☆阿賀野川の河川港町でトンボのある町並みー再訪編☆
場所・ 新潟県東蒲原郡阿賀町津川
時代・ 明治時代以降の再建(1870くらい以降)
構造・ 木造2階建て
最終訪問・ 2019.09 再訪
新潟県の下越地方、阿賀野川沿いの奥会津との県境にある山間の町です
新潟市からは1時間くらいで気軽に行ける大自然で温泉もあるので私も大好きな町です(温泉記事もあり)
県東端の津川は近世は会津藩に属しました
13世紀に麒麟山に築城、14世紀には現在の津川が誕生しました
一国一城令で廃城となった後も代官所が置かれ、越後街道(新潟では会津街道)の宿場かつ阿賀野川の河港として賑わいました
この一環で新潟市の有名な海産物業者「加島屋」も誕生しました
妻入り町家の真壁造り 商店街沿い
上町、仲町の一帯には街道沿い1キロに渡り町並みが残ります
妻入り町家の真壁が印象的で一部に明治時代の煉瓦の塀も残ります
「トンボ」と呼ばれる雁木や幻想的な狐の嫁入り行列でも有名です
付近には麒麟山酒造、旧い料亭建築も残る麒麟山温泉(雄大な阿賀野川の絶景露天)や風鈴や和紙を使った照明を自分で作れる体験施設、阿賀野川ライン下り、古民家CAFEなど楽しみいっぱいです
2011年7月の新潟・福島豪雨では暴れ川(これがなまってアガノガワ)阿賀野川が決壊し(だいたい川の水位が近すぎるし、山なので水が流れる場所が少ない)水害で大きな被害を受けましたが、不死鳥(麒麟)のごとく復興しました
(毎年、梅雨の7月7日付近は、豪雨で被害の出る場所が多いですよね。
今年は九州、被害に遭われた方の無事と亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします)
その暴れ川は、2019年10月の台風19号でも阿賀町に被害をもたらしました(麒麟山酒造も被害を受けた、この次の月)
阿賀町と阿賀野川は、昔も今もうまく共存していかないといけない、切っても切れない関係のようです
阿賀野川は、日本一の水の流量なことも大きいかも知れません
津川付近の川沿いの散策路(阿賀野川の支流)
この麒麟山酒造は、2020年春、コロナのさなか、町の方に感謝を伝えたくて、阿賀町の各家に無料で日本酒を送ったそうです
(毎年のように何らかの災害がありますね)
*
2019年09月 再訪
初めて津川の町を訪れてから12年
今回は国道49号で会津に抜ける際に、寄ってみました
阿賀町の中では大きな町で、中心となる町になり、酒蔵や麹店、写真店、そば店などが商店街沿いにある場所です
今回は朝だったので、お店はまだ開店していませんでした
ですが、歴史ある町家や「トンボ」と呼ばれる雁木も健在です
今回は街の片隅を守る、住吉神社も見つけることができました
津川は、地名にもあるように、阿賀野川水運で栄えた河港町なので、住吉神社、というのはピッタリですよね
(「津」は湊、「川」をひっくり返して「川湊」つまり「津川」)
そして、その神社の周りには歴史ある石蔵、会津系の意匠の土蔵などもあり、近世は会津藩に属していたという阿賀町の歴史が窺えました
現在は静かな商店街が残るのみですが、秋の朝の静かな津川の町が見れて嬉しかったし、再訪できてよかったです
12年前に気が付かなかった、「豪商・旧平田家」の煉瓦壁なども見つけることができました
豪商 「旧平田家 煉瓦壁」
近年では、東京から地域おこし協力隊として阿賀町に派遣された方が、夫婦で移住して、津川で「こんびり ochanoma tsugawa」というパンと古民家カフェをオープンさせました
(こんびり、とは地元の言葉で「おやつ」という意味)
素材は、地元のものにこだわり、パフェもランチもあります
CAFEの営業は、岡山から移住された方で、オープンはまだ先月の13日
GWにオープンしたかったそうですが、コロナの影響で延期に
3人とも20~30代の若者で、今後も阿賀町を盛り上げてほしいですね
町並み・温泉・自然好きの方にもオススメです(^^♪