長船駅【岡山県】(赤穂線。2020年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
岡山県南東部、瀬戸内市の北西寄りに広がる旧・長船町域の中心部に位置する赤穂線の主要駅でしたが、2021年には岡山方面からの折り返し列車の本数が激減し、2022年3月には無人化されるなど、近年は暗いニュースが続いている難読駅である、
長船駅 (おさふねえき。Osafune Station) です。  
 
尚、写真は有人駅時代の2020年訪問時のものです。現在は無人駅になり、変化が生じています。ご了承下さい。
 
  
駅名  
長船駅 (JR-N 09) 
 
所在地  
岡山県瀬戸内市 (旧・邑久郡長船町)   
 
乗車可能路線  
JR西日本:赤穂線  
 
隣の駅  
相生方………香登駅  
東岡山方……邑久駅  
 
訪問・撮影時  
2020年8月
 
 

長船駅は地平駅で、相生方(北寄り)の東側に駅舎があります。
西側に駅舎・改札口はなく、西側から駅へアクセスするには北約260mまたは南約350mの踏切を渡って東側へ回る必要があります。
駅舎は1962年(昭和37年)の開業時から使用されていると思われます。鉄筋コンクリート造平屋建てで、横に長く準主要駅の構造です。
右寄りに出入口と改札口があり、右端はトイレです(多機能トイレなし)。駅舎左側は駅事務室になっていましたが、無人化によりどうなるのでしょうか?
出入口や改札口に段差はなく、駅舎と繋がっている下り1番のりばまでは車いすで移動可能です。しかし、上り2番のりばとを結ぶ跨線橋にエレベーターはありませんので、2番のりばはバリアフリー非対応です。車いすで長船駅をご利用の場合は前日までにJR西日本へお問い合わせ下さい。
出入口前には飲料自動販売機があります。
また、小さな駅前広場があり、バス停留所とタクシー乗り場が設けられています。右側には無料駐輪場があります。
自家用車での送迎は写真左側にある瀬戸内市の市営駐車場をご利用下さい。はじめの30分間は無料です。
写真は西を望む。
 
 

駅前です。東を望む。後方に駅舎があります。
駅前は旧・長船町の中心地ですが建物の密度は低く、商店、民家、田園などが混在しています。
正面に延びる駅前通りを60mほど進むと赤穂線と並行する県道69号線と交差します。県道沿いに商店が点在しています。
約400m東には瀬戸内市役所長船支所(旧・長船町役場)があり、その西隣に「瀬戸内市保健福祉センターゆめトピア長船」があります。
また、駅前から左右(南北)に、赤穂線と並行する形で自動車が通行困難な狭い路地が延びています。それらの先には踏切があり、駅西側へアクセス可能です。
 
 

改札内の跨線橋より西を望む。
駅西側は田園地帯でしたが、昭和中期に開発され、住宅や工場が建つようになりました。
正面は体操服などを製造しているコロンバインの工場で、広い敷地を有しています。
工場の右側と奥には大規模な新興住宅地である福岡住宅になっていて、さらに向こう側には田園風景が広がっています。
駅から直線距離で約1.2km西には吉井川が流れています。
また、西側には長船駅の出入口がなく、現状は東側への迂回を強いられています。無人化を契機として、西側に出入口が誕生するでしょうか?
 
 

改札口です。出入口より西を望む。
2020年時点で有人駅でしたが、無人の時間帯があるため、窓口横にインターホンが設置されています。
交通系ICカード『ICOCA』や磁気券に対応の簡易型自動改札機が1台設置されています。磁気券の出場用投入口はなく、改札機の妻面にきっぷ回収箱があります。改札機には扉もありません。左右とも幅広通路で、窓口に面した左の通路には点字ブロックが設置されています。改札口に段差はありません。
改札口の左手前には『みどりの窓口』があり、さらに手前にはICカードのチャージが可能な自動券売機があります。改札内にチャージ機や自動精算機はないため、2020年時点で出場時にチャージや精算が必要な場合は窓口に申し出る必要がありました。
現在は無人化され、改札口の窓口や『みどりの窓口』は廃止されています。出場時にチャージが必要な場合は一旦そのまま改札を出て自動券売機でチャージを済ませてから自動改札機の出場部分にタッチする必要があります。
また、『みどりの窓口』と自動券売機の間には図書が並べてありましたが、無人化により変化があるかもしれません。改札口の右手前には飲料自動販売機があり、その手前は待合スペースになっています。
トイレは改札内外にありますが、いずれも多機能トイレはありません。
そして改札を通ってから左へ曲がり、手すり付きスロープを登ると下り東岡山方面1番のりばに到達します。ここまでは車いすでアクセス可能です。しかし、1番のりばと2番のりばを結ぶ跨線橋は階段のみで、エレベーターはなく、バリアフリー非対応です。
尚、長船駅構内や駅前に売店・コンビニはありません。最寄りのコンビニは約240m北東の県道69号線沿いにある「ローソン」です。
 
 

上り2番のりばに設置されている建植式駅名標です。電照式ではありませんが、反射板が使用されています。
JR西日本の標準デザインで、下部と外枠は赤穂線のラインカラーである赤に塗られています。赤穂線だから「赤」なのでしょうか?
尚、長船駅の駅ナンバリングは「JR-N 09」ですが、この駅名標には記載されておらず、柱に掛けられている縦型の駅名標のみに記載されています。
 
 

 

長船駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、北北東~南南西方向にホームが延びています。
左ホーム(東)が1番のりばで下り東岡山・岡山方面、右ホーム(西)が2番のりばで上り播州赤穂・相生方面です。
2番のりばの右側にはもう1線敷設できそうなスペースがあり、1番のりば東岡山方の左側(上写真左)には貨物設備を設置できそうなスペースがありますが、いずれも開業以来現在に至るまで線路が敷設されていません。
ホーム有効長は6両分で、ホーム幅は2番のりばが普通で、1番のりばが狭いです。
上屋は設置されておらず、ホーム上で雨をしのげるのは待合所と跨線橋下のみです。
各ホーム中ほどには屋根付きの待合所があり、そこにベンチがあります。
そして各ホームの相生寄り(手前側)には跨線橋(屋根なし、階段のみ)があり、1番のりばの相生方の端には駅舎・改札口があります。
上写真は2番のりばより、下写真は跨線橋より、いずれも東岡山方を望む。
 
 

2番のりばより相生方を望む。
右側の1番のりばのホーム端の先に駅舎・改札口があります。
尚、開業当初は2番のりばのホーム端からもスロープが延びており、構内踏切で駅舎と連絡していましたが、跨線橋に取って代わられました。
この先、田園や工場が混在する住宅地の中を北北東へ走り、やがて備前市に入ると大きく右へカーブして県道69号線をアンダーパス、その後は山陽新幹線の高架橋を左遠方に、NTN岡山製作所を右手に見て右カーブが続きますが、やがて針路を東北東に定めると難読駅名である香登駅(かがとえき)へと至ります。
 
 

2番のりばより東岡山方を望む。
少し先で1番のりばの線路が2番のりばの線路に合流しますが、1番のりばからの線路はそのまま保線用側線となり、踏切の先に行き止まりがあります。
この先、郊外の田園主体の風景の中を南南西へ走り、左へカーブすると香登川と千田川を渡ります。その後は左右に現れる小さな山の間を縫うように農村風景の中を南下し、やがて山が遠ざかり住宅地の中を走り続けると右へカーブして、難読駅名である邑久駅(おくえき)へと至ります。香登駅、長船駅、邑久駅の全てが難読駅名ですが、中間にある長船駅が一番簡単に読めるかと思いますwww
 
 
あとがき  
私が長船駅で下車(乗車)したのは2020年の1度きりです。赤穂線を乗り鉄・降り鉄した際に下車しました。1面2線の小さな構内で以前は数多くの列車の折り返しが行われていましたが、現在、その大半が手前の西大寺駅で折り返しています。駅舎は東側にあります。国鉄時代からの駅舎が現役で使用されており、東側には長船の市街地が、西側には新興住宅地が広がっています。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で姫路駅または相生駅まで行き、赤穂線(姫路下車の場合は山陽本線~赤穂線)の普通列車を乗り継いで当駅下車です(播州赤穂駅で乗換が必要)。あるいは新幹線で岡山駅まで行き、赤穂線を戻るルートでも到達できます。赤穂線の列車は閑散区間において概ね毎時1本の運行です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR神戸線~山陽本線~赤穂線を乗り継いで当駅下車です。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約240m北東の「ローソン」になります。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
東京からの到達難易度がやや高いですが、赤穂線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は長船駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:Google地図、Wikipedia)