手柄駅【兵庫県】(山陽電鉄本線。2019年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

当ブログでは、私の鉄道乗りつぶしの過程や、最近の乗り鉄のレポート等を中心に紹介いたします。


今回の【駅】コーナーは、
兵庫県姫路市南部に広がる住宅街に位置する山陽電気鉄道本線(山陽電車)の駅で、現在は駅の西側にそびえる小山に設置されている手柄山中央公園への最寄駅ですが、山陽本線に新駅が開業すると(2026年春の予定)、公園への最寄駅の座をJRに奪われてしまう運命にある、
手柄駅 (てがらえき。Tegara Station) です。
  
 
駅名  
手柄駅 【副駅名:手柄山中央公園】 (SY 42)
 
所在地  
兵庫県姫路市 
 
乗車可能路線  
山陽電気鉄道:本線  
 
隣の駅  
西代方…………亀山駅  
山陽姫路方……山陽姫路駅  
 
訪問・撮影時  
2019年3月、7月  
 
 

手柄駅は地平駅で、東側にある西代・神戸方面ホームの南寄り(駅の南東側)のみに駅舎が設置されています。
西側からアクセスするには駅のすぐ南(写真左)にある踏切を渡って東側へ回る必要があります。
駅舎はオープン構造の平屋建てで、右側のテナント棟と一体になっていますが、現在テナントは入っていません。駅出入口に段差はありません。また、改札と各ホームの間にはスロープが設置されていて、バリアフリーに対応しています。
ちなみに手柄駅は無人駅です(係員の巡回あり)。
尚、手柄駅には駅前広場が整備されていませんが、駅舎前に歩行者用のスペースが設けられています。車の侵入を防ぐためこのスペースにはバリケードが設置されています。また、駅前にバス停留所はありません。約220m西、県道62号線沿いにバス停が設けられています。
そして、駅舎前にはレンタサイクルのステーションが設置されています。
写真は北西を望む。バックには姫路市中央卸売市場が見えます。
 
 

駅前です。東を望む。左に駅舎があり、後方に踏切があります。
周辺は住宅街が広がっていますが、姫路駅から1km少々という立地もあり事業所も混在しています。商店は少ないです。
また、割と整然とした街並みではあるものの、全体的に道路が狭いです。
約750m南東には姫路市役所があります。手柄駅は姫路市役所への最寄駅です。
 
 

駅前です。西を望む。右に駅舎があります。
西側も住宅地が広がっていますが、田園が一部残っています。商店は少ないです。
踏切を渡ってすぐ右側に姫路市中央卸売市場があります。また、1986年までは山電の踏切の先、市場との間に国鉄飾磨港線(播但線の一部)が並走していました。そして手柄駅と並行する形で姫路市場駅(山陽本線支線の貨物駅扱い)が設置されていました。姫路市場駅跡や駅以北の飾磨港線跡は市場の敷地に取り込まれましたが、踏切から左側(南)の廃線跡は遊歩道として整備されていて、飾磨駅跡手前まで歩く事ができます。

飾磨港線の廃線跡探訪の記事はこちら

 
また、写真奥には駅前最大のランドマークである手柄山が見えます(駅から約550m西)。
手柄山は小さな山ですが、山全体が手柄山中央公園として整備されていて、水族館や温室植物園などがあります。野球場、陸上競技場、体育館、武道館もあります。また、山頂には姫路市営モノレールの手柄山駅跡を転用した「手柄山交流ステーション」があり、建物内には手柄山駅ホームとモノレール車両が保存されています(入場無料。入館可能時間、休館日は要確認)。

姫路モノレールの廃線跡探訪の記事はこちら

 
そして、駅の約500m西、手柄山の山麓には姫路市立手柄小学校と手柄幼稚園があり、その北側には姫路市室山陽中学校があります。「山陽」の由来は不明です。
 
 

改札口の様子です。西を望む。手柄駅の改札口はこの1ヶ所のみです。
前述の通り手柄駅は無人駅です。改札内外にインターホンが設置されています。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が2通路あり、左側が幅広通路です。右端は窓口と思われますが、シャッターが下ろされています。
改札口の右手前には自動券売機があり、改札内には自動精算機があります。いずれもICカードのチャージが可能です。
また、改札口の左手前には飲料自動販売機と公衆電話があります。
トイレは改札を通って右へ曲がった先にあります(多機能トイレなし)。
改札の先には構内踏切があり、渡らずに手前で右へ曲がると西代・神戸方面ホームで、構内踏切を渡って右へ曲がると山陽姫路行きホームです。いずれもホームとの間に段差がありますが、階段とスロープで解消していて、バリアフリーに対応しています。
尚、手柄駅構内に売店・コンビニはありません。駅の約100m東にコンビニ「セブンイレブン」があります。
 
 

山陽姫路方面ホームの側壁に設置されている駅名標です。電照式です。
山陽電鉄の標準デザインで、駅ナンバリングも併記されています (SY 42)。
副駅名の「手柄山中央公園」が括弧書きで併記されています。
 
 

手柄駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、南南西~北北東方向にホームが延びています。
番線は設定されていません。
左(西)のホームが下り山陽姫路方面で、右(東)のホームが上り西代方面・神戸方面です。
ホーム有効長は下りホームが6両分、上りホームが4両分と変則的ですが、実際に当駅に発着する列車は3連または4連で、点字ブロックは西代方(手前側)の4両分にしか設置されていません。尚、ホーム未使用部分も立入可能です。
ホームドアはありません。ホーム幅は駅の規模に対して広いです。
上屋は各ホームとも西代寄りの、待合所部分にしか設置されていません。雨ざらしの部分が多いので、雨天時の乗降は要注意です。
各ホームとも上屋下待合所にはベンチがあります。
そして両ホームの西代方の端(後方)には構内踏切があり、上り線ホーム側(右後方)には駅舎・改札口があります。
また、以前は姫路方面ホームの左側に国鉄飾磨港線が並走していて、さらに左側には姫路市場駅(貨物駅)がありました。現在、手柄駅横の国鉄用地は姫路市中央卸売市場の用地に編入されています。
写真は姫路方面ホームより山陽姫路方を望む。
 
 

こちらは姫路方面ホームより西代方・神戸方を望む。右が下り姫路方面ホーム、左が上り神戸方面ホームです。
姫路方面ホームの方が2両分長くなっています。両ホームの西代方の端(奥)に構内踏切があり、その左側に駅舎と改札口があります。
右側にあった飾磨港線跡および姫路市場駅跡は、面影が全く残っていません。ホーム沿いには市場の壁が並行しています。
 
 

姫路方面ホームより西代方・神戸方を望む。
各ホーム端に階段・スロープがあり、下った先に構内踏切があります。その左側に駅舎・改札口があります。
構内踏切のすぐ先には駅前道路の踏切がありますが、その間の線路敷には無賃乗車やキセルを防ぐために針山が設けられています。
この先、田園も残る住宅地の中を南南西へ走りますが、右側に飾磨港線の廃線跡を転用した遊歩道が並行しています。やがて遊歩道が右へカーブして分かれると国道2号姫路バイパスをアンダーパスします。その後も住宅地の中を走り、亀山駅へと至ります。
 
 

姫路方面ホームより山陽姫路方を望む。
この先、左手に姫路市中央卸売市場を見ながら住宅地の中を北北東へ走ります。そして市場が途切れると左手の飾磨港線跡が駐車場や道路になって姿を現しますが、それと同時に山電は飾磨港線の廃線跡を走るようになります。これは、JR山陽本線の高架化に関連して、JRを跨いでいた山電を地平にする必要が生じ、西側を並行していた飾磨港線の廃線跡を利用する事としたためです。山電の旧線跡は右へカーブしていましたが、跡地は築堤が撤去され、区画整理の上で住宅地に転用されました。一方、現在の山電はそのまま地平を北北東へ走り、右へカーブしながら山陽新幹線と山陽本線をアンダークロスするとすぐに上り勾配になります。そして高架区間になると市街地に入り、姫路市営モノレールの廃線跡と交差すると旧線跡と合流し、さらに右へカーブして進路を東に変えると、終着駅である山陽姫路駅へと至ります。
 
 
あとがき  
私が手柄駅で下車(乗車)したのは少なくとも2009年、2010年2回、2019年2回(3月、7月)の5度はあります。2009年と2019年7月の2回は手柄山中央公園を訪問するため、2010年の2回は飾磨港線の廃線跡を探訪した際に、そして2019年3月は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年7月全駅制覇)。住宅街の中にある小駅で、西側には姫路市中央卸売市場があります。手柄山中央公園は駅から少々距離があります。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で姫路駅まで行き、隣接する山陽姫路駅から普通電車に乗車して当駅下車です(直通特急は通過)。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR神戸線の新快速に乗り姫路駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。あるいは阪神の大阪梅田駅から直通特急・山陽姫路行きに乗車して大塩駅まで行き、待避している普通・山陽姫路行きに乗り換えて当駅下車です。JR経由より時間はかかりますが、運賃はこちらの方が割安で、「阪神・山陽 シーサイド1dayチケット(2,200円)」を使えばさらに割安に移動できるうえに阪神・山陽が1日乗り放題です(途中下車自由)。余裕で日帰り訪問できます。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニはありますが、気軽に入れる飲食店はありません。最寄りの飲食チェーン店は約500m南東の「松屋」になります。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
東京からの到達難易度はやや高いですが、山陽電鉄本線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は手柄駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:山陽電気鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)