和歌山市駅にて。最新の通勤形電車・8000系電車です。
前回より、大阪・難波と和歌山を結ぶ南海電気鉄道の本線格、南海本線を紹介していますが、
今回は、大阪府泉州地域から和歌山県へ至る区間、泉佐野~和歌山市です。
今回は、大阪府泉州地域から和歌山県へ至る区間、泉佐野~和歌山市です。
尚、正式な路線名は『南海本線』で、『本線』でも『南海線』でもありません。
路線名 | 区間 | 営業キロ |
南海電気鉄道:南海本線 | 難波~和歌山市 | 64.2km |
今回紹介の区間
区間 | 営業キロ | 備考 |
泉佐野~和歌山市 | 30.2km | 全区間複線。直流1,500V電化。軌間1,067mm |
踏破達成時 | 1999年8月 |
撮影時 | 2012年8月 |
泉佐野駅は島式ホーム3面4線の構造で、一般的な島式ホーム2面4線プラス上下線の間にもう1面ホームがあります。
地上駅時代にはなかった中央ホーム(3番、4番のりば)が設置されたことで、和歌山方面~関空方面への乗換が上下移動なしで可能となりました(一部の列車を除く)。
また、中央ホームは乗換および降車専用なので、このホームからの乗車は禁止されています。
写真は和歌山市方を撮影したものです。この先で空港線が右側へ分岐していきます。
地上駅時代にはなかった中央ホーム(3番、4番のりば)が設置されたことで、和歌山方面~関空方面への乗換が上下移動なしで可能となりました(一部の列車を除く)。
また、中央ホームは乗換および降車専用なので、このホームからの乗車は禁止されています。
写真は和歌山市方を撮影したものです。この先で空港線が右側へ分岐していきます。
泉佐野を発車するとすぐに空港線が右へ分かれます。その際、下り線は南海本線の上下線をオーバーパスします。その後はJRの関西空港線と関西空港自動車道をアンダーパスしてから地平へと下り、羽倉崎に着きます。
羽倉崎を発車後は左手に羽倉崎検車区を見ながら泉佐野市から田尻町へと変わり、吉見ノ里を過ぎると樫井川を渡って今度は泉南市へと変わります。その後も住宅地の中を走り、岡田を過ぎて右手にイオンモールを見ながら走ると市街地へと入り樽井に着きます。
樽井を発車後は左へ右へカーブしながら住宅や工場の中を進み、男里川を渡ると阪南市へと変わり、再び市街地へと入ると尾崎に到着します。
羽倉崎を発車後は左手に羽倉崎検車区を見ながら泉佐野市から田尻町へと変わり、吉見ノ里を過ぎると樫井川を渡って今度は泉南市へと変わります。その後も住宅地の中を走り、岡田を過ぎて右手にイオンモールを見ながら走ると市街地へと入り樽井に着きます。
樽井を発車後は左へ右へカーブしながら住宅や工場の中を進み、男里川を渡ると阪南市へと変わり、再び市街地へと入ると尾崎に到着します。
尾崎を発車すると沿線に田園など農地の割合が増えてきて、正面には和泉山脈が接近してきます。
やがて右へカーブして鳥取ノ荘を過ぎると、大阪湾に沿って走るようになります。
海の向こうには淡路島や六甲山地などを望めます。晴れた日は明石海峡大橋も望めます。
海の向こうには淡路島や六甲山地などを望めます。晴れた日は明石海峡大橋も望めます。
その後、少しだけ海岸を離れて箱作を過ぎると再び大阪湾沿いを走りますが、すぐに内陸へと戻って岬町へと変わり丘陵地を走ります。駅近くに港のある淡輪(たんのわ)を発車後も丘陵のローカル風景を見ながら走ります。
やがて右手にみさき公園の観覧車が見えてくると、みさき公園駅に到着します。
みさき公園駅を発車すると、しばらくして左カーブしますが、その時に多奈川線が右へ分岐します。そして多奈川線開業時に廃止された深日駅跡を通過しますが、ホーム跡が残っています。また、レンガ造りの深日変電所が併設されていますが、こちらは現役です。
その後は山間部へと入り、国道26号線と並走しながら山あいの農村風景の中を南下します。そして秘境駅のような雰囲気が漂う孝子(きょうし)を過ぎると孝子トンネルへと入り、孝子峠を越えて大阪府から和歌山県の県庁所在地・和歌山市へと変わります。トンネルを抜けると国道26号をアンダーパスして和歌山大学前に着きますが、この付近の区間は急カーブや急勾配が存在していましたが、駅設置に関連して在来線の東側に直線区間を含む新線が建設されました。
和歌山大学前を発車後は正面に和歌山の町並みや工場地帯を見ながら勾配を下り、東へ針路を変えながらトンネルを抜けると平地へと出て住宅地の中を走るようになり、やがて右手から加太線の線路が合流すると紀ノ川駅に着きます。
紀ノ川駅を発車後は右へカーブしながら針路を南へと変え、築堤を上がると紀の川を渡ります。
紀の川を渡ります。橋梁は古いです。写真は海側の風景です。
紀の川を渡り終えると市街地へと入り、右へカーブして右手に和歌山競輪場が見えてくると左側から紀勢本線が合流します。地平へと下り、紀勢本線の列車が走る線路(合流地点から和歌山市駅方の線路は南海の所有)と並走しながら終点の和歌山市駅に到着します。
和歌山市駅は島式ホーム1面と頭端式(櫛形)ホームによる3面6線の構造(うち1線は使用停止中)で、2番線はJR紀勢本線の列車が使用しています。
南海本線の電車はほとんどが当駅止まりですが、一部の列車は和歌山港線へ直通します。
また、駅構内には和歌山検車区が併設されています。
南海本線の電車はほとんどが当駅止まりですが、一部の列車は和歌山港線へ直通します。
また、駅構内には和歌山検車区が併設されています。
和歌山市駅には立派な駅ビルがあります。駅ビルには百貨店の和歌山タカシマヤが入っています。
近年は中心市街地の空洞化やJR阪和線の利便性が向上したこともあり、駅の乗降客が減り駅前も閑散としています。
もっとも最近はJR阪和線の快速列車のサービスレベル(主に速達性)が低下しているので、少しは南海に乗客が戻っているかもしれませんが…。
近年は中心市街地の空洞化やJR阪和線の利便性が向上したこともあり、駅の乗降客が減り駅前も閑散としています。
もっとも最近はJR阪和線の快速列車のサービスレベル(主に速達性)が低下しているので、少しは南海に乗客が戻っているかもしれませんが…。
南海本線も泉佐野以南になると列車の本数が減少します。乗り鉄などご乗車の際には事前に時刻を確認された方が良いでしょう。
データイムは難波~和歌山市・和歌山港の特急『サザン』が毎時2本の運転です。自由席車は運賃のみで乗車可能ですが、指定席車への乗車には運賃以外にも別料金(座席指定券を購入)が必要です。
また、今回の区間では難波~みさき公園の区間急行(泉佐野以南各駅停車)が毎時2本、難波~和歌山市を運転の普通列車も毎時2本の運転です。また、紀ノ川~和歌山市では加太線直通の普通列車が毎時2本運転されています。したがって、みさき公園~紀ノ川の府県境区間のデータイムは上下線とも毎時4本ずつと、閑散区間となっています。
また、今回の区間では難波~みさき公園の区間急行(泉佐野以南各駅停車)が毎時2本、難波~和歌山市を運転の普通列車も毎時2本の運転です。また、紀ノ川~和歌山市では加太線直通の普通列車が毎時2本運転されています。したがって、みさき公園~紀ノ川の府県境区間のデータイムは上下線とも毎時4本ずつと、閑散区間となっています。
車両ですが、特急『サザン』は、指定席車両が10000系の場合には自由席車両が7000系または7100系、指定席車両が12000系『サザン・プレミアム』の場合は自由席車両が8000系になります。
特急用車両以外の一般車両は基本的に20m級4扉ロングシート車ですが、一部の普通列車には、高野線で使用されている17m級『ズームカー』2000系が運用されています。しかも2扉車なので、状況によっては混雑が激しいです。
特急用車両以外の一般車両は基本的に20m級4扉ロングシート車ですが、一部の普通列車には、高野線で使用されている17m級『ズームカー』2000系が運用されています。しかも2扉車なので、状況によっては混雑が激しいです。
泉佐野~和歌山市の特急での所要時間は約30分です。
ちなみに難波~和歌山市は特急『サザン』で約1時間です。
ちなみに難波~和歌山市は特急『サザン』で約1時間です。
乗換駅 | 乗換路線 |
泉佐野駅 | 南海電気鉄道:南海本線(難波方面)、空港線(関西国際空港方面) |
みさき公園駅 | 南海電気鉄道:多奈川線 |
紀ノ川駅 | 南海電気鉄道:加太線 |
和歌山市駅 | 南海電気鉄道:和歌山港線。JR西日本:紀勢本線 |
(参考:Wikipedia)