『100まんびきのねこ』 絵本の会2025-6
こんにちは、詩子です。
2025年6月の 絵本の会 は、
6/12 (第2木曜日)
に開催いたしました。
範囲は、引き続き、
『心に緑の種をまく』 渡辺茂男/著 岩波書店
◆ 第6章「私と絵本の出会い」
『100まんびきのねこ』と私 (p316-325)
です。
今回は、1920年代の近い時期に描かれた
絵本と、幼年童話を読みました。
絵本
● 『100まんびきのねこ』
ワンダ・ガアグ/文・絵 石井桃子/訳 福音館書店
幼年童話『けしつぶクッキー』より、
● 『けしつぶクッキーとアンドルーシク』
マージェリー・クラーク/作
モウドとミスカ・ピーターシャム/絵 渡辺茂男/訳 童話館出版
※鯖図、未所蔵。
の 2冊 です。
実は、絵本の会 で、大人のみなさんと読む前に、
6/11 に、五歳児(年長)さんと、
『100まんびきのねこ』を読む機会があったのです。
実は、ふだん、
子どもたちに読み聞かせする機会はあまりないのですが、
今回は、「本との素敵な出会い」で、
各園の子どもたちをお招きする時期に重なったので、
読むことができたのです。
子どもたち、実によく聞いてくれました~
。
なるべく絵が見えやすいように座ってもらい、読んでいきましたが、
ねこのだいぎょうれつのところなどで、声があがり、
楽しんでくれていることが伝わって来ました。
良き聞き手の子どもたちに、感謝です。
『けしつぶクッキーとアンドルーシク』も、とても面白く、
これら2作品とも、90年~100年以上前に描かれていますが、
今も、やっぱり面白いなぁと思いました。
この先も、子どもたちが、
これらの絵本や物語を楽しめるように、
私たち大人は、子どもたちに読むことで、
ちゃんとバトンを渡していかなくては!とも思ったのでした。
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次回、7月の 絵本の会 は、
2025年
7/10 (第2木曜日)
の 開催予定です。
テキストの範囲は、
『心に緑の種をまく』 渡辺茂男/著 岩波書店
◆ 第6章「私と絵本の出会い」
『100まんびきのねこ』と私
です。
『100まんびきのねこ』以外の、ワンダ・ガアグさんの絵本を
読んでいきたいと思っています。
ではまた。
ごきげんよう。
かしこい!おりこう! Clever Bill!! 絵本の会2025-5
こんにちは、詩子です。
2025年5月の 絵本の会 は、西山公園の桜も満開の、
5/8 (第2木曜日)
に開催いたしました。
『心に緑の種をまく』 渡辺茂男/著 岩波書店
◆ 第6章「私と絵本の出会い」
『100まんびきのねこ』と私 (p316-325)
を引き続き読んでいます。
今回は、4月の会で反響のあった、『かしこいビル』の
作家ウィリアム・ニコルソンをもう少し詳しく見ていくことにしました。
今回の主な参考文献は、
●『絵本論』(瀬田貞二/著 福音館書店)
と、
●『絵本の魅力』(吉田新一/著 日本エディタースクール出版部)
です。
先ずは、子どもの本ではないのですが、
ニコルソン絵の、
◇ 『真っ四角な動物絵本』
アーサー・ウォー/ぶん
ウィリアム・ニコルソン/え
ゆらきみよし/やく ほるぷ出版
を読んでみました。
それから、
◇ 『ビロードうさぎ』
マージョリィ・ウィリアムズ/ぶん
いしいももこ/やく
ウィリアム・ニコルソン/え 童話館出版
と、洋書
◇ 『The Velveteen Rabbit Or How Toys Become Real』
by Margery Williams With Illustrations by William Nicholson
HEINEMANN1922・1995 ※福井県立図書館より相互貸借。
そして、満を持して
◆ 『かしこいビル』
(ウィリアム・ニコルソン/さく まつおかきょうこ よしだしんいち/やく ペンギン社)
◆ 『おりこうなビル』
(ウィリアム・ニコルソン/ぶん・え つばきはらななこ/やく 童話館出版)
◆ 『Clever Bill』(William Nicholson Faber and Faber 1979)
の3種類の読み比べをしていきました。
主役は、
◆ 『かしこいビル』
ウィリアム・ニコルソン/さく
まつおかきょうこ よしだしんいち/やく ペンギン社
です。
まずは、4月に、小学1年生さんに読み聞かせをされた方から、
子どもたちの様子についてお話していただきました。
子どもたち、しっかり楽しんでくれたようです。
2つの小学校で、それぞれ1年生に読み聞かせ。
30人くらいで聞いた子どもたちからは、
ビルが涙の中から決然と立ち上がって走り出すあたりから、
「おぉ!」と声が上がったそうです。
もう一つの学校さんは、18人くらいで、
静かに、食い入るように、絵を見ていたそうです。
出版がほぼ100年前であっても、良い絵本の価値は変わらず、
やはり子どもたちに愛されているのが分かりました。
羨ましいです!
私も子どもたちと『かしこいビル』読みたいです!
今回、衝撃?だったのは、
『Clever Bill』では、メリーの手紙がタイプでうってあることです。
瀬田さんは『絵本論』で、
メリーの手紙がタイプで書かれていることに触れておられますが、
原書を見るまでは気づいていませんでした。
最後に、
◆ 『ふたごのかいぞく』
ウィリアム・ニコルソン/作 谷川俊太郎/訳 復刊ドットコム
を読みました。こちらも、すてきな絵本!
おとなのみなさんと共に、
ウィリアム・ニコルソン、再発見!の会
となりました。
良い絵本は、何度出会いなおしても、良いものだなぁと思いました。
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次回、6月の 絵本の会 は、
2025年
6/12 (第2木曜日)
の 開催予定です。
テキストの範囲は、
『心に緑の種をまく』 渡辺茂男/著 岩波書店
◆ 第6章「私と絵本の出会い」
『100まんびきのねこ』と私
です。
ではまた。
ごきげんよう。
かしこいビル!! 絵本の会2025-4
こんにちは、詩子です。
2025年4月の 絵本の会 は、西山公園の桜も満開の、
4/10 (第2木曜日)
に開催いたしました。
先月から、
『心に緑の種をまく』 渡辺茂男/著 岩波書店
◆ 第6章「私と絵本の出会い」
『100まんびきのねこ』と私 (p316-325)
を読みはじめています。
さて、3月の会では、家庭文庫研究会さん出版の6冊の絵本を読みましたが、
今回は、その補足から。
家庭文庫研究会さんの活動については、
◆ 『新編子どもの図書館』(石井桃子コレクションⅢ)
石井桃子/著 岩波書店
家庭文庫研究会さんの「会報」については、
◆ 『新しいおとな』
石井桃子/著 河出書房新社
から、6冊の絵本出版に関連する箇所を読んでいきました。
読んでいくと、1961年1月、『100まんびきのねこ』という絵本が出版されたことは、
どうやら、その後の日本の絵本の「形」も変えていったようです。
そこで、今度は、6冊を出版した松居直さんの本で見ていくことにしました。
◆ 『絵本とは何か』
松居直/著 日本エディタースクール出版部
◆ 『松居直と《こどものとも》創刊号から149号まで』
松居直/著 ミネルヴァ書房
これらの本には、その「形」の具体例が!! それは、
こどものとも1961年7月号
『とらっく とらっく とらっく』(渡辺茂男/さく 山本忠敬/え 福音館書店)
です!
この号から、これまでのタテ長の絵本から、ヨコ長の絵本に「形」を変えたのです。
鯖図にあるのは復刻版ですが、1961年7月号 のウラには、
「絵本のかたち」と題された、決意表明とも思える文章がありました。
今は当たり前に出版されている、横書き・ヨコ長の絵本。
その始まりは、『100まんびきのねこ』だったのですね~。
石井さんや松居さんの、子どもたちにより良い絵本を届けたいという思いは、
絵本の「形」も大きく変えたのです。
少し脱線して、こどものともの復刻版から、
『のろまなローラー』(小出正吾/さく 山本忠敬/え 福音館書店)
についても、寄り道しました。
『のろまなローラー』は、「こどものとも」で、
最初(1960年9月号)は、タテ版、
改訂版(1965年8月号)で、ヨコ版になったこと
を、復刻版をめくりながら、絵のちがいや、
横長であることの効果を感じながら、見ていきました。
さらに、
『ごきげんならいおん』(ルイーズ・ファティオ/文 ロジャー・デュボアザン/絵 村岡花子/訳 福音館書店)
から学んだという、『ちいさなねこ』(石井桃子/さく 横内襄/え 福音館書店)の表紙・裏表紙を、
2冊を並べて見て、感心したりなど、楽しみました。
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後半は、テキストの輪読にもどりました。
今回は、 p318 10行目からp319 14行目まで を読んでいきました。
この範囲に出てきたのが、『かしこいビル』という絵本。
『100まんびきのねこ』の作者ワンダ・ガアグが、
「表現形式のモデル」にするよう言われたという絵本です。
◆ 『かしこいビル』
ウィリアム・ニコルソン/さく
まつおかきょうこ よしだしんいち/やく ペンギン社
読み聞かせ の あとに、
「実は、まもなく出版されてから100年(1926年出版)の絵本なんですよ!」
とお伝えすると、みなさんからは、驚きの声が上がりました。
実は私も、読み聞かせしてもらったのは初めてかも!?な絵本です。
とてもよかったです。
「ぜんぜん、古くない!」
「表紙は知っていたんだけど、こんなに面白いの!?」
というご感想も。
「この春、小学校で、低学年さんに読んでみます
」
という、うれしいお声もありました。
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子どもたち、楽しんでくれるとうれしいです。
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次回、5月の 絵本の会 は、
2025年
5/8 (第2木曜日)
の 開催予定です。
テキストの範囲は、
『心に緑の種をまく』 渡辺茂男/著 岩波書店
◆ 第6章「私と絵本の出会い」
『100まんびきのねこ』と私
です。
ではまた。
ごきげんよう。
家庭文庫研究会の絵本6冊 絵本の会2025-3
こんにちは、詩子です。
2025年3月の 絵本の会 は、
3/13 (第2木曜日)
に開催しました。
2024年後半は、〈番外編〉ということで、
テキストにタイトルが出ていたアメリカ絵本の黄金時代の絵本で、
コールデコット賞関連の作品を中心に読んでいきました。
久々に、テキストにもどった今回は、
『心に緑の種をまく』 渡辺茂男/著 岩波書店
◆ 第6章「私と絵本の出会い」
『100まんびきのねこ』と私 (p316-325)
から、p316~318 9行目まで 読んでいきました。
この範囲に登場するのが、「家庭文庫研究会」です。
家庭文庫研究会は、
・村岡花子さん(道雄文庫)
・石井桃子さん(かつら文庫)
・土屋滋子さん(土屋ぶんこ)
等の家庭文庫が集まり、1957年に発足しました。
石井桃子さんの著書『新編 子どもの図書館』(岩波現代文庫版)等に拠ると、
「かつら文庫」の子どもたちが楽しんだ外国の絵本を、
ほかの、日本の子どもたちや大人たちにも紹介しようということになり、
家庭文庫研究会が翻訳・編集し、
福音館書店の「世界傑作絵本シリーズ」の最初の絵本として
制作・販売されました。
今回はその、「家庭文庫研究会」から生まれた6冊の絵本を
読んでいくことにしました。
6冊は、1961年から1964年にかけて出版されています。
最初の2冊は、1961年1月出版の、
◇ 『100まんびきのねこ』
ワンダ・ガアグ/文・絵
石井桃子/訳 福音館書店
◇ 『シナの五にんきょうだい』
クレール・H・ビショップ/ぶん
クルト・ビーゼ/え
いしいももこ/やく 福音館書店
※鯖図、未所蔵。
です。
1961年8月には、さらに2冊出版されています。
◇ 『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』
バージニア・リー・バートン/文・絵
村岡花子/訳 福音館書店
◇ 『アンディとらいおん』
ジェームズ・ドーハーティ/ぶんとえ
むらおかはなこ/やく 福音館書店
です。
1962年には、
◇ 『おやすみなさいのほん』
マーガレット・ワイズ・ブラウン/ぶん
ジャン・シャロー/え
いしいももこ/やく 福音館書店
1964年に、
◇ 『ごきげんならいおん』
ルイーズ・ファティオ/文
ロジャー・デュボアザン/絵
村岡花子/訳 福音館書店
が、翻訳出版されています。
原書の出版年を見ると、
1920年代から50年代までの絵本だということが分かります。
この半年間、1930年代後半から70年代くらいまでの絵本の、
ほんの一部ですが、ふり返って読んできた私たちには、
ほとんどがお馴染みの絵本です。
6冊中2冊が、ライオンの絵本なのが、面白いなと思いました。
今回は、読み手2人で、
石井桃子さん訳と、村岡花子さん訳とに分け、
3冊ずつ読んでいきました。
『ごきげんならいおん』は、図書館員でも、
読む機会も、読んでもらう機会もなかなかないので、
読み聞かせしてもらう側になって、楽しむことができ、
とてもよかったです。
さて、「家庭文庫研究会」は、1965年に”発展的解散”をし、
「児童図書館研究会」に合流します。
さらに、
石井さんの「かつら文庫」、土屋さんの2つの「土屋文庫」、
松岡享子さんの「松の実文庫」の4つの家庭文庫を母体に、
1974年に、「東京子ども図書館」が設立されます。
「東京子ども図書館」さんは、2024年に50周年を迎えられ、
子どもと本にかかわる大人たちを、励まし続けてくださっています。
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次回は新年度です。
4月の 絵本の会 は、
2025年
4/10 (第2木曜日)
の開催です。
テキストの範囲は、
『心に緑の種をまく』 渡辺茂男/著 岩波書店
◆ 第6章「私と絵本の出会い」
『100まんびきのねこ』と私
の続きです。
ではまた。
ごきげんよう。
この一年に読んできた絵本のふり返り(6)絵本の会2025-2
こんにちは、詩子です。
2025年が2月の 絵本の会 は、
2/13 (第2木曜日)
に開催しました。
1月の番外編です。
1月の会では、
キーツさんの、2冊のコールデコット賞🏅🥈 の絵本に
注目して読みましたが、
『ゆきのひ』と『ピーターのめがね』の間のピーターの物語も、
みなさんと分かち合いたい!と思い、
2月の会では、全部続けて読んでみることにしました。
日本語に翻訳され、最初に登場したのは、『ピーターのいす』ですが、
今回は、原書の出版年の順に、
『ゆきのひ』からはじまるピーターの絵本7冊を読んでいきました。
1963年 『ゆきのひ』 🏅
1964年 『ピーターのくちぶえ』
1967年 『ピーターのいす』
1968年 『ピーターのてがみ』
1969年 『ピーターのめがね』 🥈
1970年 『やあ、ねこくん!』
1972年 『いきものくらべ!』
『ゆきのひ』で、一人遊びをしていたピーターが、
背も高くなり、友だちも増え、地域の子どもたちと過ごしている姿には、
なかなか心揺さぶられるものがありました。
キーツさんは、『ピーターのいす』で、
ピーターが小さい頃のいすに座れなくなったところで、
その成長に気づいたのだそうです。
さて、7冊続けて読見終えました。
次に、7冊の表紙を並べた状態で、
◆ 『生きるための絵本』
正置友子/著 風間書房(2023)
から、5−6『ゆきのひ』を、全読みし、さらに味わいました。
● □ ▲ ◇ ●
明るく、心楽しいコラージュの技法から、
油絵中心の表現に変化していく、キーツさんの〈ピーターの絵本〉。
しだいに、主人公はピーターから、ピーターの友人たちに移っていきます。
1974年 『ゆめ』
1975年 『にんぎょうしばい』
『にんぎょうしばい』では、ピーターの妹スージーが、
地域の子どもたちの中心になっていて、改めて、びっくりしました!
あの、ピーターのいすをピンクに塗ってもらった赤ちゃんのスージーも
すっかり大きくなっていて、こちらも感慨深いものがありました。
そして、
『ゆめ』に登場したあるものが、『にんぎょうしばい』では、
更に形を取って登場してくるという楽しみもあります。
〈ピーターの絵本〉をまとめて読みきかせで味わう
というのは、図書館員でもなかなか無いので、
ピーターたちの成長の物語を、
みなさんと分かち合うことができ、良い機会となりました。
会の終わりに、キーツさんの最後の絵本
1982年 『 CLEMENTINA'S CACTUS』
を楽しみました。
文字なし絵本。
とても美しかったです。
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次回、3月の絵本の会は、
2025年
3/13 (第2木曜日)
の開催です。
久々に、テキストに戻ります。
『心に緑の種をまく』 渡辺茂男/著 岩波書店
◆ 第6章「私と絵本の出会い」
『100まんびきのねこ』と私
から、また読んでいこうと思います。
ではまた。
ごきげんよう。