今回の【駅】コーナーは、
東京都豊島区北部の、板橋区との境界にほど近い住宅街の中に位置する東武東上線の駅で、JR埼京線の板橋駅や都営三田線の新板橋駅が徒歩圏内にある豊島区最北端の駅、
下板橋駅 (しもいたばしえき。Shimo-itabashi Station) です。
尚、駅名は「下板橋」ですが、駅は豊島区にあります。
駅名
下板橋駅 (TJ 03)
所在地
東京都豊島区
乗車可能路線
東武鉄道:東上本線
隣の駅
池袋方……北池袋駅
寄居方……大山駅
訪問・撮影時
2019年8月
下板橋駅は地平駅で、北西側(寄居方)の線路北側(踏切の向こう側の右手)に北口駅舎があります。
そして踏切の手前右手には全日7:00~9:00と17:00~20:00にしか営業しない臨時口駅舎(南口)があります。
尚、駅の南東側(池袋方)には駅舎・改札口が存在しません。
そして下板橋駅には駅前広場はなく、駅前や駅近くを通るバス路線は存在しません。
写真は北を望む。
踏切より西を望む。
下板橋駅の西側(寄居方)には留置線があり、池袋駅終着・始発列車の車庫として機能しています。この留置線の場所は1914年の開業時から1935年まで下板橋駅旧駅があった場所で、正真正銘、板橋区にありました。駅が現在地への移設された後は貨物を取り扱っていました(後に廃止)。
また、もともと東上本線の本来の起点は大塚辻町(現在の東京メトロ丸ノ内線新大塚駅付近)を予定して免許を取得していましたが、当時の東京市に阻まれ、当駅から開業せざるを得なかったそうです。これにより、当駅~川越町駅(現・川越市駅)間は私設鉄道法、当駅~池袋駅間は軽便鉄道法の下で敷設されました。そのため、東上本線の起点を示す0キロポストは池袋駅ではなくこの留置線内にあります。また、東上鉄道発祥の記念碑も留置線内に設置されています(Wikipediaの本文を引用)。
こちらは北口駅舎です。東を望む。
右側に踏切があり、その先に臨時口駅舎があります。
平屋建てで、2番線池袋方面ホームの寄居方にあります。
建物の形状から古い駅舎をリニューアルして使用しているかもしれませんが、新しいのか古いのか不明ですw
北口駅前(北側)の様子です。右手に北口駅舎が、右側の道路の後方に踏切と臨時口駅舎があります。
左側の道路沿いにはタクシー乗り場が設置されています。左右の道路間は板橋区営の駐輪場になっています。
下板橋駅は豊島区にありますが、豊島区域は写真右手前の一部のみで、その他の部分は板橋区になります。
北口周辺は市街地になっていてビル・マンション・商店が立ち並んでいます。この市街地はJR埼京線・板橋駅西口(板橋口)駅前から続く市街地で、駐輪場の先の交差点を右折すると下板橋駅から600m(徒歩10分)ほどで板橋駅に到達します。また、板橋駅の手前で北へ進むと都営三田線の新板橋駅に到達します(下板橋駅から約700m、徒歩約12分)。
そして駅の北西側は住宅街で、戸建住宅も多く見られます。
北口改札口の様子です。東を望む。後方に出入口があります。
交通系ICカード『PASMO』などに対応の自動改札機が3通路あり(一番左は幅広通路)、左端には窓口があります。
改札口の左手前には自動券売機があります。
改札の先には2番線ホームがあり、改札口との段差はスロープで解消しています。トイレ・多機能トイレは2番線ホーム上にあります。
そして改札を入って左側には1番線下り寄居方面ホーム、臨時口とを結ぶ地下道(階段のみ)があります。また、2番線ホーム上には跨線橋経由で1番線とを結ぶエレベーターも設置されています。
尚、下板橋駅構内に売店、コンビニはありません。ご注意下さい。
こちらは臨時口です。東を望む。
東側に踏切があり、その先に北口駅舎があります。
古く簡素な平屋建てで(そもそも建物かどうか分かりませんが…)、内部には通路、改札、階段しかありません。寄居方面1番線ホームの寄居方(北西側)に駅舎(?)があります。
また、臨時口はバリアフリーに対応していませんので、車いすご利用の場合は北改札へお回り下さい。
臨時口駅前(南側)の様子です。左手に臨時口駅舎が、後方に踏切と北口駅舎があります。
右手の駐輪場部分のみ板橋区で、残りの区域は豊島区です。
南口周辺は全体的に住宅街が広がっていますが、写真奥(南)へ延びる狭い道路沿いには小さな商店街が形成されています。
また、駅前の交差点から右(西)にかけて谷端川北緑道が整備されています。
こちら臨時改札口の様子です。東を望む。後方に出入口があります。
駅員無配置で、代わりに改札内外にインターホンが設置されています。
交通系ICカード『PASMO』などに対応の自動改札機が2通路あるのみです(幅広通路なし)。
臨時改札口には自動券売機、自動精算機、ICカードチャージ機の類は一切なく、乗車券不所持、乗り越し、ICカード残額不足などの場合は北口側の設備を利用する必要があります。
改札の先には地下通路に通じる階段があり、地下通路を介して1番線、2番線ともアクセス可能です。尚、寄居方面1番線ホームがあり、改札口との段差はスロープで解消しています。トイレ・多機能トイレは2番線ホーム上にあります。
そして改札を入って左側には1番線下り寄居方面ホーム、臨時口とを結ぶ地下道(階段のみ)があります。また、2番線へ行くには一旦地下へ下らなくてはならず、距離の割に遠回りになります。そして前述のように階段しかありませんので、車いす等でご利用の場合はエレベーターのある北口へ回る必要があります。
寄居方面1番線ホーム側壁に設置されている駅名標です。電照式です。
下部に路線図と時刻表・構内図が掲示されています。
駅名標は東武の標準デザインで、東上線のラインカラー(紺色)が表示されています。
隣駅にもローマ字が併記されています。
また、駅ナンバリングも併記されています(TJ 03)。
「TJ」は東上線の「ToJo」が由来でしょう。座席指定制列車の「TJライナー」の「TJ」も同じ由来かと思われます。
下板橋駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、概ね南東~北西方向にホームが延びています。
ホームは急カーブを描いていて見通しが悪いため、1番線側(右ホーム)では駅員が監視しています。
右ホーム(南西)が1番線で下り川越・小川町・寄居方面、左ホーム(北東)が2番線で上り池袋方面です。
ホームドアは未設置です。ホーム幅はさほど広くなく、特に池袋方(写真奥)は狭いです。
10両対応で、1番線と2番線でホームの位置が若干ずれています。
上屋は各ホームとも寄居方(手前側)の約4両分にしか設置されていません。池袋方約6両分は下車時、雨ざらしになりますので下車時は要注意です。
各ホームにはベンチ、飲料自動販売機が設置されており、2番線にはトイレ・多機能トイレも設置されています。
そして寄居方の端(1番線は後方、2番線は右手)には両ホームを結ぶ地下道(階段のみ)が、寄居寄り(写真前方)には両ホームを結ぶエレベーター専用跨線橋がそれぞれ設置されています。
2番線の寄居方(後方)には北口改札口が、1番線の寄居方(右後方)には臨時改札口が、それぞれ設置されています。
写真は池袋方を望む。
2番線ホームより池袋方を望む。
すぐ先に踏切と「開かずの踏切」対策の歩道橋があります。
この先、右カーブを続けながら住宅街の中を走り、進路を南南西へ変えて左から接近する埼京線(赤羽線)に寄り添うと北池袋駅へと至ります。
2番線ホームより寄居方を望む。
ホーム端に北改札口があり、左側の1番線ホームの先には臨時改札口があります。
この先、左へカーブしながら踏切を通過直後に板橋区へ入り、進路をほぼ西に定めると左手に留置線を見て走ります。その後は山手通りと首都高速5号池袋線・中央環状線(C2)をアンダーパスして住宅街の中を西へ走り、やがて右カーブが始まると大山駅へと至ります。
あとがき
私が下板橋駅で下車(乗車)したのは2019年の1度きりです。実現できるかどうかは未知数ですが東京都の全駅を訪問する目的の一環で下車しました。まず駅が板橋区ではなく豊島区にある事に驚きました。駅自体は2面2線と小規模で、駅前も意外と閑静な感じでした。
新宿駅からですと山手線外回り、埼京線、湘南新宿ラインで池袋駅まで行き、東武東上線の普通に乗り換えて当駅下車です。ちなみに急行・準急は池袋を発車すると成増駅までノンストップなので乗り間違えないように注意が必要です。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り品川駅または東京駅まで行き、山手線の外回り(品川乗車)あるいは内回り(東京乗車)で池袋駅まで行きます。以降は上記のルートで到達できます。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
食料・飲料について、コンビニは駅前に複数あり、スーパーも駅北側に「ヨークマート」があります。一方、駅前に気軽に入れる飲食店は少なく、チェーン店は「松屋」「福しん」くらいでしょうか。徒歩10分ほどの板橋駅前には多数あるのですが…。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
大阪からの到達難易度もさほど高くありません。東武東上線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は下板橋駅でも途中下車されてみて下さい!
(参考:東武鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)