近鉄志摩線(三重県鳥羽市~志摩市。2010年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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賢島駅にて。『伊勢志摩ライナー』の23000系(右)と、『ビスタEX』の30000系(左)です。

  

今回は、三重県の志摩半島を南北に走る近鉄の観光路線、近鉄志摩線を紹介します。

  

志摩線は元々、国鉄と貨物列車を直通させる目的で、軌道間隔1,067mmでレールが敷かれましたが、志摩線の運営会社が近鉄になってから1,435mmへと改軌され、さらに宇治山田と鳥羽を結ぶ鳥羽線が開業して、大阪や名古屋・京都から近鉄特急が直通してくるようになりました。

  

尚、今回の記事の写真は2010年撮影なので、観光特急『しまかぜ』の写真は一切ありません。
ご了承下さいm(_)m

  
  

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(Yahoo!地図を使用)  

  
  

路線名   区間   営業キロ  備考  
近畿日本鉄道:志摩線  鳥羽~賢島  24.5km   (※1)単線・複線混在。直流1,500V電化  
(※1)鳥羽~中之郷(1.0km)、船津~上之郷(10.7km)、志摩磯部~賢島(8.5km)は複線区間。 
(※)軌間1,435mm。      

  
  

踏破達成時   1999年8月  
撮影時   2010年12月  

  

  

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鳥羽駅は島式ホーム2面4線で、ホームは10両編成に対応していて長いです。
尚、志摩線の各駅はホームが短く、特急が最長6両編成、普通は2両編成での運転となっています。
また、JRの鳥羽駅も併設されていますが、JRは鳥羽止まりです。鳥羽より先は近鉄のみが営業を行っています。

  
  

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鳥羽を発車すると左手にミキモト真珠島などを見ながら鳥羽港沿いを走り、やがて左側に鳥羽水族館が見えてくると中之郷に着きます。

  

中之郷を発車後は単線となり、市街地の狭い場所をカーブしながら走ります。そして右側から山並みが迫ると右へカーブしてトンネルを潜ると志摩赤崎に着きます。
志摩赤崎を発車後は少しずつローカルな車窓風景となり、やがて左側から迫る加茂川沿いに走るようになると船津に到着します。

  
  

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船津駅にて。下りホームは加茂川に面しています。

  

船津からは複線になります。船津を発車すると国道167号をアンダーパスして加茂川を渡ります。その後は住宅地や田園地帯を走り加茂に着きます。
加茂を発車後は次第にローカルムードが濃くなっていき、松尾を過ぎると右側からも山並みが接近してきて白木に着きます。

  
  

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白木を発車後は青峰トンネルへと入り、トンネル内の五知峠で三重県・鳥羽市から志摩市へと変わります。

  

そしてトンネルを出ると五知に着きます。なお、白木~五知の峠越え区間は1993年まで単線で国道167号と並走していました。上の写真で右側へ分かれる保線用の線路が旧線跡になります。

  

五知を発車後は山間部をカーブしながら南へ進み、沓掛に着きます。
沓掛を発車後も山間部を走りますが、やがて平地へ出ると上之郷に着きます。上之郷からは単線になります。
上之郷を発車後は川沿いに住宅地を走り、やがて市街地へ入ると志摩磯部に到着します。志摩磯部から再び複線になります。

  
  

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志摩磯部を発車すると田園地帯を走るようになり、左手に伊雑ノ浦や志摩スペイン村を見ながら池田川を渡ると高架になり、穴川に着きます。尚、穴川駅付近も複線化の際に新線へと切り替えられました。
⇒旧線跡探訪記事はこちら

  

穴川を発車後はトンネルを抜けて、丘陵地を南へ走ります。そして国道167号と並走するようになると次第に住宅地へと変わり、志摩横山に着きます。

  
  

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志摩横山を発車後は住宅地を走り、やがて市街地へ入ると東へ針路を変えて、旧・阿児町の中心駅である鵜方に到着します。

  

鵜方を発車すると右へカーブして国道260号を渡り、丘陵地を南へ走って志摩神明に着きます。

  
  

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志摩神明を発車後は右側に英虞湾が見えてきますが、すぐに見えなくなります。

  

しばらく走ると橋梁で英虞湾を渡り、賢島へと入るとほどなくして終点の賢島駅に到着します。

  
  

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賢島駅は頭端式ホーム4面5線の構造です。
尚、以前は丘の上にある特急用ホームと丘の下にある普通列車用ホームに分かれていましたが、1993年に普通列車用ホームも丘の上へ移転しました。丘の下にホームがあったのは、かつては賢島駅より先、真珠港貨物駅まで線路が延びていたからと推察されます。貨物線廃止後も真珠港駅用地は留置線として使用されていたようですが、前述のホーム移転により施設が撤去されました。
⇒貨物線の廃線跡探訪記事はこちら

  
  

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賢島駅はやや古い印象がありますが、観光地の玄関口としては立派な駅です(写真は北口側)。北口側には志摩マリンランド(水族館)などがあります。
また、丘の下にある南口側には賢島港があり、浜島や和具への航路や、遊覧船のあご湾遊覧観光船「賢島エスパーニャクルーズ」が運航されています。

  

  

乗り鉄の注意点   

志摩線では特急(有料)と普通のみの運転で、全列車が全線を通して運転されます。また、特急のうち2往復は大阪難波・近鉄名古屋~賢島を運行する観光特急『しまかぜ』です。

  

特急は概ね毎時2本の運転で、大阪方面とを結ぶ「阪伊特急」と名古屋方面とを結ぶ「名伊特急」が各1本の運転ですが、午前中の下りと午後の上りは3~4本の運転になる時間帯もあり、この時間帯には京都方面とを結ぶ「京伊特急」や、観光特急『しまかぜ』も加わります。

  

一方の普通は線内運転は朝と夜間に見られるのみで、その他の時間帯は鳥羽線、山田線(明星または伊勢中川まで)、名古屋線(白塚まで)へ直通しています。

  

特急は『しまかぜ』用の50000系、『伊勢志摩ライナー』用の23000系をはじめ各形式が使用されますが、最大6両編成までしか入線できません。また、普通列車の使用車両は1201系、1230系、1240系、1259系、1440系、9000京ですが、全列車2両編成での運行です。

  

最後に、鳥羽からの標準的な所要時間ですが、
駅名\種別   特急   普通  
志摩磯部   18分   26分  
鵜方(志摩スペイン村の最寄駅)   25分   33分  
賢島(終着駅)   30分   39分  
です。

  

  
のりかえ   

乗換駅   乗換路線
鳥羽駅   近畿日本鉄道:鳥羽線。JR東海:参宮線  
鳥羽駅   イルカ島展望リフト (鳥羽マリンターミナルから観光船でイルカ島まで15分)  
  
(参考:Wikipedia)