標設定がいくら高くてもあまり意味がなく、問題はどれだけの成果を出したかで大事なのです。
そして、その成果を出すための仕組み作りや指導育成によって、組織全体の水準を上げることが目標管理の最大の利点です。
もう一つ、ノルマ管理と目標管理の違いがあります。
目標管理は、ゴールはある程度会社の要望で決まるが、やり方や方法はある程度自分で考えて工夫する。(頭を使う)
これも、大きな違いです。
事務職の目標
目標管理を全社員を対象に同じシートで実施しておりますが、一般事務職の目標設定が難しく苦慮しております。事務職の目標設定はどう考えれば良いでしょうか。
目標設定は、自分の職務を明確にし、そのゴール設定しようを言うことですからどのような職種であっても、設定できます。
目標=職務割当+ゴール
ということなのですが、目標というと「何か特別の課題」とか「数値化できるもの」というイメージ゛が先行して、本来の目標が設定でない、という場合が多くあります。
改善の方法としては、目標設定の研修を全社員対象に行い、その主旨を徹底するのが良いと思います。
また、ひとつの方法として、目標という言葉を使わないという方法も効果があります。
「目標」という言葉を使うと、各人の勝手なイメージで設定することがありますので、目標ではなくて「役割と課題」というようにすると混乱がなくなります。
すなわち、本来行う仕事である「担当業務の明細」と「それをどれくらいやるか」「どうやって測定するか」を設定するようにするということです。
目標項目につきましては、下表を参考にしてください。
目標管理がうまく運用できない
昨年から評価連動型の目標管理制度が導入されました。その結果、「目標に入っていないことはやらない」など、社内に混乱が起きています。目標管理制度をうまく運用するための方法をアドバイス願います。
ご相談にお答えします。
1.制度を運用するためには、教育が必要です。
経営者を含めた目標管理の研修が必要です。特に、目標設定に関しての考え方を明確にすべきです。
2.その制度は、しっかり運用すると本当によくなるのか、の検証が必要です。
会社にとっても、社員にとってもよくなる制度であれば、運用の意味がありますが、自分のクビを絞めるような制度であれば、誰もしっかり運用しません。
3.目標管理や人事考課は、管理職にそれなりの能力が求められます。
経営者を含めた管理者が、ある一定水準以上の管理能力がなないと、いくら立派な制度を導入しても、機能しません。
目標管理の前に、管理職としての教育研修を行う必要があるようです。
以上のことから、まとめてみますと
1.目標管理制度を運用することが目的でない。企業の業績を上げることが大事である。
2.そのためには、経営者や管理者がしっかり管理運営することが必要である。
3.そのために、管理者能力の向上が必要である。
4.管理者がしっかり管理するために、一つのツールとして目標管理制度を運用する。
5.目標管理の結果は、処遇にも活用する。
という、ことではないでしょうか。
これを、逆の順番で考えると、多分うまく機能しなくなると思います。
以上、よろしくお願いします。
目標設定の注意点
「目標設定の作成時にどのように指導してやればよいか?」教えてください。
ご質問にお答えします。
評価連動型目標管理の場合は、
組織目標達成のために必要な内容を、上司のほうから要望して、目標設定するようにします。
上司からの期待像を明確にする必要があります。
期待行動 どのような仕事をどのようにして欲しいのか?
期待成果 その結果、どのような成果を上げて欲しいのか?
この2点を明確にすることが一番大事です。
チャレンジ加点主義の目標管理の場合は、
担当業務の明細を明らかにした上で、その中から重点を絞って、どの程度レベルアップするか、あるいは改善するかを本人に考えさせるようにします。
「ちょっと高い水準に挑戦した方が、自分の能力も伸びるし、会社もよくなるし、評価もよくなる」ということを、事前に教えておくようにします。
今運用していいらっしゃる目標管理の内容によって、目標設定の仕方が違ってきますので、その辺の状況を教えていただければ、もう少し詳しく説明いたします。


