共同作業の場合の業績評価
評価は個人を評価するものだと思いますが、その個人が属するチームあるいは部署の業績を個人の貢献した業績として評価に反映することは問題ありませんか?
協力して一つの成果を上げるような仕事の場合、チームや部署全体の期待成果を共同目標のような形で設定して、その達成度合いを業績評価に反映することは、まったく問題ありません。
個人最適にならず全体最適になりますので、良いことだと思います。
以上、よろしくお願いいたします。
考課者の等級
当社では地方の出張所において、管理職ではない主任職(6等級)の者が、所長に就くケースがありますが、この者が一般社員を考課することはいかがなものでしょうか?
まったく問題ありません。
人事考課は等級の上位のものが行うのではなく、上司(役職者)が行うものです。
等級が低い人であっても、所長を任命されている以上、当然人事考課を行う義務と責任があります。
また、最近は、管理職とか組合員とかにかかわらず、人事考課を行う人を下位役職者に下げるケースが多いです。
特に工場では、課長ではなくて、係長や班長が人事考課を行うようになってきています。
退職者の賞与
当社は、賞与支給日に在籍していない者には賞与を支給していません。たとえ賞与算定となる対象期間すべてを在籍していても、支給日前に退職した者には賞与を支給しません。
1.支給日在籍条項について
賞与は、就業規則や労働協約で支給基準を定めていれば労働基準法上の賃金(労基法第11条) に当たるので、対象期間の全部または一部を勤務したにもかかわらず、支給日前に退職した者に賞与を支給しないという取扱いは、労基法第24条の賃金全額払い原則に反するのではないかとの疑問があると思います。
判例では、 「賞与は、 従業員にとり単なる会社の恩恵または任意に支給される金員ではなく、 労働の対価としてその支払いを義務付けられた賃金の一部であり、 支給対象時に在籍しない従業員に対しても使用者は支払義務をもつ」 (日本ルセル事件 昭49・8・27 東京高裁判決) としたものもありますが、 多くは支給日在籍を条件とする支給規定 (もしくは慣行) を正当としているようです。 (例えば、大和銀行事件 昭57.10.7 最1小判やニプロ医工事件昭57・9・8 前橋地裁)
ただし、退職日を労働者本人が選択することができない定年退職や、整理解雇等の会社都合退職については、支給日在籍条項は適用できないと判断するのが妥当でしょう。
2.支給日退職者の減額について
退職者の減額については、賞与の意味を考える必要があります。
古い判例ですが、「会社は、 賞与を支給日に在籍する従業員にのみ支給する扱いをしており、 従業員らもこれに納得し特に反対の意思を示したことはなかった。 従って、 この取り扱いは慣行として確立しており、 またこの扱いは賞与に対し今後の勤務継続への期待も含ませているものと考えられるが、 この期待を賞与に込めることは不合理ではなく、 公序良俗に反せず正当である」 (昭57・9・8ニプロ医工事件 前橋地裁)というのがあります。
すなわち、賞与には継続勤務への期待がこめられているという解釈です。そうであれば、支給日に退職する人にはその期待がないのであるから、その期待分が減額されるのは致し方ないということになります。
しかし、この考え方は過去の年功制の時の考え方(賞与は恩恵とか将来への期待など)であり、最近の成果主義では「賞与=期間中(過去)の業績配分」ということになっており、減額する根拠はなくなっていると考えるのが妥当でしょう。
職能要件書の作成方法
わが社では、職能資格制度を作っているところです。職務調査を行いました。これを「職種別・等級別職能要件書」に仕上げたいのですが、その方法がよく分かりません。ご教授くださいませんか。
どこまで進んでいるのかわかりませんが、一通り注意点とその流れをお知らせします。
● 職能資格等級の定義
職能資格等級をしっかり運用するためには、その等級の定義を明確にする必要がある。 また、等級定義はあくまでも定義であり、抽象的に作ってあるため、さらに、具体的に作っていく必要がある。しかし、あまり、細分化してしまうと管理ができなくなり、陳腐化してしまう恐れがある。どの程度の大きさで作成するかを決める。
1.等級定義 → 全社共通 → 抽象的言葉
2.大まかな部門別定義 → 部門別 → やや抽象的な文章
3.部署別定義 → 部署別または職種別 → 仕事(まとまり課業)レベル
4.職種別等級別職能要件書 → 職種別 → 作業(課業)レベル
● 「部署別定義 → 部署別または職種別 → 仕事(まとまり課業)レベル」作成の流れ
1.等級定義の確認
すでに作成された等級定義の内容を確認して、等級のイメージをつかむ
2.部門別等級定義の検討
部門別の等級定義を検討する。
3.部署別等級定義の作成
さらに、参加者の部署の部署別等級定義を作成する。
4.注意点
卒業方式 「基準を満たすと上の等級に上がることができる」という基準の考え方
入学方式 「基準を満たすとその等級に上がることができる」という基準の考え方
職能資格制度では通常「卒業方式」で考える。
5.あるべき姿
等級定義や職能要件書は「会社が求める能力の期待像」であるため、現状を考慮しつつもあるべき姿で考えるものである。
6.独力でできる
能力の期待像であるため「~~ができる」ことを明示することになるが、この「できる」とは独力レベルで「できる」ことを言う。
7.要件書作成の流れ
① 職場の仕事を見つめ、職務分析における業務の大きさを確認する。
② 仕事を洗い出す。
③ 仕事のまとまりである職務を構築する。
④ 職務のまとまりである部門を構築する。
⑤ 仕事を難易度や専門性の観点からレベル区分する。
以上、よろしくお願いします。
等級とは
介護施設に勤めています。職能要件書の対応等級数が1から9までありますが、等級の意味が理解できません。何を意味するのでしょうか?
職能資格制度における『等級』とは、企業が社員に対して要求している職務遂行能力を難易度順に並べ、段階区分したものです。
したがって、その数は、
・その企業が社員に対して要求する職務遂行能力の上限~下限の幅
・それをどの程度大まかに(細かく)区分するか
によって決定されます。
一般的には、その企業の現状と将来を勘案し決定しますが、だいたい6~12段階になります。9段階の会社が一番多いようです。
同じように、職務等級制度では職務価値を段階区分したもの、役割等級制度では役割の大きさを段階区分したもの、責任等級制度では責任の大きさを段階区分したものです。
昇格基準
現在、昇格の時の基準が人事評価のみで判断している。 第三者の機関で、公平に判断できる材料・・・例えば、係長に推薦された社員は、第三者が実施するセミナー、試験に参加して、合格であれば、昇格させる。不合格であれば、来期に再挑戦できるなど。他社事例が知りたい。
昇格基準についての他社事例ということですが、
1.基本は人事評価の累積になります。
1年だけではなく少なくても2年以上の評価の累積により判定するのがほとんどです。
2.上記の基準をクリアした人に対して、さらに昇格試験などを行います。
この昇格試験は社内で作成し実施するところもありますし
外部の団体のものを利用する方法もあります。(当社でも行っております)
3.その他の昇格の条件として
・ 上司の推薦を必要とする
・ 公的資格の取得を必要とする(職種や等級による)
・ 指定する講座やセミナーを受講し終了すること
・ 役員の面接に合格すること
などがあります。
ホームページ「評価の疑問」の「昇格基準の例 」をご覧ください。
また、昇格試験につきましては「昇格・昇進試験 」のコーナーをご覧ください。
以上、よろしくお願いします。
定量目標(数値目標)と業績目標
業績目標とは定量目標(数値目標)のことでいいですか。
業績目標と定量目標(数値目標)とイコールではありません。
業績目標とは、目標の内容によって区分したもので、次のような意味です。
1.業績目標
・ 到達基準であり、結果を示す目標になる。
・ 実行内容ではなく、実行した結果を示す目標になる。
2.遂行目標
・ 遂行基準であり、実行内容を示す目標になる。
・ 実行内容を「いつまでに~~を、この水準で完了する」というような目標になる。
定量目標(数値目標)とは、目標の表現によって区分したものです。
3.定量目標(数値目標)
・ 達成水準が数値化された目標であり、客観的に判定することが出来る目標。
4.定性目標
・ 達成水準を「どのような状態になった時に、達成されたのか」を質的に表現した目標。
定量目標(数値目標)だから業績目標であるということではありませんが、業績目標は定量目標(数値目標)になることが多いです。言い換えれば、業績目標は定量目標(数値目標)になるように設定したほうがよいということになります。
また、遂行目標は定量化(数値化)することが難しい場合がありますので、定性目標になることが多くなります。
労働条件の不利益変更
労働条件の不利益変更の仕方を教えてください。
● 労働条件の基本
1.労働契約も「契約」ですから、契約の主要部分である賃金などの労働条件を変更するには、原則として、使用者・労働者双方の同意が必要です。
したがって、労働者の同意のない一方的変更は無効です。
しかし、その場合でも労働者に不利益な就業規則の変更(労働条件の切り下げ)は、それが合理的なものでない限り労働者を拘束しません。
ということは、合理的な理由があれば不利益変更ができるということです。
3.なお、賃金等の労働条件は、法令・労働協約・就業規則・労働契約などで定められますが、その効力は、効力の強いほうから労働協約、就業規則、労働契約の順になります。
たとえば、労働協約に違反する就業規則や労働契約は、その部分が無効となります。また、就業規則に違反する労働契約はその部分に限り無効となります。
● 不利益変更の合理的理由
賃金、退職金など労働者にとって重要な権利、労働条件に関し実質的な不利益を及ぼす就業規則の作成又は変更については、「そのような不利益を労働者に法的に受忍させることを許容できるだけの高度の必要性に基づいた合理的な内容のものである場合」において、その効力を生ずるものというべきである、と判例で示しています。(最高裁:大曲市農協事件、第四銀行事件など)
1. 労働者が被る不利益の程度
2. 使用者側の変更の必要性の内容・程度
3. 変更後の就業規則の内容自体の相当性
4. 代償措置その他関連する他の労働条件の改善状況
5. 労働組合等との交渉の経緯,他の労働組合又は他の従業員の対応
6. 同種事項に関する我が国社会における一般的状況等
の諸事情を考慮して,合理性判断をすべきであるとしています。
要するに,合理的であるかどうかは,就業規則変更の必要性と労働者の受ける不利益を比較考量してケースバイケースで判断すべきということです。
遅刻の評価
遅刻をすると規律性でマイナス評価ということですが、理由のある遅刻や不可抗力での遅刻もマイナス評価になるのでしょうか?
いいえそんなことはありません。規律性は取り組み姿勢や意欲のことを評価するわけですから、そのような理由のある遅刻は規律性には反映しません。
ただし、遅刻に関して言えば、いかなる理由があれ遅刻した時間は仕事をしていないわけですから「no work no pay」の原則で賃金カットになるのは当然です。
合わない上司
合わない上司についての相談です。この上司は毎年部下を潰して、その部下は一年ですぐ人事異動となっています。
今年度から私の上司になったのですが、すでに上司と仕事をしたくなくなっています。仕事が全然できなくなっていますと人事課へ相談しました。今後どうすればいいでしょうか?
ご相談のお答えします。
どこの会社にも、変な上司はいるものですが、困った状況ですね。
パワハラの可能性がありますから、その上司のいけない発言や行動をメモしとくと良いと思います。
ご自分のその上司に対する悪い先入観やイメージだけでなく、具体的な事実を記録として残しておくことが必要です。
そのような記録を持っておれば、仮に裁判になった時にも、非常に有効な証拠になります。
すでの、人事課に相談されたということですから、何らかの対応をとってもらえると思いますが、いざという時のために準備しておくとよいと思います。
以上、よろしくお願いいたします。