『創価学会』と聞いて、それが新興宗教らしいことは何となく分かっていても、どのような宗教団体なのか正確に答えられる人は案外少ないのではないでしょうか。



圧倒的カリスマである池田大作名誉会長の号令もと、学会員と呼ばれる信者達が選挙の度に職場や学校などでしつこく公明党への投票を迫ったり、他宗教を全否定して創価学会への入信を迫るといった怪しげなカルトといった程度のものでしょう。


ですが、それらは創価学会の一面を捉えたに過ぎません。



創価学会は、実は日蓮を信仰する仏教系(※法華系)の新興宗教団体なのです。(※今更)





創価学会は、日蓮の高弟六老僧の1人である日興の門流である『日蓮正宗』大石寺の法華講のひとつとして、昭和5年に『創価教育学会』の名前で組織されました。

日蓮正宗という宗派自体、昭和15年の宗教団体法の施行に伴い、予てより他の日蓮宗と差別化・独立を図っていた大石寺側の申し出によって翌16年に新たに登録された宗派であることからも分かるように、
創価学会の頑迷さは、日蓮正宗ゆずりと言っても過言ではありません。

そもそも、日蓮宗と日蓮正宗とは何が違うのか?

それは、宗祖である日蓮に対する位置付けが異なるのです。

他の日蓮宗系の宗教団体の多くは、日蓮に対する尊称は『日蓮聖人』であり、今は菩薩で、将来的に救世主となる御方という位置付けであります。
そのため、御釈迦様をはじめ幅広く信仰対象としており、他宗派に対しても比較的寛容な傾向にあります。

一方、日蓮正宗やその流れを組む宗教団体においては、日蓮は既に本仏であり、尊称についても『日蓮大聖人』という称号が用いられております。

そのため、日蓮正宗やその流れを組む宗教団体は、他の日蓮宗派に比べてみても日蓮の本流であるという意識が根強く、
かなり独善的かつ原理主義的であり、日蓮宗を含めた他宗教を全て『邪宗』『邪教』と位置付けて攻撃を加える傾向が強いことからも、それが原因でトラブルを起こすことが多く、創価学会も例外ではありませんでした。


創価学会にとっても、他宗派は「消費期限切れ」もしくは「教え自体が邪悪」といったものであり、
そのような『邪宗』を信仰している人々がいるから世の中が乱れるのであり、間違った信仰を持っている人々を正しい宗教に教え導いてあげるのだという、かなり上から目線で接するわけですから、嫌われるのも無理はありません。


昭和の中頃は『折伏大行進』と呼ばれる組織的な布教活動が行われていた時代でありました。

折伏。つまり『破折屈伏』という言葉からも想像がつくように、相手を論破して服従させることに全力を注いできた学会員ですが、
信者や勧誘の対象となる者の多くが、経済的かつ心身に何らかの問題を抱えて社会の底辺を彷徨っていた層が多かったことからも、そういったルサンチマンに迎合し、更に武器を与えたらどうなるかは想像に難くありませんよね。

小人が力を手にしたら、実際に振るってみたくなるもの。

案の定、新興宗教の萌芽期にはありがちな泥臭く品がない布教活動が創価学会でも例外なく罷り通っておりました。

道理を弁えぬ匹夫匹婦が相手を論破できるだけの知性など持ち合わせていよう筈もなく、
最終的に、怒りにまかせて訪問先の神棚や仏壇、御守りなんかを破壊するなどの犯罪行為も数多く報告されるようになりました。

傍若無人の限りをつくし、世間様から白い目で見られようが、家族や友人から叱られようが、絶縁されて創価学会以外の人間関係が破綻しようが、治安当局に取り締まられようが、
それでも意に介さぬばかりか、過去に日蓮が教えを説いたことによって鎌倉幕府から弾圧された故事になぞらえて、却って教義が正しいと確信し、悦に至る有り様。

まさに、戦後日本で巨大化した怪物。

創価学会に対するマイナスイメージが決定的に印象付けられたのが、この頃であります。