窪川駅【高知県】(土讃線、予土線、土佐くろしお鉄道中村線。2010年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
高知県南西部の四万十町の中心に位置する土讃線の終着駅かつ土佐くろしお鉄道中村線の起点駅で、JR予土線の列車も乗り入れるローカル線のハブ駅である
窪川駅 (くぼかわえき。Kubokawa Station) です。
 
尚、写真は2010年当時のもので、現在は多少なりとも変化があると思われます。ご了承下さい。
 
 
駅名
窪川駅
 
所在地
高知県高岡郡四万十町 (旧・高岡郡窪川町)
 
乗車可能路線
JR四国:土讃線(※) 予土線
土佐くろしお鉄道:中村線
(※) 予土線の起点は中村線で1駅先の若井駅ですが、全列車が当駅まで乗り入れます(別途土佐くろしお鉄道の運賃が必要)。
 
隣の駅
土讃線 (K 26)
高知方・多度津方……仁井田駅
 
土佐くろしお鉄道中村線・予土線 (TK 26)
中村方・宇和島方……若井駅
 
訪問・撮影時
2010年9月
 
 

JR線の駅舎です(右側)。北東を望む。
窪川駅は地平駅で、西側に国鉄時代に建築されたと思われる平屋建ての駅舎があります。写真左奥には土佐くろしお鉄道の駅舎があり、JRと土佐くろしお鉄道で改札が分離されています。但し、土佐くろしお鉄道直通の特急列車や土佐くろしお鉄道中村線・若井駅に停車する予土線の列車はJR線ホームに発着します。
駅前には小さいながらも駅前広場が設けられていて、バス停留所とタクシー乗り場が併設されています。
 
 

こちらは土佐くろしお鉄道の駅舎です。北東を望む。
1988年に中村線が第三セクター化された際に造られました。土佐くろしお鉄道線方面の普通列車を利用して当駅で駅の外と行き来する際はこの駅舎を利用する事になります。駅舎の前には飲料自動販売機が設置されています。
こちらには駅前広場はありませんが、駅舎と駅前道路の間には四万十交通のバス停留所があります。
尚、土佐くろしお鉄道の駅舎には四万十交通の本社が入居しています。
 
 

駅前の様子です。西を望む。
後方にJR線の窪川駅舎があり、右後方に土佐くろしお鉄道の窪川駅舎があります。
駅前から西へ伸びる道路は「学園通り」で、約500m先に高知県立窪川高等学校があり、約1.1km先には四万十町立窪川中学校があります。
駅周辺は窪川地区の中心市街地で、通り沿いには商店が点在しています。駅から離れると住宅地になります。
写真左(南)には線路の両側に四万十町役場の庁舎があり、両庁舎を結ぶ跨線橋は自由通路になっていて(階段・エレベーター併設)、この跨線橋を利用する事で駅の東側へ行く事ができます。駅東側には公共施設が多く、こちらも駅から離れると住宅地になります。
また、南へ300mほど進むと窪川地区の中心市街地に到達し、さらに南西へ300mほど進むと四国八十八箇所霊場の第三十七番札所である岩本寺に到達します。
尚、町名に採用されている四万十川は窪川の町並みを迂回するように西側を流れており、清流を見られる場所は最も近くても南西へ1km少々離れています。
 
 

JR線の改札口の様子です。後方に出入口があります。
JR線・窪川駅は有人駅です。改札は自動化されておらず、係員に乗車券を提示する方式です。
改札口の左側にはきっぷうりば兼『みどりの窓口』があります。さらに左には自動券売機があります。
尚、きっぷうりば・自動券売機では土佐くろしお鉄道線・若井駅経由の予土線各駅への乗車券を発売していますが、若井駅までのきっぷはここでは売られておらず、後述の土佐くろしお鉄道駅舎の窓口で購入する必要がありますが、駅員不在の場合は車内精算となります。
右側には待合所があり、2010年当時は売店「キヨスク」もありましたが、「キヨスク」は2016年に閉店したようです。
トイレは、改札を入って右側にありますが、多機能トイレはありません。改札外にもトイレがあり、そちらは多機能トイレを併設しています。
そして、改札を通って右へ曲がり、トイレの前を過ぎると階段のみの跨線橋があります。2番のりば~4番のりばに通じています。
また、改札を通って左手には、土佐くろしお鉄道線の普通列車が発着する1番のりばとを繋ぐ中間改札があり、その先には1番のりばへの通路が延びています。
 
 

こちらは土佐くろしお鉄道・中村線の改札口です。後方に出入口があります。
土佐くろしお鉄道の窪川駅は簡易委託駅で、きっぷの発売のみを行っていて改札業務はしていません。早朝と夜間は駅員不在となり、日・祝は窓口が休業となります。
こちらも改札は自動化されていません。また自動券売機も置かれておらず、乗車券は右側の窓口で買わなくてはなりません。駅員不在時や窓口休業日はきっぷを購入できないため車内精算となります。
駅舎内にはベンチがあり、四万十バスの待合室も兼ねています。
トイレは駅舎の外、出入口の左側(駅舎北側)にあります(多機能トイレはありません)。
そして駅舎を通り抜けて左手は土佐くろしお鉄道中村線普通列車が発着する1番のりばで、段差がありますが階段しか設置されていません。右手は特急列車や若井駅に停車する予土線直通列車が発着する2~4番ホームへの連絡通路で、途中のJR線改札脇に中間改札があります。
 
 

JR線・4番のりばに設置されている吊下式の駅名標です。電照式です。
JR四国の標準デザインで、隣駅表示部分は同社のコーポレートカラーが塗られています。
下部には地名が表示されていますが、基本的に全駅で表示されているのはJRグループではJR四国とJR東海(新幹線は表示なし)のみです。
また、駅ナンバリングが追加で掲示されています。駅番号を囲む「○」の色は各路線・区間のラインカラーになっています。
ちなみに土讃線の駅番号が「K 26」で、土佐くろしお鉄道中村線の駅番号が「TK 26」になっていて、両路線は通し番号になっています。
尚、予土線の駅番号は隣の若井駅「G 27」から振られており、予土線も土讃線や中村線からの通し番号です。
 
 

JR四国の窪川駅は島式ホーム1面、単式ホーム1面の、計2面3線の地平構造で、南北方向にホームが延びています。
一番左の駅舎に面した線路・ホームが後述の土佐くろしお鉄道中村線専用の1番のりばで、島式ホームの左側が2番のりば、右側が3番のりば、そして右端の単式ホームが4番のりばです。4番のりばの右(東)には側線が2本あります。
特急は全て土讃線~土佐くろしお鉄道中村線の直通列車で2・3番のりばに発着し、土讃線の普通列車も2・3番のりばに発着します。予土線方面の普通列車は4番のりばに発着します。土讃線の観光列車「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」は当駅で折り返しとなり、2・3番のりばを使用します。予土線直通の観光列車「しまんトロッコ」は3番のりばを使用します。
ホーム有効長は2・3番のりばが7両分、4番のりばが2両分です。当然ながらホームドアは未設置で、ホーム幅は各ホームとも狭く、予土線用の4番のりばは特に狭いです。
上屋は2・3番のりばが中ほど~中村寄り(手前側)の3両分、4番のりばが宇和島方(手前側)の1両分に設置されています。雨天時に当駅で下車される際は注意が必要です。
2・3番ホームの中村寄りと4番ホームの宇和島方の端には各ホームおよび駅舎・改札口を結ぶ跨線橋(階段のみ)があります。
1番のりばへは跨線橋を渡って駅舎・改札口方面へ向かい、JR線の改札へ行かずにそのまま直進して中間改札を通り抜けると到達できます。
写真は跨線橋より高知方・多度津方(高松方)を望む。
 
 

こちらは3番のりばより中村方・宇和島方を望む。
島式ホームの右が2番のりば、特急列車が停車しているのが3番のりば、そして特急で見えませんが左側に4番のりばがあります。2番のりばの右側には中村線普通列車用の1番のりばがあります。
2番・3番のりばと4番のりばにはそれぞれベンチと飲料自動販売機が設置されています。2・3番のりばには待合室(空調なし)もあります。
 
 

こちらは土佐くろしお鉄道中村線・1番のりばに設置されている建植式の駅名標です。電照式ではありません。
中村線の駅名標は板張りになっていますが、表示内容はシンプルです(地名表記あり)。
上部には「清流と霧の高原」と、キャッチフレーズが書かれています。
駅ナンバリングも追加されています (TK 26)。
 
 

こちらは1番のりばです。中村線の普通列車のみが発着します。
中村線の三セク転換時に設置された比較的新しいホームですが、幅は狭いです。有効長は3両分です。写真左前方の終端部近くに乗務員詰所があります。
写真奥には車止めがあり、高知方ではJR線と繋がっていません。
ホームにはベンチすらありません。左手には土佐くろしお鉄道・窪川駅の駅舎があり、後方にはJR線ホームに通じる連絡通路が1番のりばの線路に沿って延びています。
右手にはJR線の2番~4番のりばがあります。
写真は終端方を望む。
 
 

1番のりばより中村方・宿毛方を望む。
右側が1番のりばで、その右手には土佐くろしお鉄道・窪川駅の駅舎があります。
左にはJR線の2番のりば~4番のりばがあります。
そして1番のりばの先には階段があり、奥に延びる連絡通路を歩くと中間改札があります(乗り継ぎ先のきっぷがないと一旦駅外へ出なければなりません)。その先はJR線構内です。この連絡通路は中村線普通列車と土讃線を乗り継ぐ際に利用します。
 
 

3番のりばより土讃線・高知方および多度津方を望む。
この先、右へカーブして掘割区間を通り、トンネルを抜けると仁井田川沿いに展開する農村風景の中を北東へ走ります。その後はひと山越えて(トンネルはありません)、再び農村部を走るようになると仁井田駅へと至ります。
 
 

土佐くろしお鉄道中村線・中村方および宿毛方、そして予土線の北宇和島方を望む。
1~4番線の全てが収束して、中村線に通じています。
また、現在はホーム端の少し先の線路左右(右側は空地部分)に四万十町役場の新庁舎が存在し、東西両庁舎を結ぶ跨線橋(兼バリアフリー対応の自由通路)が線路を跨いでいるため、駅の跨線橋からはこのようなスッキリとした風景を眺める事はできません。
この先、市街地を南下して吉見川(?)を渡ると高架区間になりますが、すぐに左側の山に張り付くように市街地南端部を南西へ走るようになり、やがて右から四万十川が接近してしばし並走します。その後は四万十川と付きつ離れつ南西へ走り、崖を抜けて左手に住宅地が見えてくると若井駅へと至ります。若井駅は土佐くろしお鉄道の管理駅で、中村線と予土線の営業上の分岐駅です。この先、3.6km先の川奥信号場で中村線と予土線が分岐します。
 
 
あとがき
私が窪川駅で駅の外に出たのは2003年、2010年の計2度です。2003年は土讃線と予土線の乗り継ぎの際、時間があったため改札を出ました、そして2010年は予土線と土佐くろしお鉄道中村線の乗り継ぎの際、やはり時間があったため下車しました。3系統が集まる主要駅で、それなりの規模でした。JR線と土佐くろしお鉄道線は駅舎が分離されていますが、両社を直通する特急および予土線列車はJRホームに発着しますので、土佐くろしお鉄道線の駅舎・改札は中村線の普通列車のみに対してのみ機能している状況でした。駅前は市街地ですが、時代に流れなのか商店は少なかったです。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で岡山駅まで行き、土讃線特急「南風」に乗り継いで高知駅まで行きます。そして高知駅で土讃線特急「あしずり」に乗り換えて当駅下車です。相当タイトな日程になりますが(最大滞在時間58分)、何とか日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと山陽新幹線で岡山駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前に気軽に入れるコンビニ・商店・飲食店はなく、最寄りのコンビニは約850m南西、国道56号沿いにある「ファミリーマート」になります。また、駅の西約600mにはスーパー「サンシャイン しまんとハマヤ店」があります。一方、飲食チェーン店は1km圏内に存在せず、約750m東の国道56号沿いに「ほっかほっか亭」があるのみです。ちなみに窪川駅に売店はなく、駅弁も販売していません。必ず事前に用意しておきましょう。
 
東京、大阪とも到達難易度が非常に高いですが、土讃線、予土線、土佐くろしお鉄道中村線を乗り鉄の際はそのままスルーせずに、ぜひ一度は窪川駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:JR四国のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)