近鉄鳥羽線(三重県伊勢市～鳥羽市。2010年ほか訪問)

鳥羽駅にて。普通列車で使用されている1230系電車です。

今回は近鉄の路線のうち、2013年秋の式年遷宮を控えている伊勢神宮のある三重県伊勢市における近鉄の代表駅・宇治山田駅から山間部を通り、観光都市として名高い鳥羽市の鳥羽駅へ至る、山田線と志摩線を短絡する目的で開業した重要路線である
近鉄鳥羽線を紹介します。

尚、今回の記事では当路線を通る観光特急『しまかぜ』の写真ならびに近鉄特急の写真もありませんが、ご了承下さい。
『しまかぜ』などで鳥羽線をご乗車される際の参考として頂ければ幸いでございます。

(Yahoo!地図を使用)  

路線名	区間	営業キロ	備考
近畿日本鉄道：鳥羽線	宇治山田～鳥羽	13.2km	全線複線・直流1,500V電化。軌間1,435mm

  

  

踏破達成時	1999年8月
撮影時	2008年7月、2010年12月

宇治山田駅にて。ホーム３面４線の高架駅ですが、元々は終端駅の構造でした。
鳥羽線を建設する際に西側の３、４番線がスルー方式に改造されました。

宇治山田を発車すると高架橋で市街地を進み、やがて２つの短いトンネルで丘陵地を抜けて伊勢自動車道をアンダーパスすると五十鈴川(いすずがわ)駅に到着します。五十鈴川駅は伊勢神宮(内宮)から最も近い駅ですが、内宮までは徒歩30分(約２km)と少し遠いです。

五十鈴川駅を発車後は国道23号線をオーバーパスし、五十鈴川を渡ると山あいの風景へと変わってしばらく走ると朝熊(あさま)に到着します。

五十鈴川駅～朝熊駅にて。上流には伊勢神宮(内宮)の宇治橋も架けられている五十鈴川を渡ります。

朝熊を発車後は山間部(朝熊ヶ岳の北側)を走り、朝熊川の谷を東へ進みます。

やがてトンネルを抜けると三重県・伊勢市から鳥羽市へと変わり、次第に山間部から抜けていき池の浦に到着します。

(写真は下り列車の左側車窓)池の浦を発車後は国道42号と参宮線をオーバーパスし、左手に海を見ながら参宮線と並走します。

反対側の車窓風景です。参宮線と並走しています。

その後は山間部を通過して今度は国道42号をアンダーパスすると市街地へと入り、鳥羽に到着します。

鳥羽駅は島式ホーム２面４線で、ホームは10両編成に対応していて長いです。
尚、志摩線の各駅はホームが短く、10両編成の列車が入線できるのは鳥羽駅までです。
写真の電車は5200系で、朝と夕方以降に名古屋や大阪方面から直通してきます。

鳥羽駅は橋上駅舎となっていて、鳥羽観光の拠点駅です。
徒歩数分のところに港(鳥羽マリンターミナル。徒歩５分)があり、観光船『鳥羽湾めぐり』が出航しています。
また、鳥羽水族館やミキモト真珠島も徒歩圏内です。

また、鳥羽駅の山側にはＪＲ参宮線の鳥羽駅もありますが、ひっそりとしています。
名古屋～鳥羽のシェアは、近鉄の方が輸送力、利用客数ともＪＲを圧倒しています。

  
乗り鉄の注意点  

鳥羽線ではデータイムは１時間当たり特急・普通とも各２本ずつの運転です。朝と夕方以降は名古屋や大阪からの急行系統も乗り入れてきますが、特急以外は各駅にとまります。

特急は大阪・名古屋・京都方面から直通してきます。鳥羽または賢島系統ですが、鳥羽系統は午後のみとなっています。
また、観光特急『しまかぜ』も大阪難波・名古屋～賢島で運転されています。

普通列車は、データイムを中心に名古屋線の白塚から、朝夕は伊勢中川から志摩線の賢島までの運転で、２両編成でトイレなしです。
朝と夕方以降の急行列車は６両編成ですが、ロングシート車も運用されています。

所要時間ですが、データイムの特急で11分～13分、普通電車でも14分と大差ありません。

また、ＩＣカード『ＰｉＴａＰａ』は全駅で対応していますが、朝熊駅と池の浦駅ではチャージ機がありませんので、『ＩＣＯＣＡ』などでご利用の際は残額に余裕を持たせておいた方が良いでしょう。

  
のりかえ  

乗換駅	乗換路線
宇治山田駅	近畿日本鉄道：山田線(直通運転)
鳥羽駅	近畿日本鉄道：志摩線(直通運転)。ＪＲ東海：参宮線
鳥羽駅	イルカ島展望リフト(鳥羽ﾏﾘﾝﾀｰﾐﾅﾙから観光船でイルカ島まで15分)

  

(参考：Wikipedia)