BPOでも祭りが起こるドンブラザーズ | しばりやトーマスの斜陽産業・続

BPOでも祭りが起こるドンブラザーズ

 まもなく番組完走するニチアサの『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』はどういう幕引きになるのか、まったく想像もつかないのですが、その先の読めなさ故に大人気。そう、BPOにも。ドンブラザーズはこれまでの常識を覆す破天荒かつ無軌道な演出で話題なので受け入れられない人もそれなりにいて、青少年に悪影響を与えるメディアに苦言を呈する視聴者から攻撃の対象になっている。4月の時点ですでに以下のような投書が来ている。

 

「表現・演出」に関する意見】

  • 特撮ヒーローもので、主役の1人が普段は大人しく優しい男性なのに、恋人が傷つけられて「彼女を傷つける奴はどんな人間でも絶対にゆるさない」と、悪人を殺してしまったのは残酷だ。悪人も、毎回普通の人間が敵の親玉に操られているだけなのに、どうして改心させたり救ったりせず、容赦なく殺してしまうのか。あまりにも残酷すぎて子ども番組とは思えない。

 

 

 これ、キジブラザー、雉野つよしがみほちゃんを傷つけられて激高した回の話なんだろうけど、この人、ちゃんと番組を見ていない。ドンブラザーズがヒトツ鬼(怪人)をやっつける=救うなので容赦なく殺してるわけじゃないんだけど・・・

 続いて10月、11月分でも何か極端な表現が出るたびにドンブラザーズはやり玉に挙げられている。

 

【「表現・演出」に関する意見】

  • ヒーローものの特撮ドラマで、主人公たちが犯罪を起こして警察に捕まったり、独房でけんかしたりしていた。こんなひどい正義の味方は見たことがない。こんなヒーローが子どもたちに受けているのだろうか。ふざけすぎで不愉快だ。

 

 

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • 子ども向け特撮ドラマで、出演者がほかの出演者に向けて消火器を噴射していたが、子どもがまねをしたら危険ではないのか。

 

 

 絶対、同じ人間が投書してるんだろうな…。世の中には文句をいうためにわざわざ番組を見るという変な人がおり、そういう人たちによってBPOや新聞の投稿コーナーは成り立っているので、令和になってもなくならないのだ。そして、12月分にも投書が来ていた!

 

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • 子ども向け特撮ドラマで、運転免許の路上教習中のヒロインが敵役の人をはねて走り去るシーンがあった。子ども向け番組で、ひき逃げを放送してもいいのだろうか。

 

 ドン40話『キケンなあいのり』回は、オニシスター、鬼頭はるかが同居人の叔母さん(三輪ひとみ)の勧めで自動車免許を取りに行くことに。その裏では本筋に絡むシリアスな展開になっているのだが、割愛する。

 色々あって、仮免の路上講習にまで進んだはるかは覚醒。猛スピードで突っ走る。そして車線上に飛び出してきた、敵なのか味方なのかよくわからん謎の存在のドンムラサメを撥ね飛ばすはるかは不適な笑みを浮かべ、助手席の試験官が狼狽しているのも構わずドンムラサメに止めを刺そうとアクセルを踏み込むのだった。

 敵(?)を車で撥ねて、さらに止めを刺そうとするヒーローって見たことないよ!変身の最中にうっかり子供をバイクの下敷きにしたヒーローはいたけど…

ぼうや!しっかりしろ!ぼうや!

 

 こりゃ視聴者に問題視されるのもやむなしか!そんな批判はともかく、ドンブラザーズは大層面白いので、ぜひ見てくださいね。2月には終了しますが。そして同じ人が新番組を批判するんだろうな…そういう人は絶対に根絶できないので。