天和駅【兵庫県】(赤穂線。2018年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県赤穂市の南西部、北側の集落と南側の三菱電機赤穂工場の間に位置する赤穂線の駅で、駅前から三菱電機赤穂工場に向けて専用線が延びている、
天和駅 (てんわえき。Tenwa Station) です。
 
 
駅名
天和駅 (駅番号なし)
 
所在地
兵庫県赤穂市  
 
乗車可能路線
JR西日本:赤穂線  
 
隣の駅
相生方………播州赤穂駅  
東岡山方……備前福河駅  
 
訪問・撮影時
2018年3月、9月
 
 

出入口です。南を望む。
天和駅は無人駅で駅舎はなく、国道250号線に面した北側に出入口があるのみです。
南側からアクセスする場合は西約230mの踏切を渡って北側へお回り下さい。
出入口はホームへの階段のみで、スロープの設備がなく、バリアフリー非対応です。車いすで天和駅をご利用の場合は事前にJR西日本へお問い合わせ下さい。
そして出入口前は事実上の駅前広場になっており、飲料自動販売機とトイレ・車いす用トイレ(写真左外)が設置されています。ホーム沿いの場所は駐輪場と化しています。
また、自動車での送迎は可能ですが、長時間の駐車は避けた方が良いでしょう。
駅前の国道250号沿いにバス停留所が設けられています。
 
出入口の階段両脇に交通系ICカード『ICOCA』用の簡易改札機が設置されていますが、自動券売機、自動精算機、ICカードチャージ機はありません。ホームにきっぷ回収箱があります。
ICカードをご利用の場合は事前に有人駅などでチャージしてから天和駅へお越し下さい。
階段を登るとホームに到達します。
尚、駅前や駅近くにコンビニはありません。
 
 

駅前です。ホームより北を望む。
手前が駅前広場で、その奥を国道250号が右(東)~左(西)に延びています。正面に「鷆和駅前」交差点があります。
駅周辺は住宅地ですが、駅の正面は山です。概ね国道250号沿いやその旧道沿い、東西方向に集落が広がっています。商店はまず見られません。
約300m北西、山の中腹には赤穂市立赤穂西小学校があり、その手前には赤穂市立赤穂西幼稚園があります。
 
一方、駅南側一帯は三菱電機赤穂工場になっています。
その西側は田園風景が広がっていますが、半分ほどの区画にソーラーパネルが設置されています。
 
 

駅名標です。電照式ではありませんが、反射板が使用されています。
JR西日本の標準デザインで、下部はJR西日本のコーポレートカラーである青が塗られています。
尚、赤穂線の播州赤穂~東岡山のラインカラーは岡山支社が指定した赤ですが、兵庫県にある天和駅と備前福河駅は近畿統括本部が管理しているからか、駅名標にラインカラーが反映されていません(岡山支社が管理する寒河駅以西の駅は全て赤に変更されています)。ちなみに相生~播州赤穂のラインカラーはコーポレートカラーと同じ青です。
そして、天和駅に駅ナンバリングは導入されていません。岡山支社管理駅には「JR-N○○」の駅番号が導入されています。一方、赤穂線の近畿統括本部管内では駅番号が未導入で、「N」は近畿統括本部管内では使用されていません。
 
 

そして、天和駅前には「鷆和駅前」交差点がありますが、「鷆和」の読みは駅名と同じ「てんわ」です。
「天和」と「鷆和」について、Wikipediaの本文を引用すると…
『真木村と鳥撫村が合併して誕生した新しい村の名前を「真」と「鳥」の二文字をあわせさらに両村が和すことを願い鷆和村とした。この駅があるのはこの名残の鷆和であるが漢字が難しいため駅名は天和駅とされた。地名の鷆和も「天和」と表記されることが多い。ただし、当駅前にある押ボタン式信号機には「鷆和駅前」と表記されている。』 
との事です。
 
 

 

天和駅は単式ホーム1面1線の棒線構造で、東北東~西南西方向にホームが延びています。
番線は設定されておらず、岡山方面と播州赤穂方面が同じホームに発着しますので、乗り間違いにご注意下さい。
また、本線の左側には貨物側線がありますが、これは駅南側にある三菱電機赤穂工場の専用線で、相生方から分岐したのち、スイッチバックして左後方へと進みます。この貨物設備は天和駅ではなく大津川の東側にある貨物駅・西浜駅の設備として扱われています。
ホーム有効長は8両分です。ホーム幅は全体的に狭く、両端は特に狭いです。
上屋は中ほどより相生寄り(手前側)の約0.5両分しか設置されていません。雨天時に乗降される際は注意が必要です。
ベンチは上屋の下にあります。上屋の相生方(手前側)には出入口があります。ICカード簡易改札機は階段の下にあります。
ホームの右側(北)には国道250号が並行しています。
2枚とも写真は東岡山方・岡山方(西)を望む。
 
 

こちらは相生方・姫路方(東)を望む。
右側に貨物側線があり、その右側は三菱電機赤穂工場です。
出入口は写真奥の相生寄りのみに設置されています。
 
 

相生方を望む。すぐ先で専用線が右へカーブして三菱電機赤穂工場内に入っていき、カーブの手前で分岐した渡り線が左の本線に合流します。
この先、左を通る国道250号と並行して郊外風景の中を東北東へ走り、上り勾配になって右へカーブすると大津川を渡ります。その後は地平に戻り、住友大阪セメント工場の中を東へ走ります。貨物側線跡が広がりますが、この場所が貨物駅の西浜駅です(現在は副本線が1本あるのみ)。その後は住宅地に入り、左へ右へカーブして進路を東に戻すと市街地に入り、赤穂市の代表駅である播州赤穂駅へと至ります。
 
 

東岡山方を望む。左に貨物側線の架線柱が残っています。
この先、田園風景の中を西南西へ走り、やがて正面に山が近づいてくると右へカーブして、トンネルに入り鳥打峠を越えます。この鳥打峠が播磨国と備前国の国境ですが、現在は峠の両側とも赤穂市です。トンネルを出ると左に田園を、右に山(森林)を見て西へ走り、右側の山が遠ざかると備前福河駅へと至ります。駅名に「備前」が付いていますが、駅がある福河村は駅が開業して8年後の1963年に兵庫県へと編入され、現在の所在地は兵庫県赤穂市です。その次の寒河駅から先が岡山県になります。
 
 
あとがき 
私が天和駅で下車(乗車)したのは2018年3月の1度きりです。兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年6月全駅制覇済)。しかし、当時は『ICOCA』導入前だったため、導入された2018年9月に近くをドライブした際、リベンジ訪問しました。駅舎すらない小さな駅ですが、ホームと反対側には貨物側線があり、南の三菱電機赤穂工場に向けて専用線が延びていました。駅前は小さな集落で、人口が少なそうでした。そして、駅前の交差点名が「天和」ではなく「鷆和」だった事に驚きました。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で姫路駅または相生駅まで行き、山陽本線~赤穂線の播州赤穂行き電車に乗り継いで終端の播州赤穂駅で下車。さらに岡山方面行き電車に乗り換えて1駅目で下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR神戸線の新快速で姫路駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニおよび気軽に入れる商店・飲食店は一切ありません。必ず事前に用意して下さい。
 
東京からの到達難易度がやや高いですが、赤穂線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は天和駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:Google地図、Wikipedia)