しばりやトーマスの斜陽産業・続 -55ページ目

BPOでも祭りが起こるドンブラザーズ

 まもなく番組完走するニチアサの『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』はどういう幕引きになるのか、まったく想像もつかないのですが、その先の読めなさ故に大人気。そう、BPOにも。ドンブラザーズはこれまでの常識を覆す破天荒かつ無軌道な演出で話題なので受け入れられない人もそれなりにいて、青少年に悪影響を与えるメディアに苦言を呈する視聴者から攻撃の対象になっている。4月の時点ですでに以下のような投書が来ている。

 

「表現・演出」に関する意見】

  • 特撮ヒーローもので、主役の1人が普段は大人しく優しい男性なのに、恋人が傷つけられて「彼女を傷つける奴はどんな人間でも絶対にゆるさない」と、悪人を殺してしまったのは残酷だ。悪人も、毎回普通の人間が敵の親玉に操られているだけなのに、どうして改心させたり救ったりせず、容赦なく殺してしまうのか。あまりにも残酷すぎて子ども番組とは思えない。

 

 

 これ、キジブラザー、雉野つよしがみほちゃんを傷つけられて激高した回の話なんだろうけど、この人、ちゃんと番組を見ていない。ドンブラザーズがヒトツ鬼(怪人)をやっつける=救うなので容赦なく殺してるわけじゃないんだけど・・・

 続いて10月、11月分でも何か極端な表現が出るたびにドンブラザーズはやり玉に挙げられている。

 

【「表現・演出」に関する意見】

  • ヒーローものの特撮ドラマで、主人公たちが犯罪を起こして警察に捕まったり、独房でけんかしたりしていた。こんなひどい正義の味方は見たことがない。こんなヒーローが子どもたちに受けているのだろうか。ふざけすぎで不愉快だ。

 

 

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • 子ども向け特撮ドラマで、出演者がほかの出演者に向けて消火器を噴射していたが、子どもがまねをしたら危険ではないのか。

 

 

 絶対、同じ人間が投書してるんだろうな…。世の中には文句をいうためにわざわざ番組を見るという変な人がおり、そういう人たちによってBPOや新聞の投稿コーナーは成り立っているので、令和になってもなくならないのだ。そして、12月分にも投書が来ていた!

 

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • 子ども向け特撮ドラマで、運転免許の路上教習中のヒロインが敵役の人をはねて走り去るシーンがあった。子ども向け番組で、ひき逃げを放送してもいいのだろうか。

 

 ドン40話『キケンなあいのり』回は、オニシスター、鬼頭はるかが同居人の叔母さん(三輪ひとみ)の勧めで自動車免許を取りに行くことに。その裏では本筋に絡むシリアスな展開になっているのだが、割愛する。

 色々あって、仮免の路上講習にまで進んだはるかは覚醒。猛スピードで突っ走る。そして車線上に飛び出してきた、敵なのか味方なのかよくわからん謎の存在のドンムラサメを撥ね飛ばすはるかは不適な笑みを浮かべ、助手席の試験官が狼狽しているのも構わずドンムラサメに止めを刺そうとアクセルを踏み込むのだった。

 敵(?)を車で撥ねて、さらに止めを刺そうとするヒーローって見たことないよ!変身の最中にうっかり子供をバイクの下敷きにしたヒーローはいたけど…

ぼうや!しっかりしろ!ぼうや!

 

 こりゃ視聴者に問題視されるのもやむなしか!そんな批判はともかく、ドンブラザーズは大層面白いので、ぜひ見てくださいね。2月には終了しますが。そして同じ人が新番組を批判するんだろうな…そういう人は絶対に根絶できないので。

 

 

 

 

 

 

2022年映画ベスト

 年が明けてもう数日経ったので、新年感が全然ないのだけど、せっかくなので去年を振り返る意味で映画ベスト企画です。といってもそんなに大した数を見ていないので(映画の記事書く仕事してるのに)、順不同で10本選ぼうとしたらあれもこれもとふえちゃったので10本以上ありますが気にしないでください。

 

 

〇シン・ウルトラマン

昭和の特撮を新たにリメイクすると「違う、そうじゃない」感になってしまいがちなところを「独自解釈」で再構築するという試みを成功させていた点は高く評価できる。意表を突くオープニングの仕掛けなど、オタクの痒い所に手が届く演出もたまらなかった。

 

〇スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム

三つのスパイダーマン世界がひとつにつながって三人のスパイダーマンが一堂に会するというシーンだけでも見どころがある。佐藤健一人出すのが関の山の東映作品とは大違い。

 

〇ザ・バットマン

マーベル作品に比べていろいろ大変らしいDCコミックス映画唯一の良心。ノーラン以降のバットマン映画がリアル志向になっているのはあんまり好きじゃないけど、これは別格。権力者をぶち殺せ!そうでなければ世の中は変わらない!権力者に追随する民衆も敵だ!という悪役の主張に観客が共感できるようになっており、どうかしている。そして破壊や殺戮、テロリズムでは世の中は変えられないということも示している。

 

〇バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー

フランス版シティーハンターの人、フィリップ・ラショーの最新作はアメコミヒーローもののパロディ映画。ラショーいつもの下品なギャグも散りばめられ、おふざけ全開だがアクションは本家顔負け、きちんと泣ける場面もあり、コメディ映画を馬鹿にしてはならないという覚悟を感じた。スパイダーマンのキスシーンのパロディは、爆笑した。

 

〇ゴーストバスターズ/アフターライフ

懐かし映画が現代に蘇った際、かつてのキャスティングが再集結するというのは、もうお約束になってきて驚きも薄れているがこの映画はすでに亡くなったハロルド・ライミスをCGで復活させる(本当のゴーストだ!)という掟破りに挑んで、感動できるシーンになっていた。旧ゴーストバスターズから新メンバーへの「継承」の映画になっており、監督も前シリーズのアイヴァン・ライトマンから息子のジェイソン・ライトマンに継承された、というのも泣ける話。

 

〇映画「ゆるキャン△」

今年一番見た映画。野クルメンバーが全員成長して社会に出ているという、オタクが好む深夜萌えアニメでは絶対やってはいけないパターンに挑んでいたチャレンジングスピリッツ溢れる傑作。社会のつらさが身に染みる。

 

〇さかなのこ

さかなクンの自伝を元にした劇映画。さかなクンを演じるのはなぜかのん。さかなクンは近所に住んでいる不審人物として登場という、攻めすぎ企画。『モヒカン故郷へ帰る』などの沖田修一監督のオフビートな演出がなんともいえない笑いを誘う。そしてちょっと変わった子供をどう育てればいいかという子育て指南映画なのだ。

 

〇NOPE/ノープ

正体不明の宇宙人がUFOで人を浚うという擦られ過ぎたネタをアイデアでまったく新しい物語にしてしまった!『〝それ”がいる森』とは大違いだ!チンパンジーが怖い!

 

〇オカルトの森へようこそ THE MOVIE

日本のオカルト映画代表。『コワすぎ!』の白石監督作なので、おなじみのメンバーによるおなじみのキャラクターが世界の破滅を回避するために暗躍する。なにかというとすぐに「頭おかしいんじゃないですか?病院行った方がいいですよ!」というAD市川、面白過ぎるんよ。

 

〇月下香

グラドルの清瀬汐希が初の濡れ場に挑戦した不倫がテーマの背徳ドラマ。新進気鋭の画家の青年と清瀬演じる人妻が知り合って、いけない関係になっていくというやつで、リルケの詩をきっかけに惹かれ合うというのは鼻白むが、この手の作品では夫役が実はクズ人間でそりゃあ不倫もしたくなるわな!という話になりがちが、夫は極めて良心的な人物として描かれているので、人妻はどんどん罪悪感に塗れていくというのが良かった。清瀬はトップレスまで披露しているが、今時の作品らしくインティマシー・コーディネートが入っており、それがセクシーグラドルだった小松みゆきなの。インティマシー・コーディネーターの資格は日本では二人しかいないため、彼女は正式な資格がないため、コーディネーターの肩書は名乗ってないが、意見は出したという。資格ないけど、コーディネート、って名乗っていいの?と疑問だけど僕も以前「映画面白コメンテイター」と資格ないのに名乗ってたから、まあいいか!

 

〇その声のあなたへ

ベテラン声優、内海賢二(故人)の人生を辿りながら声優という職業について迫るドキュメント。小さいころに母親を亡くして記憶のない内海さんが亡くなる直前に母親の話をし始めるという、そんなことってあるんだなあと不思議な気持ちになった。

 

〇タヌキ社長

今年の河崎実作品。不条理どうぶつシリーズの最新作で、タマキン丸出しのタヌキ社長がハッスル!30分以上にも及ぶレインボーのネタは一体何を見せられているんだ、俺たちは!と劇場で唖然とした。

 

 

 というわけで以上が今年のベスト映画かな。ちなみにワーストは『大怪獣のあとしまつ』『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』『バブル』の三本です。

 

 

 

 

 

 

 

きらら史上最凶のオチ!人の心とかないんか?『死神ドットコム』最終回

 まんがタイムきららキャラット2023年2月号(現在発売中)にて優しい内臓(という名前の漫画家)先生の『死神ドットコム』が終了。

 

 

 この漫画は「きららキャラットのやべーやつ」として『キルミーベイベー』に匹敵する漫画と評価(個人の感想)されてきたのですが、この度2巻乙の結果に。残念。

 その最終回がきらら漫画でも例を見ない衝撃的な幕引きだったので、記録としてここに書き記したい・・・!

 

 その前に漫画の内容を紹介。天界からやってきた死神のデス・メルメルは不幸な人間の魂を回収する会社の平社員。無能で成績ゼロのメルメルは魂を取ってくるまで帰って来るなと上司から天界出禁を言い渡される。下界にやってきたメルメルは無銭飲食したOLの東京霊(とうきょう・たま)と出会い、彼女の飲食代を払わされる。その縁で魂をくれるかわりに願い事を一つ叶えるという契約を交わす。タマの願いは「一千万の借金を返済する」ことだった。タマは会社の先輩に背負わされた100万円の借金を自らギャンブルにハマって1千万に増やしたのだった。

 ガスも電気も止められたボロアパートで借金取りや、タマを溺愛し、自宅で等身大タマ人形とともに暮らす(見ていないところで勝手に動く)という歪んだ愛情を向ける後輩の犬飼ミライ、家賃を待つ代わりに変態行為を迫る大家の春風こだまらに悩まされながら、必要最低限以下の共同生活を続ける・・・

 

 

 という闇の深さを感じる漫画で、タマはきちんとOLの仕事をしているのだがすぐギャンブルに突っ込み、安酒を食らい続けるので一行に借金額は減らない。なんとか借金を返済させようとするメルメルだが、いつしか最低の暮らしに順応していく。

「人の心がないんか?」と訴えたくなるほど悲惨な目に遭い続ける二人の可哀そうな暮らしを見て読者ニッコリという、心がないのは読者の方だったのか・・・

 ところが最終エピソード4回あたりは切なくなる感動エピソード。二人は借金取りに追い詰められ、「ワニに食われるか、闇カジノでバニーガールのバイトをするか」という二者択一を迫られる。渋々バニーのコスプレをする二人、メルメルはサボって煙草を吸っている謎のバニーから競馬の予想を頼まれた上、せっかく稼いだバイト代を巻き上げられる。ところがこれが大穴的中となって謎のバニーから色をつけて金を渡され、タマの借金も完済。謎のバニーの正体はタマを連帯保証人にした挙句、事故で死んだ先輩の乃々だった。

 乃々はタマを上回るクズ人間だったので、天界でも転生できずに天使に落ちぶれる。その後は人間界にやってきてギャンブル三昧でさらに借金を重ねていた。あんたのせいでタマが苦しんでいると責められても「借金を増やしたのはタマのせい」と悪びれない。タマはなぜかそんな先輩を好いていた。

 借金返済という契約を果たしたのでタマは死ぬことになるが、その魂は天界でオークションにかけられる。乃々は同じクズ人間同士、どこまでも地獄に落ちようと有り金でタマの魂を買うことに(だからタマって名前だったのか・・・)。

 タマは大好きだった先輩に魂を食われて嬉しいと死ぬことも恐れない。ボロアパートで最後の夜を過ごした二人、そしてタマは死ぬ

 

 魂を展開に連れていく前にミライとこだまに最後の別れをさせようとするメルメル。こだまらはタマの魂をオークションで買い戻すとするが、人間はオークションに参加できない。「あんなやつの魂、買わなくてもよくない?」と突き放すメルメルを殴打するこだま。タマは乃々と一緒になりたいから死んだのか、メルメルとの契約を果たすために死んだのかわからない。正解を探すためにこだまの3000万円を受け取ってオークションに。一方、乃々は数少ない知人に会いに行くが、貸した金を返さなかったのでキレられる。お互いぼっちだった乃々とタマはクズ人間同士仲良くできるたった一人の友達だったのに、メルメルという友達と暮らして幸せそうに(いや、全然幸せそうじゃないから!)している。許せない。

 

 と、ここまでの流れは鬼畜百合漫画とは思えない感動的なエピソードになっており、一体どうやってオチをつけるのかとワクワクしながら読んだ最終回・・・

 

 オークション会場、乃々とメルメルは競り合い続ける。

「借金背負わせて謝らなかったくせに」「タマ殺したくせに何いってんの」

 と互いに歪んだ愛情の戦いは資金で上回る乃々の勝ちになるが、メルメルは天界のキャッシングローンに手を出してまで、金額を吊り上げる!

 タマのために借金してまで買い戻そうとするメルメルの前に自分はタマに何をしてやれなかったと敗北を認めた乃々は勝負を降りる。晴れてタマを買い戻したメルメルは地上へ戻る。

 

 この後は本当にどうかしているオチなので、ありのままに書く。ボロアパートに戻ってきたタマは生き返るが、タマの所有権をめぐって3人は争う。金を出したのはこだま、代理で借金までして買ったのはメルメル、そしてミライは「本体は私のものだから私にも権利がある」と主張。・・・本体ってなに?

 

 魂を買い戻したものの、時間がかかったためタマの遺体は腐ってしまった。魂の拠り所がないので3人はミライの等身大タマ人形に魂を移し、遺体は3人で山に埋めた。死体遺棄やんけ!!!

 そんな目にあってもタマは「もーっ!しょーがないなー」で済ませるのだった。済まないよ!それでいいの!?

 

 主人公の死体をこっそり山に埋める最終回って聞いたことないよ!きらら漫画のみならず、漫画界全体でもないよ!この作者、人の心とかないんか?

 

 あらゆる意味できらら史上最大の幕引きを迎えた『死神ドットコム』。『ぼっち・ざ・ろっく!』以上の伝説をつくった?僕は大好きなマンガだったので終わるのは惜しいですが、本当にろくでもないオチだったので最高です!優しい内臓先生の次回作に期待しています!

 

 

 

 

2023年1月予定

2023年1月予定

 

1/9(月)
新春!高岩成二トークライブ

【昼の部】

open 14:30
start 15:00
¥3,500-(1drink別)
(18歳以下¥1,000-割引)

出演 /
高岩成二(俳優/スーツアクター/アクションコーディネーター)
にしね・ザ・タイガー(特撮芸人)
ソエジマ隊員(特撮芸人/元スーツアクター)
赤津豊(漫画家/イラストレーター)

【夜の部】

open 18:30
start 19:00
¥3,500-(1drink別)
(18歳以下¥1,000-割引)

出演 /
高岩成二(俳優/スーツアクター/アクションコーディネーター)
にしね・ザ・タイガー(特撮芸人)
ソエジマ隊員(特撮芸人/元スーツアクター)
縛りやトーマス(映画ライター)

通しチケット
¥6,000-(2drink別)
(18歳以下¥1,000-割引)

昼の部
https://tiget.net/events/220588

夜の部
https://tiget.net/events/220590

1日通しチケット
https://tiget.net/events/220592

 

 

1月14日(土)

『アイドル十戒 新たなる支配者其の五』

場所:アワーズルーム 開演:19:00 

料金:¥1500(drink代別)

出演:竹内義和 しばりやトーマス

2023年の開始を祝うアイドルニュース他の話題

 

1月17日(火)

『旧シネマパラダイス』

会場:アワーズルーム 

開演:20:00 

料金:¥1000(1drink込)

解説:しばりやトーマス

カルトを研究する若人の会。今月はゾンビの元ネタになったSF『人類SOS!トリフィドの日』

植物に食らわれた町 あなたと私だけ残る

 

1月24日(火)

『スーパーヒーロートーク』

場所:なんば紅鶴 

開場:19:30

料金:¥1000(1drink別)

出演:にしね・ザ・タイガー ソエジマ隊員 しばりやトーマス

 

2023年のスタートを飾るヒーロー談義

 

1月26日(木)

『キネマサロン肥後橋』

会場:アワーズルーム

開演:19:30 ¥1000(1drink込) 

解説:しばりやトーマス

深夜の映画番組みたいな企画。今月は梶芽衣子の『女囚701号/さそり』

裁きは私が殺る!

 

1月28日(土)

『僕の宗教へようこそ第一五八教義』

場所:なんば白鯨

開演:19:00

料金:¥1500(1drink付)

出演:しばりやトーマス アシスタント・トモ

「予告のシーンが本編になかった」は許されるか

 冬の山でスキーのインストラクターをしている男が、奇妙な一団のガイドをする。彼らは強盗団で、盗んだ金塊を持ち去るために廃坑を爆破し、警察の目をそちらに引き付けておいて冬の山越えを計画する。巻き込まれたインストラクターは強盗団のボスの愛人を改心させようとして、脱出を目論むが彼らに冬の山に潜む蜘蛛の怪物が襲い掛かる・・・

 というロジャー・コーマン製作の『魔の谷』(1959)はモンテ・ヘルマン監督のデビュー作で以降はコーマンの元でドライブ・イン向けの映画を作るが、71年の『断絶』が評価はされたが興行的に失敗したことでハリウッドから文字通り断絶されてしまう。コーマンは74年に闘鶏をテーマにした『コックファイター』をヘルマンに撮らせるが、地味すぎる内容に不満で、他の映画から銃撃戦や女の裸のシーンを持ってきてそれだけで作らせた予告編を流した。それでもヒットしなかったので、他の映画から持ってきたシーンを組み合わせて再編集し、タイトルを変えて公開した。当時のハリウッドはこのようなことが当たり前として行われていた(コーマンだけじゃなくて、みんなやってた)。

 

 先日、「映画の予告編にあったシーンが本編にないのは虚偽広告だ」として訴えた裁判で、原告の訴えを認める判決が下された。

 

 2019年の映画『イエスタデイ』で予告編には女優のアナ・デ・アルマスが出演するシーンがあったが、本編には出てこなかった。アルマスのファンという原告の二人は、アルマスが出ないのは虚偽のマーケティングだとして配給のユニバーサルを相手に1月に裁判を起こしていた。
 この度判決が出たことで、原告は虚偽の予告で収益を上げたとして、映画顧客の代表として最低500万ドルを求めている。ユニバーサルは棄却されたので今後はどれだけ減額できるかの交渉がはじまるだろう。コーマンの時代にこんな訴訟があったらきっと破産してただろう。映画をつくって1セントも損をしなかった(自称)男が(笑)

 

 映画『イエスタデイ』からカットされたシーンは主人公ジャック(ヒメーシュ・パテル)がテレビ番組に出演し、そこにゲストの有名女優ロクサーヌ(アナ・デ・アルマス)に主人公が即興で歌を作ってと言われて、ビートルズの「サムシング」を披露するというもの。これをきっかけにジャックとロクサーヌは恋愛関係に。ジャックの幼馴染エリー(リリー・ジェームス)との三角関係になるというのが元々の構想にあったそうだが、試写の評判がよくなかったためにロクサーヌの存在自体が削除されることになったというもの。

 

本編からカットされたアナ・デ・アルマスの出演シーン

 

 知人や幼馴染ぐらいしか相手にしてくれなかった主人公が成功することによって芸能人まで擦り寄ってくる、成功の傍に潜む陥穽に落ちていくという展開だったわけだ。そのきっかけがアナ・デ・アルマスだったのか・・・

 ユニバーサルの主張のように予告編が本編にはない映像で構成されることは長年の慣例だと思うし、この原告の主張にイマイチ納得できないのは、彼らが『イエスタデイ』を3.99ドル(約500円)を支払って本作をAmazon Prime Videoでレンタルしたうえで文句つけてるってこと。映画公開時に見ないで、しかもアマプラのレンタルで文句つけてるの。せめて公開している時に言えよ!Yesterdayの話を持ち出してくるな!Tomorrowを生きろよ!

 

 

 

 

 

蜘蛛の怪物がしょぼすぎです