東名古屋港駅【愛知県】(名鉄築港線。2018年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、愛知県名古屋市港区の港湾地区に広がる工業地帯の中にある名鉄築港線の終着駅で、
朝と夕方しか電車がやって来ない駅、
東名古屋港駅 (ひがしなごやこうえき。HIGASHI NAGOYAKO Station) です。
 
 
駅名
東名古屋港駅 (CH 01)
 
所在地
愛知県名古屋市港区
 
乗車可能路線
名古屋鉄道:築港線
 
隣の駅
大江方……大江駅 
 
訪問・撮影時
2018年4月
 
 

東名古屋港駅の出入口です。駅舎は存在せず、ホーム上屋が出入口方まで延伸されて駅舎の代わりとしている感じです。
駅外とホームの段差は階段とスロープで解消されており、バリアフリー対応となっています。
また、改札口も存在せず、大江駅の跨線橋にある中間改札が事実上の東名古屋港駅改札となっています。
尚、駅前広場はありません。
写真は大江方を望む。線路はホーム部分で終わらず、さらに手前方(名古屋港大江ふ頭方)まで延びています(東名古屋港駅の側線扱い。岸壁より先は名古屋港管理組合の所有)。
 
 

駅前(西側)の様子です。駅前を名古屋高速4号東海線と県道が南北に通っています。
駅周辺は臨港部の工業地帯で工場など事業所ばかりで、民家はありません。このような背景から築港線の利用客はこれらの事業所への通勤客ばかりで、昼間は利用が見込まれない事から築港線にはデータイムの旅客列車が設定されていません。
また、築港線の引き込み線はさらに先の大江ふ頭まで延びていますが、この区間は非電化です。この引込線は車両を輸出する際に使用されていて、それらの車両は名古屋臨海鉄道のディーゼル機関車により牽引・推進運転で運ばれます。そして県道と引込線は平面交差しますが、警報機はあるものの遮断機がないので、列車が走行する際は係員が交通整理にあたります。
尚、名鉄は大手私鉄で唯一、港の岸壁に直結する路線を有しています(過去には近鉄志摩線の賢島駅~真珠港駅(廃線)も該当していました。廃線跡記事はこちら)。
東名古屋港~大江ふ頭間の引込線についての記事は過去に投稿しています⇒こちら
 
 

駅名標です。名鉄標準タイプで、駅ナンバリングも表示されています(CH01)。
駅ナンバリングの「CH」ですが、築港線(ちっこうせん)をローマ字「CHIKKO」の頭2文字から取られていると思われます。
 
 

東名古屋港駅は単式ホーム1面1線の構造で、4両対応です。
ホーム上屋ですが終端方1両少々分にしか設置されていません。そしてホームにはコンクリート製の太い柱がありますが、これは1991年~2004年にかけて築港線に並行して敷設されていたHSST方式のリニアモーターカー実験線の遺構です。ここでの実験結果は2005年開業のリニモに活かされています。
ホームにはベンチと飲料自動販売機がありますが、トイレはありません。ご注意下さい。
写真は大江方を望む。
 
 

大江方を望む。
すぐ先に貨物駅である名電築港駅があります(築港線の旅客列車は通過)。
名電築港駅では名古屋臨海鉄道東築線と接続していて、築港線と東築線はほぼ90°で平面交差しています(ダイヤモンドクロッシング)。
また、名電築港駅では名古屋臨海鉄道を介して名鉄・名古屋市営地下鉄(鶴舞線、桜通線、上飯田線)の新造車両の搬入や、前述の引込線も利用した輸出車両の搬入、そして名鉄の廃車となった車両の解体が行われます。
 
築港線の列車は東名古屋港駅を発車すると名電築港駅を見て走り、臨港部の風景の中を東へ走ります。やがて左へカーブすると右手に常滑線が見えてきて、終点の大江駅へと至ります。
 
 

終端方を望む。ホームの端部は駅外への階段、スロープに直結していて、平日朝夕は多くの通勤客で賑わいます。
また、線路はこの地点に車止めはなく、前述の非電化引込線へと続き、臨港部を約1km西へ進み大江ふ頭へと至ります。
 
 
あとがき
私が東名古屋港駅で下車(乗車)したのは2000年、2008年、2011年、2018年の計4度です。2000年は築港線の乗りつぶしのため、2008年は単純乗り鉄で、2011年は築港線の車窓風景撮影のため、そして2018年は実現できるかどうかは不透明ですが、名鉄全駅訪問計画の一環で下車しました。私が訪問したのは2000年を除き土休日で、その際は乗客がほぼファン(乗り鉄など)でした。また、駅前は工場ばかりで、確かに通勤時間帯以外に電車を運行しても無駄だなぁ…と思いましたw
 
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、隣接する名鉄名古屋駅または中央本線or東海道本線で金山駅まで行き名鉄に乗り換えます。名鉄では常滑線系統の急行以下に乗車して大江駅で下車。跨線橋に上がり西側へ進み、中間改札(事実上の東名古屋港駅改札)を通り、5番線から発車する東名古屋港行きに乗車して終点下車です。尚、築港線は前述の通り朝と夕方しか運行していません。朝方に乗りに行く場合、できれば東京駅6:00発の『のぞみ1号』に乗りたいですね。また、夕方に訪問して帰宅される場合は帰りの新幹線または首都圏の終電に注意しましょう。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からは東海道新幹線、在来線、近鉄のいずれかで名古屋駅or金山駅まで行き、以降は上記のルートで到達できますが、朝に訪問される場合は在来線or近鉄では始発に乗っても間に合わないので新幹線で行きましょう。こちらもじゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前および駅周辺にコンビニ、商店、飲食店は一切ありません。最寄りのコンビニでも北へ約1kmと、近くありません。必ず事前に用意しておいて下さい。
 
東京、大阪とも到達難易度は高いですが、名鉄築港線を乗り鉄の際は、すぐに引き返さずにぜひ一度は東名古屋港駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:Google地図、Wikipedia)